JPH0114042Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、配送用袋さらに詳しくは百貨店や発
送センター等で配送される小荷物の上に貼着され
て使用される配送用袋の改良に関する。

従来この種配送用袋は、通常第５図のように３
方シールされた透明な袋体１４で、該袋体１４の
背面の両側に幅広な接着層１５，１５を設け且つ
該接着層１５，１５上に剥離紙１６，１６を設け
てなるもので、この袋体１４に通常４枚乃至６枚
綴りの配送伝票を筆記後挿入して各売場やお客渡
しとしてあるいは物流課等で必要な伝標を抜き取
り、最終の配送時に届先の貼付伝票１７のみを第
５図ロ，ハのように小荷物１３の上に前記剥離紙
１６，１６を剥がしてその背面側の接着層１５，
１５にて貼着せしめて配送するものである。

しかるにこの配送用袋１４においては、貼付伝
票１７を接着することと小荷物１３上に袋体１４
を貼着せしめる点から背面側に幅広な接着層１
５，１５を両側に設けなければならない他、貼付
伝票１７を袋体１４の背面側に前記接着層１５，
１５にて貼着しなければならずその作業性が極め
て煩雑であるとともに貼付伝票１７を背面側に貼
着する際どうしてもしわが発生し外観上不体裁で
あつた。また配送伝票と袋とが筆記段階では分離
しているためその取り扱いが極めて不都合であつ
た。

いずれにしても従来のこの種配送用袋１４は、
届先用の貼付伝票１７をその背面側に貼着せしめ
るために、上記のような種々の欠点が生じたもの
である。

本考案は、このような点に着目して配送段階で
上記のような届先用の貼付伝票１７を必要とする
ことなく配送可能ならしめることすなわち貼付伝
票を兼ねた表フイルムを有する袋を開発すること
を課題とするものである。

すなわち本考案は上記のような課題を達成する
ことにより配送時に届先用の貼付伝票を貼着する
作業が一切不要で且つ袋体の背面側の接着層も非
常に幅狭でよく、よつて生産性、作業性等におい
て格別すぐれた全く新規な配送用袋を提供するこ
とを目的とする。

本考案は、上記目的を達成するために、表フイ
ルム３の内面側に半透明な白色印刷による白色印
刷部５を設けるとともに前記表フイルム３の表面
より筆記した際、袋２内に挿入される両面カーボ
ン紙又は両面ノンカーボン紙によつて前記白色印
刷部５に印字される文字等が表フイルム３の表面
に表示可能に構成されてなるにある。

このように構成されてなるため、袋体内の前記
白色印刷部５直下に両面カーボン紙と複数枚の配
送伝票又は両面ノンカーボン紙と複数枚の配送伝
票を挿入ならしめた状態、すなわち配送伝票が袋
体内に挿入された状態となつているため、配送伝
票と袋との分離による不都合が解消されたのみな
らず、送り主が筆記する段階では従来のように伝
票自体に直接筆記することなく袋の表フイルム上
から直接筆記するのみで袋体内の各種伝票に同時
に印字でき、印字後は各売場で引き抜いたりある
いは送り主に渡したりすることによつて各種伝票
がなくなるとともに表フイルム３内側の白色印刷
部には届先用の所要事項が印字され且つこの印字
された内容が表フイルム上に表示されるため、表
フイルムが従来の届先用の貼付伝票に代わること
となり、よつて従来のような袋とは別体の貼付伝
８を袋体の背面側に貼着する必要が一切不要とな
り、袋体のみを小荷物上に貼付するのみで配送用
袋として使用できる画期的な作用が得られた。

すなわち本考案は、要約すると表フイルム上か
ら直接筆記することにより表フイルムの内側に一
体的に設けた白色印刷部に所要事項を印字できる
ので、表フイルムを届先用の貼付伝票として使用
可能ならしめたものである。

以上のように本考案は、配送用袋体の表フイル
ムの内側に半透明な白色印刷部を設けてなるた
め、表フイルム上に直接届先や依頼主の住所、氏
名等を筆記すると白色印刷部直下の両面カーボン
紙又は両面のノンカーボン紙を介して配送用伝票
に印字されるとともに表フイルム内側の白色印刷
部にも印字されることになり、しかも該白色印刷
部に印字された内容は表フイルムを介して表面側
に表示されるため、前記配送用伝票を全て抜き取
つた状態においては前記表フイルムが従来の届先
用の貼付伝票に代わることとなる。

よつて、前記袋を小荷物に貼着するのみで配送
が可能となるので、従来のように配送時に別体の
貼付伝票を袋体の背面側に貼着する作業が一切不
要となりその作業性が格別良好になるとともに従
来発生した貼付伝票のしわ等も一切発生すること
がない。

さらに表フイルム自体が貼付伝票となるため、
別体の貼付伝票と異なり貼付伝票自体の損傷や配
送時の氷漏れ、汚染等のおそれがなく、非常に鮮
明な表示状態を維持して配送できる利点がある。

その他、貼付伝票が不要となるため、配送伝票
の数が少なくなるとともに伝票類の生産性が向上
する。

いずれにしても本考案は、配送用袋を構成する
表フイルムの内側に半透明な白色印刷部を設ける
ことにより、従来必ず必要とされた届先用の貼付
伝票が全く不要になるという特有の効果をえたも
のである。

以下本考案の実施態様について図面に示した一
実施例に従つて説明する。

第１図は３方が熱シールされ、一側面に開口部
１を有する合成樹脂製の透明なフイルムからなる
配送用袋２で、表フイルム３と裏フイルム４から
なり且つ裏フイルム４は表フイルム３よりわずか
に延出してなる。５は前記表フイルム３の内側全
面に半透明に白色印刷した白色印刷部、６，６は
前記裏フイルム４の両側に細幅な帯状に設けられ
た接着層、７，７は該接着層６，６上に設けた剥
離紙を示す。尚、前記表フイルム３には第１図の
ように通常届先用の貼付伝票に印刷された内容と
同一の内容が印刷されてなる。この印刷内容は適
宜変更できる。

上記構成からなる配送用袋２の使用例について
説明すると、まず、第３図のように上面に両面の
カーボン紙８が、その下方にお客様渡し用の伝票
９と売場控伝票１０と配送伝票１１とが３枚同時
に綴られてなる配送用伝票１２を前記袋２内に挿
入する。尚、前記各伝票類は複写可能なノンカー
ボン紙である。

このように両面のカーボン紙８を有する配送用
伝票１２を配送用袋２内に挿入せしめた状態で、
送り主である依頼主に直接表フイルムの表面から
必要な事項を筆記させると、両面のカーボン紙８
を介して下方側の各伝票９，１０，１１に夫々印
字されるとともに上方側の白色印刷部５にも印字
されることとなる。

しかも表フイルム３の内側の白色印刷部５に印
字された文字等は半透明な白色印刷部５を介して
表フイルム３の表面の所要箇所に鮮明に表示され
ることとなる。

このようにして依頼主が必要事項を筆記した
後、店側にて品名、数量、単価等を筆記し、筆記
が終了した時点で、１枚目のお客様控伝票９を袋
２から取り出してお客様に渡し、その後さらに売
場控伝票１０を袋２から取り出し、次に配送課に
袋２を移送し、配送課では配送伝票１１とともに
両面カーボン紙８等袋２内の残片を全て取り出
す。

このようにして袋のみ残つた状態で、該袋２の
背面側の剥離紙７，７を剥がして配送用小荷物１
３上に第４図のように貼着せしめると、袋の表フ
イルム３には白色印刷部５に印字された内容が鮮
明に表示されているため、これが従来の届先用伝
票に代わりて使用される機能を有する。

しかも表フイルム３自体に届先等が印字されて
いるため、印字が消去したりあるいは薄くなつた
りさらには水漏れにより不鮮明となるような配送
中従来生じたトラブルは一切解消できることとな
つた。

尚、上記実施例では袋体は３方熱シールされて
いるが、１ケ所であつてもよく、また袋の形状は
問わないものである。

さらに上記実施例では各綴り伝票の上面に両面
のカーボン紙を設けてなるが、これに限らず綴り
伝票の最上段の伝票を両面のカーボン紙として構
成してもよいもので、要は表フイルム上から筆記
した際、白色印刷部と各伝票類が同時に印字でき
ればよいものである。

また伝票類の数や種類も決して上記実施例に限
られるものではない。

尚、袋の一側面は実施例のように裏フイルムが
表フイルムより延出しているか否かは問わない
他、袋の一側面が収納される伝票より短かく形成
して伝票の一部を袋外に裸出してもよい。

また両面カーボン紙と伝票類とは同時に綴られ
ていることが好ましいが必ずしも綴られることが
条件ではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は配送用袋の平面図。第２図は同縦断面
図。第３図は伝票類を挿入した状態の第２図の断
面図。第４図は配送時の配送状態を示し、イは平
面図、ロは断面図。第５図は従来例を示し、イは
袋の平面図、ロは配送時の状態を示す平面図、ハ
はロの断面図。 ２……配送用袋、３……表フイルム、４……裏
フイルム、５……白色印刷部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カーボン紙を添えた複数枚の配送伝票を収納可
   能な表裏２枚のフイルム３，４からなる配送用袋
   において、表フイルム３の内面側に半透明な白色
   印刷による白色印刷部５を設けるとともに前記表
   フイルム３の表面より筆記した際、袋２内に挿入
   される両面カーボン紙又は両面ノンカーボン紙に
   よつて前記白色印刷部５に印字される文字等が表
   フイルム３の表面に表示可能に構成されてなるこ
   とを特徴とする配送用袋。