JPH03167359A - 車輛用表皮材及びその製造法 - Google Patents

車輛用表皮材及びその製造法

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JPH03167359A JP30806489A JP30806489A JPH03167359A JP H03167359 A JPH03167359 A JP H03167359A JP 30806489 A JP30806489 A JP 30806489A JP 30806489 A JP30806489 A JP 30806489A JP H03167359 A JPH03167359 A JP H03167359A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、深絞りの状態が良好であり、耐摩耗性にすぐ
れた車軸用内装材及びその製造法に関する。
(従来の技術) 近年、車輌特に乗用市の内装材において、高級感、快適
性の観点から塩ビレザーが嫌われ、繊維製品が多く使用
される様になって来た。天井表皮材の素材も同様に、塩
ビレザーからポリエステルトリコットの起毛品、ポリエ
ステル短繊維から成るニードルパンチ不織布(いわゆる
二一パン品)へ替わりつつある。
中でも、二一パン品は、コストが安い上にそれ自体でク
ッション効果を有するため、トリコットの如く裏面にウ
レタンフォームを貼り合わせる必要もなく、成型性が良
いため基材と一体成型が出来るのでよりコスト面のメリ
ットが出て、天井表皮材として増々使用量が伸びている
しかし、二一バン品は、短繊維相互の絡合によって布状
にしているために耐摩耗性が悪く、その改善のため、パ
ッキングと称してEVA系等の樹脂を裏面に塗布したり
、または、低融点繊維を全繊維量の5〜10%を均一に
混入して、繊維間を部分的に熱融着結合させて耐摩耗性
の向上を図っている。かかる方策で耐摩耗性を更に上げ
ようとして、パッキングのバインダー量または、低融点
繊維量を増やすと風合が著しく硬くなるばかりでなく、
クッシドン効果が失なわれてしまう。従って従来使用さ
れている二一パン品では、耐摩耗性が充分でないため、
たばこの煙などで、表面が汚れた場合、雑巾等で拭き取
ろうとして強く擦ると、毛玉になったり、短繊維が脱落
して来て非常に外観を損ねるという欠点がある。かかる
短繊維不織布は、より耐摩耗性を必要とされるピラーや
ドアトリムのオーナメント部などには使用が難しい。
また、デザインにより深い絞りのある場合、成型の際繊
維間の結合状態が弱いために、深絞り部に応力が集中し
て、その部分だけ伸びて透けたりひどい場合には破ける
という欠点がある。その解l11のため、厚さを増やし
て、日付を増加しなければならず、コスト増になってし
まう。従って、二一バン品は自動車内装材として用途が
著しく限定されたものであった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、かかる従来の課題を解決して耐摩耗外にすぐ
れ深絞り状態の良好な車輌用内装材及びその製造法を提
供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、かかる課題を解決するために次の手段をとる
ものである。すなわち、本発明は、表層部と内層部とが
三次元的に交絡一体化せしめられてなる不織布からなり
、前記表層部は5〜70重量%の低融点成分を含むポリ
エステル繊維のウエブからなり、該ウエブの目付は20
〜2 0 0 g/dであり、前記内層部に接しない側
の表層部の少なくとも表面の前記低融点繊維が溶融固化
されて表面の一部を占め、前記内層部はポリエステル長
繊維のウエブからなり、該ウエブの目付は20〜2 0
 0 g/♂であることを特徴とする車輌用内装材、請
求項1に記載の不織布に熱可塑性樹脂が含浸されている
車輌用内装材、低融点繊維を5〜70重量%含むポリエ
ステル繊維を用いて目付20〜2 0 0 g//のウ
エブを形成して表層部とし、他方、ポリエステル長繊維
を用いて目付20〜2 0 0 g/Jのウエブを形成
して内層.部とし、ついで前記表層部と前記内層部とを
重ねて三次元交絡処理を施して一体化し、その後、前記
内層部に接しない側の該表層部の表面を前記低融点繊維
の融点をこえる,温度で熱処理して表面を形成すること
を特徴とする車輌用内装材の製造法、請求項3に記載の
方法において、熱処理の前か後に不織布に対して1.5
〜30重量%の熱可塑性樹脂を含浸付着する車輌用内装
材の製造法、をその手段に採用するものである。
以下に、本発明を図をまじえて説明する。本発明の車輌
用内装材は、従来の二一パン品と異なり、低融点繊維を
重点的に配した表層部によって耐摩耗性の付与を図り、
ポリエステル長繊維からなる内層部によってクッション
性の付与を図り、組織全体としてソフト感を保ち且つ成
型時に破れ、透け等の欠点が少なくなり、深絞り状態が
良奸なものとなる。第1図は本発明の車輌用内装材の略
断面図を示すものであり、表層部1と内層部2とが三次
元的に交絡一体化せしめられてなるものである。表層部
1には低融点繊維が5〜70重景%含まれる。表層部の
低融点繊維は、ポリエチレンや変性ポリエステルの低融
点成分100%の単一ポリマー型か、芯鞘構造の鞘部に
低融点成分を配したものが好ましく用いられる。
かかる低融点繊維が短繊維状または長繊維状として、ポ
リエステル繊維に好ましくは均一に混繊されて表層部の
ウエブが構成される。表層部は、短繊維ウエブでも長繊
維ウエブいわゆるスパンボンド法によるもののいずれで
も良い。前記低融点繊維の融点は150℃以下が好まし
い。これは、低温度で溶融できるので溶融固化した後の
表面状態が良好になるからである。しかし、100℃以
下では実用上熱の影響を受けやすく好ましくない。
表層部のウエブにおける低融点繊維の比率は、5%から
70%、好ましくは10%から50%が用いられる。5
%未満では、耐摩耗性が劣り、70%を越えると、風合
がプラスチックライフになり使用に適さない。
表層部のウエブの目付は、20〜120g/♂が使用さ
れるが、20g/I/未満では、本発明の表層部の機能
を達成出来ない。他方1 2 0 g/m2を越えると
、コストが高くなる割に機能向上がないので好ましくな
い。表層部の低融点繊維以外は、レギュラーのポリエス
テル(ポリエチレンテレフタレート)繊維が用いられる
。ボリアミド系、ポリオレフィン系等の繊維は、前者は
、耐光性の欠点、後者は染色が困難などの欠点があり本
発明の用途には適さない。表層部におけるレギュラーポ
リエステル繊維のデニールは、一般的に0.5〜10デ
ニールのものが、実用的に1〜6デニールのものが使用
される。
細いほど、ソフトさが出るが、成型が必要な場合、表面
がつぶれてしまい、外観上好ましくなくなってしまう。
従って最適デニールは、所望の風合、車輌用内装材の製
造法等により決定される。
なお、前記レギュラーのポリエステル繊維の融点は、耐
摩耗性の点から該低融点繊維の融点より、好ましくは2
0℃以上、さらに好ましくは3 0 ’C以上高いもの
とする。
内層部のウエブは、レギュラーポリエステルの長繊維よ
り構成されていることが必要であり、長繊維にすること
によってのみ内層部の強力維持が可能で補強効果が得ら
れ、成型時の深絞b部での応力の分散を図り、破れを防
ぐことが出来る。
ポリエステル以外の繊維では、熱的特性、強力特性、コ
スト面等で劣るので、本用途には適さない。
内層部のウエブの目付は、20〜2 0 0 g/m2
で好ましくは40〜120g/IIPが用いられる。
2 0 g/+/未満では、充分な補強効果が得られず
、200g/♂を越えるとコスト的に高くなりすぎるの
で好ましくない。クッシロン性が要求される場合には、
目付を100g/d以上にするのが好ましい。
前記内層部と前記表層部とは、三次元的に交絡一体化せ
しめられているが、これは両者の繊維間を三次元的に絡
合せしめて成型順応性を良好にして破れなどの発生を防
止するためである。表層部と内層部とが三次元的に交絡
一体化せしめられてなる不織布には熱可塑性樹脂が必要
に応じて好ましくは不織布に対して1.5〜30重量%
含浸されている。これは成型性の向上を図る上で好まし
い。
次に、本発明の製造法について説明する。低融点繊維5
〜70重量%と通常のポリエステル繊維95〜30重量
%とを混綿して目付20〜120g/m2のウエブを形
成して表層部とする。他方、ポリエステル長繊維からな
る目付20〜200g/!/のウエブを形成し、ついで
表層部と内層部とを二一ドルパンチ機またウォータージ
ェットつまりスパンレースタイブの機械で各々の繊維間
を三次元的に絡合せしめる。かかる方法によると、表層
部の繊維と内層部の繊維とはお互いの層へ混入し合い、
より一体化させられる。
しかし熱工冫ボス圧着による接合方法では、伸度が小さ
くなって、成型などの際、破れが発生したりして、使川
に適さない。
かかる二層構造よりなる不織布は、プリントまたは染色
後低融点繊維の融点をこえる温度で、好ましくは該融点
より20℃以上、さらに好ましくは30℃以上高い温度
で熱処理する。熱処理手段としては、熱風ヒーター、熱
カレンダーロール、多数の凹凸を持つエンボスロールな
どがあげられる。熱カレンダーポリエステル繊維間も強
く融着、圧着接合するほどの高温、高圧にすると、成型
性が悪くなるため好ましくない。
該熱処理工程においては、表層部の低融点繊維の融点を
こえる温度で熱処理して、該繊維を溶融せしめることが
必須で、これにより表面の耐摩耗性の向上が達成できる
。他方レギュラーポリエステル繊維の融点以上の温度、
または融点以下でも融着するほどの圧力をかけることは
、成型性が悪くなるので好ましくない。あくまでも低融
点繊維のみが溶融し、レギュラー繊維同士を接合するバ
インダーの役割を持たせることが肝要である。
成型が必要で且つ低融点繊維の融点以上の温度で成型さ
れる場合には前記の熱処理を省くことも出来るが、後工
程での条件指図が実際上困難なため、事前に熱処理して
おいた方が良い。成型が非常に深いと内層部の長繊維の
ウエブでは、まれに形状に追従せずシワが発生したり深
絞りのコーナ一部が浮いてしまうという問題が生じる。
この様な場合、表層部と内層部を貼り合わせた後、熱可
塑性のバインダー処理加工をすると、該パインダー繊維
間の潤滑材となって、伸び易くなり、成型性が著しく向
上する。
バインダーは、アクリル系、ウレタン系、またはポリエ
ステル系の熱可塑性の樹脂を、加工後全重量当り1.5
〜30%をディッピングで含浸させる。30%を越える
量は、コストが高くなるばかりでなく、樹脂の剛性のた
めか、風合も成型性も悪くなるので好ましくない。一般
的に4〜20%が用いられる。バインダーを含浸させる
ことは、耐摩耗性を向上させるのにも効果がある。しか
し基本的には、低融点繊維で耐摩耗性の向上の役目を、
バインダーで成型性の向上の役目を持たせる様にするこ
とが条件的に決め易い。
本発明の車輌用内装材は、天井、リャーパッケージ、ド
アトリムなどの表皮材として使用されるので、ほとんど
が、何んらかの成型をされるので、かかるバインダー処
理をしておくことが望ましい。
該バインダー処理は、一般的に染色加工やプリント加工
の前に行なわれるが、後でも良い。但し、後の場合には
、色合わせが若干難しくなるので、バインダー付着率は
20%以下が好ましい。
バインダー処理加工においては、通常、ディ,ブーニッ
プードライの工程になるが、ドライは80−150℃の
熱風が140℃以下のシリンダー乾燥になる。この乾燥
工程の条件により、低融点繊維を溶融させることも出来
る。
なお車輌用内装材して、難撚性、撥水性、防汚性等の種
々の性能を付与するための処理をしても良い。また表層
部のウエブのレギュラーポリエステル繊維に原着繊維、
染色繊維を用いても良く、また内層部の長繊維を原着に
しても良い。
(実施例) 実施例 1. 低融点繊維として4 d X 5 1 asカット、融
点130℃の芯鞘型(芯:ポリエステル、W4:ポリエ
チレン)を、レギュラーポリエステル繊維として2dX
51m+i(融点280℃)カットのものを用いて表層
部のウエブを形成し、他方、ポリエステル長繊維(融点
260℃)からなる内層部のウエブを3dの繊維からス
パンボンド方式により形成した。ついで、表層部と内層
部とをニードルパンチ方式により三次元交絡して両者を
一体化した。
各.々の不織布に顔料によりプリント加工して、自動車
用内装材を作った。なお、熱処理温度は160゜Cで熱
風ヒーターによった。
成型方法は、次の方法によった。
成型方法: たて  よこ  深さ 成 型 形 状: 2 0c箇X 2 0c+*X 1
 0c+aの箱形の金型で成型、50cm平方のサンプ
ル四方端固定 成型温度と時間=140″CX30sec基     
材:あらかじめ同一形状に成型された1300g/+T
i′レジンフェルト このようにして作成した自動軍用内装材の特性を第1表
に示す。
なお、表中の特性は次の要領で判定した。
0各条件サンプル数 各2 0耐摩耗性:テーバ摩耗試験機、CS−10500g1
 150回の級別判定に よる 0成型性:箱形エッヂ部の状況を次のごとく目視判定 5級:特に外観変化が目立たない 4級.稍々伸ばされた感じ 3級:稍々透けて基材が見える 2級:透けて基材が見える 1級:破れ発生 0 風 合:触感でソフト性を次のごとく比較判定 5級:最もソフト 4級.ソフト 3級:稍々硬い 2級:硬く、ゴワゴワしている 1級:プラスチックライクで硬い 本発明は、成型性の向上が著しい。従来品は、目付を2
 5 0 g/m2に大きくしても4級までで、1 8
 0 g/m2では、3級以下である。なお、比較例1
は表層部短繊維ウエブの目付が小さくはずれているため
に耐摩耗性が劣るものであった。
比較例2は逆に表層部の短繊維ウエブの日付が大きくコ
ストが高い割に性能向上が認められない比較例3は、内
層部のウエブの目付が小さすぎるため、長繊維による補
強効果が不充分で成型性が好ましくない。
なお、本発明のN[L 3は、長繊維ウエブの目付が大
きいためか、伸ばされ難く、コーナ一部にシワが若干発
生した。但し、これはアクリル系樹脂を5%付着される
様バインダー処理をすることにより解消した。( )は
、バインダー処理後の値を示す。
本発明は、従来品に比して、低目付にかかわらず内装材
として重要な特性である耐摩耗性、成型性、風合のすべ
ての点で満足出来る得点(3級以上)を上げている。従
来品は、目付を大きくしないと満足なものは得られなか
った。
実施例 2 成型性の代用メジャーとして、140℃での40%伸長
時の応力をバインダー付着率を変えた場合の条件で測定
した。
原反:実施例1の本発明Nα3 バインダー処理:アクリル系樹脂(アクロナール■YJ
7088) 1.5%未満では応力が大きく、40%ではバインダー
のため風合が硬く、且つ応力も大きくなって来て好まし
くなかった。
(発明の効果) 本発明の車輌用内装材は、耐摩耗性にすぐれ、深絞りの
状態も良好で、しかも風合いも良好なものであり、また
、本発明製造法は叙上の車輌用内装材を耐摩耗性を損な
うことなく、成型時に応力集中を起こすことなく良好に
製造することができるものである。
4.
【図面の簡単な説明】
第 1図は本発明に係る車輌用内装材の略断而図を示すもの
である。 1・・・表層部、 2・・・内層部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.表層部と内層部とが三次元的に交絡一体化せしめら
    れてなる不織布からなり、前記表層部は5〜70重量%
    の低融点繊維を含むポリエステル繊維のウエブからなり
    、該ウエブの目付は20〜120g/m^2であり、前
    記内層部に接しない側の表層部の少なくとも表面の前記
    低融点繊維が溶融固化されて表面の一部を占め、前記内
    層部はポリエステル長繊維のウエブからなり、該ウエブ
    の目付は20〜200g/m^2であることを特徴とす
    る車輌用内装材。
  2. 2.請求項1に記載の不織布に熱可塑性樹脂が含浸され
    ている車輌用内装材。
  3. 3.低融点繊維の5〜70重量%とともにポリエステル
    繊維を用いて目付20〜120g/m^2のウエブを形
    成して表層部とし、他方、ポリエステル長繊維を用いて
    目付20〜200g/m^2のウエブを形成して内層部
    とし、ついで前記表層部と前記内層部とを重ねて三次元
    交絡処理を施して一体化し、その後、前記内層部に接し
    ない側の該表層部の表面を前記低融点繊維の融点をこえ
    る温度で熱処理して表面を形成することを特徴とする車
    輌用内装材の製造法。
  4. 4.請求項3に記載の方法において、熱処理の前か後に
    不織布に対して0.5〜30重量%の熱可塑性樹脂を含
    浸付着する車輌用内装材の製造法。
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