JPH0315750Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、上げ下げ障子部に網戸や格子体を簡
単且つ堅固に装着できるようにした通風扉に関す
る。

［従来技術と問題点］ 従来、上げ下げ障子を内装した通風扉に、網戸
や格子体を装着する場合には、取付部材を用いて
直接通風扉に装着していた。そのため、多数の取
付部材と多大の手数を要するとともに、装着時の
堅牢さ及び美麗さに欠けるといつた問題点を有し
ていた。

［問題点の解決手段］ 本考案の上げ下げ障子を内装する通風扉は、上
げ下げ障子収容部を扉の見込幅よりも幅広に形成
し、扉の屋外側に上げ下げ障子収容部の張出部を
設け、網戸か格子体、もしくは格子付き網戸の周
縁に、上げ下げ障子収容部の張出部より大きく張
出部を嵌合状に覆う張出縁を周設し、網戸、格子
体もしくは格子付き網戸の少なくとも縦框におい
て張出縁の内周側に止着部を形成し、止着具にて
止着部を張出部に止着し、上げ下げ障子収容部の
内側から止着具により網戸、格子体もしくは格子
付き網戸の着脱を可能とする構成としてある。そ
して、このように構成することにより、網戸や格
子体の装着を簡単に行なえるようにするととも
に、装着時にねじや張出部が露出しないようにし
て堅牢さと美観を保つようにしている。

［実施例］ 以下、本考案の一実施例を図面にもとづいて詳
細に説明する。

第１図は要部の縦断面図、第２図は要部の横断
面図、第３図は通風扉全体の外観図を示す。

これら図面において、１は戸枠で、上下枠１
ａ，１ｂと左右縦枠１ｃ，１ｄによつて枠組みす
るとともに、通風扉１０を蝶番２によつて回動自
在、すなわち、開閉自在に取付けてある。通風扉
１０の中央部には、通風扉１０の見込幅よりも幅
広の上げ下げ障子１１の収容部１２が形成してあ
り、その収容部１２の周縁を屋外側に張り出して
張出部１３としてある。

本実施例における上げ下げ障子１１は、ラツク
１４ａとピニオン１４ｂによつて上下の障子１１
ａ，１１ｂが同時に上下動する形式のものを示し
ているが、本考案における上げ下げ障子１１と
は、上下の障子の一方が嵌殺しになつているもの
も含んでいる。

２０は格子２１と防虫網２２を一緒に取付けた
格子付き網戸で、外周縁を屋内側に張り出して張
出縁２４を形成した上下框２０ａ，２０ｂと左右
縦框２０ｃ，２０ｄによつて框組みしてある。そ
して、その框内側に防虫網２２を張設し、且つ屋
外側に多数の格子２１を横方向に平行に取付けて
ある。また格子付き網戸２０の周縁の張出縁２４
は、各框２０ａ，２０ｂ，２０ｃ，２０ｄを框組
みしたときに、上げ下げ障子収容部１２の張出部
１４よりひと廻り大きくなるように形成してあ
り、張出部１４への嵌合を可能ならしめている。

２３はＬ字形をした取付部材であり、一辺を格
子付き網戸の縦框２０ｃ，２０ｄの張出縁２４内
周側にねじ２５によつて固定して止着部を形成し
ており、この取付部材２３の他辺を上げ下げ障子
収容部１２の張出部１３の側部に止着具としての
ねじ２６によつて固定してある。この止着部を形
成する取付部材２３は、ねじ２６を外側に露出し
ないようにして格子付き網戸２０を上げ下げ障子
収容部１２に装着するために用いるものである
が、例えば、網戸２０の張出縁２４を中空状に形
成し、この中空部にねじ２６を収容できるように
すれば、必ずしも取付部材２３を使用する必要は
ない。また、止着具としてねじ２６を用いている
が、このねじ２６に代えて係止ピン等を用いて止
着するようにすることもできるものである。

したがつて、図示実施例における場合には、取
付部材２３を、ねじ２５によつて格子付き網戸２
０に取付けた後、上げ下げ障子収容部１２に、そ
の張出部１３を張出縁２４で覆うようにして嵌合
し、その後、ねじ２６を張出部１３の内側から取
付部材２３の他辺に螺着して、格子付き網戸２０
を上げ下げ障子収容部１２に堅固に装着する。こ
の場合、ねじ２５及び２６は格子付き網戸２０の
左右縦框２０ｃ，２０ｄによつて屋外側に露出し
ない。

なお、図面において、１５は通風扉のハンドル
であり、１６は上げ下げ障子１１に嵌込んだガラ
スである。

本実施例では、防虫網と格子を備えた格子付き
網戸を通風扉に装着した例について説明したが、
必ずしも本例に限られるものではなく、網戸の
み、あるいは格子体のみを上述のようにして通風
扉に取付けることも可能である。

［考案の効果］ 以上の如き構成からなる本考案によれば、次の
ような効果を奏する。

(1) 上げ下げ障子収容部の張出部によつて見込幅
を大きくすることができると共に、その張出部
を利用して網戸や格子体を装着できるので、取
付けが非常に容易である。

(2) 上げ下げ障子収容部の張出部を網戸や格子体
で覆うことができるので美観を損なわない。

(3) 張出部を形成すると共に、少なくとも縦框に
おける張出縁の内周側に止着部を形成し、止着
具にて止着部を張出部に止着することにより、
止着部が露出しない。

(4) 上げ下げ障子収容部の内側から止着具により
着脱できるため、内側から容易に着脱作業が行
なえ、しかも外側から取外されることがない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は要部の縦断面図、第２図は要部の横断面図、第
３図は通風扉全体の外観図を示す。 １０…通風扉、１１…上げ下げ障子、１２…上
げ下げ障子収容部、１３…張出部、２０…格子付
き網戸、２１…格子、２２…防虫網、２４…張出
縁。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上げ下げ障子を内装する下記要件を備えた通風
   扉。 (イ) 上げ下げ障子収容部を扉の見込幅よりも幅広
   に形成し、扉の屋外側に上げ下げ障子収容部の
   張出部を設ける。 (ロ) 網戸か格子体、もしくは格子付き網戸の周縁
   に、上げ下げ障子収容部の張出部より大きく張
   出部を嵌合状に覆う張出縁を周設する。 (ハ) 網戸、格子体もしくは格子付き網戸の少なく
   とも縦框において張出縁の内周側に止着部を形
   成し、止着具にて止着部を張出部に止着する。 (ニ) 上げ下げ障子収容部の内側から止着具により
   網戸、格子体もしくは格子付き網戸の着脱を可
   能とする。