JPH031564Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は土木構造物、建築構造物などの鉄骨材
を、コンクリート基礎などに固定されているアン
カーボルトにとりつける際に、鉄骨材に明けられ
たアンカーボルト孔をアンカーボルトに嵌合挿入
する際の補助具を提供するものである。

従来の技術及び考案が解決しようとしている問題
点 従来の鉄骨材のアンカーボルト孔をアンカーボ
ルトに嵌合挿入する作業は、重量の大きな鉄骨材
の場合は、クレーンで吊り上げて、所定位置に正
確に合わせて吊り降ろす作業となるが、この作業
は、クレーンの運転者が、据付作業員の介添と合
図を見ながら行う高度の熟練を要する作業であ
る。

この作業中に鉄骨材のアンカーボルト孔の孔縁
が、アンカーボルトのネジ山に接触して降ろされ
た場合にはネジ山が潰されることも起り勝ちであ
り、後のボルト締作業に支障を来たす恐れがある
ため、時間をかけて慎重に行わねばならないとい
う問題があつた。

本考案は、この作業を容易にし、短時間でアン
カーボルト孔をアンカーボルトに嵌合させるため
の誘導具を提供すると同時に、アンカーボルトの
ネジ山を保護する保護具を提供するものである。

問題を解決するための手段 本考案は、第１図に示すように円錘体３の底面
に、それと一致する外径をもつ円管体２を固着さ
せ、円錘体３の頂部から底面に向つて貫入する管
状の貫入孔４を穿設してなるものである。

これをアンカーボルトにかぶせて使用するが、
第２図に示すように円管内の一部にアンカーボル
トに螺合する雌ネジ５を設けておき、これをアン
カーボルトに螺合させて固定する。

アンカーボルトに固定する力を強めるために、
第４図に示すように円錘体３の底面に磁石１２を
固着する。

作用及び考案の効果 本考案は第３図に示すように、鉄骨材８のアン
カーボルト孔６をアンカーボルト１に嵌合挿入す
るまえに本考案キヤツプ１０をアンカーボルト１
にかぶせておき、アンカーボルト１の上部に鉄骨
材のアンカーボルト孔６を接近させたとき、６を
通して貫入孔４に向つて尖端をもつ誘導棒７を突
き入れる。この状態で鉄骨材８を降下させれば、
自動的にアンカーボルトに嵌合挿入が行われるた
め短時間で容易にこの作業を行うことができる。

また円管部分２がアンカーボルトのネジ山を保
護し、ネジ山の損傷を防止する。

実施例 本実施例は第１図、第４図に示すように円錘体
３と円管２とからなつている。

円錘体には頂部から底面に向かう貫入孔４を設
け、、第３図に示すように尖端をもつ誘導棒７を
突き入れることか出来るようにしておく。

円管の内面の一部には雌ネジ５を設け、アンカ
ーボルトに螺合させ得るようにしておく。

円錘体の底面には磁石１２を固着しておく。

円管２の肉厚はアンカーボルト孔の半径とアン
カーボルトの半径との差すなわちクリヤランス寸
法以内の厚さとしておく。

円錘体３の側面には、対向する側面に向つて貫
通する横穴１３を設け、アンカーボルトへ着脱さ
せる際にここに棒状の工具を挿入し、本考案キヤ
ツプ１０をアンカーボルトの軸まわりに回転させ
るてことしての工具挿入孔としておく。

第２実施例は第５図に示すように円錘体の側面
にトルクレンチをかけるためのくぼみ１４を設け
たものであつて、六角ナツト状のくぼみとしてお
き着脱の際にトルクレンチを用いることができる
ようにしたものである。その他は第１実施例と同
じである。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の実施例を示し、第１図は本考
案の基本構成を示す斜視図、第２図及び第３図は
使用状態を示す断面図、第４図は磁石１２及び横
穴１３を設けた実施例を示す断面図、第５図はト
ルクレンチをかけるためのくぼみを設けた実施例
を示す斜視図である。 １……アンカーボルト、２……円管体、３……
円錘体、９……コンクリート上縁、１０……本考
案アンカーボルト孔誘導キヤツプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 金属製の円錘体の底面に、該円錘の底面の直
   経と同一の外径をもつ円管を、両者の軸線を一
   致させて固着し、該円錘体の頂部から底面に向
   う貫入孔が穿設されていることを特徴とする鉄
   骨材建て込み用のアンカーボルト孔誘導キヤツ
   プ。 ２ 前記円管内に、アンカーボルトに螺合する雌
   ネジを設けた実用新案登録請求範囲第１項記載
   のアンカーボルト孔誘導キヤツプ。 ３ 前記円錘体の底面に磁石を固着して、アンカ
   ーボルトの頂部に磁着することを特徴とする実
   用新案登録請求範囲第１項記載のアンカーボル
   ト孔誘導キヤツプ。