JPH0827823A - コンクリート製品およびその吊り方法 - Google Patents

コンクリート製品およびその吊り方法

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JPH0827823A
JPH0827823A JP6188784A JP18878494A JPH0827823A JP H0827823 A JPH0827823 A JP H0827823A JP 6188784 A JP6188784 A JP 6188784A JP 18878494 A JP18878494 A JP 18878494A JP H0827823 A JPH0827823 A JP H0827823A
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concrete product
male screw
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embedded
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JP6188784A
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English (en)
Inventor
Etsuji Oike
悦二 大池
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Oike and Co Ltd
Original Assignee
Oike and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工場プレハブ品などの大型のコンクリート製
品を吊り上げ、あるいはつり下げるための吊り部を、安
価で強度の高い部材で構成可能とし、コンクリート製品
の製造コストの低減を可能とする。 【構成】 従来のようなアイボルト5を挿入して吊り上
げるインサート4に代わり、コンクリート製品1に凹み
11を形成し、その底面12から埋設されたアンカー2
0の雄ねじ部21を露出させる。従来のように直径D1
のアイボルト5を用いるためには、その数倍の直径D2
のインサート4を埋設しておく必要がある。これに対
し、本発明によれば直径D1のアンカー20を埋設して
おけば良く、従来と同様、あるいはそれ以上の吊り荷重
に耐えられる吊り部10を構成できる。さらに、アンカ
ーには、その外側に雄ねじを形成すればよいので安価で
あり、許容耐力の高い吊り部を有したコンクリート製品
を安価に提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工場からの搬出、現場
への搬入、さらに運搬する際などに利用できる吊り部の
形成されたコンクリート製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図14に示すように、従来、マンホール
やハンドホールなどのコンクリート製品1には、運搬用
のロープ3が架けられるように湾曲させた鉄筋2などを
予め埋設してある。しかし、鉄筋2が平面から突出した
ようなコンクリート製品では、保管や輸送の際の邪魔と
なり、コンクリート製品の積み重ねができず、さらに、
錆の発生源となってコンクリート表面を汚染することも
ある。また、現場で施工したのちはこれらの鉄筋2をカ
ットして補修する作業も発生する。
【0003】そこで、図15に示すように、中空で内部
に雌ねじの形成されたインサート4をコンクリート製品
1に埋設しておき、コンクリート製品を吊る際は、アイ
ボルト5などの吊り治具を挿入する吊り方法が採用され
ている。近年、工場などにてプレハブされるコンクリー
ト製品が大きくなり、吊り荷重も増加しているので、ア
イボルト5に掛かる負荷も大きい。アイボルト5を用い
て吊る際は、アイボルトの首下部の欠損を防止できる直
径のボルトを採用する必要がある。従って、近年のコン
クリート製品には、このような太いアイボルトを内部に
取付できるような非常に太いインサートを埋め込んでお
く必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような太いアイボ
ルトを取り付けれるような内径のインサートは、その外
径はさらに太くなり、重量も増し、このため使用される
材料も多い。従って、これらのインサートは、鍛造品の
場合であっても、異径鉄筋を用いる場合であっても受注
生産となり製造コストも高い。このため、コンクリート
製品の製造コストを増加させたり、短納期に対する障害
の一因となっている。
【0005】そこで、本発明においては、安価で、強度
が高く、また、輸送や積み上げの際に障害とならないよ
うな吊り部の形成されたコンクリート製品を提供するこ
とを目的としている。このような吊り部を安価で、入手
し易い部材で構成し、製造コストの低減や、短納期を実
現可能なコンクリート製品を提供することも目的として
いる。もちろん、本発明に係る吊り部においても、従来
と同様に吊り方向が自由に選択でき、確実に、また、安
全に吊り作業ができるコンクリート製品を提供すること
を目的としている。さらに、このようなコンクリート製
品の製造方法、埋設されるアンカー、アンカーを設定す
るためのインサート、さらに、アンカーを用いた吊り方
法を開示することも目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るコンクリー
ト製品においては、従来の内側に雌ねじの形成されたイ
ンサートを埋め込む代わりに、吊り治具を挿入可能な凹
みを設け、この凹みの内側にアンカーを露出させるよう
にしている。そして、このアンカーの露出した部分の外
周側には雄ねじ部を設け、埋設されたアンカー自体に吊
り強度を持たせることが可能な吊り部を構成するように
している。従って、本発明では、埋設されたアンカーの
断面の耐力を吊り荷重に対する許容耐力として採用でき
る。すなわち、従来のインサートと同じ外径のアンカー
を埋設した場合を例にとって説明すると、従来のインサ
ートでは、そのインサートに挿入されるアイボルトの断
面の耐力しか許容耐力として採用できない。しかし、本
発明では、インサートの外径と等しい外径のアンカーの
断面の耐力全体を許容耐力として採用できる。このた
め、同じ外径であれば、従来のインサートを埋設した場
合と比較し、アンカーを埋設することによって2〜3倍
以上の引張、あるいは剪断力を期待できる。また、アン
カーの外側に雄ねじを切る作業は、インサートの内側に
雌ねじを形成する作業と比較し、インサートを形成する
ために中空とする必要もないので簡単である。このた
め、本発明に使用されるアンカーは安価に、また、短期
間に提供できる。従って、これらのアンカーを用いて吊
り部を構成する本発明に係るコンクリート製品は、製造
コストの引き下げも可能であり、さらに、納期も短縮で
きる。
【0007】また、アンカーの先端を凹みの縁より後退
した位置に設定しておけば、コンクリート製品の表面か
ら凹んだ部分の内部に露出したアンカーは収まるので輸
送中や、積み上げる際に邪魔にならない。現場でも、凹
みにグラウトなどを詰めれば簡単にコンクリート表面を
仕上げることができる。このように、本発明に係る吊り
部を有するコンクリート製品は、作業性も良いので、大
型のプレハブ製品に好適なものである。
【0008】本発明に係るコンクリート製品を吊る際
は、アイナットのような吊り治具であって、凹みに挿入
される挿入部に前方から中心軸に沿った雌ねじ部が形成
され、他方にロープやフックを接続できる部分を備えた
吊り治具を用いれば良い。雌ねじ部を凹みの内部に露出
したアンカーの雄ねじ部にねじ込むことによって、簡単
に吊り治具を取付でき、吊り方向も自在に設定できる。
このように、本発明に係るコンクリート製品に吊り治具
を取り付ける際は、従来と同様に吊り治具を単にねじ込
むだけで良いので、作業工程や手順に変化はなく、ま
た、ねじ込みによって吊り治具が固定されるので、作業
の途中で吊り治具が誤って外れるようなこともない。従
って、吊り作業においても安全で、確実な作業を期待で
きる。
【0009】コンクリート製品の表面に形成された凹み
を、半球状、円筒状あるいは円錐状などの略円形の断面
を備えた内周形状に成形した場合は、吊り治具をねじ込
み易いように、凹みの中心軸に沿ってアンカーを伸ばし
ておくことが望ましい。吊り治具の外周面が略密着する
ように凹みの内周面を成形しておけば、吊り治具を挿入
した際にその外周面が凹みの内周面に当たり吊り負荷の
一部をコンクリート製品側に伝達できる。従って、アン
カーの伸びた方向に対し角度を持ってコンクリート製品
を吊る場合は、アンカーの強度に加えて、コンクリート
製品自体の強度も期待できるので、さらに確実に、安定
した吊り作業を行える。
【0010】半球状、円筒状、あるいは円錐状といった
円形の断面を有する凹みの形状は、型枠にアンカーを仮
止めする例えば半球状、円錐台状といった円形の断面を
有し、前方に向かって細くなった保持具によっても成形
できる。このようなアンカー保持具の前方にはアンカー
の雄ねじ部をねじ込める雌ねじを設け、その雌ねじを用
いてアンカーを取り付け、アンカー保持具の広くなった
後方を型枠に設定すれが良い。そして、型枠にコンクリ
ートを打設してコンクリート製品を成形したのち、アン
カー保持具をコンクリート製品から取り外せば、凹みの
中にアンカーの露出した吊り部を有するコンクリート製
品を製造できる。
【0011】また、円筒状などの形状に予め成形したイ
ンサートを用いても凹みを成形できる。このような中空
のインサートでは、コンクリート製品に埋設される底面
にアンカーの貫通する貫通孔を設けておけば良い。この
ようなインサートを用いてアンカーを設定し、同時に凹
みを成形できるようにしておけば、アンカー保持具をコ
ンクリート製品から取り外す手間を省ける。また、成形
されたインサートの内面は吊り治具の挿入部との密着性
も良い。さらに、インサートはコンクリート製品から着
脱するための複雑な機構は不要で、インサート自体には
荷重もかからないので、インサートの構成は簡単なもの
で良く、樹脂などによって安価に供給できる。
【0012】インサートを型枠に取り付ける際に、イン
サートの型枠側にあたる取付部にある程度の空間を確保
できた方が良い。そこで、アンカーの雄ねじ部の外径
を、このアンカーのコンクリート製品に埋設される埋設
部の外径に対し小さくし、インサートには、このアンカ
ーの雄ねじ部と埋設部との外径の差を用いてアンカーの
先端の位置決めを行うストッパーを設けておくことが望
ましい。このようなストッパーの機構によってアンカー
の先端をインサートの開口縁から若干後退した所定の位
置に簡単に設定できるようになる。
【0013】アンカーとしての強度が必要な部分は、吊
り治具との接続部分である。従って、アンカーの先端は
強度的に余裕を持てるので、アンカーの先端を中空とし
て内部に雌ねじを設けておけば、アンカー自体を一般的
なインサートとして使用可能とすることもできる。
【0014】本発明に係る吊り部に埋設されるアンカー
は、吊り荷重に対し、その断面積の略全てを有効に活用
できるようにしたものである。従って、アンカーの強度
と比較し、アンカーとコンクリート製品との間の付着力
も増強できることが望ましい。このため、アンカーのコ
ンクリート製品に埋設される埋設部に、埋設部の軸に対
し直角方向に開いた孔を設けておくことが望ましい。こ
の孔を通って補助鉄筋や、連結棒などを設定することが
でき、コンクリート製品との付着力を高めることができ
るからである。特に、壁厚が薄く、長いアンカーを埋め
込めないコンクリート製品に対しては有効である。ある
いは、埋設部の側方に突き出た足部を形成し、コンクリ
ート製品との付着力を強化しても良い。足部は、アンカ
ー自体を曲げても良いし、アンカーの軸に沿って分断
し、分断したそれぞれの部分を曲げても良い。あるい
は、埋設部を広げ鍔状に加工しても良い。
【0015】
【実施例】以下に図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。
【0016】〔実施例1〕図1に、本発明の実施例1に
係る吊り部の形成されたコンクリート製品を一部欠いて
示してある。本例のコンクリート製品1は、マンホール
やハンドホールであり、吊り部10はその壁にあたる肉
厚の薄い部分に形成してある。本例の吊り部10は、コ
ンクリート製品1の表面からコンクリート製品の内部に
位置する凹みの底面12に向かって若干細くなった略円
錐台状の凹み11と、その凹み11の内部で、凹み11
の中心軸に沿って内側の面12から伸びたアンカー20
を備えている。アンカー20の露出した部分は外側に雄
ねじ部21を設けてある。また、この雄ねじ部21に繋
がってコンクリート製品1に埋設された埋設部25に、
アンカー20の軸と略垂直に孔26を開けてあり、この
貫通孔26を通って補助筋29を設置してある。
【0017】この吊り部10に取り付ける吊り治具30
は、凹み11の内周面12と略同じ形状の外周面32を
備えた挿入部31と、この挿入部31と繋がった取付部
35を備えている。挿入部31には前面33から挿入部
の中心軸に沿って雌ねじ34が形成されており、取付部
35には、取付部の中心軸と略垂直にワイヤーを設置で
きる吊り孔36が形成されている。
【0018】図2に示すように、本例のコンクリート製
品1に設けられた吊り部10を用いてコンクリート製品
を吊る場合は、まず、吊り治具30の挿入部31を凹み
11にねじ込む。これによって、吊り治具30の雌ねじ
部34がアンカー20の雄ねじ部21にネジ止めされ
る。次に、吊り治具30の取付部35の設けられた吊り
孔36に吊り用のワイヤー3を通し、不図示のクレーン
などによってコンクリート製品1を吊り上げる。
【0019】図3に、本例の吊り部10の概略構成を従
来のインサート4を用いた場合と比較して示してある。
図3(a)に示すように、本例の吊り部10では、アン
カー20が凹み11の内部に伸びており、このアンカー
20に吊り治具30を設置してコンクリート製品を吊り
上げる。これに対し、従来のインサート4を用いた方法
では、インサート4の内部の雌ねじ部にアイボルトなど
の吊り治具5を挿入して吊り上げる。従って、本発明に
係るアンカー20を用いた吊り部と、従来のインサート
4を用いた吊り部とを比較すると、本例の吊り部10で
は、直径D1のアンカー20の断面の耐力を吊り荷重に
対する耐力として期待できる。これに対し、従来の吊り
部では、アイボルト5の断面の耐力しか吊り耐力として
期待できないので、直径D1のアイボルト5を装着する
ために数倍の直径D2のインサート4を埋設しておく必
要がある。さらに、大きな直径D2のインサート4を埋
設しておいても、アイボルト5の直径D1の結合部分が
欠損する可能性があるので、この点でも吊り荷重は制限
される。これに対し、本例の吊り部10では、埋設され
たアンカーの直径に対し、吊り治具30との結合部分の
断面積を十分に大きくとれるというメリットもあり、大
きな吊り荷重に対し十分対応できる。一方、アンカー2
0と同じ直径D1のインサート4を埋設して従来の吊り
部を構成すると、アンカー20を埋設した本例の吊り部
の半分あるいはそれ以下の程度の吊り耐力を備えた吊り
部しか形成できないことになる。
【0020】このように、従来のインサートと同じ外径
のアンカーを用いた場合、本例の吊り部10であれば、
従来の2〜3倍以上の吊り荷重を設定できる。逆に、同
じ吊り荷重を確保するのであれば、従来のインサートの
1/2〜1/3以下の直径のアンカーで吊り部を構成す
れば良い。このため、吊り部に使用される埋設金物を大
幅に小型化、軽量化でき、これに伴い大幅なコストの低
減が可能となる。
【0021】さらに、外側に雄ねじを設けたアンカー
と、内側に雌ねじを設けたインサートの製造コストを比
較すると、インサートを中空にする手間や、内側にネジ
を切る作業の難易度に差があるのでアンカーの方が非常
に安い。また、大型のインサートになると全て受注生産
となり、納期的な問題も発生する。一方、アンカーであ
れば、外周にネジを切れば良いので、必要となればコン
クリート製品の製造工場や、現場でも製造できる。この
ように、本例の吊り部10を採用すると、従来のインサ
ートを用いたものと比較し、吊り部を構成する費用を大
幅に削減でき、また、吊り部用の埋設金物の管理もに楽
になる。このため、工場プレハブ品のコストを低減する
うえで非常に有効である。
【0022】また、本例の吊り部10も、アンカー20
の先端は凹み11の縁13から内側に後退した位置にあ
るので、従来のインサートと同様に、コンクリート製品
の表面から飛びだした部分はない。従って、輸送する時
や、保管時に積み重ねる際に邪魔になる部分はない。ま
た、現場でコンクリート表面を仕上げる必要があるとき
も、凹み11をグラウトで埋めるだけで済む。
【0023】本例のようなアンカーを用いることによっ
て吊り上げに用いる埋設金物自体の強度を大幅に向上で
きるので、アンカーとコンクリート製品との付着強度も
これに見合った強さを確保する必要がある。アンカー2
0の長さを伸ばせば、コンクリートとの接触面積を確保
でき、付着強度も高くできる。しかし、本例のような壁
の部分に吊り部を設ける場合は、アンカー20の長さを
伸ばせない。そこで、本例では、アンカー20の埋設部
25に孔26を設け、補助鉄筋26をアンカー20と略
垂直に設置することによって付着強度を確保できるよう
にしている。
【0024】図4ないし図6に、本例の吊り部10を成
形する様子を示してある。本例では、円錐台状のアンカ
ー保持具40を用いてアンカー20を型枠50に設定
し、コンクリート製品1が成形された後、アンカー保持
具40を取り外して凹み11を形成するようにしてい
る。本例で用いているアンカー保持具40は、円錐台状
の本体41と、その細くなった前面42に本体41の中
心軸に沿って成形された雌ねじ部43を備えており、こ
の雌ねじ部43は、アンカー20の雄ねじ部21をねじ
込めるようになっている。さらに、アンカー保持具40
は、広い方の面44に本体41の中心軸にそって成形さ
れた固定用のボルト55と対応する雌ねじ部45と、ア
ンカー保持具40をコンクリート製品から取り外す時に
使用する1対の溝46を備えている。アンカー保持具4
0としては、プラスチックなどの樹脂、ゴム、あるいは
金属などの部材を使用できる。
【0025】図4に示すように、アンカー20を型枠5
0に設定する際は、アンカー20の雄ねじ部21をアン
カー保持具40の雌ねじ部42に挿入し、アンカー保持
具40の広いほうの面を基部44として型枠50にボル
ト55を用いて設定する。また、アンカーの埋設部25
に用意してある垂直な孔26に補助筋となる鉄棒29を
取り付ける。なお、本例では、ボルト55を用いてアン
カー保持具40を型枠50に設定しているが、アンカー
保持具40の基部44からボルトを伸ばし、ボルト55
の代わりにナットを用いて型枠に設定してももちろん良
い。コンクリート製品を脱型する際に型枠を旋回させ場
合は、本例のようなアンカー保持具であれば型枠との干
渉を避けることができ、型枠の外側までボルトが伸びた
保持具を用いる場合は、型枠に設ける設定用の孔の径を
大きくしたり、ゴム等のパッキンを設定する必要があ
る。
【0026】図5に示すように、内型枠51も組立、内
型枠51と外型枠50との間にコンクリートを注入し、
コンクリート製品を製造する。取付ボルト55を取り外
し、型枠50および51を旋回等によって取り外したの
ち、図6に示すように、アンカー保持具40の取り外し
治具59を用いてアンカー保持具40をコンクリート製
品1から取り除く。本例のアンカー保持具40は旋回し
て型枠を取り除く時に型枠と干渉することはない。ま
た、アンカー保持具40の基部44に1対の溝46を設
けてあるので、保持具を取り外す時は、この溝46に係
止できる治具59を用いてアンカー保持具40を時計と
反対方向に回せば良い。アンカー保持具40は、コンク
リート製品1に埋設されたアンカーの雄ねじ部21にね
じ込まれているので、時計と反対方向に回すことによっ
てコンクリート製品から簡単に取り除くことができる。
また、アンカー保持具40の本体は、コンクリート製品
の内側に向かって細くなった円錐台状に成形されている
ので、一度コンクリート面から剥離すれば、その後はス
ムーズに取り除ける。
【0027】アンカー保持具40を取り除くと、図1に
示すような凹み11がコンクリート製品1の表面に形成
され、その中心軸に沿ってアンカー20の雄ねじ部21
が伸びた吊り部10が完成する。アンカー20の先端2
2はアンカー保持具40の内部に収まった状態で、コン
クリート製品1に埋設されているので、アンカーの先端
22は凹み11の縁13から内側に後退した位置となっ
ている。
【0028】図7に、コンクリート製品1に設けられた
吊り部10に、吊り治具30を挿入した様子を断面を用
いて示してある。本例の凹み11の内周面15は、吊り
治具30の挿入部31の外周面32と略同じ形状となる
ように成形されているので、挿入部31を凹み11に挿
入すると、挿入部31は凹み11に略密着した状態とな
る。従って、吊り治具30によって凹み11の中心軸と
角度を持った方向に吊り上げる際は、凹み11と挿入部
31との接触部分でも吊り荷重を受けることができる。
従って、、凹み11と挿入部31との組み合わせによっ
ても吊り荷重を負担させられるので、より安全で確実な
作業が可能となる。
【0029】さらに、本例の吊り部10は、吊り治具を
ねじ込んで取付できるようにしてあるので、凹み11に
対し、垂直方向でも水平方向でも自由な方向に吊ること
ができる。吊り治具の取付も従来と同じなので、作業に
支障を来すことはない。さらに、ねじ込まれた吊り治具
は簡単に吊り部から外れないので、作業の安全性も高
い。なお、挿入部31に対し、吊り孔36の開いた取付
部35を旋回可能とすることも可能であり、これによっ
てワイヤーの装着をさらに簡単にすることもできる。
【0030】図8に、本例の吊り部10の変形例を示し
てある。この吊り部10は、半球状の凹み11を備えて
おり、その中心にL字形のアンカー20を埋設してあ
る。これに対応して、吊り治具30の挿入部31も半球
状であり、その前方から中心に向かってアンカー20の
雄ねじ部21に対応する雌ねじ部34を形成してある。
半球状の挿入部31には、ワイヤーを取付られる取付部
35が繋がっている。本例の吊り部10も、上記と同様
に強度が高く安価なアンカー20を用いたものであり、
L字形に形成されたアンカー20の埋設部25によって
必要な付着力を確保できるものである。さらに、本例の
アンカー20の先端22の内側には雌ねじ23を切って
ある。従って、吊り部10を用いて現場に搬入された後
は、このアンカーの先端の雌ねじ23を仮設材の固定ボ
ルト58を固定するためなど、通常の埋設インサートと
同じに用途に使用できる。アンカー20の吊り強度とし
ては、吊り治具30と接続した境界近傍がネックとなる
ので、この部分の断面積を削減することは望ましくな
い。しかし、アンカー20の先端22はそれほどの強度
は要求されないので、内側を削りだして雌ねじを形成し
ても良い。
【0031】〔実施例2〕図9に本発明の実施例2に係
る吊り部10の概略構成を断面を用いて示してある。本
例の吊り部10も実施例1と同様に、安価で強度の高い
アンカーを用いたものであり、実施例1と共通する部分
については、同じ符号を付して説明を省略する。本例の
吊り部10の凹み11はプラスチック製のインサート6
0を用いて構成してある。本例のインサート60は、略
筒形をした本体61を備えている。インサート60の一
方の端はインサート60を型枠に取り付けするための取
付部62となっており、他方、すなわちコンクリート製
品に埋設される底面の側はアンカー20を設定するアン
カー設定部65となっている。取付部62は、旋回半径
の小さな場所にもインサート60を取付できるように2
重構造になっており、その内側には高さの低いボスでも
インサート60を取付できるように細い溝63を設けて
ある。取付部のこれらの構成は、本願出願人による特許
出願平成5年第341742号に詳しく開示されてい
る。
【0032】本例のインサート60のアンカー設定部6
5は、底面66の中心にアンカー20の雄ねじ部21の
貫通する貫通孔67が設けてあり、この貫通孔67を通
って雄ねじ部21がインサート60の中空部分に露出す
るようになっている。また、アンカー20の雄ねじ部2
1とインサート60の内周面との間には、吊り治具30
の挿入部31を挿入する空間も確保できるようになって
いる。アンカー設定部65の貫通孔67は、途中に段差
68を設けてある。本例のアンカー20では雄ねじ部2
1の外径を、埋設部25の外径より小さくしてあるの
で、段差68の部分がアンカーの外径に差のある部分2
4に当たり、アンカー20をインサート60の所定の位
置に設定できるようになっている。また、インサートの
アンカー設定部65の側に外側に伸びた鍔状の部分69
を設け、インサート60がコンクリート製品に安定した
状態で埋設できるようになっている。
【0033】本例のアンカー20は、実施例1と同様に
凹み11の内部に伸びた雄ねじ部21と、これと繋がっ
てコンクリート製品に埋設された埋設部25を備えてい
る。上述したように、本例の雄ねじ部21の外径は埋設
部25より若干細くなっており、雄ねじ部21と埋設部
25を繋ぐ部分24がストッパーとなってインサート6
0に装着する位置が決まるようになっている。これによ
って、アンカー20の先端22がインサートの取付部6
2に近づきすぎて型枠への取付に邪魔になったり、ある
いは、先端22が浅く、アンカーの取付が不十分となり
アンカーが型枠から外れるようなトラブルを防止してい
る。本例では、ストッパー24として働く部分は段差状
に加工してあるが、段差状の代わりにテーパー状に徐々
に外径が変わっても良く、この場合は、インサート60
のストッパーの部分68も対応した形状に変えれば良
い。また、このような段差、あるいはテーパー状の部分
を設けることにより、インサート60とアンカー20は
確実に接触するので、インサート内部へのコンクリート
の漏れ込みも防止できる。
【0034】さらに、本例のアンカー20は埋設部25
に鍔状に側方に突き出た部分27を設けてあり、この部
分27でコンクリート製品との接触面積を確保し、必要
な付着力を得るようにしている。
【0035】図10ないし図12に、本例の吊り部10
を形成する様子を示してある。本例の吊り部10では、
インサート60がアンカーの保持具としての機能と、凹
み11の内周面を規定する機能を果たしている。先ず、
図10に示すように、型枠50にインサート60を取り
付けるためのボス70を取り付ける。本例では、脱型時
にインサート60との干渉をできるだけ小さくし、ま
た、インサート60を取り付ける際にアンカー20の先
端22とボス70が干渉しないように薄型のボス70を
採用している。このボス70は、ワッシャー71および
ナット72を用いて型枠50に取り付けてある。ボス7
0の外周面には、細い突起73を設けてあり、薄型のボ
ス70であっても十分な強度でインサート60を型枠5
0に取付できるようになっている。このような構成のボ
スについても、本願出願人による特許出願平成5年第3
41742号に詳しく開示されている。
【0036】図11に示すように、ボス70にアンカー
20の装着されたインサート60を取り付け、内型枠5
1と外型枠50との間にコンクリートを流しこむと、本
例のコンクリート製品1を製造できる。図12に示すよ
うに、インサート60の取付部62は2重構造になって
いる。このため、外型枠51を旋回して取り外す際、旋
回半径の小さい場所にアンカーが設定され、ボス70と
インサート60の取付部62の内筒62aが干渉するケ
ースでも、隙間64によって内筒62aの動きは吸収さ
れる。従って、コンクリート製品1にこば欠けが発生す
ることはない。そして、型枠50を外すと、インサート
60の内部にアンカー20の雄ねじ部21が露出した状
態となる。従って、アンカー保持具を取り外す手間を省
くことができる。また、インサート60によって凹み1
1を形成すると、凹み11の内周面には予め成形された
プラスチックなどのインサートを構成する素材の面が現
れる。従って、凹み11の形状は安定しており、また、
内周面も滑らかなので、吊り治具30の挿入部31を挿
入し易い。さらに、挿入部31と凹み11との密着性も
高められる。このため、吊り部10に、より安定した状
態で吊り治具30を装着でき、安全・確実な作業を行え
る。
【0037】本例の吊り部の凹み11を構成するインサ
ート60は、それ自体に引っ張りなどの力はかからない
ので、コンクリートを注入する際にアンカー20を確実
に保持できる程度の強度を備えたもので良い。このた
め、プラスチックなどの素材を用いて安価に提供でき
る。もちろん、鍛造品等により製造することも可能であ
る。
【0038】図13に、本実施例の異なった例を示して
ある。図13に示したインサート60は、取付部62に
雌ねじが切ってあり、型枠50の反対側から取付ボルト
55によって型枠の設定できるようになっている。従っ
て、脱型する前に取付ボルト55を取り外す手間が必要
となるが、インサート60をさらに確実に型枠に固定で
きるので、コンクリートを打設する際の負荷の大きな大
型のアンカーボルトを埋設する際などには有効である。
【0039】また、図13に示したアンカー20の埋設
部25は、端部を2つに分断し、それぞれが反対を向い
て側方に突出するように加工してある。これによって、
コンクリート製品との接触面積を増やし、必要な付着力
を確保できるようにしている。さらに、インサート60
の貫通孔67は、径の小さな雄ねじ部21に合わせて開
いており、外径の異なる雄ねじ部21と埋設部25の境
界部分24は、アンカー設定部65の外側で止まるよう
になっている。
【0040】なお、アンカーとして異径鉄筋に雄ねじを
形成したものや、あるいは鍛造品の鉄棒に雄ねじを形成
したもの、さらに、パイプの外側に雄ねじを形成したも
のなどを用いることができる。さらに、埋設部の形状
は、アンカーの引っ張り強度や、吊り部を構成する部分
のコンクリート製品の肉厚によって上記のいずれでも採
用できる。もちろん、肉厚が十分にある場合は、直線状
に長いアンカーを埋設しても良く、あるいは、コンクリ
ート製品の構造部材である鉄筋と絡み合わせるなどの埋
設方法もある。
【0041】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、コンクリート製品に凹みを設け、その中に雄ねじの
形成されたアンカーを埋設して吊り部を構成するように
している。本発明に係るこのような構成の吊り部を使用
する際は、アイナットのような中心に雌ねじの形成され
た吊り治具を凹みの挿入し、吊り治具とアンカーをネジ
止めすれば良い。インサートにアイボルトを挿入する従
来のタイプの吊り方法では、アイボルトの径によって吊
り荷重が左右されるので、重量の大きな吊りポイントを
用意するためにはアイボルトの径より大きなインサート
を埋設する必要があった。しかし、本発明に係る吊り部
を備えたコンクリート製品においては、アンカー自体を
吊り具として使用できるので、径の大きなインサートを
埋設する必要はない。さらに、アンカーはインサートと
比較し、安価である。従って、本発明に係るコンクリー
ト製品では、小型、軽量で、安価であり、製造も容易な
アンカーを用いて吊り部を構成できるので、大型の工場
プレハブ品の製造コストを下げ、納期の短縮を図る上で
有用である。
【0042】また、本発明に係る吊り部は、コンクリー
ト製品の表面から突出する部分はないので、積み上げる
際に障害となるものはなく、運搬や保管に適したコンク
リート製品を提供できる。また、現場でコンクリート製
品の表面を仕上げる際も凹みを詰めれば良いだけなので
簡単である。このような吊り部の凹みは本発明に係るイ
ンサートによって簡単に形成することもできことも開示
している。
【0043】さらに、本発明に係る吊り部は、従来と同
様に吊り治具をねじ込むだけで良く、特殊な作業や工具
を必要としないので、安全で確実な作業環境を設定でき
る。また、アイボルトを用いた従来の吊り方法と同様に
吊り方向に制限はなく、運搬や搬出、搬入なども従来通
りに行える。
【0044】このように、本発明に係る吊り部は、安価
で大きな吊り荷重を設定できるので、大型化している工
場プレハブのコンクリート製品に好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る吊り部の構成をコンク
リート製品を一部欠いて示す斜視図である。
【図2】図1に示すコンクリート製品に吊り治具を設置
するようすを示す説明図である。
【図3】本発明に係る吊り部と、従来の吊り部とを比較
した説明図である。
【図4】図1に示す吊り部を構成するためにアンカーを
型枠に設置する様子を示す展開図である。
【図5】図4に示したようにアンカーを設置した型枠を
用いてコンクリート製品を製造した様子を一部断面を用
いて示す説明図である。
【図6】コンクリート製品からアンカー保持具を取り外
す様子を一部断面を用いて示す説明図である。
【図7】実施例1に係る吊り部に吊り治具を取り付けた
様子を一部断面を用いて示す説明図である。
【図8】実施例1の変形例を一部断面を用いて示す説明
図である。
【図9】本発明の実施例2に係る吊り部を一部断面を用
いて示す説明図である。
【図10】図9に示す吊り部を構成するためにアンカー
およびインサートを型枠に設置する様子を示す展開図で
ある。
【図11】図10に示したアンカーおよびインサートを
設置した型枠を用いてコンクリート製品を製造した様子
を一部断面を用いて示す説明図である。
【図12】成形されたコンクリート製品から型枠を外す
様子を一部断面を用いて示す説明図である。
【図13】実施例2の変形例を一部断面を用いて示す説
明図である。
【図14】従来の吊り金物を露出させたコンクリート製
品を示す説明図である。
【図15】従来のインサートを用いて吊り金物を取り付
けるコンクリート製品を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・コンクリート製品 2・・鉄筋 3・・吊り用のワイヤー 4・・吊り金物を取り付けるインサート 5・・吊り金物(アイボルト) 10・・吊り部 11・・凹み 12・・凹みの底面 13・・凹みの縁 20・・埋設アンカー 21・・アンカーの露出した雄ねじ部 22・・アンカーの先端 23・・アンカーの先端に開いた雌ねじ部 24・・アンカーの雄ねじ部と埋設部の境界で外径が変
わる部分 25・・埋設部 26・・アンカーと垂直に開いた孔 27・・アンカーの側方に突き出た部分 29・・補助鉄筋 30・・吊り治具 31・・吊り治具の挿入部 32・・挿入部の外周面 33・・挿入部の前面 34・・前面から中心軸に沿って開いた雌ねじ部 35・・取付部 36・・ワイヤーを取り付けるための孔 40・・アンカー保持具 42・・アンカーを設置する雌ねじ 46・・アンカー保持具を取り外すための溝 50・・型枠 55・・アンカー保持具あるいはインサートを取り付け
るボルト 59・・アンカー保持具を取り外す治具 60・・凹みを形成するインサート 62・・インサートの取付部 65・・インサートのアンカー設定部 68・・アンカーの位置決めをするストッパー部 70・・インサートを型枠に設定するためのボス

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吊り治具を挿入可能な凹みと、この凹み
    の内側に露出したアンカーとを有し、このアンカーの露
    出した部分は雄ねじ部を備えており、さらに、前記アン
    カーの先端は前記凹みの縁より内側に後退した位置にあ
    ることを特徴とするコンクリート製品。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記凹みの縁は略円
    形であり、この凹みの中心軸に沿って前記アンカーの雄
    ねじ部が伸びていることを特徴とするコンクリート製
    品。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記凹みは前記吊り
    治具の外周面が略密着可能な内周面を備えていることを
    特徴とするコンクリート製品。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記凹みは埋設され
    た中空のインサートによって形成されており、このイン
    サートは、底面に前記アンカーを貫通させる貫通孔を備
    えており、前記アンカーの雄ねじ部は前記インサートの
    貫通孔を通って露出していることを特徴とするコンクリ
    ート製品。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記アンカーの前記
    雄ねじ部の外径は、前記コンクリート製品に埋設される
    前記アンカーの埋設部の外径に対し小さく、前記インサ
    ートは、前記アンカーの前記雄ねじ部および埋設部の外
    径の差を用いて前記アンカーの先端の位置決めを行うス
    トッパー部を備えていることを特徴とするコンクリート
    製品。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記アンカーの先端
    は中空であり、その内部に雌ねじが形成されていること
    を特徴とするコンクリート製品。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のアンカーであって、前
    記雄ねじ部と繋がって前記コンクリート製品に埋設され
    る埋設部を有し、この埋設部にその中心軸に対し直角方
    向に開いた孔が形成されていることを特徴とするアンカ
    ー。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載のアンカーであって、前
    記雄ねじ部と繋がって前記コンクリート製品に埋設され
    る埋設部を有し、この埋設部は側方に突き出た足部を備
    えていることを特徴とするアンカー。
  9. 【請求項9】 請求項7または8において、前記雄ねじ
    部の外径は前記埋設部の外径に対し小さく、前記雄ねじ
    部と前記埋設部との間にこれらの外径の差を用いたスト
    ッパー部を有することを特徴とするアンカー。
  10. 【請求項10】 請求項4または5に記載のインサー
    ト。
  11. 【請求項11】 雄ねじ部およびこの雄ねじ部と繋がっ
    た埋設部を有するアンカーを、前記アンカーの雄ねじ部
    をねじ込み可能な雌ねじの形成された前方に向かって細
    くなり断面が略円形のアンカー保持具を用いて型枠に設
    定し、この型枠にコンクリートを流し込んでコンクリー
    ト製品を成形し、前記アンカー保持具を前記コンクリー
    ト製品の表面から取り除き、このアンカー保持具によっ
    て成形された凹みの内部に前記アンカーの雄ねじ部の露
    出した吊り部を形成することを特徴とするコンクリート
    製品の製造方法。
  12. 【請求項12】 雄ねじ部およびこの雄ねじ部と繋がっ
    た埋設部を有するアンカーを、略筒状でコンクリート製
    品に埋設される底面に前記雄ねじ部の貫通する孔を備え
    たインサートを用いて型枠に設定し、この型枠にコンク
    リートを流し込んでコンクリート製品を成形し、前記イ
    ンサートの内部に前記アンカーの雄ねじ部が露出した吊
    り部を形成することを特徴とするコンクリート製品の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 略円形の断面を備えた凹みと、この凹
    みの軸に略沿って立ち上がった埋設アンカーの雄ねじ部
    とを有するコンクリート製品の吊り方法であって、 前記凹みの内周形状と略同じ外周形状を備えた挿入部お
    よびこの挿入部の前方から前記本体の中心軸に略沿って
    形成された雌ねじ部を有する吊り治具を、前記凹みにね
    じ込み、前記吊り治具の前記挿入部と繋がって前記コン
    クリート製品から突出した吊り部を介して前記コンクリ
    ート製品を吊ることを特徴とするコンクリート製品の吊
    り方法。
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