JP2019019638A - 埋め込み型アンカー補助材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アンカー軸に直交する抵抗力が、コンクリート表面部での指圧強度に依存することなく、繰り返しせん断力が作用した場合にも、接合面の破壊が表面部に大きく拡がることのない、埋め込み型のアンカー補助材を提供する。【解決手段】 上下方向の貫通孔10周りに同心形成された、円形の側周部11Rと、下方先端を頂部として側周部11Rから頂部へ向かって曲面形成された、円錐面又は半球面からなる傾斜周部12とを具備して構成される、中実の回転体1と、回転体1の回転軸A1に沿って上下に貫通する貫通孔10とから構成される。母材Bの母材表面BFの近傍に埋め込み設置されて、アンカー筋A1がせん断力を受けたとき、アンカー体の回転体1の傾斜周部12の一側部が、当該一側部に対向する開口部BDの一部に面圧接する。【選択図】図3

Description

コンクリート等の母材にアンカー筋が埋め込まれた母材構造(接合母材)の表面部分ないし打継境界(接合面)部分において、軸方向に対する直交力強度(せん断力強度)を増強させる補助材として使用される、埋め込み型アンカー補助材に関する。
従来、コンクリート等の母材にアンカー筋が埋め込まれた母材構造(接合母材)の表面部分ないし打継境界(接合面)部分に設置されるアンカー材として、円錐台部と円錐台部の底部付近に設けられた回転手段とからなるアンカーボルト支持具が開示される(特許文献1参照)。
また、コンクリート構造物内に埋設されて雌型部材として用いられるインサート本体をセラミック製としたインサート器具が開示される(特許文献2参照)。このインサート器具の本体部は、その外周面に外径が本体部の下端に向かうに従い縮小するテーパ上の受け面を有し、全体的に外側に膨出する形態の球面状をなす。
実公平7−47527号公報 実公平5− 6326号公報
しかしながら、従来のこれらのアンカーは、アンカー軸に直交する抵抗力が、コンクリート表面部での指圧強度に依存している。このため、コンクリートの最縁部の強度が最大強度となり、これ以上の力が加わると、破壊面が表面部に沿って拡大していき、コンクリートの破壊が広い範囲で生じてしまう。
このようなものでは、繰り返しせん断力が作用した場合に、接合面の破壊が接合材外形の大きさ以上に大きく拡がってしまう。
そこで本発明では、アンカー軸に直交する抵抗力が、コンクリート表面部での指圧強度に依存することなく、繰り返しせん断力が作用した場合にも、接合面の破壊が表面部に大きく拡がることのない、埋め込み型のアンカー補助材を提供することを課題とする。
(1)上下方向の貫通孔10周りに同心形成された、円形の側周部11Rと、
下方先端を頂部として側周部11Rから頂部へ向かって曲面形成された、円錐面又は半球面からなる傾斜周部12とを具備して構成される、中実の(すなわち、構造材の充填体からなる)回転体1と、
回転体1の回転軸A1に沿って上下に貫通する貫通孔10とから構成され、母材Bの母材表面BFの近傍に(恒久的に)埋め込み設置されるアンカー体であって、
アンカー筋Aが埋設固定されると共に母材表面BFへ向けてアンカー筋A周りに拡がる開口部BDが形成された母材Bに対し、
前記アンカー体は、貫通孔10内にアンカー筋Aを挿通させた状態で、開口部BD内に埋め込まれ、かつ、側周部11Rよりも上部の構造体(第二母材B2又は押圧ナット3)から下方への押圧力を受けた状態で母材表面BFの近傍に埋め込み設置されるものであり、
アンカー体が埋め込み設置された状態において、側周部11Rよりも上部のアンカー筋A1がせん断力を受けたときに、アンカー体の回転体1の傾斜周部12の一側部が、当該一側部に対向する開口部BDの一部に面圧接することを特徴とする、埋め込み型アンカー補助材。
回転体1の傾斜周部12が母材Bの開口部BDに面圧接することで、アンカー筋Aが受ける水平方向のせん断力を他方向に分散させることができる。
(2)アンカー体が埋め込み設置された状態において、側周部11Rよりも上部のアンカー筋A1がせん断力を受けたときに、アンカー体の回転体1の回転軸A1が一側方寄りの下方へ傾倒し、
傾斜周部12のうち、この傾倒方向の一側部が、当該一側部に対向する開口部BDの一側部に対して、下方へずれながら面圧接すると共に、
傾斜周部12のうち、前記傾倒方向と反対方向の他側部が、当該他側部に対向する開口部BDの他側部に対して、上方へずれながら面圧接する、請求項1記載の埋め込み型アンカー補助材。
(3)貫通孔10の孔端と回転体1の頂部との間には、貫通孔10の孔端の全周に亘って、上下端を曲面とする面取り部120が形成され、
傾斜周部12の下端と接する面取り部120の外境界端122は、アンカー筋Aのアンカー筋径ADに対して102%〜120%の範囲内の縁径122Dの縁円を形成する、請求項1記載の埋め込み型アンカー補助材。
(4)前記傾斜周部12が、中央断面において所定以上の曲率Cを有する部分球からなる、請求項1又は2に記載の埋め込み型アンカー補助材。
(5)上下方向の貫通孔10周りに同心形成された、円形の側周部11Rと、
下方先端を頂部として側周部11Rから下頂部へ向かって曲面形成された、円錐面又は半球面からなる下方の傾斜周部12と、
上方先端を頂部として側周部11Rから上頂部へ向かって曲面形成された、円錐面又は半球面からなる上方の傾斜周部13とを具備して構成される、中実の回転体1と、
回転体1の回転軸A1に沿って上下に貫通する貫通孔10とから構成され、
第一母材B1と第二母材B2の境界に恒久的に埋め込み設置されるアンカー体であって、
アンカー筋Aが埋設固定されると共に母材表面BFへ向けてアンカー筋A周りに拡がる開口部BDが形成された第一母材B1に対し、
前記アンカー体は、貫通孔10内にアンカー筋Aを挿通させた状態で、開口部BD内に埋め込まれ、かつ、側周部11Rよりも上部に継ぎ打設される第二母材B2からなる構造体から下方への押圧力を受けた状態で第一母材B1と第二母材B2の境界面BFに跨って埋め込み設置されるものであり、
アンカー体が第一母材B1,第二母材B2内に埋め込み設置された状態において、側周部11Rよりも上部のアンカー筋A1がせん断力を受けたときに、
アンカー体の回転体1の下方の傾斜周部12の一側部が、当該一側部に対向する第一母材B1の開口部BDの一部に面圧接すると共に、
アンカー体の回転体1の上方の傾斜周部13の他側部が、当該他側部に対向する第二母材B2の開口部BDの一部に面圧接することを特徴とする、埋め込み型アンカー補助材。
(6)貫通孔10の孔下端と回転体1の下頂部との間には、貫通孔10の孔端の全周に亘って、上下端を曲面とする面取り部120が形成され、
貫通孔10の孔上端と回転体1の上頂部との間には、貫通孔10の孔端の全周に亘って、上下端を曲面とする面取り部130が形成され、
傾斜周部12の下端と接する面取り部120の外境界端122、並びに、傾斜周部13の上端と接する面取り部130の外境界端132は、共に、アンカー筋Aのアンカー筋径ADに対して102%〜120%の範囲内の共通する縁径122D、132Dの縁円を形成する、請求項5記載の埋め込み型アンカー補助材。
(7)下方の傾斜周部12と、上方の傾斜周部13との間には、所定の高さ(軸方向長さ)で
上下方向の貫通孔10周りに同心形成された、円周面からなる側周部11Rが形成され、
前記アンカー体は、第一母材B1の母材表面BF1と、第二母材B2の母材表面BF2の境界面BFとの間に側周部11Rが跨がるように、第一母材B1と第二母材B2の継ぎ打設境界に埋め込み設置される、請求項5又は6に記載の埋め込み型アンカー補助材。
本発明では上記手段を講じることにより、アンカー軸に直交する外力(せん断力)を受けたとき、回転体1の傾斜周部12が母材Bの開口部BDに面圧接することで、アンカー筋Aが受ける水平方向のせん断力を他方向に分散させることができる。
これにより、コンクリート表面部での支圧強度に依存することなく、繰り返しせん断力が作用した場合にも、接合面の破壊が表面部に大きく拡がることのない、埋め込み型のアンカー補助材を提供することを課題とする。
本発明の実施例1の埋め込み型アンカー補助材の設置構成例を示す分解斜視図。 実施例1の埋め込み型アンカー補助材の設置状態を示す中央断面図。 図2の設置状態においてせん断力を受けたときの力の発生方向を示す概念図。 本発明の実施例2の埋め込み型アンカー補助材の設置状態を示す中央断面図及びその部分拡大図。 本発明の実施例3の埋め込み型アンカー補助材の設置状態を示す中央断面図及びその部分拡大図。 図5の設置状態においてせん断力を受けたときの力の発生方向を示す概念図。 本発明の実施例4の埋め込み型アンカー補助材の設置状態を示す中央断面図。 本発明の実施例5の埋め込み型アンカー補助材の設置状態を示す中央断面図。 本発明の実施例6の埋め込み型アンカー補助材の設置状態を示す中央断面図。
以下、発明を実施するための形態例について実施例として示す各図とともに説明する。本発明は、鉄筋コンクリート構造物などの、アンカー筋を埋め込んで一端を突出させた母材の表面部分の強度確保、ないし、アンカー筋を埋め込んだ母材同士を、アンカー筋の突出延長先に打継ぎ打設して接合する場合の接合部分の強度確保に用いられる。例えば鉄鋼像柱脚アンカーボルトのベースプレートの下部や、駐車場などの車止めの固定ボルトなど、軸方向に直交する力が発生する箇所に用いることができる。
母材としては、コンクリート材、レンガ材、石材、アスファルト面などの固化済の高圧縮強度材、ないし、固化前のコンクリート部材があげられる。
本発明の実施例1の埋め込み型アンカー補助材は、
上下方向の貫通孔10周りに同心形成された、円形の側周部11Rを周縁とする、平坦な天面11と、
下方先端を頂部として天面11の側周部11Rから頂部へ向かって曲面形成された、円錐面又は半球面からなる傾斜周部12とを具備して構成される、中実の(すなわち、構造材の充填体からなる)回転体1と、
回転体1の回転軸A1に沿って上下に貫通する貫通孔10とから構成される。S1は傾斜周部12の下端(面取り部120の外境界端122)から上端(側周部11Rの下端)までをつないだ外形の傾き線であり、軸線A1との間に仰角12θを形成する(図1,2)。この仰角12θは少なくとも35度以上80度以下の範囲に設定されることが好ましく、さらに40度以上50度以下の範囲に設定されることがなお好ましい。
そして設置状態において、アンカー筋Aが埋設固定されると共に母材表面BFへ向けてアンカー筋A周りに拡がる開口部BDが形成された母材Bに対し、母材Bの母材表面BFの近傍に(恒久的に)埋め込み設置される(図2,3)。この設置状態においては、前記アンカー体は、貫通孔10内にアンカー筋Aを挿通させた状態で、開口部BD内に埋め込まれ、かつ、側周部11Rよりも上部の構造体である、押圧ナット3から下方への押圧力を受けた状態で母材表面BFの近傍に埋め込み設置される。押圧ナット3は円形板の押圧板31をナット本体32の下端に固定し、縦方向にアンカー筋Aと螺子接合する螺子孔30が形成される。この押圧ナット3はアンカー補助剤の回転体1の重量の倍を超える押圧力を常に付与するものである。なお、実施例3以降に示すように、この押圧ナット3にかえて打継コンクリート構造体B2を打継ぎ形成してもよい。
そして、アンカー体が埋め込み設置され天面11が押圧された状態において、側周部11Rよりも上部のアンカー筋A1がせん断力を受けたときに、アンカー体の回転体1の傾斜周部12の一側部が、当該一側部に対向する開口部BDの一部に面圧接する(図3)。
回転体1の傾斜周部12が母材Bの開口部BDに面圧接するようにアンカー体が軸断面視にて一側方へ傾倒する方向へ回転することで、アンカー筋Aが受ける水平方向のせん断力を他方向に分散させることができる。
アンカー体が埋め込み設置された状態において、側周部11Rよりも上部のアンカー筋A1がせん断力を受けたときに、アンカー体の回転体1の回転軸A1が一側方寄りの下方へ傾倒し、
傾斜周部12のうち、この傾倒方向の一側部が、当該一側部に対向する開口部BDの一側部に対して、下方へずれながら面圧接すると共に、
傾斜周部12のうち、前記傾倒方向と反対方向の他側部が、当該他側部に対向する開口部BDの他側部に対して、上方へずれながら面圧接する(図3)。
(せん断力を受けたときの力の発生)
本発明の設置状態においてせん断力が発生すると、軸材であるアンカー筋A1には引っ張り力RF1が作用し、アンカー体は、アンカー体の重心位置を回転中心として、中央断面視にて一回転方向に(図3の時計回りに)回転するように傾倒する。このとき、反力となる圧縮側(図3の右下部分)では母材Bに対して、傾斜周部12の法線方向の圧縮力により、母材を斜め方向(図3の斜め右下方向)に押し付けて抵抗する力CFが発生する。
この際のせん断抵抗は、せん断面から補助材の軸方向重心位置までの距離の曲げモーメントに対して、軸材であるアンカー筋A1の引っ張り力RF1と、傾斜周面12の法線方向の圧縮力CFのアンカー軸方向成分CF1との釣り合いをもとにして算出される。
母材を押し付けて抵抗する力は母材に設けられた開口部BDの傾斜凹面に作用するところ、母材がコンクリート材や石材、レンガ等の高強度圧縮材である場合には、中実の高圧縮強度材からなるアンカー体の面圧接によって、母材の圧縮強度の10倍程度の強度を発揮することができる。
本発明の抵抗のメカニズムは、母材表面又はそれよりも外側でせん断力が作用したときに、母材内部に設けられた、傾斜周面12からなる空間内で、アンカー体が断面視にて一回転方向へ傾倒するように回転することにより、母材を軸直交に直接押し出す力を分散させて弱めるものである。すなわち、せん断力を傾斜周面12の法線方向の圧縮力に変換して、実質的なせん断力への抵抗は、母材の圧縮抵抗力のうち軸直交成分CF2のみによるものとしている。これにより、打継境界である母材表面が広い範囲で破壊するのを防止することができる。
(面取り部120)
貫通孔10の孔端と回転体1の頂部との間には、貫通孔10の孔端の全周に亘って、上下端を曲面とする面取り部120が形成される。
特に、傾斜周部12の下端と接する面取り部120の外境界端122は、アンカー筋Aのアンカー筋径ADに対して102%〜120%の範囲内の縁径122Dの縁円を形成する(図2)。図2の拡大図に示すように、面取り部120は軸断面において外境界端122を外端部とし、内境界端121を内端部とする部分円弧をなすことで、アンカー体が回転傾倒したときに貫通孔10の下端部が係止することを防ぎ、この部分での応力集中の発生を回避して回転傾倒を容易なものとしている。また、アンカー筋Aと開口部BDとアンカー本体との間の隙間には、アンカー本体よりも圧縮強度の低い樹脂接着剤Gを充填することで、アンカー体の回転傾倒を促すものとしている。
図4に示す本発明の実施例2の埋め込み型アンカー補助材においては、前記傾斜周部12が、中央断面において所定以上の曲率Cを有する部分球からなる。この曲率Cは、天面11の外径ないし貫通孔の孔長(天面11から内境界端121までの距離)のいずれかを曲率半径とした曲率を基準としてプラスマイナス10%の範囲内にあること、さらには天面11の外径を曲率半径とした曲率を第一基準として第一基準のプラスマイナス5%の範囲内にあり、かつ、貫通孔の孔長(天面11から内境界端121までの距離)のいずれかを曲率半径とした曲率を第二基準として第二基準のプラスマイナス5%の範囲内にあることが好ましい。あるいは、外境界端122の端径12Dを曲率半径とした曲率を第三基準として、第一基準、第二基準、第三基準の中の最低曲率範囲と最高曲率範囲を範囲とする曲率範囲内に設定されることが好ましい。
図5に示す本発明の実施例3の埋め込み型アンカー補助材においては、上下に傾斜周部12,13を有する。すなわち、実施例3の埋め込み型アンカー補助材は、
上下方向の貫通孔10周りに同心形成された、円形の側周部11Rと、
下方先端を頂部として側周部11Rから下頂部へ向かって曲面形成された、円錐面又は半球面からなる下方の傾斜周部12と、
上方先端を頂部として側周部11Rから上頂部へ向かって曲面形成された、円錐面又は半球面からなる上方の傾斜周部13とを具備して構成される、中実の回転体1と、
回転体1の回転軸A1に沿って上下に貫通する貫通孔10とから構成される。
そして、第一母材B1と第二母材B2の境界に恒久的に埋め込み設置される(図5)。
具体的には、アンカー筋Aが埋設固定されると共に母材表面BFへ向けてアンカー筋A周りに拡がる開口部BDが形成された第一母材B1に対し、前記アンカー体は、貫通孔10内にアンカー筋Aを挿通させた状態で、開口部BD内に埋め込まれ、かつ、側周部11Rよりも上部に継ぎ打設される第二母材B2からなる構造体から下方への押圧力を受けた状態で第一母材B1と第二母材B2の境界面BFに跨って埋め込み設置される。
このようにアンカー体が第一母材B1,第二母材B2内に埋め込み設置された状態において、側周部11Rよりも上部のアンカー筋A1がせん断力を受けたとき、
アンカー体の回転体1の下方の傾斜周部12の一側部が、当該一側部に対向する第一母材B1の開口部BDの一部に面圧接すると共に、
アンカー体の回転体1の上方の傾斜周部13の他側部が、当該他側部に対向する第二母材B2の開口部BDの一部に面圧接する(図6)。
(面取り部120、130)
貫通孔10の孔下端と回転体1の下頂部との間には、貫通孔10の孔端の全周に亘って、上下端を曲面とする面取り部120が形成され、
貫通孔10の孔上端と回転体1の上頂部との間には、貫通孔10の孔端の全周に亘って、上下端を曲面とする面取り部130が形成される。
傾斜周部12の下端と接する面取り部120の外境界端122、並びに、傾斜周部13の上端と接する面取り部130の外境界端132は、共に、アンカー筋Aのアンカー筋径ADに対して102%〜120%の範囲内の共通する縁径122D、132Dの縁円を形成する。
図7に示す本発明の実施例4の埋め込み型アンカー補助材においても、実施例3と同様、下方の傾斜周部12と、上方の傾斜周部13とを、境界線からなる側周部11Rを境界稜線として上下に連続して有する。実施例4の埋め込み型アンカー補助材においては、前記下方の傾斜周部13、及び上方の傾斜周部12が、いずれも中央断面において所定以上の曲率Cを有する部分球からなる。
図8に示す本発明の実施例5の埋め込み型アンカー補助材においては、下方の傾斜周部12と、上方の傾斜周部13との間には、所定の高さ(軸方向長さ)で上下方向の貫通孔10周りに同心形成された、円周面からなる側周部11Rが形成される。
このアンカー体は、第一母材B1の母材表面BF1と、第二母材B2の母材表面BF2の境界面BFとの間に側周部11Rが跨がるように、第一母材B1と第二母材B2の継ぎ打設境界に埋め込み設置される。
図9に示す本発明の実施例6の埋め込み型アンカー補助材においても、実施例5と同様、下方の傾斜周部12と、上方の傾斜周部13との間には、所定の高さ(軸方向長さ)で上下方向の貫通孔10周りに同心形成された、円周面からなる側周部11Rが形成される。実施例6の埋め込み型アンカー補助材においては、前記下方の傾斜周部13、及び上方の傾斜周部12が、いずれも中央断面において所定以上の曲率Cを有する部分球からなる。
このアンカー体は、第一母材B1の母材表面BF1と、第二母材B2の母材表面BF2の境界面BFとの間に側周部11Rが跨がるように、第一母材B1と第二母材B2の継ぎ打設境界に埋め込み設置される。
その他本発明は上述した実施例に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜の形状変更、一体ないし別体構成による組み合わせ点数の変更、材質変更、付属形状ないし付属部品の付加、一部形状ないし一部部品の削除、高知の部品との組み合わせ、ないし置換が可能である。
回転体1
貫通孔10
側周部11R
傾斜周部12、下方の傾斜周部12
面取り部120
外境界端122
縁径122D、縁径132D
上方の傾斜周部13、傾斜周部13
面取り部130
外境界端132
押圧ナット3
押圧板31
ナット本体32
螺子孔30
アンカー筋A
アンカー筋径AD
回転軸A1
母材B
第一母材B1
第二母材B2
開口部BD
母材表面BF
母材表面BF1
母材表面BF2
曲率C
母材表面BF、境界面BF
アンカー筋A1
樹脂接着剤G

Claims (7)

  1. 上下方向の貫通孔周りに同心形成された、円形の側周部と、
    下方先端を頂部として側周部から頂部へ向かって曲面形成された、円錐面又は半球面からなる傾斜周部とを具備して構成される、中実の回転体と、
    回転体の回転軸に沿って上下に貫通する貫通孔とから構成され、母材の母材表面の近傍に埋め込み設置されるアンカー体であって、
    アンカー筋が埋設固定されると共に母材表面へ向けてアンカー筋周りに拡がる開口部が形成された母材に対し、
    前記アンカー体は、貫通孔内にアンカー筋を挿通させた状態で、開口部内に埋め込まれ、かつ、側周部よりも上部の構造体から下方への押圧力を受けた状態で母材表面の近傍に埋め込み設置されるものであり、
    アンカー体が埋め込み設置された状態において、側周部よりも上部のアンカー筋がせん断力を受けたときに、アンカー体の回転体の傾斜周部の一側部が、当該一側部に対向する開口部の一部に面圧接することを特徴とする、埋め込み型アンカー補助材。
  2. アンカー体が埋め込み設置された状態において、側周部よりも上部のアンカー筋がせん断力を受けたときに、アンカー体の回転体の回転軸が一側方寄りの下方へ傾倒し、
    傾斜周部のうち、この傾倒方向の一側部が、当該一側部に対向する開口部の一側部に対して、下方へずれながら面圧接すると共に、
    傾斜周部のうち、前記傾倒方向と反対方向の他側部が、当該他側部に対向する開口部の他側部に対して、上方へずれながら面圧接する、請求項1記載の埋め込み型アンカー補助材。
  3. 貫通孔の孔端と回転体の頂部との間には、貫通孔の孔端の全周に亘って、上下端を曲面とする面取り部が形成され、
    傾斜周部の下端と接する面取り部の外境界端は、アンカー筋のアンカー筋径に対して102%〜120%の範囲内の縁径の縁円を形成する、請求項1記載の埋め込み型アンカー補助材。
  4. 前記傾斜周部が、中央断面において所定以上の曲率を有する部分真球からなる、請求項1又は2に記載の埋め込み型アンカー補助材。
  5. 上下方向の貫通孔周りに同心形成された、円形の側周部と、
    下方先端を頂部として側周部から下頂部へ向かって曲面形成された、円錐面又は半球面からなる下方の傾斜周部と、
    上方先端を頂部として側周部から上頂部へ向かって曲面形成された、円錐面又は半球面からなる上方の傾斜周部とを具備して構成される、中実の回転体と、
    回転体の回転軸に沿って上下に貫通する貫通孔とから構成され、
    第一母材と第二母材の境界に恒久的に埋め込み設置されるアンカー体であって、
    アンカー筋が埋設固定されると共に母材表面へ向けてアンカー筋周りに拡がる開口部が形成された第一母材に対し、
    前記アンカー体は、貫通孔内にアンカー筋を挿通させた状態で、開口部内に埋め込まれ、かつ、側周部よりも上部に継ぎ打設される第二母材からなる構造体から下方への押圧力を受けた状態で第一母材と第二母材の境界面に跨って埋め込み設置されるものであり、
    アンカー体が第一母材,第二母材内に埋め込み設置された状態において、側周部よりも上部のアンカー筋がせん断力を受けたときに、
    アンカー体の回転体の下方の傾斜周部の一側部が、当該一側部に対向する第一母材の開口部の一部に面圧接すると共に、
    アンカー体の回転体の上方の傾斜周部の他側部が、当該他側部に対向する第二母材の開口部の一部に面圧接することを特徴とする、埋め込み型アンカー補助材。
  6. 貫通孔の孔下端と回転体の下頂部との間には、貫通孔の孔端の全周に亘って、上下端を曲面とする面取り部が形成され、
    貫通孔の孔上端と回転体の上頂部との間には、貫通孔の孔端の全周に亘って、上下端を曲面とする面取り部が形成され、
    傾斜周部の下端と接する面取り部の外境界端、並びに、傾斜周部の上端と接する面取り部の外境界端は、共に、アンカー筋のアンカー筋径に対して102%〜120%の範囲内の共通する縁径の縁円を形成する、請求項5記載の埋め込み型アンカー補助材。
  7. 下方の傾斜周部と、上方の傾斜周部との間には、所定の高さで上下方向の貫通孔周りに同心形成された、円周面からなる側周部が形成され、
    前記アンカー体は、第一母材の母材表面と、第二母材の母材表面の境界面との間に側周部が跨がるように、第一母材と第二母材の継ぎ打設境界に埋め込み設置される、請求項5又は6に記載の埋め込み型アンカー補助材。
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