JPH0315231Y2

JPH0315231Y2 -

Info

Publication number: JPH0315231Y2
Application number: JP1985162687U
Authority: JP
Priority date: 1985-10-22
Filing date: 1985-10-22
Publication date: 1991-04-03
Also published as: JPS6272739U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は電子部品のリード線切断装置に係り、
詳しくは電子部品の自動挿入機においてリード線
をプリント基板に挿入する際に相対向する切断刃
でリード線の余剰部分を切り取り除去するところ
の切断装置に関するものである。

従来の技術コンデンサ、抵抗等のラジアル電子部品をプリ
ント基板に自動挿入するにあたつては、第８図で
示す如く複数個の電子部品Ｅ，Ｅ…を帯状のテー
プＴで所定間隔毎に保持した状態でピツチ送り
し、この電子部品連から第９図で示すようにテー
プＴの切断で部品単位に切り離した後、第１０図
で示す如くテープＴの保持部分を含むリード線
r₁，r₂の余剰部分を切り取り除去し、その後に第
１１図で示すように所定長さのリード線r₁，r₂を
プリント基板Ｐの挿入孔に差込み、最後に第１２
図で示す如くリード線r₁，r₂の突端を若干切り取
つて直角に曲げ込むことによりプリント基板Ｐに
取付けることが行われている。この取付け作業
は、例えば第１３図で示す自動挿入機を適用して
行うことができる。その自動挿入機では電子部品
連の供給機構部１から部品単位に切断して送り出
される電子部品を移送機構部のチヤツク２，２…
で受取り挾持し、この移送機構部が略45゜傾いた
中心軸で間歇回動するに伴つて上位の部品受取り
位置から下方の部品挿入位置までチヤツク２，２
…で挾持した電子部品Ｅを移送し、その途上に第
１４図で示すような切断装置３で電子部品Ｅの余
剰部分を切り取り除去し、しかる後にチヤツク
２，２…から挿入ヘツド４に電子部品Ｅを転送し
てXYテーブル５上に載置したプリント基板に電
子部品を挿入し、最終工程で特に図示しないクリ
ンチ機構でリード線の突端側を切断して折曲げる
ようにすることができる。

従来、この種の自動挿入機でリード線の切断装
置３としては、第１４図で示した如く相対向する
一対の平刃３ａ，３ｂを備え、その各刃３ａ，３
ｂを相互に一軸枢支したホルダー６ａ，６ｂで支
持すると共に、リンク機構７を介して駆動シリン
ダ８と連結することにより各刃先を突合せ乃至離
反動するよう構成したものが組込まれている。

考案が解決しようとする問題点然し、この平刃３ａ，３ｂで各刃先を互いに突
合せることによりリード線の切断を行うときには
リード線の切断端が潰れて切断個所にバリが生ず
るところから、リード線の先端が軸径よりも広幅
になつてしまう。そのため、プリント基板の挿入
孔にリード線を差込む際にリード線の先端が挿入
孔の縁に引掛かり、或いはリード線の挿入後に突
端側をクリンチ機構で切断折曲するときにガイド
に突掛つてしまう等のトラブルを生ずることによ
り、円滑な挿入を妨げる原因となつている。

問題点を解決するための手段本考案に係るリード線の切断装置においては、
相対向する刃先面を突合せ乃至は離反動する一対
の切断刃を備え、その切断刃の各刃先面に略逆半
錐形を呈するリード線の切断端成形溝と、その切
断端成形溝の少なくとも片側の溝縁に位置する切
刃と、この切刃を介して切断端成形溝の側部に位
置する切り屑排出用の下向きに拡がり開放された
面取り凹部とを設けることにより構成されてい
る。

作用このリード線の切断装置では、各切断刃が近接
動するのに伴つて各切刃がリード線の側面にくい
込みつつリード線の余剰部分を切刃から側部の面
取り凹部にはみ出させ、更に、各切刃がリード線
にくい込んで刃先が突き合うと共にリード線の軸
線を切断端成形溝の内面に押付けて押し潰すこと
により切断端を成形するから、リード線の先端を
鋭角な略逆錐形に尖らせて正確に切断することが
できる。それと同時に、切刃から側方にはみ出る
余剰部分を含めてリード線の余分な軸線部分は切
断端成形溝の側部に位置する下向きに拡がり開放
された面取り凹部から切り屑として排出できるか
ら、リード線の軸線をずれ動かさないで先端側を
鋭く尖つた鋭角に円滑に切断成形できる。また、
このリード線は先端側が鋭く鋭角に尖つた逆錐形
に形成されるので、プリント基板に対する挿入時
やクリンチ機構での切断曲げ等の際に先端が引掛
からずに円滑に電子部品を取付けることができる
ようになる。

実施例以下、第１〜７図を参照して説明すれば、次の
通りである。

この電子部品のリード線切断装置は電子部品の
自動挿入機に備付けられるものであり、その自動
挿入機において電子部品連から個々に切り離した
電子部品を移送機構部のチヤツクで挾持してプリ
ント基板に対する挿入位置に移送する途上、テー
プによる保持部分を含むリード線の余剰部分を切
断除去するよう配設されている。また、このリー
ド線の切断装置は各刃先を互いに突合せてリード
線を切断する一対の切断刃を備えている。その各
切断刃は、扁平に形成された刃先面を持つもので
あり、この刃先面を相対向させて突合せ乃至は離
反動するよう備付けられている。その各刃先面に
は、リード線の先端を鋭角に尖らせて切断する切
刃構造が所定の刃先形状を呈するよう形成されて
いる。

この切断刃としては、第１，３，５図で示す如
き刃先形状のものを用いることができる。これら
各図では、電子部品から複数本突出するリード線
を同時に切断する一対の切断刃で、一本のリード
線を切断する個所に相応した片側部分のみが示さ
れている。

第１図で示す切断刃３０の刃先形状は逆半円錐
形を呈するリード線の切断端成形溝３０ａと、そ
の両溝縁に沿つてＶ字状に突出する切刃３０ｂ，
３０ｃとを刃先面３０′に設けることにより形成
されている。切刃３０ｂ，３０ｃの左右には各切
刃３０ｂ，３０ｃを介して切断端成形溝３０ａの
両側部に位置するようリード線の切り屑を排出可
能な下向きに拡がり開放された半錐形の面取り凹
部３０ｄ、３０ｅが設けられており、この面取り
凹部３０ｄ，３０ｅで切刃３０ｂ，３０ｃが鋭く
尖るよう成形されている。その一対の切断刃３０
を近接動すると、各刃先面３０′の切刃３０ｂ，
３０ｃがリード線の側面にくい込んで、各成形溝
３０ａがリード線の側面を押圧変形ししかも切刃
３０ｂ，３０ｃが成形溝３０ａからはみ出すリー
ド線部分を切断するため、第２図で示すようにリ
ード線Ｒの先端は円錐形を呈して鋭角に尖つた形
状に成形できるようになる。その切断後は各切刃
３０ｂ，３０ｃが互いに突合つていても面取り凹
部３０ｄ，３０ｅが下向きに拡がり開放されて形
成されているため、この面取り凹部３０ｄ，３０
ｅからリード線の切り屑は円滑に排出することが
できる。

第３図で示す切断刃３１は逆半角錐形を呈する
リード線の切断端成形溝３１ａと、この成形溝３
１ａの縁に沿つてＶ字状に突出する切刃３１ｂ，
３１ｃとを刃先面３１′に設けることにより形成
されている。その左右には第１図の刃先と同様に
面取り凹部３１ｅ，３１ｄが設けられ、各切刃３
１ｂ，３１ｃが鋭く尖るよう成形されている。こ
の刃先を突合せると、上述と同様にして第４図で
示すようにリード線Ｒの先端は角錐形を呈するこ
とにより鋭角に尖つた形状に成形できるようにな
る。

第５図で示す切断刃３２は不等辺逆円錐形を呈
するリード線の切断端成形溝３２ａと、その斜辺
に相当する片側の溝縁に１つ設けた切刃３２ｂと
を刃先面３２に持つて刃先形状が形成されてい
る。この刃先でも、切り屑を排出する面取り凹部
３２ｃが切刃３２ｂを介して面取り凹部３２ｃの
側部に設けられている。この刃先では互いを突合
せると、切刃３２ｂがリード線Ｒの軸線を斜めに
切断するため、第６図で示すように先端を鋭角に
尖らせて成形することができる。

なお、上述した実施例では左右一対の切断刃と
して同じ刃先形状に成形したものを示したが、第
７図で示すように片側の切断刃３４には錐形の略
半分以上に相応した形状を有するリード線Ｒの切
断端成形溝３４ａと切刃３４ｂ，３４ｃとを形成
し、他方の切断刃３５には錐形の残る形状に相応
するリード線切断端成形溝３５ａと切刃３５ｂ，
３５ｃを設けるように刃先形状の異なるものを用
いてもリード線の先端を鋭角に尖らせて成形する
こともできる。この場合には、切断刃３４の刃先
面に凹部３４ｄを設けて凹部３４ｄの奥側に切断
端成形溝３４ａを形成し、また、切断刃３５の刃
先面に凹部３４ｄと嵌合する凸部３５ｄを設けて
リード線の切断端成形溝３５ａを前端面に形成す
ればよい。その各凹部３４ｄ、凸部３５ｄの側面
にはリード線の切り屑を排出する下向きに拡がり
開放された面取り凹部３４ｅ，３４ｆ，３５ｅ，
３５ｆを設ければリード線Ｒの側面に切刃が当つ
た際に、リード線が横ズレして軸線中心をずらす
ことがないよう切断刃３４側でガイドしつつリー
ド線Ｒを切断できるようになる。

考案の効果以上の如く、本考案に係る電子部品のリード線
切断装置に依れば、リード線の先端を鋭角に尖ら
せて切刃で切断すると共に、その切断面を切断端
成形溝で所定形状に付形するからリード線の先端
を所望形状に正確に切断できるばかりでなく、リ
ード線の余剰部分を下向きに拡がり開放された面
取り凹部で外部に排出できるから円滑な切断が行
えるようになる。このリード線はプリント基板の
挿入孔やクリンチ機構のガイド等に円滑に差込む
ことができ、また、クリンチやガイドの案内部を
狭くできるところからデツドスペースを縮少する
ことも可能にするものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るリード線の切断装置の切
断刃を示す部分斜視図、第２図は第１図で示す切
断刃で切断したリード線の先端形状を示す斜視
図、第３図は切断刃の変形例を示す部分斜視図、
第４図は同切断刃で切断したリード線の先端形状
を示す斜視図、第５図は切断刃の別の変形例を示
す部分斜視図、第６図は同切断刃で切断したリー
ド線の先端形状を示す斜視図、第７図は左右一対
の切断刃として刃先を異形状に成形したものを示
す部分平面図、第８図は複数個の電子部品をテー
ピング保持した電子部品連を示す説明図、第９〜
１２図は同部品の取付けを挿入工程順に示す説明
図、第１３図は一般例に係る電子部品の自動挿入
機を示す説明図、第１４図は同挿入機に備えるリ
ード線の切断装置を示す説明図である。Ｒ……リード線、３０，３１，３２，３４，３
５……切断刃、３０′，３１′，３２′……刃先面、
３０ａ，３１ａ，３２ａ……リード線の切断端成
形溝、３０ｂ，３０ｃ，３１ｂ，３１ｃ３２ｂ，
３４ｂ，３４ｃ，３５ｂ，３５ｃ……切刃、３０
ｄ，３０ｅ，３１ｄ，３１ｅ，３２ｃ，３４ｅ，
３４ｆ，３５ｅ，３５ｆ……切り屑排出用の面取
り凹部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

相対向する刃先面を突合せ乃至は離反動する一
対の切断刃を備え、その切断刃の各刃先面に略逆
半錐形を呈するリード線の切断端成形溝と、その
切断端成形溝の少なくとも片側の溝縁に位置する
切刃と、この切刃を介して切断端成形溝の側部に
位置する切り屑排出用の下向きに拡がり開放され
た面取り凹部とを設けてなることを特徴とする電
子部品のリード線切断装置。