JPH0313635A

JPH0313635A - 鉄筋コンクリート製梁部材

Info

Publication number: JPH0313635A
Application number: JP14674589A
Authority: JP
Inventors: Kenzo Yoshioka; 吉岡　研三; Hiroaki Edo; 江戸　宏彰; Masataka Sekine; 関根　正孝; Katsumi Nagahara; 永原　克巳
Original assignee: Obayashi Corp
Current assignee: Obayashi Corp
Priority date: 1989-06-12
Filing date: 1989-06-12
Publication date: 1991-01-22
Anticipated expiration: 2010-07-19
Also published as: JPH0765335B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、主に高層建物等に採用されて高剪断力を受け
る鉄筋コンクリート製梁部材に関する。

（従来の技術）近年建物の高層化に伴い、地震時等において部材、特に
梁部材に生じる応力が非常に大きくなってきており、剪
断力に対する補強としては従来の剪断補強筋のみでは十
分な強度を確保することができなくなってきている。ま
た仮に、十分な補強を確保できるように剪断補強筋を配
筋しようとすると、主筋の太径化もあって複雑な配筋と
なり、コンクリートの打設が困難になる等、施工面で問
題を生じてく名ことになる。

ここに、上記のような問題に対応することができる技術
として、次のようなものが提案されている。これは、内
部に補強用の鉄筋を配筋した断面略Ｕ字形状の梁型枠内
に、コンクリートを打設して、この梁型枠を含めた全体
で梁部材を構成するようにしたものである（特公昭４５
−３５６２２号公報、特開昭５０−８８８１４号公報、
特開昭５８−５０２３２号公報等）。このように構成す
れば、断面Ｕ字形状の梁型枠を利用しである程度の剪断
補強は確保することができる。

（発明が解決しようとする課題）しかしながら上述の提案にあっては、現場でのコンクリ
ート打設等を考慮して上端が開放されたＵ字形状の梁型
枠を利用したものであって梁型枠自体は開断面の構造を
呈しており、強度面で不十分であるという問題があった
。

ここに、この梁型枠を閉断面とすることが考えられるが
、このように構成する場合には、梁型枠によって外周を
囲繞されたこの梁部材と床材との取合いが問題となるた
め、これら梁型枠の閉断面化による梁部材の強度向上と
、床材との取合いの間・題とを一挙に解決できる梁部材
の案出が望まれている。

本発明の目的は、梁型枠の閉断面化による梁部材の強度
向上と、床材との取合いの問題とを一挙に解決できる鉄
筋コンクリート製梁部材を提供することにある。

（課題を解決するための手段）本発明は、床材と接合される鉄筋コンクリート製梁部材
の外周を鋼板材で囲繞して形成すると共に、梁部材の床
材との接合部に、梁部材の内部から外方へ突出させてシ
ア・キー部材を設けたことを特徴とする。

また、本発明では床材と接合される梁部材の外周を鋼板
材で囲繞するに際し、梁部材の上面の鋼板材を間欠的に
取り除き、この取り除いた部分がらシア・キー部材を外
部上方へ突出させ、囲繞された鋼板材内にコンクリート
を打設するようにしてなることを特徴とする。

（作　用）本発明の作用について述べると、鉄筋コンクリート製梁
部材の外周の余部または一部を鋼板材で囲繞して閉断面
化することにより高剪断力を受ける梁部材自体の剪断強
度の向上を達成すると共に、このように閉断面化した梁
部材の内部から外方へ突出するシア・キー部材を設ける
ことにより、床材との取合い構造を確保させて、閉断面
化した梁部材の採用を実現できるようになっている。

（実　施　例）以下に、本発明の好適実施例を添付図面に従って詳述す
る。

第１図及び第２図には、本発明の第１実施例が示されて
いる。既に設置された柱の型枠若しくはプレキャスト外
郭体、又は梁下端までコンクリートの打設が終了して脱
型された柱部材等の柱構造（図示せず）の上端に設置さ
れ床材６と接合される鉄筋コンクリート製梁部材１は、
その外周全面が鋼板材２で囲繞されて構成される。即ち
、平板状の鋼板材２が組合されて閉断面矩形状の中空筒
体３が形成され、この閉断面の中空内部に梁主筋４が配
筋されると共に、コンクリート５が打設されて梁部材１
が構成される。

また特にこの梁部材１の外周を囲繞する鋼板材２の内、
床材６と接合される位置の鋼板材２には、これを板厚方
向に貫通する貫通口が形成され、これら貫通口を介して
梁部材１の内部から外方へ突出させてシア・キー部材が
設けられる。このシア９キ一部材は本実施例にあっては
、逆Ｕ字形状の鉄筋材７で構成され、その両端部７ａが
貫通口を介して梁部材１を中実化するコンクリート５に
埋め込まれると共に、ループ状の折り返し部分７ｂが床
材６側に突出されて構成されている。またこの鉄筋材７
は、梁部材１の長手方向に間隔を隔てて複数配設される
。

このように構成された梁部材１の上方には、床材６が施
工される。第１図に示すものは、梁部材１の上面に直接
床スラブ８を施工したもので、シア・キー部材たる鉄筋
材７は、その折り返し部７ｂが床スラブ８内に埋め込ま
れるようになっている。他方、第２図に示すものは、梁
部材１の上面両縁部１ａにそれぞれリブ付スラブ９、オ
ムニア版或いはデツキプレート等を架設し、その上から
コンクリート１０を打設して構成するようにしたもので
ある。この場合、鉄筋材７はリブ付スラブ９等の間に位
置され、これらスラブ９等に挟み込まれつつ上方から打
設されるコンクリート打設内に埋め込まれるようになっ
ている。

第３図及び第４図には、本発明の第２実施例が示されて
いる。梁部材・１の構成については、上記第１実施例と
同様であるが、スラブと梁との一体性を増すために、梁
上端の主筋の１部１２は、閉断面の鋼板材２の上面外側
に配筋される。シア・キー部材は本実施例にあっては、
閉断面の鋼板材２の上面外側に配筋される梁主筋１２を
拘束する剪断補強筋を兼ねるように、逆Ｕ字形状の鉄筋
材１１で構成され、特にアンカ部が形成された両端部１
１ａが貫通口を介して梁部材１を中実化するコンクリー
ト５に埋め込まれると共に、ループ状の折り返し部分１
１ｂが床材６側に突出されて構成されている。従って、
シア・キー部材であり、剪断補強たる鉄筋材１１と梁部
材１との結合強度が高められている。またこの鉄筋材１
１は、上述と同様に梁部材１の長手方向に間隔を隔てて
複数配設される。

このように構成された梁部材１の上方には、床材６が施
工される。第３図に示すものは、梁部材１の上面に直接
床スラブ８を施工したもので、シア・キー部材たる鉄筋
材１１は、その折り返し部１１ｂが床スラブ８内の梁上
端主筋１２に掛けられて床スラブ８内に埋め込まれるよ
うになっている。他方、第４図に示すものは、梁部材１
の上面両縁部１ａにそれぞれリブ付スラブ９、オムニア
版或いはデツキプレート等を架設し、その上からコンク
リート１０を打設して構成するようにしたものである。

この場合、鉄筋材１１はリブ付スラブ９等の間に位置さ
れ、これらスラブ９等に挟み込まれつつ梁上端主筋１２
に掛けられて上方から打設されるコンクリート１０内に
埋め込まれるようになっている。このような構成によれ
ば、更に柔構造と床構造との接合強度を向上させること
ができる。

第５図には、本発明の第３実施例が示されている。梁部
材１の構成については、上記第１実施例と同様である。

殊に梁部材１′の外周を囲繞する鋼板材２の内、床材６
と水平方向から接合される側面位置の鋼板材２には、こ
れを板厚方向に貫通する貫通口が形成され、これら貫通
口を介して梁部材１の内部から外方へ突出させてシア舎
キ一部材が設けられる。このシア・キー部材は本実施例
にあっては、直線状の鉄筋材１３で構成され、その中央
部１３ａが梁部材１を中実化するコンクリート５の梁主
筋４の下方に挿通されて埋め込まれると共に、両端部１
３ｂが床材６側に水平、に突出されて構成されている。

従って、シア・キー部材の配設が簡単化されて、施工性
の向上が図られている。またこの鉄筋材１３は、上述と
同様に梁部材１の長手方向に間隔を隔てて複数配設され
る。

このように構成された梁部材１の上方には、床スラブ８
が施工される。第５図に示すものは、梁部材１の上面に
、梁部材１の深さ方向に若干オーバーラツプさせて直接
床スラブ８を施工したもので、シア・キー部材たる鉄筋
材１３は、その両端部１３ｂが床スラブ８内に埋め込ま
れるようになっている。

次に本発明の鉄筋コンクリート製梁部材１の製造方法に
ついて説明する。

第６図に示すように、梁部材１の外周を囲繞するように
鋼板材２が組み合わされて構成された中空筒体３の開放
された両端部３ａ、３ｂの内、端３ａに、これを閉じて
打設コンクリートの流れ出しを防止するプレート又は型
枠１５を配置すると共に、この型枠１５側を下にして開
放された他端３ｂが上になるように中空筒体３立てて設
置する。この際、シア・キー部材となる鉄筋材７．１１
．１３を中空筒体３に、その貫通口を介して挿通し、溶
接１６等により固着させることになる。

そして、中空筒体３の内部に梁主筋４を配筋し、その後
コンクリート５を上方から打設して梁部材１を製造する
ようになっている。

上記第１図から第６図に示したものは、プレキャスト鉄
筋コンクリート製梁部材であるが、本発明は第７図に示
したように構成することにより、現場打ちの梁部材にも
適用することができる。この第７図に示した実施例では
、前記実施例における鋼板材の上面を間欠的に取り除い
て上面を部分的に開口し、この鋼板材２の内部に梁筋を
配設するとともに逆Ｕ字状のシア・キー部材７を上記開
口部から上方に突出させて床の鉄筋と係合させ、床コン
クリートと同時に鋼板材２の内部にコンクリートを打設
することによって床材と一体的に接合することができる
。尚、上記の「鋼板材の上面を間欠的に取り除いて上面
を部分的に開口し」とは断面Ｕ字形の鋼板材の上面でシ
ア・キー部材の突出しない部分を所定間隔毎に鋼板で塞
いで溶接する場合を含む概念である。

以上説明したように、鉄筋コンクリート製梁部材１の外
周を鋼板材２で囲繞して全体的または部分的に閉断面化
することにより高剪断力を受ける梁部材１自体の剪断強
度の向上を達成できると共に、このように閉断面化した
梁部材１の内部から外方へ突出する鉄筋材７，１１．１
３を設けることにより、床材６との取合い構造を確保さ
せて、閉断面化した梁部材１の採用を実現することがで
きる。

（発明の効果）以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を
発揮する。

鉄筋コンクリート製梁部材の外周を鋼板材で囲繞して全
体的または部分的に閉断面化することにより高剪断力を
受ける梁部材自体の剪断強度の向上を達成することがで
きると共に、このように閉断面化した梁部材の内部から
外方へ突出するシア・キー部材を設けることにより、床
材との取合い構造を確保させて、閉断面化した梁部材の
採用を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の第１実施例を示す正面断面
図、第３図及び第４図は本発明の第２実施例を示す正面
断面図、第５図は本発明の第３実施例を示す正面断面図
、第６図は本発明に係る鉄筋コンクリート製梁部材の製
造方法を説明する図、第７図は本発明の他の実施例を示
す斜視図である。１・・・鉄筋コンクリート製梁部材２・・・鋼板材６・・・床材

Claims

【特許請求の範囲】

（１）床材と接合される鉄筋コンクリート製梁部材の外
周を鋼板材で囲繞して形成すると共に、上記梁部材の上
記床材との接合部に、該梁部材の内部から外方へ突出さ
せてシア・キー部材を設けたことを特徴とする鉄筋コン
クリート製梁部材。
（２）床材と接合される梁部材の外周を鋼板材で囲繞す
るに際し、該梁部材の上面の該鋼板材を間欠的に取り除
き、この取り除いた部分からシア・キー部材を外部上方
へ突出させ、囲繞された該鋼板材内にコンクリートを打
設するようにしてなることを特徴とする鉄筋コンクリー
ト製梁部材。