JPH0313519A - 溶融金属の真空脱ガス方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

〔産業上の利用分野〕 この発明は、ＶＯＤ、ＲＨ，ＤＨ等の真空脱ガス装置を
用いて溶融金属の脱ガスを行なう真空脱ガス方法に関す
る。 〔従来の技術〕 転炉等で溶解精錬を行なう製鋼炉で溶製した溶鋼にはガ
ス成分が多量に含まれているため、真空下でその脱ガス
を行なう真空脱ガス法が実施されている。そのうちＶＯ
Ｄ法やＶＡＤ法は、取鍋内に溶鋼を保持したまま、その
浴面を真空にさらして脱ガスするものであり、必要に応
じて溶鋼の撹拌をなし、その効率を上げている。 又ＤＨ法やＲＨ法は、真空槽内に溶鋼を吸い上げ、その
中で浴面を真空にさらして脱ガスするものであり、脱ガ
ス効果は前２者に比べ、更に高いものとなる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 これらの方法は、極めて効率の良い脱ガス法であるが、
特殊用途の鋼では、不純物として存在するガス成分につ
き、より厳しいものが要求されることがある。 そこで本発明者等は、これらの真空脱ガス装置で脱ガス
を行なう場合に、溶鋼中に、これに可溶なガスを溶解せ
しめると共に、減圧によって溶解ガス成分を微細ガス気
泡として発生・浮上せしめ、この時の浴面のばたつきで
真空脱ガスの促進を図るという方法を開発した。この方
法によって溶鋼中に出来るガス気泡は非常に微細でしか
も多量に発生するため、浴面のばたつきで真空にさらさ
れる浴表面の面積が増大することになり、脱ガス効率は
非常に高くなる。 本発明は上記の処理に用いられる溶解ガスとして、どの
ようなガスを用いるべきかを明らかにし。 製品品質特性に合わせて要求される特定のガス成分濃度
の制御をより容易に行なえるようにしようとするもので
ある。 〔問題点を解決するための手段〕 そのため本発明は上記改良型の真空脱ガス方法により溶
融金属中のあるガス成分を特に低減化させようとする場
合に、該ガス成分とは異種の可溶ガスを溶解ガスとして
用いることを基本的特徴としている。 即ち、溶解ガスを微細ガス気泡として発生せしめ、真空
にさらされる浴面をばたつかせて脱ガス効率を上げよう
としても、その溶解ガスが脱ガスしようとするガス成分
と同一であれば、該成分のみは脱ガスが進まず、他のガ
ス成分の脱ガスが進行してしまう、従って、溶解ガスと
して用いるものは、脱ガスしようとするガス成分とは異
種の可溶ガスを用いることとしたものである。但し、そ
のガス成分としては気体状のものでも或いは固体中に含
有されるものでも良い。 本発明者等は、上記の構成を溶鋼の脱炭に適用し、更に
本願第２発明を創案した。 即ち、溶鋼の脱炭工程として極低炎処理を行なう場合、
非常に時間が掛り生産性の面で問題があったため、本発
明者等は上記構成を適用し、脱炭時に溶鋼中にＮ２ガス
を添加し、減圧で生成する微細なＮ２ガス気泡で真空に
さらされる浴面面積を拡大せしめて脱炭反応を促進せし
めた。ところが今度はＮ２ガス成分が溶鋼中に多量に残
存することになり、真空脱ガス装置によってもその脱取
に時間がかかるため、鋼材の品質上問題となった。 そこで前記脱炭終了時点で脱水素反応を進行させるため
、溶鋼中にＮ２ガスを溶解せしめ、同じく減圧によって
微細なＮ２ガス気泡を発生させ、脱水素反応を促進させ
た。この際非金属介在物を核としてガス気泡が生成する
ため、該介在物除去効率も向上することになり、結局、
溶鋼中の〔Ｃ〕。 （Ｈ）、Ｔ・

〔０〕はいずれも極めて低くすることがで
きた。従って本発明者等は第２発明として、ガス溶解−
減圧一説ガスの工程を２度行なって、溶鋼の脱炭、脱水
素及び脱酸の進行が著しく且つ効率的な新たな真空脱ガ
ス方法の提案を行なうものである。 〔実施例１〕 まず、第１発明の具体的実施例につき説明する。 本発明者等は、２５０ｔｏｎＲＨ真空脱ガス装置を用い
、溶鋼２５０　ｔｏｎを真空脱ガスした。 該説ガス装置は第１図に示すように、取鍋（１）中の溶
鋼（２）にＲＨ真空脱ガス槽（３）の環流浸漬管（３ａ
）　（３ｂ）を入れ、一方の浸漬管（３ａ）にＡｒガス
を２００ＯＮｆｌ　／ｗｉｎの速度で吹込んで溶鋼（２
）を上記取鍋（１）と説ガス槽（３）内を循環せしめ、
これにより。 該脱ガス槽（３）内で溶鋼（２）は真空にさらされて脱
ガスされるものである。 一方１本発明者等は溶鋼（２）の脱水素の促進を特に意
図して、前記浸漬管（３ａ）の下方に浸漬ランス（４）
を突込み、そこからＮ、ガスを１００ＯＮＡ　／ｗｉｎ
の速度で吹込んで、溶解せしめた。 第２図は上記本発明例とＡｒガスの吹込みのみ行なった
従来例との溶鋼（２）中の（Ｈ）の変化を示すグラフ図
である０本発明例では１０分の脱ガス処理で（Ｈ）が０
．７ｐｐｍ、２０分で０．５ｐｐ履以下に除去でき、従
来例と比べその効果が高いことがわかる。 〔実施例２〕 次に第２発明の実施例につき説明する。 本発明者等は２５０　ｔｏｎＲＨ真空脱ガス装置を用い
、真空槽内を１　ｔｏｒｒ以下に減圧し、且つ環流ガス
としてＡｒガスを１６０ＯＮΩ／ｗｉｎの速度で吹込ん
で、溶鋼２５０ｔｏｎの真空脱ガス処理を１０分間実施
した。この時第２発明例では、いっしょにＮ２ガスを４
０ＯＮｊｌ　／ｗｉｎの速度で吹込んだ。 次に、Ａｒガスの吹込み速度を１５０ＯＮＱ／ｗｉｎに
落し、更に第２発明例では、溶解ガスをＮ２ガスからＮ
２ガスに切替えて５０ＯＮΩ／ｗｉｎで吹込み、１０分
間同装置中で真空脱ガスを継続した。 第３図乃至第５図は以上の処理を行なった時の溶解中の
（Ｃ）、（Ｈ）及びＴ・〔ｏ〕の挙動を示している。 第３図から明らかなように、当初３００ｐｐｍ程度あっ
た溶鋼中の（Ｃ）が１５ｐｐｍ以下になるまでに、第２
発明例では脱ガス開始後約１０分で済み、又従来例では
２０分以上掛った。 その後従来例ではＡｒガスの吹込みが継続され、第２発
明例では、更に溶解ガスＮ、ガスに切替えられて脱ガス
が行なわれ、溶鋼中の（Ｈ）は第４図に示されるように
、変化した。即ち、第２発明例では直前の工程でＮ２ガ
スの吹込みが行なわれたので、従来例に比べ（Ｈ）は高
い値を示しているが、Ｎ２ガス切り替え後約１０分で１
　ｐｐｍ以下に下げることができた。しかし、従来例で
は溶解中の（Ｈ〕を１　ｐｐｍ以下にするのに１０分程
、第２発明例より時間が余計に掛っている。 更に溶鋼中のＴ・〔○〕は第５図に示されるように変化
しており、ＡＪ２添加後１ｏ分間で従来例は３０ｐｐｍ
、第２発明例は１５ｐｐｍに低下せしめられた。 〔発明の効果〕 以上詳述したように、本発明では、真空脱ガス法におい
て、溶解ガスを減圧で微細ガス気泡として発生・浮上せ
しめて真空にさらされる浴面の反応界面積を増大させ、
脱ガス効率を高めようとする場合に、使用する溶解ガス
の条件を明らかにし、これにより特定のガス成分を略極
限まで低減化せしめることができるようになった。特に
第２発明法の実施により、溶鋼中の脱炭、脱水素及び脱
酸の３つがかなりの程度まで進行し、超清浄溶鋼の生産
効率が非常に向上することとなった。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１実施例の実験装置の概略構成を示す説明図
、第２図は該実施例における溶鋼の［Ｈ］の変化を示す
グラフ図、第３図は第２実施例における溶鋼の（Ｃ）の
挙動を示すグラフ図。 第４図は同実施例における溶鋼の（Ｈ）の挙動を示すグ
ラフ図、第５図は同じくその実施例における溶鋼中のＴ
・

〔０〕の変化を示すグラフ図である。 図中（１）は取鍋、（２）は溶鋼、（３）はＲＨ真空脱
ガス槽、　（３ａ）　（３ｂ）はその環流浸漬管、（４
）は浸漬ランスを各示す。 第１図 第２図 ％Ｔｌｎ！Ｉｌｌ（ｉｉｎｌ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、真空脱ガス装置を用いて溶融金属の脱ガスを行なう
   場合に、該溶融金属中に、これに可溶なガスを溶解せし
   めると共に、減圧によって溶解せしめたガス成分を微細
   ガス気泡として発生・浮上させ、この時の浴面のばたつ
   きで真空脱ガスの促進を図る溶融金属の真空脱ガス方法
   において、脱ガスしようとするガス成分とは異種の可溶
   ガスを溶解ガスとして用いることを特徴とする溶融金属
   の真空脱ガス方法。 ２、真空脱ガス装置を用いて溶融金属の脱ガスを行なう
   場合に、該溶融金属中にＨ＿２ガスを溶解させて上記真
   空脱ガス装置中での脱ガスにより微細なＨ＿２ガス気泡
   を生成させつつ脱炭を行ない、次に溶融金属中にＮ＿２
   ガスを溶解させて同じく真空脱ガス装置中での脱ガスに
   より微細なＮ＿２ガス気泡を生成させつつ脱水素及び脱
   酸を行なうことを特徴とする溶融金属の真空脱ガス方法
   。