JPH0312458A - 染色液および染色方法 - Google Patents

染色液および染色方法

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JPH0312458A
JPH0312458A JP14721889A JP14721889A JPH0312458A JP H0312458 A JPH0312458 A JP H0312458A JP 14721889 A JP14721889 A JP 14721889A JP 14721889 A JP14721889 A JP 14721889A JP H0312458 A JPH0312458 A JP H0312458A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、シコニン系染料を含有する染色液およびこの
染色液を用いた繊維物質の染色方法に関する。
発明の技術的背景 シコニン系染料は、ムラサキの根部(紫根)から抽出し
て得られるが、このような植物染料は、植物の組織培養
技術の発達により従来と比較して安価かつ安定して供給
できるようになり、工業的重要性が高くなってきている
シコニン系染料を用いて繊維物質を染色するには、繊維
物質を゛アルミニウムイオンが含まれた水溶液中に浸漬
して前媒染処理を行なった後に充分に水洗し、次いでこ
の繊維物質を植物染料の水性分散液(染色液)に浸漬す
るのが一般的であった。
ところが、このような従来の方法で染色すると、染料の
耐光堅牢度および耐昇華堅牢度がともに低くなるため、
使用時および保存時などに染色繊維物質が退色し易いと
いう問題があった。
発明の目的 本発明はこのような従来技術に伴う問題点を解決しよう
とするものであり、染料の耐光堅牢度および耐昇華堅牢
度の少なくとも一方が高く、かつ発色が良好な被染色繊
維物質を得ることができる染色液と染色方法とを提供す
ることを目的としている。
発明の概要 本発明に係る染色液は、少なくとも1個の親水性の基を
有する水溶性キノン類が染色助剤として含まれたシコニ
ン系染料含有染色液であって、本発明の第1の染色方法
は、この染色液を繊維物質と接触させて染色することを
特徴としている。
本発明に係る第2の染色方法は、少なくとも1個の親水
基を有する水溶性キノン類が染色助剤として含まれたシ
コニン系染料含有染色液に繊維物質を接触させて染色し
、次いで繊維物質を鋼イオンを含む水溶液に接触させる
ことを特徴としている。
本発明の染色液と染色方法によれば、染色助剤として上
記したような水溶性キノン類を添加した染色液を繊維物
質と接触させて染色しているため、染料の耐光堅牢度お
よび耐昇華堅牢度の少なくとも一方に優れ使用時または
保存時に退色しにくく、かつ発色が良好な染色繊維物質
を得ることができる。発明の詳細な説明 以下本発明に係る染色液と染色方法について具体的に説
明する。
本発明に係る染色方法では、特定の染色助剤が含まれた
染色液を用い、この染色液に繊維物質を接触させて染色
を行なっている。
このような染色液に用いられる染料としては、具体的に
はムラサキの根部(紫根)の抽出物であル紫根エキスま
たはムラサキの任意の組織から誘導されるカルスを組織
培養によって増殖させて得られるシコニンを含有するム
ラサキ細胞の抽出物から得られるシコニン系染料が好ま
しく用いられる。
シコニン系染料は、具体的にはたとえば紫根または培養
細胞から抽出されたシコニン系色素含有エキスをエタノ
ール、エチルセロソルブなどの溶媒に溶解させることに
より染料溶液として得ることができる。
このような染料溶液としては、上記の他に特願昭81−
68528号明細書に示すシコニン含有の染料溶液を用
いることができる。
染色液は、このような染料溶液なとの染料を適当な液体
に分散させて調製される。
このような液体としては、具体的には、水あるいは若干
量の水溶性有機溶剤や、界面活性剤を含んだ水などが好
ましく用いられる。
染色液としては、これ以外にもムラサキ培養細胞あるい
は紫根から上記液体の中ヘシコニン系色素を直接抽出分
散したものを染色液として用いることも可能である。
本発明では、上記したような染色液に少なくとも1個の
親水基を有する水溶性キノン類が染色助剤として加えら
れる。
このような水溶性キノン類としては、ナフトキノン化合
物、アントラキノン化合物、ベンゾキノン、フエナント
ラキノンなどを例示できる。
ナフトキノン化合物としては、上記親水基が式−5oB
xc式中Xはアルカリ金属またはアルカリ土類金属であ
る)で示されるナフトキノン化合物、具体的にはβ−ナ
フトキノン−4−スルホン酸ナトリウム、β−ナフトキ
ノン−4,6−ジスルホン酸ナトリウム、β−ナフトキ
ノン−4,7−ジスルホン酸ナトリウム、該化合物のス
ルホン酸のカリウム塩、マグネシウム塩などを例示でき
る。
アントラキノン化合物としては、上記親水基が式−SO
3X(式中Xはアルカリ金属またはアルカリ土類金属で
ある)で示されるアントラキノン化合物、具体的にはア
ントラキノン−1−スルホン酸ナトリウム、アントラキ
ノン−2−スルホン酸ナトリウム、アントラキノン−1
,5−ジスルホン酸ナトリウム、アントラキノン−1,
8−ジスルホン酸ナトリウムを例示できる。
本発明では、このような水溶性キノン類は、染色液と繊
維物質とが接触しているときに染色液中に存在していれ
ばよい。したがって、水溶性キノン類は染料溶液あるい
は染色液調製時に添加しても、染色途中で染色液に添加
してもよい。
このような染色液を用いて染色を行なうには、染色液中
の色素成分は、繊維物質1gに対して通常0.001〜
0.1g、好ましくは0.005〜0.05.であるこ
とが望ましい。
また、染色液中の水溶性キノン類は、繊維物質Ig+、
:対して0.005〜0.5g、好ましくは0.01〜
0.1gであることが望ましい。
染色液中の色素成分および水溶性キノン類をこのような
量とすることにより、染色後の繊維物質は耐光堅牢度お
よび耐昇華堅牢度が大巾に向上する。
なお本発明では、染色液は、上記したような染料、染色
助剤以外に、必要に応じて界面活性剤などを含んでいて
もよい。
このような染色液による染色は、たとえば具体的には染
色液を通常30〜80”Cの温度に加熱した後、この染
色液に繊維物質を通常。、1〜2時間浸漬して行なわれ
る。
本発明に係る染色方法で効果的に染色することができる
繊維物質としては、絹、毛織物などのような動物繊維物
質、綿、麻などのような植物繊維物質およびナイロン(
ポリアミド)などのような合成繊維物質を挙げることが
できるが、特に絹の染色に適している。
本発明に係る染色方法では、繊維物質は、繊維物質製造
時に付着した繊維加工剤を洗浄除去し、次いで従来公知
の方法、すなわちたとえば金属イオンを含む水溶液と繊
維物質とを接触させることにより前媒染処理をほどこし
た後に染色されることが望ましい。
前媒染処理で用いられる金属イオンを含む水溶液として
は、たとえば金属塩の水溶液を挙げることができる。
このような金属塩としては、具体的にはカリウムミョウ
バン(硫酸アルミニウムカリウム)、酢酸アルミニウム
、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウムなどのアルミニ
ウム塩、酢酸クロム、重クロム酸カリウム、クロムミョ
ウバンなどのクロム塩、鉄ミョウバン、硝酸第・2鉄、
硫酸第2鉄などの鉄塩を挙げることができる。
また、上記金属塩以外に、スズなどの金属の塩を用いて
もよい。
このような金属塩は、単独あるいは組合せて用いてもよ
く、その種類、組合せは染色後の繊維物質の色調に合せ
て適宜選択される。
前媒染処理は、たとえば上記したような金属塩が通常0
.5〜20重量%含まれる水溶液を室温〜100℃の温
度とした後、この水溶液に繊維物質を浸漬して行なわれ
る。この際用いられる水溶液の量は、通常繊維物質1g
に対して20〜100gであることが望ましい。
本発明に係る第2の染色方法では、上記のようにして染
色した後に、さらに繊維物質を銅イオンを含む水溶液と
接触させることにより後媒染処理を施こしている。
この後媒染処理で用いられる銅イオンを含む水溶液とし
ては、銅塩の水溶液を挙げることができる。このような
銅塩としては、具体的には酢酸銅、硫酸銅、硝酸銅、塩
化銅、リン酸銅などを挙げることができる。
このような銅塩は、単独あるいは組合せて用いてもよく
、その種類、組合せは染色後の繊維物質の色調に合せて
適宜選択される。
また銅塩は、水溶液中通常0.05〜5重量%、好まし
くは0.1〜1重量%の量で用いられる。
後媒染処理は、このような水溶液を30〜80℃の温度
とした後、この水溶液に繊維物質を0.1〜1時間浸漬
して行なわれる。この際水溶液は、繊維物質1gに対し
て20〜100gの量で用いられることが望ましい。
このようにして水溶性キノン類の存在下で染色1、たち
のを後媒染処理を施すことにより、染色繊維物質の昇華
堅牢度が向上する。
発明の効果 本発明に係る染色液を用いた第1の染色方法によれば、
少なくとも1@の親水基を有する水溶性キノン類が染色
助剤として含まれたシコニン系染料含有染色液を繊維物
質と接触させて染色を行なっているため、耐光堅牢度お
よび耐昇華堅牢度の少なくとも一方に優れ使用時または
保存時に退色しに<<、かつ周囲の物質を汚染しにくい
上に発色か良好な染色繊維物質を得ることができる。
本発明に係る第2の染色方法によれば、少なくとも]1
個の親水基を有する水溶性キノン類が染色助剤として含
まれたシコニン系染料含有染色液を繊維物質と接触させ
て染色を行い、次いでこの繊維物質を銅イオンを含む水
溶液に接触させるでいるため、発色を低下させることな
く染料の耐光堅牢度および耐昇華堅牢度の少なくとも一
方をさらに向上させることができる。
以下本発明に係る染色液を用いる染色方法を比較例およ
び実施例により説明するが、本発明はこれら実施例によ
り限定されるものではない。
(a)染料溶液の調製 ムラサキの組織培養で得たカルスをヘキサンに浸漬して
得たエキス(シコニンおよびシコニンエステルを58重
量%含有する)中のシコニン系色素成分1重量部に対し
て約50重量部のエチルセロソルブを加えて染料溶液を
調製した。
(b)試験用繊維物質の調製 絹布1gを、2重量%の可溶性酢酸アルミを含む水溶液
50m1に浸I L、室温で2時間媒染処理を施し、次
いで水洗および湯洗を行なった後、再度水洗し乾燥して
試験用繊維物質とした。
比較例1 試験用繊維物質1gを、80 mlの水に対して0.5
gの染料溶液を分散させて得た染色液に50℃の温度で
0.5時間浸漬し、染色を行なっt:。
次に月SL 0842に示された方法で染色繊維物質の
耐光堅牢度を測定するとともに、JISL 1051に
示された方法で耐昇華堅牢度を測定した。得られた結果
を表1に示した。
実施例1 80 mlの水に対して0.5gの染料溶液と、0.3
gのアントラキノン−2−スルホン酸ナトリウムとを加
えて得た染色液に、比較例1と同様の試験用繊維物質1
gを50℃の温度で0.5時間浸漬し、染色を行なった
得られた繊維物質の表面色と比較例1で得られた繊維物
質の表面色とを比較したところ、本実施例における繊維
物質の表面色は、彩度が高く、またやや赤みをおびた色
となったが、紫根染め特有の美的価値を失なっていなか
った。
次に、比較例1−と同様にして染色繊維物質の耐光堅牢
度および耐昇華堅牢度を測定した。得られた結果を表1
に示した。
表1に示されるように、本実施例では、染料の耐光堅牢
度が比較例1での染料の耐光堅牢度よりやや大きく、か
つ昇華堅牢度が比較例1での耐昇華堅牢度より優れてい
る。したがって、本実施例で得られた繊維物質が使用時
および保存時などに退色しに<<、かつ周囲の物質を汚
染しにくくなっていることがわかる。
実施例2 比較例1と同様の試験用繊維物質1gを、80m1の水
に対して015gの染料溶液と、0.3gのβ−ナフト
キノン−4−スルホン酸ナトリウムとを加えて得た染色
液に50℃の温度で0.5時間浸漬し、染色を行なった
得られた繊維物質の表面色と比較例1で得られた繊維物
質の表面色とを比較したところ、本実施例における繊維
物質の表面色は、彩度がやや低く、またやや黄みをおび
た色となったが、紫染め特有の美的価値を失なっていな
かった。
また、比較例1と同様にして染色繊維物質の耐光堅牢度
および耐昇華堅牢度を測定した。得られた結果を表1に
示した。
表1に示されるように、本実施例では、染料の耐昇華堅
牢度は比較例1での染料の耐昇華堅牢度よりやや低くな
っているものの、耐光堅牢度が比較例1での耐昇華堅牢
度よりあきらかに優れている。したがって、本実施例で
得られた繊維物質が使用時および保存時などに退色しに
<<、かっ周囲の物質を〆η染しにくくなっていること
がわかる。
実施例3 比較例1と同様の試験用繊維物質1 gを、実施例1と
同様の染色液に50℃の温度で0.5時間浸漬し、染色
を行なった。
次ぎに、染色された繊維物質1gを、0.5重1%の酢
酸銅を含む水溶液50m1に、50℃の温度で0.5時
間浸漬して後媒染処理を行なった。
得られた繊維物質の表面色と比較例1で得られた繊維物
質の表面色とを比較したところ、本実施例における繊維
物質の表面色は、彩度が高く、またやや黄みをおびた色
となったが、紫根染め特有の美的価値を失なっていなか
った。
また、比較例1と同様にして染色繊維物質の耐光堅牢度
および耐昇華堅牢度を測定した。得られた結果を表1に
示した。
表1に示されるように、本実施例では、染料の耐光堅牢
度が比較例1での染料の耐光堅牢度よりやや大きく、か
つ昇華堅牢度が比較例1での耐昇華堅牢度より優れてい
る。したがって、本実施例で得られた繊維物質が使用時
および保存時などに退色しに<<、かつ周囲の物質を汚
染しにくくなっていることがわかる。
実施例4 比較例1と同様の試験用繊維物質を、実施例2と同様の
染色液に50℃の温度でQ、5時間浸漬し、染色を行な
った。
その後、染色された繊維物質1gを、1重量%の酢酸銅
を含む水溶液50 mlに、50’Cの温度で0.5時
間浸漬して後媒染処理を行なった。
i4られた繊維物質の表面色と比較例1で得られた繊維
物質の表面色とを比較したところ、本実施例における繊
維物質の表面色は、彩度がやや低く、またやや緑みをお
びた色となったが、紫根染め特有の美的価値を失なって
いなかった。
また、比較例1と同様にして染色繊維物質の耐光堅牢度
および耐昇華堅牢度を測定した。得られた結果を表1に
示した。
表1に示されるように、本実施例では、染料の耐光堅牢
度が比較例1での染料の耐光堅牢度より優れ、かつ昇華
堅牢度が比較例1での耐昇華堅牢度より優れている。し
たがって、本実施例で得られた繊維物質が使用時および
保存時などに退色しに<<、かつ周囲の物質を汚染しに
くくなっていることがわかる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも1個の親水基を有する水溶性キノン類
    が染色助剤として含まれたシコニン系染料含有染色液。
  2. (2)上記水溶性キノン類がナフトキノン化合物である
    ことを特徴とする請求項第1項記載のシコニン系染料含
    有染色液。
  3. (3)上記水溶性キノン類がアントラキノン化合物であ
    ることを特徴とする請求項第1項または第2項記載のシ
    コニン系染料含有染色液。
  4. (4)上記親水基が式−SO_3X(式中Xはアルカリ
    金属である)で示されることを特徴とする請求項第1項
    、第2項または、第3項記載の染色方法。
  5. (5)少なくとも1個の親水基を有する水溶性キノン類
    が染色助剤として含まれたシコニン系染料含有染色液に
    繊維物質を接触させて染色することを特徴とする染色方
    法。
  6. (6)上記水溶性キノン類がナフトキノン化合物である
    ことを特徴とする請求項第5項記載の染色方法。
  7. (7)上記水溶性キノン類がアントラキノン化合物であ
    ることを特徴とする請求項第5項または第6項の染色方
    法。
  8. (8)上記親水基が式−SO_3X(式中Xはアルカリ
    金属である)で示されることを特徴とする請求項第5項
    、第6項または第7項記載の染色方法。
  9. (9)少なくとも1個の親水基を有する水溶性キノン類
    が染色助剤として含まれたシコニン系染料含有染色液に
    繊維物質を接触させて染色し、次いでこの繊維物質を銅
    イオンを含む水溶液に接触させることを特徴とする染色
    方法。
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