JPH0312122B2 - - Google Patents

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JPH0312122B2
JPH0312122B2 JP61032863A JP3286386A JPH0312122B2 JP H0312122 B2 JPH0312122 B2 JP H0312122B2 JP 61032863 A JP61032863 A JP 61032863A JP 3286386 A JP3286386 A JP 3286386A JP H0312122 B2 JPH0312122 B2 JP H0312122B2
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powder
slurry
carbon dioxide
dispersion medium
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Hiroaki Nishio
Takeshi Kawashima
Yoshio Takagi
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JFE Engineering Corp
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Nippon Kokan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この発明は、金属粉またはセラミツク粉を液状
分散媒に分散せしめてスラリーとなし、このスラ
リーを鋳込む粉体の鋳込み成形方法に関するもの
である。 〔従来の技術〕 金属粉例えば2%Ni−98%Fe粉、SuS316粉或
はステライト粉、セラミツクス例えば、アルミ
ナ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、炭化
モリブデン、炭化チタン、セラミツクと金属の混
合粉、例えば炭化タングステン・コバルト、炭化
チタン・ニツケル等を成形する方法として鋳込み
成形法がある。この方法は原料粉体を液状分散媒
に分散せしめてスラリーとなし、このスラリーを
吸液性の鋳型に流し込み、分散媒の一部を鋳型に
吸収させることによつて着肉層を形成させること
によつて成形体を得る方法である。 ここで使用する原料粉体は、分散媒としての例
えば水と少量の分散剤などと共にボールミルで粉
砕混合してスラリーとするが、安定したスラリー
とするために数日間撹拌を行ない、水分、粘性を
調節したのち真空脱泡して得られる。 一方、予め離型剤塗布などの型処理を経た石膏
型を型組みし、前述のようにして用意したスラリ
ーをこれに流し込み、型の吸水により型面に沿つ
て着肉層を形成し、時間と共にこれを成長させ
る。 スラリーを流し込んだ型は、吸水をしつづける
ので着肉層中の水分は徐々に減少し、それに伴な
つて鋳込み体は硬さを増すと共に収縮して型から
離れるようになる。 このような段階において、鋳込み体を脱型し、
必要に応じて生加工ののち乾燥する。一方吸水し
た石膏も乾燥して繰返し使用に供する。 スラリーを作る際の分散媒としては、水のほか
に各種のアルコールを使うことも知られている。 また、型材としては石膏の代わりに、機械的強
度や耐摩耗性に優れているプラスチツク、金属−
セラミツク繊維複合材料、炭化ケイ素などのセラ
ミツクスなどからなる透過性鋳型を使用すること
も知られている。 このほか、型子を挿入して粉体をつき固めた後
型子を除去して圧粉体の型をつくり、脱型はつき
壊して圧粉体を粉体に戻して乾燥後繰返し使用に
供する。 このような金属粉およびセラミツク粉の鋳込み
成形法には次に示す如き問題点がある。 (1) 鋳込みから脱型までの工程に長時間を要す
る。所要時間は目的とする成形体の形状、寸法
などに依るので一概には言えないが、例えば12
mm〓×20mmの円筒形状のアルミナの水系スラリ
ーの鋳込み成形の場合、8時間を要する。 (2) 成形体の乾燥工程に長時間を要する。例えば
上記成形体の大気乾燥には24時間を要する。 (3) 鋳型の乾燥工程が必要である。更にこの工程
は長時間を要する。したがつてできれば省きた
い。 (4) 乾燥工程において成形体に歪みや亀裂が発生
しやすい。これは分散液が成形体表面から蒸発
して失なわれると成形体内に空孔が出現し、こ
の中の気液表面、気固液接触点において、毛細
管力が働らき隣り合う粒子同志を引き寄せる。
この現象により表層部から収縮が進行し、成形
体に歪や亀裂が発生しやすくなる。 上記(2)及び(4)の問題点を解決するため、出願人
は、先に特願昭60−100433号(特開昭61−261274
号)(イ)及び特願昭60−129960号(特開昭61−
287702号)(ロ)において、夫々粉体の成形方法を出
願した。前者の特願昭60−100433号における粉体
の成形方法は金属粉またはセラミツク粉を鋳込み
成形して得た成形体から成形の際に使用した分散
媒を超臨界の二酸化炭素雰囲気で抽出除去するこ
とを特徴とする粉体の成形方法であり、分散媒の
主要部分を、超臨界の二酸化炭素により抽出除す
るものであり、後者の特願昭60−129960号の粉体
方法は金属粉またはセラミツク粉を鋳込み成形し
て得た成形体から成形の際に使用した分散媒を−
30℃以上〜31.1℃未満の温度の液体二酸化炭素に
より抽出除去することを特徴とする粉体の成形方
法であり、臨界温度直下、すなわち−30℃以上〜
31.1℃未満の温度範囲の液体二酸化炭素により抽
出除去し引き続く減圧により二酸化炭素を除去す
るものである。この方法によれば分散媒除去時間
は例えば12mm〓×20mmの成形体で1.5〜2時間に大
幅短縮される。 更に前者(イ)の方法では超臨界の二酸化炭素は表
面張力がないので、分散媒と置換後の減圧気化工
程においても成形体内に毛管力が働らかないので
成形体に歪や亀裂は生じない。一方後者の方法で
は減圧気化工程において気液界面を生じ毛管力が
働らくので、時間をかけないと成形体に歪や亀裂
を生ずることがある。 以上のように、(イ)に開示した方法は前述の(2)及
び(4)の問題点を解決するが、(1)及び(3)の問題点を
依然として持つている。また(ロ)に開示した方法
は、成形体から液体二酸化炭素を除去する工程に
問題を持つているので(2)の問題点は解消するが、
(1)及び(3)の問題点を依然として持つており、(4)の
問題点も完全には解消しない。 〔発明が解決しようとする問題点〕 叙上の如く、従来の粉体の鋳込み成形方法にお
いては種々の問題点を有している。 本発明は、スラリー鋳込み成形技術において、
得られる成形体に不都合を与えることなく、短時
間に分散媒の主要部分を除去することを目的と
し、前記特願昭60−100433号及び特願昭60−
129960号にて開示した粉体の成形方法を更に改良
した粉体の鋳込み成形方法を提供することにあ
る。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、前述のような従来のスラリー鋳込み
成形技術における不都合を解消するためになされ
たものである。即ち本発明は金属粉あるいはセラ
ミツク粉を、液体または超臨界の二酸化炭素によ
つて抽出可能であつて、かつ融点が0℃以上100
℃以下の物質を主要成分とする分散媒に分散せし
めてスラリーとなし、このスラリーを非吸液性の
鋳型に鋳込むと共に冷却して凍結固化させて成形
体としてから脱型し、ついで液体または超臨界の
二酸化炭素により成形体中の分散媒の主要部分を
抽出除去後、この液体または超臨界の二酸化炭素
を排気するに当たつて、気液界面をつくることな
く、かつ、圧力73.8〜250気圧、温度31.1〜100℃
の領域を通過するようにして二酸化炭素を超臨界
流体または液体から気体に変化させることを特徴
とする粉体の鋳込み成形方法である。 〔作用〕 本発明方法において用いる分散媒としては液体
または超臨界の二酸化炭素によつて抽出可能であ
つて、かつ融点が0℃〜100℃の物質を用いるも
のであるが、この物質としては炭酸メチル(融点
0.5℃)、t−ブチルアルコール(融点25.6℃)、
ステアリルアルコール(融点59℃)、ステアリン
酸(融点70.1℃)等数多くあり、これらが本発明
の適用対象となる。この場合融点が低すぎるとス
ラリーの凍結固化のための低温冷媒の製造設備が
大がかりとなり好ましくない。また融点が高すぎ
ると設備を停止したときにスラリーの固着が増
え、清掃が容易でないので好ましくない。従つて
融点が0℃〜100℃範囲の物質を分散媒の物質を
分散媒の主要部分とすることが好ましい。 通常の鋳込み成形が鋳型の吸液によつて成形体
に成形強度を与えるのに対して本発明の粉体の鋳
込み成形方法においては、分散媒の凍結によつて
成形強度を与えるのである。凍結に要する時間は
分散媒の融点、冷媒の温度、成形体の寸法によつ
て異なるが1分以下であり通常法の8時間に対し
て大幅短縮できる。 非吸液性の鋳型に鋳込む直前のスラリーの粘度
範囲は低粘度の場合複雑な形状の鋳型への鋳込み
は容易であるが、固液分離が生じやすく、かつ、
分散媒除去後成形体が崩れ易い。したがつて粘度
の範囲の下限は50cpoise以上であることが望まし
い。一方、高粘度であると、逆に固液分離は起こ
りにくくなるが、流動性が低下し複雑な形状の鋳
型への鋳込みが困難となる。したがつて粘度の範
囲の上限は104cpoise以下であることが望ましい。 スラリー中の粉体濃度はスラリーの流動特性を
損なわない範囲で高濃度とし後工程で除去の必要
な分散媒の濃度は低くすることが望ましい。粉体
濃度は通常の粒度分布では40〜75容積%の範囲に
あり粒度分布の調整によつて上昇できるが、これ
に伴なつてスラリーの粘度が上昇し流動性が低下
する。粉体濃度の上昇とあわせてスラリーの加圧
鋳込みを行ない鋳込み終了直後ある加圧力を保持
することは有効な手段である。但し、この際、加
圧が大きすぎると非吸液性の鋳型の内部で固液が
分離し成形体の密度を不均一にするのみならず、
鋳型の合せ面に液が粉を伴なつて浸み出し、鋳型
のかじり、型清掃作業の発生等の問題が生ずる。
したがつて、スラリー鋳込み直後の保持圧は10
Kg/cm2以下であることが望ましい。 非吸液性の鋳型は外部雰囲気冷却であつてもよ
いしあるいは内部に冷却媒体の回路を有するもの
であつてもよい。保持圧に300〜1600Kg/cm2の高
圧を適用する従来の射出成形では金型の材質とし
て、耐摩耗性を考慮して高価な工具鋼が適用され
ているに対して本発明方法では低圧成形であるた
め、鋳型の材質として木、硬質ゴム、アルミニウ
ム、ステンレス鋼等安価なものでよい。 通常の鋳込み成形法で使用される吸液性の鋳型
に代わつて非吸水性の鋳型を使用することにより
長時間を要する鋳型の乾燥工程が不要となる。 スラリーの流動性の改善、および分散媒の主要
部分を抽出除去後の成形体にハンドリング強度を
付与するために、前記液体または超臨界の二酸化
炭素によつて抽出可能な物質に結合剤、可塑剤、
分散剤、湿潤剤、滑剤等を適宜添加してもよい。
結合剤としては、セルロースアセテートブチレー
ト、ニトロセルロース、石油レジン、ポリエチレ
ン、ポリアクリル酸エステル、ポリメチルメタク
リレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブ
チラール、塩化ビニル、ポリメタクリル酸エステ
ル、エチルセルロース、アビエチン酸レジン等が
使用できる。可塑剤としては、ブチルベンジルフ
タレート、ジブチルフタレート、ブチルフタレー
ト、ジメチルフタレート、メチルアジテート、フ
タール酸エステルの混合物、ポリエチレングリコ
ールの誘導体、トリクレゾールフオスフエート等
が使用できる。分散剤としてはグリセリントリオ
レエート、天然魚油、合成界面活性剤、ベンゼン
スルフオン酸、オレイン酸、メチルオクタジエン
等が使用できる。湿潤剤としてはアルキルアリル
ポリエーテルアルコール、ポリエチレングリコー
ルのエチルエーテル、エチルフエニルグリコー
ル、ポリオキシエチレンエステル、モノオレイン
酸グリセリン、トリオレイン酸グリセリン、アル
コール類等が使用できる。滑剤としてはステアリ
ン酸、ステアリルアルコール等が使用できる。こ
こでアルコール類、ステアリン酸、ステアリルア
ルコール等は液体または超臨界の二酸化炭素によ
つて抽出除去できるものでもある。 成形体の分散媒の凍結温度が二酸化炭素の臨界
温度31.1℃より低い場合、超臨界抽出を行なうに
は、成形体を臨界温度以上の温度まで加熱解凍の
必要がある。この解凍によつて成形体の形状保持
に困難を生ずる場合には、解凍を行なうことなく
臨界温度以下で液体の二酸化炭素による抽出を選
択した方がよい。例えば分散媒の主要部分にt−
ブチルアルコール(融点25.6℃)を適用する場合
結合剤、可塑剤、分散剤、滑剤等の添加によつて
多少融点が変化するが、融点が臨界温度31.1℃よ
り低いので条件によつては液体の二酸化炭素によ
る抽出を選ぶことが望ましい。 抽出時の圧力は液、超臨界流体共に、下限は相
を保持できる下限圧以上であることが必要であ
り、上限は500気圧、好ましくは300気圧である。
過剰な圧力は抽出効率を増すことなくいたずらに
エネルギーの浪費となる。 液体の二酸化炭素、例えば10℃、100気圧の液
体の二酸化炭素によつて成形体中のt−ブチルア
ルコールを抽出し成形体に生じた空隙をこの液体
の二酸化炭素で置換する。こののち、10℃に保つ
たまま二酸化炭素を排出し減圧すると50気圧付近
で気化が起り、成形体内に二酸化炭素の気液界面
が生じ毛管力が空孔に働らき粒子が移動し成形体
の収縮が起こる。この際条件によつては成形体に
歪、割れ、欠けを生じる。 これを回避するには気液界面の成形を阻止する
必要がある。第1図に二酸化炭素の圧力一温度線
図を示す。第1図に示すように気液平衡線は臨界
圧73.8気圧以上臨界温度31.1℃以上では存在しな
い。したがつて臨界点CPを迂回して沸騰線を横
切ることなく減圧操作を行なえば気液界面の形成
を防止できる。即ち、10℃、100気圧の点(a)から
圧力を100気圧に保つたまま40℃まで加熱して温
度40℃、圧力100気圧の点(b)へもつてきて、次に
温度を40℃に保つたまま減圧して大気圧までもつ
てきて温度40℃、圧力1気圧の点(c)に至らしめる
のである。即ち第1図に斜線で示すように、圧力
73.8気圧以上250気圧以下、温度31.1℃以上100℃
以下の領域を通過するように二酸化炭素を液体か
ら気体に変化させて排気することが望ましい。こ
こで圧力および温度の下限は臨界圧および臨界温
度に対応し、臨界点迂回の必須条件であり、また
圧力および温度の上限を越えてあげても臨界点か
ら遠ざかるのみならずエネルギーの損失が増える
ので不利となる。 この例では(a)〜(b)間は圧力一定、(b)〜(c)間は温
度一定で行なつたが、圧力あるいは温度を固定す
ることは必らずしも必要ない。本発明方法では液
体から超臨界流体を経由して気体状態に移行させ
ることが要点である。 固液が分離しない範囲でスラリーを加圧注入す
ることは高粘度の粉体濃度の高い、したがつて除
去の必要な分散媒量の低いスラリーにきわめて効
果的であることを示したが、通常達成しうる40〜
75容積%の範囲では、10Kg/cm2以下の加圧が固液
分離防止の観点から望ましい。 粘度については50cpoise以上104cpoiseの範囲
で本発明は特に有効に作用しうる。下限値を下ま
わると固液分離が容易に起るし、上限値を上まわ
ると加圧を併用しても複雑形状の鋳込みに問題を
生ずるからである。 次に本発明方法の実施例について、比較例と共
に述べる。 〔実施例〕 実施例 1 第2図は本発明方法を実施するための説明図で
ある。図において、1は密閉撹拌タンク、2は鋳
型、3はエアシリンダー、4は真空ポンプ、5は
フイードパイプである。次に図に基いて、本発明
方法について述べる。 第1表に示す組成で窒化ケイ素粉(Si3N4)の
スラリーを調製した。まず、Si3N492.0重量部と
焼結助剤としてY2O36.0重量部、Al2O32.0重量部
にt−ブチルアルコール48.0重量部と分散剤とし
てグリセリントリオレエート0.3重量部を加えて
ボールミルで24時間混合した。次に出来たスラリ
ーを第2図の密閉撹拌タンク1に移し結合剤とし
てポリビニールブチラール1.2重量部と可塑剤と
してポリエチレングリコール0.6重量部を加えて
30℃に温度調節し2時間撹拌混合した。
【表】 得られたスラリーをサンプリングして30℃にお
ける粘度を測定したところ1.4×102cpoiseであつ
た。 一方、第2図に示す如く12mm〓×20mmのキヤビ
テイをもつアルミニウム製水冷ジヤケツト付鋳型
2をエアシリンダー3で固定して5℃の冷却水で
冷却した。 スラリーを真空ポンプ4で吸引脱泡ののち0.3
Kg/cm2ゲージ圧の窒素圧をかけ30℃に加熱したフ
イードパイプ5を通してスラリーを鋳型2へ注入
し1分間0.3Kg/cm2ゲージ圧を保持してのち密閉
撹拌タンク1内を大気圧に戻し、エアシリンダー
3を引き上げて脱型し成形体を取り出した。成形
体は完全に固化しており固液の分離は見られず健
全であつた。 このようにして得た円筒成形体を別に設けた抽
出槽内に保持し、液化二酸化炭素を40℃に予熱し
て抽出槽へ送り込み抽出槽内を100気圧、40℃の
超臨界の二酸化炭素を流通させつつ100気圧40℃
に1時間保持して成形体中のt−ブチルアルコー
ルを抽出除去してのち、二酸化炭素の供給を止
め、密開撹拌槽1内温度を40℃に保持したまま排
気し1時間かけて大気圧まで戻した。 以上のような脱分散媒操作を経たのちの成形体
は、いずれも割れ、亀裂、変形などの変化は認め
られず、また分散媒除去前後の成形体の重量差は
使用したt−ブチルアルコール量にほぼ対応する
ことが認められた。 実施例 2 第2表に示す組成でステンレス鋼粉
(SUS316)のスラリーの調整した。まず、
SUS316 100.0重量部にt−ブチルアルコール
18.0重量部と分散剤としてグリセリントリオレエ
ート0.2重量部を加えてボールミルで24時間混合
した。
【表】 出来たスラリーを第2図に示す密閉撹拌タンク
1内に移し、結合剤としてポリビニールブチラー
ル1.8重量部と可塑剤としてジブチルフタレート
0.8重量部を加えて、30℃に温度調節し2時間撹
拌混合した。得られたスラリーをサンプリングし
て粘度を測定したところ9.3×102cpoiseであつ
た。 スラリーを真空ポンプ4で吸引脱泡してのち、
3.0Kg/cm2ゲージ圧の窒素圧をかけ30℃に加熱し
たフイードパイプ5を通して、実施例1と同一の
鋳型2(5℃に冷却)へ注入し1分間3.0Kg/cm2
ゲージ圧を保持してのち、密閉撹拌タンク1内を
大気圧に戻し、エアシリンダー3を引き上げて脱
型し成形体を取り出した。成形体は完全固化して
おり、固液の分離は見られず健全であつた。 このようにして得た円筒成形体を実施例1と同
一の条件で超臨界抽出にかけたところ、成形体
は、いずれも割れ、亀裂、変形などの変化は認め
られず、また分散媒除去前後の重量差は使用した
t−ブチルアルコール量にほぼ対応することが認
められた。 実施例 3 第3表に示す組成でタングステンカーバイド
(WC)−コバルト(Co)混合粉スラリーを調整し
た。まず、WC90.0重量部、Co10.0重量部にt−
ブチルアルコール8.0重量部と分散剤としてグリ
セリントリオレエート0.15重量部を加えて超硬ボ
ール、超硬ライニングの小型ボールミルで48時間
粉砕混合した。
〔発明の効果〕
本発明の粉体の鋳込み成形方法によれば、従来
の吸液性鋳型に代わつて非吸液性鋳型とし、これ
と二酸化炭素によつて超臨界抽出しうる物質でか
つ0〜100℃の範囲で凝固しうる物質を分散媒と
して使用し、この分散媒とスラリーの凍結現象と
を組合わせることによつて、成形時間を従来の8
時間を1分に短縮し、かつ24時間かかる鋳型の乾
燥工程を省くことができ、また、成形体に歪、亀
裂等が発生する場合があるという従来の技術にお
ける問題点は、分散媒の抽出除去後分散媒と置換
された液体二酸化炭素を排気するにあたつて圧力
一温度線図における沸騰線と交わらないように臨
界点を迂回するように温度と圧力を変化させるこ
とによつて解消させることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は二酸化炭素の圧力一温度線図、第2図
は本発明方法を実施するための説明図である。 図において、1:密閉撹拌タンク、2:鋳型、
3:エアシリンダー、4:真空ポンプ、5:フイ
ードパイプである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属粉あるいはセラミツク粉を、液体または
    超臨界の二酸化炭素によつて抽出可能であつて、
    かつ融点が0〜100℃の物質を主要成分とする分
    散媒に分散せしめてスラリーとなし、このスラリ
    ーを非吸液性の鋳型に鋳込むと共に冷却して凍結
    固化させて成形体としてから脱型し、ついで、液
    体または超臨界の二酸化炭素により成形体中の分
    散媒の主要部分を抽出除去後、この液体または超
    臨界の二酸化炭素を排気するに当たつて、気液界
    面をつくることなく、かつ、圧力73.8〜250気圧、
    温度31.1〜100℃の領域を通過するようにして二
    酸化炭素を超臨界流体または液体から気体に変化
    させることを特徴とする粉体の鋳込み成形方法。 2 前記分散媒の主要成分としてt−ブチルアル
    コールを使用することを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の粉体の鋳込み成形方法。 3 前記スラリーの粘度を50〜104cpoiseの範囲
    に調整することを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の粉体の鋳込み成形方法。 4 鋳込み直後のスラリーを0.3〜10Kg/cm2の圧
    力範囲で加圧保持することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の粉体の鋳込み成形方法。
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JPS62192502A (ja) 1987-08-24

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