JPH03112860A - 誘電体磁器組成物とそれを用いた積層セラミックコンデンサとその製造方法 - Google Patents

誘電体磁器組成物とそれを用いた積層セラミックコンデンサとその製造方法

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JPH03112860A
JPH03112860A JP1248326A JP24832689A JPH03112860A JP H03112860 A JPH03112860 A JP H03112860A JP 1248326 A JP1248326 A JP 1248326A JP 24832689 A JP24832689 A JP 24832689A JP H03112860 A JPH03112860 A JP H03112860A
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箱谷 靖彦
Tatsuo Kikuchi
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子機器に用いられるセラミックコンデンサ
、特にニッケルからなる内部電極を有する積層セラミッ
クコンデンサ用の高誘電率な誘電体磁器組成物とそれを
用いた積層セラミックコンデンサとその製造方法に関す
るものである。
従来の技術 積層セラミックコンデンサは、電極と誘電体磁器組成物
とが層状に構成されているもので、セラミックス作製技
術によって一体化、固体化されるため、小型、大容量の
ものが得られる。さらに電橋が内蔵されるため、磁気誘
電成分が少く高周波用途にも優れた性能を示す。またチ
ップ型は、リード線がないため部品実装の際、直付けが
可能で電子機器の小型軽量化への要求にもマツチし、今
後増々発展が期待されている。
一方、コンデンサの材質における分類から、アルミ電解
、タンタル電解1紙、を機フィルムなどが上げられ、積
層セラミックコンデンサの容量範囲から、それらのすべ
てと競合関係にある。従って、積層セラミックコンデン
サに対する今後の要求は、大容量化、小型化、低価格化
である。積層セラミックコンデンサの容量は一般的に次
の式で表わせる。
C=EoEsX    Xn EO:真空の誘電率 Es:誘電体材料の比誘電率 n:積層数 S:電極面積 dニー層当りの誘電体の厚さ 大容量化に向けては、上式よりも明らかな様に、誘電体
材料の高誘電率化、電極面積を大きくするための高積層
化、誘電体層の薄層化に対する取り組みがなされている
小型化に対しては、チップ形状が、3.2m+aX1.
6鵬から2.0嘘X1.25mmや1.6鑓×0.8鵬
、さらには、1.0nmX O,5mmへという取り組
みがなされている。次に低コスト化であるが、これが最
も大きな要求である。なぜならば、大容量化、小型化は
、低コスト化と相反する要求ではなく、大容量化、小型
化と同時に取り組むべき課題だからである。
従来の積層セラミックコンデンサは、BaTi01を誘
電体材料の主成分とし、内部電極に貴金属のPdを用い
ている。そのため、生産コストに占める内部電極材料コ
ストの比率が極めて高く、7割以上とも言われている。
特に静電容量の大きなものでは内部電極数が多くなるた
め、さらにコスト高となり、積層セラミックコンデンサ
は容量効率が高(、その他誘電的特性に優れかつ高倍転
性にもかかわらず価格面がその進展に大きな障害となっ
ていた。
そしてこれらのコストダウンを目ざして各方面で種々の
検討がなされている。中でも、貴金属のうちでも比較的
コストの安いAgに着目し、AgPdを内部電極材料と
する方法が検討されている。
一方、Agでもコストが高いとし、卑金属化を指向する
方向もある。つまり電極材料にNiを用いるというもの
である。Niなどの卑金属を内部電極として使用すると
、BaTiO3を主成分とする誘電体と卑金属内部電極
とをニッケルが酸化されない非酸化性雰囲気中で同時焼
成しなければならない。しかしこの場合、従来のBaT
iO3または、その固溶体からなる誘電体は容易に還元
されてしまい絶縁性を失い、その結集積層セラミ・9ク
コンデンサとして実用的な誘電体特性が得られなくなる
という欠点を有していた。そこで、中性または還元性雰
囲気で焼成しても還元されない材料として、非還元性セ
ラミック誘電体材料の開発も行なわれている。
(例えば特開昭55−37568号公報、特開昭61−
256968号公報、特開昭60−109104号公報
など。)次に、Niを内部電極とする積層セラミックコ
ンデンサの製造方法においては、一般に、表面に内部電
極(Ni)が塗布されたBaTi0.を主成分とする誘
電体グリーンシートを複数枚積層した未焼結積層体を、
内部電極のNiが酸化されないような極めて酸素分圧の
低い窒素雰囲気下で焼結一体化することにより作製して
いる。
発明が解決しようとする課題 本発明は、NiとNiOの平衡酸素分圧以下という極め
て低酸素分圧下の焼成においても半導体化せず、絶縁抵
抗の低下をまねかない高誘電率でかつ低誘電正接な、さ
らには、信頬性とりわけ高温負荷、高温高温負荷におい
ても劣化の少ない誘電体磁器組成物を提供するものであ
る。
そして、この誘電体磁器組成物を用いることにより、高
性能は、Niを内部電極とした積層セラミンクコンデン
サを提供するものである。
次に、本発明は、従来のNiを内部電極とする積層セラ
ミックコンデンサの製造方法の課題点を解決する新しい
製造方法を提供するものである。
それは、従来の製造方法においては、内部電極と誘電体
材料を同時焼成するときに有機バインダの使用に困難を
生ずる点にある。つまり誘電体グリーンシートに用いら
れる有機バインダ、および電極ペーストに含まれる同じ
く有機バインダが非酸化性雰囲気下では完全に除去する
ことが困難である。そして、完全に除去できなければ誘
電体材料そのものも多孔質のままで存在するといわれて
おり、焼結が進行しないばかりか、分解後のカーボンの
ために黒ずんだものしか得られない。そしてこの課題は
、積層セラミックコンデンサの大容量化に伴う積層数の
増加や、低温焼成化に伴う、誘電体粉の微粉化でシート
中の有機成分含有率が増加した場合、今以上に重要な課
題となることが予想される。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、本発明の誘電体磁器組成物
はチタン酸バリウムの構成元素のTiの一部をZrで置
換したチタン酸バリウム系複合酸化物に、MnO2とY
、O,とyb、o、とを添加したことを特徴とする。さ
らに、上記誘電体磁器組成物に、Ybz 03 、Tl
x Oのうち少なくとも1種以上をQ、1mol%以上
、1mol%以下の範囲で添加した事を特徴とする。さ
らに、NiO,Co20.のうち少なくとも1種以上を
0.1mol%以上、2mo 1%以下の範囲で添加し
た事を特徴とする。
さらに、チタン酸バリウム系複合酸化物の構成元素のB
aの一部をCa + M g +  Srで置換するか
、あるいはCaO,MgO,SrOを添加したことを特
徴とするものである。
また、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は
、上記の誘電体組成物と少なくとも有機バインダ、溶剤
、可塑剤からなるグリーンシート上に、ニッケルの酸化
物を主成分として少なくとも有機バインダと有機溶剤と
からなるビヒクルとともに混練したペーストを印刷しパ
ターン膜を形成する工程と、該印刷されたグリーンシー
トを所望の枚数だけ加熱加圧することによって積層化す
る工程と、この様に積層された積層体を所望の寸法に切
断する工程と、これを前記誘電体磁器組成物が焼結し始
めない温度の空気中で加熱し、有機バインダを燃焼させ
る工程と、これを還元雰囲気中で熱処理し、ニッケルの
酸化物を金属に還元せしむる工程と、これをニッケル融
点より低い温度の窒素雰囲気中で焼成し、誘電体磁器組
成物と金属とを緻密化する工程からなることを特徴とす
るものである。
作用 本発明の誘電体磁器組成物は、MnO□を含んでいるた
め、チタン酸バリウムの低酸素分圧下での焼成による半
導体化を電荷補償により抑制する効果がある。これによ
って低酸素分圧下の焼成においても良好な絶縁抵抗を示
すこととなる。チタン酸バリウムの構成元素のTiの一
部をZrで置換する目的は、誘電体磁器組成物のキュリ
ー点(Tc)を低温側にシフトさせ、室温での誘電率を
高くするためである。しかしながら、チタン酸バリウム
系複合酸化物にMnO□を添加したたけの誘電体磁器組
成物では、低酸素分圧下の焼成により良好な絶縁抵抗は
得られるものの高誘電率を得ることは出来ない。そのた
め、D)’z03とY2O、を添加する。これらの酸化
物は低酸素分圧下でも非常に安定で還元されにくい。さ
らに焼成において、誘電体の粒成長を促進する働きがあ
るため、誘電体の高誘電率化に対しても効果がある。
ここで重要な点は、D 3’z Oz 、 Yt 03
の一方だけを添加するのではなく、両方を添加すること
である。Dy2o3だけの添加は、誘電率を非常に高く
する上では有効であるが、ともすれば、誘電体の粒成長
を異常なまでに促進しく〉10μm)、特性において安
定性を欠き、信頼性面においても高温負荷、高温高温負
荷による劣化が起こりやすくなる。又、Y2O,だけの
添加は、異常な粒成長を起こさず、低酸素分圧下の焼成
においても絶縁抵抗をMnO□だけの添加に比べさらに
高める効果がある。しかしながら、誘電率がM n O
zだけを添加した場合と比べてあまり高まらない。しか
しながら、DyzOiとY、O,の両酸化物を添加する
事により、それぞれの酸化物の添加の長所をのばし、欠
点をおぎない、極めて高い誘電率でかつ信頼性の高い積
層セラミックコンデンサの作製が可能となる。又、Y 
bz C)+ 、 T 120の添加は、誘電率をほと
んど低下させる事なく、絶縁抵抗を向上させる効果があ
る。又、NiO,Co2O3等の添加は、誘電正接(t
anδ)を下げ、かつ誘電体の焼結温度を下げるため、
緻密な焼結体を得る上で有効であり、積層セラミックコ
ンデンサの機械的強度の向上に効果がある。さらに又、
チタン酸バリウム系複合酸化物の構成元素のBaの一部
をCa、Mg、Srで置換するか、あるいは、CaO,
MgO,SrOを添加する事は、チタン酸バリウム系複
合酸化物をABO3という式で示した場合、Aサイトが
化学量論比に比べて過剰となり、低酸素分圧下の焼成に
おいて耐還元性向上に効果がある。
次に、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法に
より、最大の課題であった有機バインダの除去を完全に
行なうことが可能となった。これによって、誘電体磁器
組成物のスラリー化において有機バインダ等を広い範囲
から選択する事が可能となる。又、内部電極ペースト用
有機バインダにおいても、飛散性を考慮することなく、
印刷性の面から有機バインダの選択が可能となり、内部
電極形成の点から非常に有利になる。さらに、内部電極
の出発原料をニッケルの酸化物にしたため、脱バインダ
時には有機バインダの分解除去のみを、焼結時には、誘
電体層と、Niに還元された電極層の緻密化のみを考慮
すればよく、従来のように、電極を酸化させずに有機バ
インダを除去するというような微妙な雰囲気コントロー
ルをしなくても信頼性の高い積層セラミックコンデンサ
の作製が可能となる。
実施例 以下に本発明の一実施例を詳細に説明する。
実施例1 まず、チタン酸バリウム(BaTiO3)、ジルコン酸
バリウム(BaZr03)を仮焼法により合成した。B
 a T i Ozは、試薬のBaCO3とTiO□と
をボールミル中で湿式混合した後、吸引濾過、乾燥し、
空気中1200°Cで2時間仮焼し合成した。この後、
ボールミル中で湿式粉砕したものを乾燥して用いた。一
方、B a Z r O:1は試薬のBaC0+とZr
O,とを用い、BaTi0:+合成と同様の手順で作製
した。本実施例に用いたBaTi0.とBaZrOsの
各粉体の平均粒径はSEM観察によりそれぞれ約0.8
μmであった。
次にMnO2は試薬のMnO□をボールミル中で湿式粉
砕し、平均粒径を約1μmにしたものを使用した。次に
Dyz o3 、Yz O3は、純度99.9%の試薬
を用いた。この様にして準備したBaTi0z 、Ba
 Zr()+ + MnO2 、Dyg 03 。
Y z O’sを第1表に示した割合で混合したものを
無機成分とし、さらに、有機バインダとしてポリビニル
ブチラール樹脂、可塑剤としてDBP(ジブチルフタレ
ート)溶剤として、1.1.1. hリクロロエタン、
酢酸nブチルを加えボールミルにて混合し、スラリーを
調整した。なお、スラリー化の条件は、無機成分100
gに対して、ポリヒニルブチラール樹脂10g、 D 
B P 5 g、 1.1.1. l−リクロロエタン
100 g、酢酸nブチル70gとした。この様にして
調整したスラリーを真空脱泡の後ドクターブレード法に
よりフィルム状に造膜しグリーンシートを作製した。乾
燥後のグリーンシートの厚みは約40μmとなるように
した。次にこのグリーンシート上に平均粒径0.8μm
の酸化ニッケル(Nip)粉末からなるペーストを用い
て所望のパターンをスクリーン印刷した。ペースト作製
のための条件は、溶剤としてのテレピン油に、有機バイ
ンダのエチルセルロースを溶かしたものを用い、上記酸
化ニッケル粉末と三段ロールにて混練した。以上の様に
して得られた電極パターン形成済グリーンシートを、内
部電極パターンが対向するように11枚重ね合わせ(す
なわち、有効層は10層)、熱圧着して一体化した。そ
してさらに、4mmX3+nmの寸法に切断して未焼結
積層体を準備した。この未焼結積層体の厚みは約1ff
11となる様に有効層の両側に各300μmの無効層を
設けた。次に、この未焼結積層体の脱バインダをまず行
う。
脱バインダ後程は、700°Cで2時間(昇降温100
’C/ h )空気中で熱処理することによって行なっ
た。この工程は、グリーンシート内および酸化ニッケル
ペースト内に含まれる有機バインダ成分の除去を目的と
する。脱バインダ後の素体を走査型電子顕微鏡で観察し
たところ、誘電体層の焼結の進行は見られなかった。さ
らに組成分析でも素体中にカーボンの存在は見られず、
有機成分が充分に除去できたことが確認された。次にこ
の脱バインダ済の素体の内部電極を還元する。この工程
は、250℃で2時間、水素100%の雰囲気で行なっ
た。
この工程によって誘電体層の成分は還元されず、内部電
極の酸化ニッケルだけが金属ニッケルに還元される。次
に、還元済みの素体を焼成する。焼成は1250°Cで
2時間(昇降温200°C/h)行なった。焼成雰囲気
は、キャリアガスとしてN2ガスを用い、500°C以
上の温度領域で電気炉内の酸素濃度が110−9atに
なるようにグリーンガスの流量を制御して調節した。以
上の様にして得られた焼結体の端面に、外部電極として
市販の900°C窒素雰囲気焼成用Cuペーストを塗布
し、メツシュ型の連続ベルト炉によって焼付け、特性測
定用試料とした。
静電容量および誘電正接は、周波数1.0KHz、入力
信号レベル1.OVrmsにて測定し、静電容量から比
誘電率を算出した。その後直流50Vを1分間印加し、
その時の絶縁抵抗を測定した。なお、誘電体層の厚みは
約25μm・電極層の厚みは3〜4μmであった。
上記の測定結果を第1表にあわせて示した。なお、測定
は20°Cの恒温槽中で行なった。
(以下余白) 第1表 第1表の試料No、12. Nα13には比較例として
Dy203 、Yz Osのどちらか一方だけを添加し
た時の初期特性を示した。第1表から明らかなように、
本発明の誘電体磁器組成物を用いて作製した積層セラミ
ックコンデンサは、比誘電率が高く、又、誘電正接が低
く、さらに絶縁抵抗も実用上充分に高い値を示している
。比較例の特性と比べてもY2O3とY b z Ox
の両方を添加する事の効果が充分に認められる。本実施
例1に示した積層セラミックコンデンサのキュリー点は
、5°C〜15°Cの間になるように誘電体の組成を調
整したが、シフターとして働<Zr成分、MnO,成分
、さらに、Yz Oz 、Ybt O3の量を微妙に変
化させる事によって第1表以外の組成においてもTcを
望む温度にする事が出来、優れた特性を有する積層セラ
ミックコンデンサの作製が可能である。
又、試料N(L5.10. IIニ示した様に、y、o
、。
Yb20.の添加量が非常に少なくても充分な特性を有
する積層セラミックコンデンサの作製が可能である。一
方、YtOコ、YbzOsの添加量の最大値は2mo 
1%以下が望ましく、その量を越えると焼結が得られな
くなる。Zr成分については、20 mol%以下が望
ましい。なぜならば、これ以上の添加は他の成分をどの
様に調整してもTcを適当な位置にする事が不可能とな
り、又、焼成温度が高くなり、内部電極の収縮が起こり
、デラミネーション発生の原因となる。又、Zr成分を
まったく入れない場合もTcを適当な温度にする事が出
来ない。M n O□については誘電体磁器組成物の耐
還元性を得る上で1mol%〜5mo 1%以下が適当
である。
実施例2 本実施例2では、実施例1に示した誘電体磁器組成物に
D Vt Oz 、 T 1□Oを添加した時の実施例
を示す。第2表に組成と初期特性を示した。
なお、D Vz 03 、 T It Oとしては99
.9%の試薬を用いた。積層セラミックコンデンサ作製
の工程は実施例1と同様な手順で行なった。
ご以下余白) 第2表 第2表つづき ル 第1表と第2表を比較して明らかな様に、Dy20、、
Tl□0の添加は、誘電率を高めるのに大きな効果が認
められる。しかしながら絶縁抵抗に関しては低下は認め
られなかった。試料漱27とNα28は、比較例として
D ”lx 03 、 T If Oを過剰に添加した
場合を示している。この結果からも、D)’203 、
 T It Oの過剰な添加は絶縁抵抗の低下をまねく
ため、添加量は0.05mol%以上1.0mol%以
下が適当であるといえる。本実施例2においては、Dy
zchとT1.Oを単独で添加した場合を示したが、D
)’zo3とTl2Oの両方を添加した場合でも、その
合計量が0.05mol%以上1 、0mo 1%以下
の範囲であれば、同様な効果が得られだ。又、第2表に
示した誘電体組成以外においても実施例1ですでに言及
した様な範囲内で2r量、MnO2量、Y、0.量、 
 Y bz O:l 1を変えた種々の誘電体組成に対
して、DYtOz。
T 1 t O添加の効果が認められた。
実施例3 本実施例3では、実施例1に示した誘電体磁器組成物に
、Nip、CO20xを添加した時の実施例を示す。第
3表に組成と初期特性を示した。
なお、Nip、Co□03としては特級試薬を用いた。
純度は99%以上である。積層セラミックコンデンサ作
製の工程は実施例1と同様な手順で行なった。
以下余白 第3表 第3表つづき 第1表と第3表の結果を比較して明らかな様に、N i
 O,CO! Oxの添加は、誘電率の低下をほとんど
まねかずに、誘電正接だけを下げるのに非常に効果があ
る。そしてその添加範囲は0.1mol%以上、2.(
1wo1%以下が適当であり、それ以下では効果がなく
 、2.0go1%以上より多い場合は、第3表中に比
較例として示した試料1に43.1&L44の結果から
も明らかな様にtanδは下がるものの、比誘電率、絶
縁抵抗ともに低下する傾向にあり望ましくない0本実施
例3においては、Nip、Co2O3の一方だけを添加
した例を示したが、NiOとCo2O3の添加量の和が
0.1mol%以上、2.0LIIO1%以下の範囲で
あればtanδを下げる効果がある事を[認した。又、
本実施例3には、Dy20、、T1.Oを添加しない誘
電体にNiO,Co20.を添加した場合を示したが、
実験の結果、DYt Os 、Tlz OとN i O
,Cat 03を同時に添加しても悪い相互作用は認め
られず、tanδを下げるという効果が無くなるもので
はなかった。
実施例4 実施例1に示した誘電体磁器組成物のうちでBaの一部
をCa、Mg+  Srで置換した場合の実験を行なっ
た。その結果、Ba成分全体を100とした場合、Ca
、Mg、Srのそれぞれ又は、混合したものが5以下の
範囲では比誘電率を低下させる事なく絶縁抵抗を向上さ
せる効果が認められた、過剰の添加は、焼結性を悪くし
、比誘電率を著しく低下させる結果となった。又、Ca
O,Mgo、SrOを添加した場合においても、Cab
MgO,SrOの添加量が5mo 1%以下の場合、同
様の効果が得られた。さらに、このことは、誘電体磁器
組成物中にDyt O3,Tlz O,N i O。
Cot’sを含む場合においてもそれぞれの添加物の効
果を打消すものではなかった。
以上、本実施例1〜4においては、誘電体磁器組成物中
のBaTi0.、BaZr0.を仮焼法により作製した
が、これについては、共沈法、アルコキシド法、水熱合
成法によって準備されたものであっても問題はなく、良
好な結果が得られる。
又、本実施例では、BaTi0.、BaZrO3は化学
量論比になる様にAサイl−(Ba、及び、BaとCa
、Mg、Srの和)とBサイト(ZrとTiの和)のモ
ル比すなわちA/B=1.OOとなる様にしたが、A/
B比が0.98以上1.03以下であれば同様に良好な
結果が得られる。しかし、Al6比が0.98より小さ
い場合は、絶縁抵抗が非常に低くなり、1.03を越え
た場合、焼結が得られないことになる。
また、本実施例では、脱バインダ、還元、焼成の各工程
条件を固定して行なったが、脱パインダニ程の条件は、
使用する有機バインダの種類に応じて最適に選択すれば
よく、還元工程においても、誘電体が還元されず電極の
酸化ニッケルのみが還元される条件であればよく、雰囲
気についても100%のH2雰囲気でなくても良い。さ
らに焼成工程の雰囲気についても、本実施例の条件に限
るものではなく、焼成時の保持温度(本実施例において
は1250’C)でNiとNiOの平衡酸素分圧以下の
酸素濃度であれば良く、他の昇温、降温領域においては
、Ni電極が著しく酸化されないならば、NiとNiO
の平衡酸素分圧以上に酸素を含有した雰囲気であっても
問題はない。
さらに、本実施例においては、積層セラミックコンデン
サを作製し、誘電体磁器組成物の特性を測定したが、本
発明の誘電体磁器組成物は、単板型のセラミックコンデ
ンサに使用できることはいうまでもない、さらに本発明
の製造方法を用いることにより、積層バリスタ、コンデ
ンサ内蔵の多層配線基板への応用も可能となる。
発明の効果 本発明の請求の範囲内の誘電体磁器組成物は、極めて低
い酸素分圧下の焼成においても高い比誘電率と、低い誘
電正接、さらに高い絶縁抵抗を示すため、Niを内部電
極とする積層セラミックコンデンサ作製において最適で
ある。
又、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、
脱バインダを空気中で行なうため、特別な有機バインダ
を必要とせず、完全なバインダ除去が行なえる。さらに
、還元、焼成時の雰囲気コントロールが容易となるため
、積層セラミックコンデンサの内部電極を卑金属化する
上で極めて効果的であり、加えて、積層セラミックコン
デンサ作製において、誘電体層の薄層化、高積層化によ
り大容量化を目指す場合に極めて優位性のある発明であ
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)チタン酸バリウムの構成元素のTiの一部をZr
    で置換したチタン酸バリウム系複合酸化物に、MnO_
    2とY_2O_3とYb_2O_3とを添加したことを
    特徴とする誘電体磁器組成物。
  2. (2)Dy_2O_3,Tl_2Oのうち少なくとも1
    種以上を0.05mol%以上、1mol%以下の範囲
    で添加したことを特徴とする請求項(1)記載の誘電体
    磁器組成物。
  3. (3)NiO,Co_2O_3のうち少なくとも1種以
    上を0.1mol%以上、2mol%以下の範囲で添加
    したことを特徴とする請求項(1)または(2)のいず
    れに記載の誘電体磁器組成物。
  4. (4)チタン酸バリウム系複合酸化物の構成元素のBa
    の一部をCa,Mg,Srで置換するか、あるいはCa
    O,MgO,SrOを添加したことを特徴とする請求項
    (1)(2)または(3)のいずれかに記載の誘電体磁
    器組成物。
  5. (5)請求項(1)(2)(3)または(4)のいずれ
    かに記載の誘電体磁器組成物からなるセラミックコンデ
    ンサ。
  6. (6)請求項(1)(2)(3)または(4)のいずれ
    かに記載の誘電体磁器組成物からなる誘電体層と、Ni
    を主成分とする内部電極層からなる積層セラミックコン
    デンサ。
  7. (7)請求項(1)(2)(3)または(4)のいずれ
    かに記載の誘電体磁器組成物と少なくとも有機バインダ
    、溶剤、可塑剤からなるスラリーより作製したグリーン
    シート上に、ニッケルの酸化物を主成分として少なくと
    も有機バインダと有機溶剤とからなるビヒクルとともに
    混練したペーストを印刷しパターン膜を形成する工程と
    、該印刷されたグリーンシートを所望の枚数だけ加熱加
    圧することによって積層化する工程と、この様に積層さ
    れた積層体を所望の寸法に切断する工程と、これを前記
    誘電体磁器組成物が焼結し始めない温度の空気中で加熱
    し、有機バインダを燃焼させる工程と、これを還元雰囲
    気中で熱処理し、ニッケルの酸化物を金属に還元せしむ
    る工程と、これをニッケルの融点より低い温度の窒素雰
    囲気中で焼成し、誘電体磁器組成物と金属とを緻密化す
    る工程からなることを特徴とする積層セラミックコンデ
    ンサの製造方法。
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