JPH0311021Y2

JPH0311021Y2 -

Info

Publication number: JPH0311021Y2
Application number: JP19822985U
Authority: JP
Priority date: 1985-12-25
Filing date: 1985-12-25
Publication date: 1991-03-18
Also published as: JPS62107877U

Description

【考案の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉この考案は、特別遊技の表示、入賞の表示、賞
球排出の表示、打止めの表示など各種の表示や、
その他の装飾に用いることのできるパチンコ機の
表示装置に関する。

〈従来の技術〉周知のように、パチンコ機には、遊技者に遊技
状態を可視表示するためや装飾のために多くの表
示装置が設けてある。従来の表示装置として、例
えば透光性のある合成樹脂製ケースの内部にラン
プなどの発光体を収納し、この発光体を点灯ある
いは点滅させるものや、合成樹脂プレートに模様
や図形を描くと共に、プレートの後方にランプな
どを臨ませ、ランプの点灯時に模様や図形を可視
表示するようにしたものがある。また、セグメン
ト表示器、例えば７セグメントの発光ダイオード
の発光部位の組合せにより数字または英文字を表
示するいわゆるデジタル表示器もある。更に、ド
ラムの外面に複数の図柄や文字などを描き、表示
窓に上記図柄などの一つを臨ませ、上記ドラムの
回転により図柄などの表示を変化させる回転ドラ
ム表示器などがある。そして、上記デジタル表示
器や回転ドラム表示器を複数個配列して各表示を
組合せるようにしたものもある。

〈考案が解決しようとする問題点〉しかし、上述のケースやプレートをランプなど
で照明するものは、点灯と消灯の２態様にしか変
化しないので、変化に乏しくてパチンコ遊技の興
趣を高める程のものではなく、装飾的効果も少な
い。また、デジタル表示器や回転ドラム表示器は
構成が複雑で製作や遊技盤への組み付けに手数が
かかる。更に、上記従来の表示器は、表示面が一
平面に含まれているので、平面的で立体感がな
い。

〈問題点を解決するための手段〉本考案は上記に鑑み提案されたもので、ケース
の上枠及び下枠の互いに対向する面に複数の挿入
溝を設けると共に、各挿入溝に連通孔を介してラ
ンプなどの発光体を夫々臨ませ、上記各挿入溝に
は、凹部を設けて表示対象を描いた透明な表示板
を夫々挿着し、該表示板の端面から上記ランプな
どの光を照射して表示対象を可視できるようにす
ると共に、上記ランプなどを制御することにより
可視できる表示対象の変換を可能としたものであ
る。

〈作用〉ランプなどの発光体を点灯した場合に、ランプ
からの光が表示板の端面から表示板に入射し、表
示板の内部を進行して凹部である表示対象の部分
で乱反射し、表示対象が光つて見える。そして、
ランプを制御すれば、可視できる表示対象の変換
が可能となる。

〈実施例〉以下、本考案を図面の実施例について説明す
る。

本考案による表示装置１は、透明な表示板２と
ランプ３などの発光体、及び上記表示板２とラン
プ３とを収納するケース４からなる。

表示板２は、透明な合成樹脂やガラスなどから
なり、表示板２の表面または裏面の少なくともい
ずれかに、図柄、模様、英数文字、記号などの表
示対象５を描く。表示対象５は、表示板２にキズ
を付けたり、浅い溝を掘つたりして、凹部５′を
形成する。キズや溝は必ずしも連続していなくて
もよく、例えば小さな円錐形の凹点を点線状に配
列してもよい。また、溝はＶ字状、角形、半円形
などでよく、要するに、表示板２の内部を通過す
る光が表示対象５の部分で乱反射を生じるように
すればよい。

ケース４は、表示板２とランプ３とを収めるも
ので、上枠６と下枠７とを裏板８で接合してあ
り、前面に開口９を有する断面形状がほぼコの字
状のアルミダキヤストなどのブロツク体である。
上枠６、下枠７の互いに対向する面には複数の表
示板２…を挿入する表示板挿入溝１０…を設け、
また、両枠６，７の外面には表示板挿入溝１０…
に夫々対応するランプ収納孔１１…を設ける。図
示の実施例では７枚の表示板２を装着しているの
で、上枠６の下面６ｂには４本の挿入溝１０を枠
の長さ方向に裏板８と平行に設けてあり、下枠７
の上面７ａには上枠６の挿入溝１０と互い違いに
なるように３本の挿入溝１０を設けている。ま
た、上枠６の上面６ａには、上記４本の挿入溝１
０に夫々対応する４個のランプ収納孔１１…を接
触しないように位置を変えて設け、各ランプ収納
孔１１と各挿入溝１０とを連通孔１２で連通させ
る。尚、連通孔１２の挿入溝１０側の縁に傾斜を
付けて、ランプ３からの光を拡散させて表示板２
に入射し易くなるようにするとよい。

そして、表示板２をケース４に挿着すると、複
数の表示板２が積層状となる。この場合、表示板
２の一端部を上枠６または下枠７の挿入溝１０に
挿入すると、表示板２の他端面は、上枠６の下面
６ｂまたは下枠７の上面７ａに当接する。従つ
て、ランプ収納孔１１に収納したランプ３の光が
他に漏れて他の光と干渉することがない。

また、開口９に対向する面、即ち裏板８の前面
には黒色の塗装を施したり黒板１３を貼着して、
ランプ３が点灯していないとき、表示板２の発光
対象５が見えないようにする。更に、ケース４の
側面を側板で覆つて、表示板２の周囲から光が入
らないようにするとよい。

絶縁体からなる上側ランプ基板１４及び下側ラ
ンプ基板１５に、ランプ３を前記各ランプ収納孔
１１に対応するように夫々取付け、該ランプ基板
１４，１５の表面でプリント配線して各ランプ３
の配線の先端をコネクタ端子１６に導く。尚、各
ランプ３の配線の一方を共通とすれば、配線の簡
略化できる。

上記のような本考案の表示装置１を適宜な制御
駆動可能で駆動した場合を説明する。

まず、全てのランプ３が消灯している状態で
は、背景が黒く、表示板２の周囲からも光が入ら
ないので、開口９からは黒板１３が黒く見えるの
みで、表示板２にどのような表示対象５が描かれ
ているか判断できない。

一方、いずれかのランプ３を適宜手段で点灯さ
せると、ランプ３が発する光は、連通孔１２を通
つて表示板２の端面から表示板２に入射する。光
は表示板２の内部を直進あるいは表面に反射しな
がら進み、表示板２の外部には放射しない。しか
し、表示対象５即ち凹部５′の部分では乱反射を
起し、光が外部に放射される。従つて、表示対象
５例えば第５図に示すようなハートの図柄のとこ
ろで乱反射を起せば、開口９からはこの乱反射を
起した部分、即ちハートの図柄を見ることができ
る。従つて、点灯するランプ３を選択すれば、異
なる表示板２に描いた表示対象５を表示すること
ができる。尚、各ランプ３の光が互いに干渉しな
いよになつているので、他の表示板２の表示対象
５は、その表示板２に対応するランプ３を点灯し
ないかぎり見ることができない。

そして、同時に複数のランプ３を点灯した場合
には、夫々の表示板２に表示した表示対象５は重
なつて見える。従つて、表示対象５を互いに関連
付け、例えば一つの図柄を分割して一部づつを各
表示板２に描き、各ランプ３が同時に点灯した場
合に、図柄が完成するようにすることもできる。

尚、上記実施例では、ランプを点灯または消灯
して制御しているが、ランプの明暗度を変化させ
るようにしてもよい。この場合には表示対象がぼ
んやり見える状態から明確に見える状態に変化す
る。また、表示板に有色光を照射したり、表示板
の端面に着色しておけば、色彩表示も可能とな
る。更に、表示板のランプが臨む以外の端面に、
鏡や銀紙などの反射板を設ければ、表示板を通過
する光が、上記反射板で反射して表示対象の部分
に達し、乱反射して放射するので、表示対象を更
に輝かせることができる。

上記のような本考案によれば、構成が簡単な従
来にないパチンコ機の表示装置を提供することが
できる。また、表示が奥行のある立体的なものに
なり、装飾的にも優れたものとなる。更に、遊技
者は、事前にどのような表示が表われるか判断で
きないので、表示が表われたとき、驚きを感じ、
従来にないパチンコ遊技の興趣を得ることができ
る。

本考案の表示装置１は、単独でも表示装置とし
て機能するが、複数個組合せて一つの表示装置と
することもできる。例えば、第７〜９図に示すよ
うに上記表示装置１を横三連に連結して、パチン
コ機の中央表示装置１７とすることができる。

中央表示装置１７は、取付板１８の中程に横に
並ぶ３つの表示窓１９を有し、表示窓１９には上
記ケース４に装着した表示板２が臨む。表示窓１
９と表示板２との間には、表示板２側が縮径する
遮蔽板２０が上記取付板１８から連続して設けて
ある。また、この遮蔽板２０には、凸レンズ２１
が嵌着してあり、表示板２の表示が拡大して見え
るようになつている。尚、上記表示装置１は、取
付板１８に突設したボス２２にケース止め板２３
を介して取付けてある。

表示窓１９の上側には、天入賞口２４及び天下
入賞口２５を設け、該天入賞口２４及び天下入賞
口２５の前面に透光性のある化粧板２６を添設
し、該化粧板２６の裏側にはランプ基板２７に取
付けたランプ２８を臨ませる。また、上記各入賞
口２４，２５には球通路２９，３０を夫々連設す
る。

表示窓１９の下側には、LED（発光ダイオー
ド）表示部３１を設ける。LED表示部３１には
３列のLED３２が設けてあり、夫々10カウント
表示部３３、継続球表示部３４、記憶個数表示部
３５となつている。

各表示窓１９に臨む各表示装置１は、夫々７枚
の表示板２を有し、各表示板２には図柄、英数文
字などの表示対象５を表示するようになつてお
り、この図柄など表示対象５の組合せが特別遊技
の識別情報となる。各表示板２には夫々ランプ３
が対応しており、各ランプ３は点灯、点滅の制御
ができるようになつている。そして、点灯するラ
ンプ３に対応する表示板２の表示対象５が凸レン
ズ２１を通して見えるようになつている。

特別遊技の遊技態様については、説明を省略す
るが、特別遊技の表示に、本考案の表示装置１を
組合せた中央表示装置１７を使用すれば、従来の
７セグメント発光ダイオードなどによるデジタル
表示器に比べ配線や制御が簡単になる。また、本
考案の中央表示装置１７は、回転機構などの運動
機構を必要としなので、構成が簡単で製作組立が
容易である。

〈考案の効果〉本考案の表示装置は、パチンコ機における各種
の表示に使用することができ、本考案によれば、
ランプの制御のみで表示を変化させることのでき
る従来にない表示装置を提供することができる。
また、表示板が積層状に設けてあら、各表示板で
表示する表示対象の位置が異なるので、表示に奥
行が生じ、立体的な表示が可能となる。そして、
装飾効果を高め、遊技者に新たな視覚刺激を与
え、パチンコ遊技の興趣を増加させることができ
る。

また、本考案の表示装置は、ランプを制御する
ことによつて、多様な遊技に対応することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は縦断面
図、第２図は平面図、第３図は底面図、第４図は
第１図の−線断面図、第５図は表示板の正面
図、第６図は同上の側面図、第７図は中央表示装
置の正面図、第８図は同上の縦断面図、第９図は
同上の平面図を表わす。１……表示装置、２……表示板、３……ラン
プ、４……ケース、５……表示対象、５′……凹
部、６……上枠、７……下枠、１０……挿入溝、
１２……連通孔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

ケースの上枠及び下枠の互いに対向する面に複
数の挿入溝を設けると共に、各挿入溝に連通孔を
介してランプなどの発光体を夫々臨ませ、上記各
挿入溝には、凹部を設けて表示対象を描いた透明
な表示板を夫々挿着し、該表示板の端面から上記
ランプなどの光を照射して表示対象を可視できる
ようにすると共に、上記ランプなどを制御するこ
とにより可視できる表示対象の変換を可能とする
ことを特徴とするパチンコ機の表示装置。