JPH0299613A - 複合繊維の製造方法 - Google Patents

複合繊維の製造方法

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JPH0299613A
JPH0299613A JP63252748A JP25274888A JPH0299613A JP H0299613 A JPH0299613 A JP H0299613A JP 63252748 A JP63252748 A JP 63252748A JP 25274888 A JP25274888 A JP 25274888A JP H0299613 A JPH0299613 A JP H0299613A
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赤木 孝夫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業の利用分野) 本発明は、ソフトで嵩高感に優れ、かつ親水性を有し、
今迄の合成繊維には見られない良好な風合が付与された
合成繊維を製造する方法に関するものである。さらに詳
しくは、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下
EVALと略記する)と結晶性ポリマーの分割剥離型複
合繊維を製造する方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、合成繊維、例えばポリエステル、ポリアミドのフ
ィラメントからなる織物、編物、不織布等の繊維構造物
は、その構成フィラメントの゛単糸デニールや断面形状
が単調であるために綿、麻等の天然繊維に比較して、風
合、光沢が単調で冷たく、繊維構造物としての品位は低
いものであった。
近年、これらの欠点を改良するために、繊維横断面の異
彩化、巻縮加工、複合!&椎等が種々試みられているが
、いまだに十分には目的を達成していないのが現状であ
る。例えば、特開昭56−165015号、特開昭57
−5921号、特開昭58−98425号、特開昭61
−239010号などに示されているような易溶解性ポ
リマーとポリエステルの複合繊維を形成し、その後、後
加工によりドライタッチでキンミ感のある風合や独得の
光沢を織編物に付与させたり、あるいは特公昭51−7
2Q7号、特開昭58−70711号、特開昭62−1
33118号などに示されているように繊維長さ方向に
斑を付与させて風合を改良させる方法、あるいは特公昭
53−35633号、特公昭56〜16231号などに
示されているように合成繊維をフィブリル化させて風合
を改良させる方法、特公昭45−18072号で提案さ
れているごとく仮撚、融着糸を作成し、彦根のンヤリ悠
を付与させる方法、あるいは特開昭63−6123号の
ように混繊融着加工糸を作成する方法、あるいは特開昭
63−6161号のようにフィブリル化さける方法など
種々のものが提案されている。しかしながら合成繊維へ
天然繊維に似た風合を付与させるという点においては十
分と言えず、特に天然麻繊維や天然木綿繊維に似た風合
を付与させるということでは不十分であった。しかも、
ポリエステルなどの合成*iは親水性が不十分であるた
め、着心地という点からも木綿に劣るのが実情であった
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、合成繊維に対して、水酸基(OH基)を何す
るポリマーとの複合化により親水性を付与し、ソフトで
嵩高感に優れ、より天然繊維に似た合成繊維を得んとす
るもので、そのためのポリマー設計並びに繊維化工程性
のトラブルがない製造条件を究明したものである。
(発明の構成) 本発明は上述した問題点を解決するために、融点が15
0℃以上の結晶性熱可塑性ポリマーからなる第1成分(
A)とエチレン−酢酸ビニル共重合のケン化物からなる
第2成分(B)の分割剥離型腹合繊維をつくり、この複
合繊維を、後の工程、例えば布帛にした後に、A、B両
成分からなる極細繊維に、全体的にあるいは部分的に分
割されたフィブリル化繊維構造物とし、これによってソ
フトで嵩高感に優れ、しかも親水性を有するといった特
徴を発揮し得る複合繊維とするものであるが、その複合
繊維を製造する際の第1成分と第2成分が、特定溶融粘
度の関係を満し、かつ溶解度パラメーター値も所定の条
件を満たしていることが必要であることを見い出したち
のである。
酢酸ビニル重合体ケン化物より製造される ポリビニル
アルコール(以下PVAと略記する)繊維は形態安定性
や含水状態での耐久性などの点で満足できるものではな
い。これは木綿やレイヨンと同様に親水性繊維が持つ本
質的な欠点である。
ポリオレフィンやポリエステルのような疎水性繊維はこ
の点で優れているが、親水性やグラ5スチツク風合とい
う点で、現水性繊維に較べて品位は劣る。周知の如く上
記従来繊維の長短所を補いあったような理想的な繊維を
提供せんとして先人等によってポリマーの変性、共重合
などによる方法が行なわれてきたが、単独では両特性を
満足できるものは得られていない。又複合形態にするた
めには、疎水性繊維は溶融紡糸、親水性繊維は湿式ある
いは乾式紡糸であるために両者の複合紡糸は当業界の常
識では困難とされている。
本発明者等は、これらの問題点を解決し、ソフトで嵩高
感に優れ、かつ親水性を有し、プラスチック風合を脱し
た合成a椎の製造法を確立したしのである。
即ち上記目的を達成するために、本発明は融点が150
℃以上の結晶性熱可塑性ポリマーからなる第1成分(A
)とエチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物からなる第2
成分(B)の分割剥離型複合繊維を製造せんとするもの
であるが、去の繊維化する上での重要な要件の一つは、
A成分ポリマーとB成分ポリマーの290℃におけるゼ
ロ剪断応力下の溶融粘度が下記式の関係を満たす必要が
あることである。
η6≦30×ηB  ・・・・・  (1)η6;第1
成分(A)の290°Cにおけるゼロ剪断応力下の溶融
粘度 ηB:第2成分(B)の290℃におけるゼロ剪断応力
下の溶融粘度 また、B成分ポリマーの290℃におけるゼロ剪断応力
下の溶融粘度(以下ηと略す)が400ポイズ以上であ
ることが必要である。
更に、繊維化する上で重要なもう一つの要件は、A成分
ポリマーとB成分ポリマーの溶解度パラメーター値(以
下SP値と略記する)が下記(2)、(3)式を満足す
る必要があることである。
10>ψB−ψA上2゜8   ・・・・・  (2)
19.5≧ψ8≧15.0    ・・・・・  (3
)ψA;第1成分(A)の溶解度パラメーター値ψB;
第2成分(B)の溶解度;くラメ−ター値その上、B成
分ポリマーの重量比率が複合繊維に対して5〜80重量
%であることが必要であることである。
ここで述べているゼロ剪断応力下での溶融粘度η(ポイ
ズ)の測定は、東洋精器(株)キャビログラフを用いて
行なった。290℃に加熱さ゛れたセル中のポリマーに
対してずり速度を変化させた時のずり応力を求め、これ
により見かけの溶融粘度を求め、ずり速度と見かけの溶
融粘度の関係からゼロ剪断応力下の溶融粘度を外挿した
。ゼロ剪断応力下での溶融粘度の外挿法としては種々の
方法があるが、ここでは見かけの溶融粘度(η、)の逆
数(1/η1)とずり速度(すw)の関係をグラフにプ
ロットし、得られた直線関係からi、−oの所の1/η
6値とl/ηと仮定してゼロ剪断応力下のηを値出した
。また測定操作上の容易さから、ポリマーはベレット状
のものを測定サンプルに用いた関係上、繊維化時の実際
紡糸時の溶融粘度は、繊維化後の該繊維の[ηコを測定
し、同じ[ηコのポリマーベレットによるη測定データ
ーを参考に判断した。
BポリマーのηBが400ポイズ以下になると紡糸性が
極端に低下し好ましくない。これはBポリマーの曳糸性
に起因する基本的なポリマー物質に基づくと考えられる
。290℃下でのηBが400ポイズ以上となるように
、Bポリマーの重合度を設定する必要がある。数平均分
子量でおよそ重合度が200以上であることが好ましい
また、Aポリマーのη6がηBの30倍以下であること
が必要である。ηえが30倍を越えると複合紡糸時のη
AとηBの溶融粘度差が大きくなりすぎバランスがくず
れ易くなり、紡糸時の斜向、ビス等に起因する単糸切れ
、断糸が多くなり好ましくない。η6がη8の30倍以
下、より好ましくは20倍以下の組合せにすることによ
り紡糸性が良好になることがわかった。該条件を満たす
ようにAポリマーについても重合度を適切なものに、設
定する必要があることは言うまでもない。
次に本発明で述べているSP値とは、一般的な凝集エネ
ルギー密度の平方根を言うが、高分子の場合の簡便法と
して置換基の引力恒数の総和から計算して求めた。
本発明において用いるBポリマーは、これ単独の繊維で
は、タフネス耐久性及び曵引糸に劣るため本発明の目的
を達成することは困難である。本発明者等はOH基を有
するポリマーとしてこのBポリマーに着目し、ポリエス
テルやポリアミド等結晶性熱可塑性ポリマーとの複合化
により両成分の長短所を補うことを意図して検討した結
果、結晶性熱可塑性ポリマー(A)のSP値とBポリマ
ーのSP値の関係が上記(2)、(3)式を満足するこ
とによって、目的を達成できるという結論に達した。
以下この理由を説明する。
ψBが15.0より小さいポリマー成分では、ビニルア
ルコール成分含量(以下VAと略記する)が低く、水酸
基の減少のために親水性などの特性が失なわれてくろし
、又ポリエステルやポリアミド等のAポリマーとのSP
値が接近し、’SP値の差が小さくなるので複合繊維化
した後、加工工程で2成分が分割しにくくなり、本発明
の目的のソフトで嵩高感に優れた繊維構造物が得られな
くなり好ましくない。ψ8が20.0より大きいポリマ
ー成分ではVA酸成分高くなり耐熱性に劣るため、融点
の高いポリエチレンテレフタレートなどをAポリマーと
して用いる場合複合溶融紡糸は困難であることが解った
。従って、ψbが20.0≧ψB≧15.0の範囲にな
るポリマー成分のBポリマーが結晶性熱可塑性ポリマー
との複合に適しているといえる。
ψ詐−ψ^の値、即ちBポリマーのSP値とAポリマー
のSP値の差は2.8〜IOが好ましい。ψ8−ψ^が
2.8より小の組み合わせとなるとSP値が接近し、後
工程で分割がしにくくなり、目的とする良好な風合のも
のが得られにくくなる。ψb−ψえが10以上の組み合
わせはEVAL自身の耐熱性が劣り、Aポリマーとの複
合溶融紡糸が困難となる。
上記条件を満足するBポリマーの共重合組成としては、
エチレン含量か約30モル%から約60モル%の共重合
組成のエチレン−酢酸ビニル共重合体を95%以上ケン
化したエチレンビニルアルコール共重合ポリマーが好ま
しいと言え柩。またBポリマーは、エチレンと酢酸ビニ
ルの共重合を苛性ソーダーによりケン化して製造される
が、この時のケン化度が95%以上にすることが好まし
い。ケン化度が低くなると、ポリマーの結晶性が低下し
強度等の繊維物性が低下してくるのみならず、Bポリマ
ーが軟化しやすくなり加工工程でトラブルが発生してく
るとともに得られた繊維構造物の風合も悪くなり好まし
くない。
本発明で言う融点150℃以上のAポリマーとしては、
融点150°C以上の繊維形成性良好なポリマーであれ
ばどれでもよい。好ましくは、ポリエチレンテレフタレ
ート又はポリブチレンテレフタレートを主成分とするポ
リエステルか、ナイロン6又はナイロン66を主成分と
するポリアミドであることが望ましい。
ポリエステルとしては、例えばテレフタール酸、イソフ
タール酸、ナフタリン2.6−ジカルボン酸、フタール
酸、α、β−(4−カルボキンフェノキシ)エタン、4
.4−ジカルボキシノフエニール、5ナトリウムスルホ
イソフタル酸などの方香族ノカルボン酸もしくはアジピ
ン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸又はこれら
のエステル類と、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、1.4ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、シクロヘキサン1.4−ジメタツール、ポリエチレ
ングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのジ
オール化合物とから合成される繊維形成性ポリエステル
であり、構成単位の80モル%以上が、特には90モル
%以上がポリエチレンテレフタレート単位又はポリブチ
レンテレフタレート単位であるポリエステルが好ましい
。又、ポリエステル中には、少量の添加剤、螢光増白剤
、安定剤あるいは紫外線吸収剤などを含んでいても良い
またポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン66、
ナイロン12を主成分とするポリアミドであり、少量の
第3成分を含むポリアミドでもよい。
これらに少量の添加剤、螢光増白剤、安定剤等を含んで
いても良い。
Aポリマーとして、いずれのポリマーを選択する場合で
も溶解度パラメータψAとψbの関係は、前記(2)、
(3)式を満足する必要があることは言うまでもない。
本発明の分割型複合繊維中にBポリマー含有虫は5〜8
0重量%が好ましい。Bポリマー含有量が5重量%より
小の分割型複合繊維は、当然水酸基の減少のため繊維の
1つの特徴である親水性等の特性が失なわれてくる。又
Bポリマー含有量が80重量%より大の場合には、曳糸
性に劣るBポリマーがリッチとなり、紡糸、延伸等の工
程性か不良となる。又、風合も単繊維間の膠着程度が激
しくなり硬くなって好ましくない。
又、本発明における分割剥離型複合繊維とは、上述した
結晶性ポリマー及びEVALが単一フィラメントの横断
面において一方の成分が他方の成分を完全に毎回しない
形状で、単一フィラメントの長手方向に沿って接合され
ている繊維をいい、具体的には複合形態のモデル図を一
例として第1図〜第12図に示す。
第1図〜第4図は多層型複合繊維でAポリマー成分、B
ポリマー成分いずれも分割して極細化していくタイプで
あり、第5図〜第8図は繊維断面の中心方向へ分割する
タイプでありAポリマー成分のみが分割して極細化して
いくタイプである。
第9図は中空断面繊維の例であり、円環状にAポリマー
成分、Bポリマー成分がそれぞれに分割していくタイプ
である。第10図、第11図は異形断面繊維に分割する
タイプの例である。第12図は繊維断面中心方向へ、A
ポリマー成分、Bポリマー成分がそれぞれに分割してい
く例である。
本発明で得られる繊維は、長繊維のみならず短繊維でも
同様の効果が期待できることは言うまでもない。
またさらに本発明で得られる繊維は、仮撚捲縮加工等の
高次加工により、5角、6角に類似した形状になったり
、紡糸時の異形断面ノズルにより3葉形、T形、4葉形
、6葉形、8葉形等多葉形や各種の断面形状となっても
要は、令名説明してきた要件を満たした繊維であれば、
本発明の良好な風合と良好な親水性を保持した繊維構造
物を得ることができる。
本発明で得られる分割型複合繊維からソフトで嵩高な風
合を有するフィブリル繊維構造物を得る方法としては種
々の手段がある。例えば本発明の分割型複合繊維を布帛
に編織後、衝撃を与えつつ熱処理する方法などがあるが
、一番好ましい方法は、Aポリマーがポリエステルを用
いた場合苛性ソーダ溶液による布帛のアルカリ減量処理
を施す手段である。
(実施例) 次に実施例を用いてさらに本発明の分割型複合1&維を
得る製造法について説明するが、これによって本発明は
なんら限定されるものではない。
実施例中の親水性評価は、織物上に水滴を滴下し、その
広がり状態を相対的に比較するウィッキング性評価で行
なった。またポリマー固有粘度の測定は、ポリエステル
はフェノールとテトラクロルエタンの等量混合溶媒を用
い30℃恒温槽中でウーベローデ型粘度計を用いて測定
した。ポリアミドはオルソクロルフェノールを用い30
℃下で測定した。エチレン酢酸ビニル共重合体のケン化
物は85%含水フェノールを用い30℃下で測定した。
実施例1 Aポリマーとして紡糸時の固有粘度が[η]0.60d
12/gでかつ290℃でのゼロ剪断応力下での溶融粘
度が約2500ポイズのポリエチレンテレフタレートを
用い、Bポリマーとしてケン化度が99%でエチレン含
量が48モル%のエチレン酢酸ビニル共重合体のケン化
物で、固有粘度が[η] 7.04d12/g。
290°Cでのゼロ剪断応力下での溶融粘度が約560
ポイズの重合度のものを用い、Aポリマー:Bポリマー
の重量比を70:30の割合で口金温度295℃で溶融
複合紡糸し、1200m/+inで捲きとって第4図と
ほぼ同様の横断面を有する紡糸原糸を得た。
得られた紡糸原糸を通常のローラープレート方式の延伸
機により、ホットローラー75℃、ホットプレート12
0℃、延伸倍率3.2倍の条件で延伸し、75d−24
fのマルチフィラメントを得た。紡糸性、延伸性は良好
で問題なかった。
得られた複合繊維を経糸及び緯糸として使い経糸密度8
5本ハロ、緯糸密度81本/inの平組織の織物を得た
。この織物を約20%アルカリ減量処理を行なった。次
いで常法により乾燥プレセットした後火の条件で染色し
た。その後常法により乾燥仕上げセットした。
得られた平織物は、ソフト感と嵩高性を有しかつシャリ
感がある天然木綿繊維に似た良好な風合を有する織物が
得られた。また、親水性も良好な織物であった。
該織物を構成している繊維について断面の顕微鏡観察し
たところ、A成分ポリマーとB成分ポリマ一部分がそれ
ぞれ界面で分割剥離し、極細化していることが認められ
た。
実施例2〜7 第1表に示す条件で実施例1と同様の方法により繊維化
を実施し、実施例1と同様にして平織物を作成した。い
ずれも工程性良好でかっ、良好な風合と良好な親水性の
ある織物か得られた。
実施例2,3.4はAポリマーとBポリマーの複合比率
をそれぞれ90対1o、50対5o、30対7oに変更
したものである。
実施例5は、Bポリマーの溶融粘度が1100ポイズの
ものを用いたものである。
実施例6,7は、Aポリマーの溶融粘度がそれぞれ10
00ポイズ、5000ポイズのものを用いた例である。
実施例8.9 Bポリマーとして用いているエチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物のエチレン共重合量を変更したものを用い
、他は実施例1と同様の方法により繊維化を実施した。
実施例8はエチレン含量が44モル%の、実施例9はエ
チレン含量が38モル%のらのを用い実施した。いずれ
らt程性良好でかつ、良好な重合と良好な親水性のある
織物が得られた。
実施例1O〜14 第1表に示す如く、腹合断面形状を種々変更し、その他
の条件は実施例1と同様の条件により繊維化を実施し、
実施例Iと同様にして平織物を作成した。いずれも工程
性良好でかつ、良好な風合と良好な現水性のある織物が
得られた。
実施例15 Aポリマーとして固有粘度[η〕1.17dQ/gのナ
イロン6を用い、Bポリマーとしてケン化度99%でエ
チレン含量が48モル%のエチレン酢酸ビニル共重合体
ケン化物を用い、実施例1と同じ複合比と複合断面で繊
維化を行なった。
得られた75d−24fのマルチフィラメント延伸糸を
、経糸及び緯糸使いとして平組織の織物を得た。ついで
該織物を“サーキュラ−CUT−T−5R”(日限製作
所製)を用い、60°C130分間分割処理を行った。
得られた平織物は、ソフト感と嵩高性を有した良好な風
合を有する織物が得られた。また、親水性ら良好な織物
であった。
実施例16 Aポリマーとして紡糸時の固有粘度が[η]0.80d
i2/gポリブチレンテレフタレートを用い、Bポリマ
ーとしてケン化度99%でエチレン含量が48モル%の
エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物を用い、実施例1
と同じ複合比と複合断面で繊維化を行なった。得られた
75d−24fのマルチフィラメント延伸糸を経糸及び
緯糸使いとして平組織の織物を得た。ついで該織物を7
ツシヤー(言下鉄工所製)を用い、70℃、30分間分
割処理した。
得られた平織物は、ソフト感と嵩高性を有した良好な風
合を有する織物が得られた。また、親水性ら良好な織物
であった。
比較例1.2 実施例1と全く同様のAポリマーとBポリマーを用い、
それぞれAポリマーとBポリマーの混合比率を97対3
.15対85重量%とじて、その他の条件は実施例1と
全く同一で繊維化を実施した。
比較例1は、紡糸性がやや不良でノズル吐出状性のバラ
ンスが悪く斜向が発生しゃすく単糸切れが多かった。ま
た得られた織物の風合があまり特徴がなく、好ましいも
のが得られなかった。ウィッキング性による親水性評価
も実施例1と比較したら不十分であった。
比較例2は、紡糸時の単糸切れが多く発生し、しかも延
伸時の毛羽、断糸が多発し十分な織物評価をできるよう
な糸が得られにくかった。
比較例3 Bポリマーとして用いているエチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物の溶融粘度が約350ポイズの重合度のも
ので他の条件は実施例1と同じでテストを実施した。紡
糸時に斜向が発生して単糸切れが多いとともに、短時間
でノズル孔周囲に汚れが堆積して吐出糸条がビスになり
安定な紡糸ができなかった。
比較例4 Aポリマーのポリエチレンテレフタレートの溶融粘度が
約17000ポイズである固相重合したポリマーを用い
、他の条件は実施例1と同じでテストを実施した。紡糸
時にビス落ちが発生し、安定な紡糸かできなった。
比較例5.6 Bポリマーのエチレン共重合量を変更したものを用い、
他の条件は実施例1と同様にして実施した。比較例は5
、Bポリマーの曳糸性が不良のため紡糸性が非常に低下
した。また、長時間紡糸を連続していると、Bポリマー
のゲル化物が紡糸フィルターに詰まってくると同時に、
繊維中にも多量のゲル化物が混入し紡糸性が更に悪化し
てきた。
延伸性も非常に悪く、風合を評価できるような織物が得
られなかった。
比較例6はBポリマーにエチレン共重合を65モル%の
ものを用いたが、繊維化工程性は良好であったが得られ
た織物は風合としてはもう一つ特徴がなく不十分である
とともに親水性も不十分なレベルであった。
比較例7 Aポリマーとして溶融粘度が約1000ポイズの高密度
ポリエチレンを用い、Bポリマーとしてケン化度99%
以上エチレン共重合量が44モル%のエチレン酢酸ビニ
ル共重合体ケン化物を用い、他の条件を実施例1と同様
にして実施した。AポリマーとBポリマーのSP値が離
れすぎているため、Aポリマー成分とBポリマー成分の
接合界面が剥離しやすく、紡糸延伸後工程中でフィブル
化が発生しすぎトラブルが多発した。
比較例8.9 Bポリマーとして用いているエチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物のケン化度を変更したものを用いテストし
た。比較例8はケン化度的90%、比較例9はケン化度
的80%のものを使用した。いずれも延伸工程での単糸
間粘着のトラブルが発生したり、織物加工工程での激し
い膠着等の現象が発生し、風合評価にいたるような織物
が得られなかった。
以下余白 (発明の効果) 以上、本発明は、特定のエチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物を用い、融点150℃以上の結晶性熱可塑性樹
脂と所定の条件を満足する範囲で複合紡糸して繊維化で
きるようになしたもので、それによって得られる繊維を
所定の後処理方法を付加させることにより、従来の合成
繊維ではなしとげられなかった良好な、親水性を有した
ソフトで嵩高感に優れた天然木綿繊維に似た風合を保持
した合成繊維が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第12図は、本発明の対象とする複合繊維の複
合形態のモデル図である。(イ)はAポリマー ([+
)はBポリマーである。 特許出願人 株式会社 り ラ し 代 理 人 弁理士 本多 堅 第1図 第2図 第3図 第4図 第5図 第6図 第7図 第8図 第9図 第10図 第11図 第12図 ば)  Aポリマー +o+:Bボリマー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)融点が150℃以上の結晶性熱可塑性ポリマーか
    らなる第1成分(A)と、ケン化度が95%以上で、か
    つ、290℃に於けるゼロ剪断応力下の溶融粘度が40
    0ポイズ以上であるエチレン−酢酸ビニル共重合体のケ
    ン化物からなる第2成分(B)とを複合紡糸し、分割剥
    離型複合繊維を製造するに際して、A成分、B成分の溶
    融粘度が下記(1)式を満たしかつA成分、B成分ポリ
    マーの溶解度パラメーター値が下記(2)、(3)式を
    満足し、さらに第二成分(B)の比率が該複合繊維に対
    して5〜80重量%であることを特徴とする複合繊維の
    製造方法。 η_A≦30×η_B・・・・・(1) η_A;第1成分(A)の290℃におけるゼロ剪断応
    力下の溶融粘度 η_B;第2成分(B)の290℃におけるゼロ剪断応
    力下の溶融粘度 10>ψ_B−ψ_A≧2.8(2) 20.0≧ψ_B≧15.0(3) ψ_A;第1成分(A)の溶解度パラメーター値 ψ_B;第2成分(B)の溶解度パラメーター値
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