JP4667632B2 - フィブリル化繊維およびフィブリル化繊維の製造方法 - Google Patents

フィブリル化繊維およびフィブリル化繊維の製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハリコシ、ドライ感、ふくらみ感のある風合良好なフィブリル化繊維及び該フィブリル化繊維の製造方法に関し、さらにフィブリル化繊維を含む繊維構造物ならびに該フィブリル化繊維を製造するための複合繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステルやポリアミド等の合成繊維は、その優れた物理的および化学的特性によって、衣料用のみならず産業用にも広く使用されており、工業的に重要な価値を有している。しかしながら、これらの合成繊維は、その単糸繊度分布が単一であり、また単糸繊度が大きいことやその横断面形状が単純であることにより、絹、綿、麻等の天然繊維に比較して風合や光沢が単調である。また上記の合成繊維は冷たくて、ぬめり感のある触感を有し品位の低いものであった。
そこで合成繊維の上記のような欠点を改良するために、合成繊維の横断面形状を異形化したり、捲縮加工、複合繊維等が種々試みられているが、いまだに十分な目的を達成していないのが現状である。例えば、特開昭56−165015号公報、特開昭57−5921号公報、特開昭58−98425号公報、特開昭61−239010号公報などに示されているような易分解性ポリマーとポリエステルの複合繊維を形成し、その後、後加工によりドライタッチでキシミ感のある風合や、独特の光沢を織編物に付与したり、あるいは特公昭51−7207号公報、特開昭58−70711号公報、特開昭62−133118号公報などに示されているように繊維長さ方向に斑を付与させて風合を改良する方法、あるいは特公昭53−35633号公報、特公昭56−16231号公報などに示されているように合成繊維をフィブリル化させて風合を改良させる方法、特公昭45−18072号公報で提案されているごとく仮撚、融着糸を作成し、麻様のシャリ感を付与させる方法、あるいは特開昭63−6123号公報のように混繊融着加工糸を作成する方法、あるいは特開昭63−6161号公報のようにフィブリル化させる方法など種々のものが提案されている。
しかしながら合成繊維へ天然繊維に似た風合いを付与させるという点においては十分と言えず、特に天然麻繊維や天然木綿繊維に似た風合いを付与させるということでは不十分であった。しかも、ポリエステルなどの合成繊維は、親水性が不十分であるため、着心地という点からも木綿に劣るのが実情であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来の合成繊維の欠点を解消し、親水性に優れ、天然繊維に似たハリコシ、ドライ感、ふくらみ感、ソフト感を有するフィブリル化繊維及び該繊維を含む繊維構造物を提供することを目的とするものである。
【0004】
すなわち本発明は、融点150℃以上の熱可塑性重合体(A)を海成分とし、エチレン含有量が30〜70モル%であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)を島成分とし、島成分が繊維断面の外周付近に局在化していることを特徴とする複合繊維から熱可塑性重合体(A)の少なくとも一部を除去することで、該島成分(B)からなるフィブリル繊維軸方向に断続的に形成されたフィブリル化繊維であって、該フィブリルの繊度が0.004dtex〜0.65dtexであることを特徴とするフィブリル化繊維であり、また本発明は、上記複合繊維における熱可塑性重合体(A)が、ポリエステル又はポリアミドであるフィブリル化繊維であり、さらに、本発明は、上記フィブリル化繊維を少なくとも一部に含む繊維構造物である。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のフィブリル化繊維は、繊維表面にエチレン含有量30〜70モル%のエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)からなるフィブリルが断続的に存在している点に特徴を有するが、該フィブリル部以外の繊維を構成するポリマーは、主に融点150℃以上の熱可塑性重合体(A)である。
融点150℃以上の熱可塑性重合体としては、基本的に繊維形成性を有するポリマーであれば特に限定されないが、たとえば、ポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートを主成分とするポリエステルや、ナイロン6又はナイロン66を主成分とするポリアミドであることが望ましい。
【0006】
ポリエステルとしては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタリン2,6−ジカルボン酸、フタール酸、α,β−(4−カルボキシフエノキシ)エタン、4,4−ジカルボキシジフェニール、5ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸もしくは、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸または、これらのエステル類と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン1,4−ジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのジオール化合物とから合成される繊維形成性ポリエステルであり、構成単位の80モル%以上が、特には90モル%以上がエチレンテレフタレート単位又はブチレンテレフタレート単位で構成されるポリエステルが好ましい。また、ポリエステル中には、少量の添加剤、蛍光増白剤、安定剤あるいは、紫外線吸収剤などを含んでいてもよい。
【0007】
ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12を主成分とするポリアミドであり、少量の第3成分を含むポリアミドでもよい。これらには少量の添加剤、蛍光増白剤、安定剤あるいは、紫外線吸収剤などが含まれていてもよい。
【0008】
本発明において、フィブリルを構成するエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)のエチレン含有量は30〜70モル%であることが重要である。該共重合体中のビニルアルコール成分含量が低いと、水酸基(OH)の減少のために親水性などの特性が低下し、目的とする良好な天然繊維ライクの風合いが得られなくなる。また、ビニルアルコール成分含量が低い共重合体とポリエステルとを複合紡糸する場合は、紡糸温度を250℃以上に設定する必要があるが、かかる共重合体は高温下での耐熱性が不十分となる。
一方、エチレンの含有量が少なすぎると、 熱安定性が低いため紡糸工程性が悪化するという面で問題が生じる。
【0009】
エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)は、エチレンと酢酸ビニルの共重合体を苛性ソーダによりケン化して製造することができるが、この時のケン化度は95%以上にすることが好ましい。ケン化度が低くなると、ポリマーの結晶性が低下し強度等の繊維物性が低下してくるのみならず、共重合体(B)が軟化しやすくなり加工工程でトラブルが発生してくると共に得られた繊維構造物の風合いも悪化し好ましくない。
【0010】
本発明の複合繊維において、エチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)からなるフィブリルの繊度は0.004dtex〜0.65dtexであることが重要である。0.004dtex未満ではハリコシ感、ふくらみ感が不足した風合いとなり、繊維強度が不足し、フィブリルが切断してしまい欠点となる。また、0.65dtexを超えると、ソフト感、ドライ感が不足した風合いとなるため好ましくない。なお、フィブリルの繊度は、繊維断面中のB成分の面積比と複合比率より算出する。
また、フィブリル化繊維の単繊維繊度は特に限定されず、用途に応じて設定すれば良いが、例えば、1.0dtex〜5.0dtexとすることができる。
【0011】
また、本発明の複合繊維におけるエチレンビニルアルコール系共重合体(B)と熱可塑性重合体(A)との複合比率は、5:95〜70:30の重量比率の範囲にする必要がある。エチレンビニルアルコール系共重合体(B)の複合比率が5重量%未満になると、エチレンビニルアルコール系共重合体(B)に基づく本発明の天然木綿風合が十分に顕在化しなくなる。また70重量%を越えると紡糸工程性、延伸工程性が低下してくるため好ましくないとともに、繊維物性的にも本来のポリエステルの性能が低下し強度が低くなるため好ましくない。また用いるエチレンビニルアルコール系共重合体(B)の重合度は、あまり低くなると、紡糸時にポリエステルとの溶融粘度差が大きくなりすぎ、複合ポリマーのバランスが悪くなり、紡糸性が低下し好ましくない。JIS−K−6730−1977に準拠した190℃下、2160gの荷重下でのメルトインデックスが20以下が好ましい。
【0012】
本発明のフィブリル化繊維は、特定のエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)と、たとえば、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂(A)とを共重合体(B)が島成分として繊維断面の外周付近に局在化するように複合溶融紡糸し、その後、アルカリ減量処理を加え、繊維中のポリエステルを表面層から所定量選択的に除去し、所定条件の熱履歴を付加させることにより、繊維表面にエチレンビニルアルコール系共重合体(B)からなるフィブリルが断続的に形成されたフィブリル化繊維を得ることができる。この時、減量処理を過大にしすぎるとエチレンビニルアルコール系共重合体(B)からなる島成分が海成分であるポリエステルから完全に分離してしまい、フィブリルが形成されなくなる。
したがって、海成分としてポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルを使用する場合、減量率を3〜30%程度にすることが好ましい。
また、上記においては、熱可塑性樹脂(A)としてポリエステルを用いる場合について説明したが、本発明においては、熱可塑性樹脂(A)としてポリアミドを使用することも可能であり、その場合は、蟻酸などにより処理することで本発明のフィブリル化繊維を得ることが可能である。
さらに、熱可塑性樹脂(A)としてポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィンを用いる場合は、処理溶媒として、トルエンを使用することができる。
上記のような減量処理後の熱処理条件としては、風合いの観点から適宜設定することが好ましい。
【0013】
このようにして得られる本発明のフィブリル化繊維および該繊維を含む糸、織物、編物、不織布等の繊維構造物は、親水性に優れ、天然繊維に似たハリコシ、ドライ感、ふくらみ感、ソフト感を有するものであり、かかる特性を要求される衣料用、非衣料用の各種用途に使用することができる。
【0014】
【実施例】
次に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらによってなんら限定されるものではない。
実施例中のポリエステルの固有粘度は、フェノールとテトラクロロエタンの当量混合溶媒を用い30℃恒温槽中でウベローデ型粘度計を用いて測定した。
【0015】
実施例1
エチレンが48モル%共重合されメルトインデックスが14.0であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)と固有粘度が0.70であるポリエチレンテレフタレート(A)とをそれぞれ別々の押出機にて溶融押出し、(B):(A)の重量比率が15:85となるようにそれぞれギアポンプで計量した後、紡糸パックへ供給し、次いでサンドフィルター、図1に示す島数18の海島断面を形成させる海島形成部品を経て丸孔ノズルより口金温度290℃で吐出し、巻取り速度1000m/minで複合溶融紡糸した。得られた紡糸原糸(複合繊維)を通常のローラープレート方式の延伸機により、ホットローラー75℃、ホットプレート120℃、延伸倍率3.2倍により延伸し83.25dtex/24f複合繊維マルチフィラメントを得た。紡糸性、延伸性は良好で問題なかった。
次いで、得られた複合繊維マルチフィラメントを経糸及び緯糸として使い1/1の平織物を製織した。製織工程も特に問題なく実施できた。該生機平織物を通常の方法により処理した後、アルカリ減量処理を実施し、約20%減量の平織物を得、その後以下の方法により染色を実施した。
Figure 0004667632
【0016】
得られた平織物は非常に良好な風合を有しており、今までのポリエステル織物には見られなかったソフト感とふくらみ感を有し、かつドライ感の有る天然シルク繊維に似た織物が得られた。該織物を構成している繊維について顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察したところ単繊維表層よりランダムに極細フィブリル状繊維が枝状に形成され、かつ該枝状極細繊維がランダムに該単繊維表面へ膠着していることがわかった。また、フィブリル化繊維のフィブリル部の繊度は0.029dtexであった。
【0017】
実施例2、3
実施例1と同一のエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)とポリエチレンテレフタレート(A)とを用い、表1に示す条件で実施例1と同様にして繊維化及び平織物の作成を行ない、その後約20%のアルカリ減量処理を行った。
実施例2ではエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)とポリエステル(A)との複合重量比率がB:A=7:93、島数が18、30dtex−24fの複合繊維をアルカリ減量処理することによってフィブリル部の繊度が0.0054dtexであるフィブリル化マルチフィラメントが得られ、実施例3ではB:A=70:30、島数が12、111dtex−16fの複合繊維から、アルカリ減量処理によってフィブリル部の繊度が0.4dtexのフィブリル化マルチフィラメントが得られたが、いずれも工程性良好で、織物も特徴のある良好な風合のものが得られた。
【0018】
【表1】
Figure 0004667632
【0019】
実施例4,5
エチレンが48モル%共重合され、メルトインデックスが6.0であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)を用いること以外は実施例1と同様にして繊維化を実施した。但し、実施例1〜4はいずれも紡糸ノズルとして丸孔ノズルを用い、紡糸原糸断面が丸断面形状のもので実施したが、実施例5においては、三角断面ノズルを用い三角断面の紡糸原糸を得た。いずれも紡糸性、延伸性、製織性等の工程性は良好で問題はなかった。ついで実施例1と同様の方法により織物を作成したところ、良好な風合を保持した天然シルクライクのものが得られた。
【0020】
実施例6、7
エチレン成分含有量の異なるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)を用いること以外は実施例1と同様にして繊維化及び織物の作成を行ない、同様のアルカリ減量処理を実施した。なお、実施例6ではエチレン含有量32モル%、メルトインデックス1.6の共重合体を、実施例7ではエチレン含有量44モル%、メルトインデックス6.0の共重合体を用いて実施したが、いずれも良好な風合の織物が得られた。
【0021】
実施例8,9
ポリエステル(A)として固有粘度[η]が0.90であるポリブチレンテレフタレートを用い、またエチレン-ビニルアルコール系共重合体(B)として、エチレン含有量が48モル%であって、メルトインデックスが14.0のもの(実施例8)とメルトインデックスが6.0のもの(実施例9)を用い、実施例1と同様に繊維化を実施した。紡糸口金温度は270℃で実施し、実施例8のポリマー複合重量比率はB:A=15:85、実施例9はB:A=70:30で、捲取速度1200m/minで紡糸原糸採取を実施した。得られた紡糸原糸を通常のローラープレート方式の延伸機により、ホットローラー50℃、ホットプレート120℃、延伸倍率2.0倍により延伸し、実施例8では83.25dtex/36f、島数18の複合繊維マルチフィラメントを得た。また、実施例9では111dtex−16f、島数12の複合繊維マルチフィラメントを得た。いずれも紡糸性、延伸性は良好で問題なかった。
ついで、得られた複合繊維を経糸及び緯糸として1/1の平織物を製織した。
製織工程も特に問題なく実施できた。該平織物を通常の方法により処理した後、アルカリ減量処理をポリエチレンテレフタレートの場合より長い時間実施し、約20%減量の平織物を得、その後実施例1と同様の方法により120℃で染色を実施した。アルカリ減量処理によって形成されたフィブリルの繊度は、0.019dtex(実施例8)、0.4dtex(実施例9)であり、織物は良好な風合を有する柔らかく、しかもシャリ感を有した天然シルク繊維に似たものであった。
【0022】
比較例1,2
実施例1と同じエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)を用い、ポリエチレンテレフタレート(A)との複合重量比率をB:A=3:97、島数18の複合繊維マルチフィラメント(33.3dtex−24f)から織物を作成し、アルカリ減量処理により形成されるフィブリル部の繊度が0.0023dtexであるフィブリル化繊維(比較例1)と、B:A=80:20、島数12の複合繊維マルチフィラメント(111dtex−16f)から織物を作成し、アルカリ減量処理により形成されるフィブリル部の繊度が0.694dtexであるフィブリル化繊維(比較例2)を作成した。比較例1は、工程性は良好で問題なかったが、得られた織物の風合があまり特徴がなく、好ましいものが得られなかった。比較例2は、紡糸性が不安定でビス落ちによる単糸切れが多く、良好な紡糸原糸が得られなかった。そのため、延伸性も不良で風合を評価できるような織物が得られなかった。
【0023】
比較例3
エチレン含有量が25モル%、メルトインデックス0.6のエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)を用いること以外は実施例1と同様の条件で繊維化を実施した。該共重合体(B)の曳糸性が不良のため紡糸性が非常に低下した。また、長時間紡糸を連続していると該共重合体(B)のゲル化物がフィルターに詰まってくると同時に、繊維中にも多量にゲル化物が混入し紡糸性が更に悪化してきた。延伸性も非常に悪く、風合を評価できるような織物が得られなかった。
【0024】
比較例4
エチレン含有量が80モル%、メルトインデックス40.0のエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)を用いること以外は実施例1と同様の条件で繊維化を実施した。工程性は良好で問題なかったが、得られた織物の風合があまりふくらみがなく反撥感も不十分で天然シルク繊維ライクとしては不十分な物であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の複合繊維の断面形状を示す断面模式図。

Claims (3)

  1. 融点150℃以上の熱可塑性重合体(A)を海成分とし、エチレン含有量が30〜70モル%であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(B)を島成分とし、島成分が繊維断面の外周付近に局在化していることを特徴とする複合繊維から熱可塑性重合体(A)の少なくとも一部を除去することで、該島成分(B)からなるフィブリル繊維軸方向に断続的に形成されたフィブリル化繊維であって、該フィブリルの繊度が0.004dtex〜0.65dtexであることを特徴とするフィブリル化繊維。
  2. 上記複合繊維における熱可塑性重合体(A)が、ポリエステル又はポリアミドである請求項1に記載のフィブリル化繊維。
  3. 請求項1に記載のフィブリル化繊維を少なくとも一部に含む繊維構造物。
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