JPH029475B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 発明の技術分野 本発明は、架に実装されるシート収容ブロツク
のバツクボードにシートを挿入してコネクタによ
るプラグイン接続される構成において、簡易にし
て組立作業性の良好なシート収容ブロツクに関す
る。

(b) 技術の背景 電子・通信機器等のプリント回路板でなるユニ
ツト（シートと略称する）をコネクタによるプラ
グイン接続により収容するシート収容ブロツク
は、第１図のように構成される。第１図は、シー
ト収容ブロツクの一構成例を示す斜視図である。

第１図において、シート収容ブロツク１は架２
に搭載実装されるものである。上下左右の周囲四
面からなるブロツク枠の背面（架２側）側にプリ
ント回路板でなるバツクボード６が固定され、バ
ツクボード６の前面にシートコネクタ７ａ，７ｂ
……を有し、このシートコネクタ７ａ，７ｂ……
にシートＳのシート側コネクタ３がプラグイン接
続することにより、シートＳが収容される。上記
収容ブロツク１は垂直面を有する架２の面に上下
方向に多数縦列に実装されるが、左右方向にも並
列に実装される。

このようなシート収容ブロツク間の電気的回路
接続、外部との信号接続、電源供給接続のため
に、バツクボード６の背面にバツクボード側コネ
クタ５ａ，５ｂを有し、このバツクボード側コネ
クタ５ａ，５ｂと架２に設けられた架側コネクタ
４ａ，４ｂとが結合され、架側コネクタ４ａ，４
ｂに接続されているケーブルL₁，L₂によつて上
記各電気的接続が行われる。そうして、シート収
容ブロツク１は、図示省略のねじによつて架２に
取着固定される。

上記バツクボード６はブロツク枠の内部に固定
支持させることが必要であり、また、架側コネク
タ４ａ，４ｂから導出されるケーブルL₁，L₂が
ブロツク枠の背面端縁に接して傷付けられないよ
うな配慮も必要とされる。

(c) 従来技術と問題点 以上のようなシート収容ブロツクについて、従
来の構造を第２図により説明する。第２図ａは第
１図のＸ側から見た部分斜視図、第２図ｂは第２
図ａの矢視Ａ―Ａの断面図である。

図に示すように、ブロツク枠１１にバツクボー
ド６を固定することが必要なことから、ブロツク
枠１１にＬ形の受け金具９を適宜数設け、この受
け金具９の面に背面側からバツクボード６を当て
がつてねじ１０により固定している。また、ブロ
ツク枠１１の背面端縁にプラスチツク等からなる
Ｕ形の保護部材８を被着して、ケーブルL₁，L₂
（第１図）を傷付けないようにしている。

しかしながら、上記従来のシート収容ブロツク
の構造によると、バツクボード６を固定するため
の受け金具９を設けているために、その個所がバ
ツクボード６のプリント回路パターン形成不可範
囲となる。また、受け金具９にバツクボード６を
固定するためのねじ止め作業を要する。さらに、
架とブロツク枠１１背面端縁との間を通るケーブ
ルを傷付けないようにするための保護部材８を必
要とするなどの問題点を有するものであつた。

ブロツク枠１１は、バツクボード６がねじ止め
固定されることにより側板が内部に撓まないよう
に、バツクボード６によつて補強されている。

(d) 発明の目的 本発明は、上記従来のシート収容ブロツクの問
題点に鑑みてなされたもので、ブロツク枠とバツ
クボードとの固定ねじ止めを不要とし、バツクボ
ードのプリント回路形成不可範囲を非常に少なく
することを可能とし、また、ケーブル保護部材が
不要、さらに、ブロツク枠の背面端縁が撓まない
ように補強されたシート収容ブロツクを提供する
ことを目的とする。

(e) 発明の構成 上記目的を達成するための本発明の構成は、架
に実装されるブロツク枠の背面側にバツクボード
を備え、該ブロツク枠の前面開口よりシートを挿
入してバツクボードのコネクタにプラグイン接続
させるシート収容ブロツクにおいて、該ブロツク
枠の背面側の対向する対の両面がそれぞれ前面方
向内面に折り返されて平行面が形成されかつ該平
行面にバツクボードの端縁が挿入するスリツト孔
を有し、該スリツト孔にバツクボードの端縁が挿
入されて該バツクボードがブロツク枠内部に固定
支持されてなることを特徴とするシート収容ブロ
ツクである。

(f) 発明の実施例 以下、本発明のシート収容ブロツクについて、
図面を参照しながら実施例により具体的に説明す
る。

第３図は、本発明のシート収容ブロツクの一実
施例であり、第３図ａは第１図の矢印Ｘ方向から
見た部分斜視図、第３図ｂは第３図ａの矢視Ｂ―
Ｂの断面図である。図において、ブロツク枠１４
の背面側の左右の対向する対の側板の端縁（図は
一方のみを示している）が前面方向内面に折り返
されて平行面１５が形成され、この平行面１５に
バツクボード１２の左右端縁の突起部分１６が挿
入される上下方向のスリツト孔１３が設けられて
いる。

バツクボード１２の左右端縁の突起部分１６を
スリツト孔１３に挿入してバツクボード１２をブ
ロツク枠１４内部に固定支持させる。図示省略の
他方もまつたく対称形である。スリツト孔１３に
挿入嵌合されたバツクボード１２は何れの方向に
も動かないように固定される。

ブロツク枠１４は上下左右の各面板部材を組合
せてねじ、鋲等で結合して組立ててもよいが、一
方の側面板と上面板、他方の側面板と下面板と
で、それぞれＬ形と逆Ｌ形の部材を組合せてね
じ、鋲等で結合して組立てることもできる。この
ように組立てる過程でバツクボード１２の突起部
分１６を平行面１５のスリツト孔１３に挿入嵌合
させる。

ブロツク枠１４の背面側の折り返し部分はケー
ブルに接触しても曲面であることによつてケーブ
ル被覆を傷付けることがない。また、この折り返
し部分は側板が内外に撓まないように補強構造と
なつていることにより、従来に比べて板の厚さを
薄くすることが可能ともなる。

折り返し平行面１５のスリツト孔１３と、バツ
クボード１２の突起部分１６との挿入関係による
バツクボード１２の固定支持は、最低限左右両面
とするか、上下両面の何れかの組合せで可能であ
るが、対向する四面全部または対向する２面と残
り一面との組合せとすることも可能である。この
ようにすれば、より強固安定な固定支持が得られ
る。

(g) 発明の効果 以上詳細に説明したように、本発明のシート収
容ブロツクによれば、ねじ止めによることなくバ
ツクボードをブロツク枠に固定支持させることが
可能であり、バツクボードを固定支持のためのブ
ロツク枠の折り返し部分によつてケーブルを傷付
けないように保護し、ブロツク枠板部分の補強構
造になる。バツクボードのプリント回路形成不可
範囲が最低限スリツト孔に嵌る厚さ相当部分とす
ることで非常に少なくし得る。

【図面の簡単な説明】

第１図はシート収容ブロツクの一構成例を示す
分離状態の斜視図、第２図は従来のシート収容ブ
ロツクの部分斜視図ａと断面図ｂ、第３図は本発
明のシート収容ブロツクの部分斜視図ａと断面図
ｂ、を示す。 図中、１はシート収容ブロツク、２は架、３は
シート側コネクタ、４ａ，４ｂは架側コネクタ、
５ａ，５ｂはバツクボード側コネクタ、６はバツ
クボード、７ａ，７ｂ、……はシートコネクタ、
８は保護部材、９は受け金具、１０はねじ、１１
はブロツク枠、１２はバツクボード、１３はスリ
ツト孔、１４はブロツク枠、１５は平行面、１６
は突起部分、である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 架に実装されるブロツク枠の背面側にバツク
   ボードを備え、該ブロツク枠の前面開口よりシー
   トを挿入してバツクボードのコネクタにプラグイ
   ン接続させるシート収容ブロツクにおいて、該ブ
   ロツク枠の背面側の対向する対の両面がそれぞれ
   前面方向内面に折り返されて平行面が形成されか
   つ該平行面にバツクボードの端縁が挿入されるス
   リツト孔を有し、該スリツト孔にバツクボードの
   端縁が挿入されて該バツクボードがブロツク枠内
   部に固定支持されてなることを特徴とするシート
   収容ブロツク。