JPH0737355Y2 - 電子回路基板用筐体ユニット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、ユニット化された複
数の電子回路基板を受け入れ、これを内部のバスに接続
するための、それ自体ユニット化された筐体に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、電子回路基板を差し込むだけで内
部バスに接続されるようにした筐体が使われている。

【０００３】しかし、収容できる基板の枚数に制限があ
るので、従来の筐体では、制限を越える電子基板は別の
筐体に収納し、筐体と筐体の各バスをケーブルを使って
接続していた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】このような手間を省く
ためにこの考案は、電子回路基板を収納する筐体をユニ
ット化し、筐体同士いくつでも簡単に連結できるように
して拡張性を向上することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この考案の電子回路基板
用筐体ユニットは、上部が開放しており、ここから複数
枚のユニット基板を受け入れる箱体を有する。箱体は、
上下にスライドさせて箱体同士連結するために、箱体の
両端面に雌雄連結部材を有している。この連結部材は、
箱体の端面にそれぞれ設けられた、間隔が末広がりの左
右１対の羽根と、これに係合する、間隔が先すぼまりの
左右１対の羽根から構成することができる。

【０００６】箱体の底にバス基板が水平に支持される。
このバス基板は、ユニット基板を内部バスと電気的に接
続するソケットを複数備えている。バス基板の一端には
一方は上向きのソケットが、他端には下向きのソケット
が取り付けられ、これらのソケットは、上下にスライド
させて箱体同士連結するときに互に嵌合する。

【０００７】

【作用】ユニット基板を箱体の中に差し入れれば、バス
基板上のソケットに嵌合し、バス基板上のバスと電気的
に接続される。こうして、何枚かのユニット基板を挿入
すれば、各ユニット基板は共通のバスの上に乗って作動
する。

【０００８】筐体ユニットがいっぱいになってユニット
基板をそれ以上収容できないときは、別の筐体ユニット
に収納し、筐体ユニット同士をつなぐ。すなわち、箱体
同士上下にスライドして雌雄連結部材を互に係合させる
と共に、バス基板端部のソケットを嵌合して、筐体ユニ
ットの内部バスを互に接続する。

【０００９】

【実施例】図面において、箱体１はプラスチック製で、
上部が開放した直方体の箱である。箱体１の内面には、
互に対向する位置に溝が形成されており、この溝に沿っ
てユニット基板３を最大６枚、箱体１の中に挿入するこ
とができる。符号４は箱体の壁全面にあけられた通風の
ための小孔である。

【００１０】箱体１の両端面の下方には窓５，６があい
ていて、一方の窓５から箱体内部にバス基板７が水平に
挿入される。バス基板上には数十本のバスラインが縦に
平行に通っており、各ユニット基板の真下にはこれらバ
スラインに乗っかる格好でソケット８が取り付けてあ
る。ユニット基板３の下部に固定されたソケット９がこ
れに嵌合し、バスとユニット基板が電気的に接続され
る。

【００１１】隣のユニットと互に接続するために、バス
基板７の一端には上向きにソケット（雄側）１１が取り
付けてあり、反対端には下向きにソケット（雌側）１２
が取り付けられており、いずれのソケットも箱体１の外
に表われている。これらのソケット１１，１２も、もち
ろん、バスと接続されている。

【００１２】なお、下向きのソケット１２は、実際には
バス基板７に直接ではなく補助基板１３に固定されてお
り、補助基板１３とバス基板７は、互に嵌合するソケッ
ト１４，１５で結合されている。

【００１３】箱体１の両端面には隣の箱体と機械的に連
結するための雌雄連結部材が設けられている。すなわ
ち、一方の端面には、先に行くにしたがって間隔が狭ま
る左右一対の羽根１６が、反対側の端面には、末広がり
の一対の羽根１７がそれぞれ設けられている。これらの
羽根もプラスチック製で、箱体と一体に成形される。

【００１４】箱体同士連結するときは、端面と端面を合
せて箱体を上下方向にスライドさせると、末広がりの羽
根１７が先すぼまりの羽根１６の中にはまり込むと共
に、ソケット同士１１，１２が嵌合し、箱体と箱体は機
械的にも電気的にも接続される（図４、図５）。

【００１５】この筐体ユニットは、例えば、ＣＰＵを使
った電子回路を構築するのに好適である。なお、筐体ユ
ニットは裸のままでも使えるが、通常は、金属製の強固
な筐体の中に何台か連結した状態で収納される。

【００１６】

【考案の効果】以上説明したように、この考案の電子回
路基板用筐体ユニットは、箱体の両端面に雌雄連結部材
を設けると共に、バス基板の両端に一方は上、他方は下
向きにソケットを設け、箱体を上下にスライドして雌雄
連結部材を係合すると共に、バス基板とバス基板をソケ
ットで接続するようにしたので、筐体ユニット同士の機
械的および電気的な結合を簡単に行なうことができ、し
たがって、システムの拡張が極めて容易になるという効
果がある。さらに、各筐体ユニットのバス同士がきわめ
て短距離で接続できるので、ノイズを拾いにくい。

【００１７】なお、連結部材を、間隔が末広がりの左右
１対の羽根と、これに係合する、間隔が先すぼまりの左
右１対の羽根から構成すれば、構造がシンプルで、信頼
性が高い。

【図面の簡単な説明】

【図１】筐体ユニットの分解斜視図である。

【図２】筐体ユニットの平面図である。

【図３】筐体ユニットの側面図であり、一部が断面で示
されている。

【図４】筐体ユニット同士の連結状態を示す要部側面図
である。

【図５】筐体ユニット同士の連結状態を示す要部平面図
である。

【符号の説明】

１ 箱体 ３ ユニット基板 ７ バス基板 ８ ソケット ９ ソケット １１ ソケット １２ ソケット １６ 一対の羽根（連結部材） １７ 一対の羽根（連結部材）

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上部が開放しており、ここから複数枚のユ
   ニット基板（３）を受け入れる箱体（１）と、上下にス
   ライドさせて箱体同士連結するための、該箱体の両端面
   に設けられた雌雄連結部材（１６，１７）と、該箱体の
   底に水平に支持され、該ユニット基板を内部バスと電気
   的に接続するソケット（８）を複数備えたバス基板
   （７）と、該バス基板の一端に一方は上向き、他端は下
   向きに取り付けられ、上下にスライドさせて箱体同士連
   結するときに同時に嵌合する、隣の筐体ユニットのバス
   基板と電気的に接続するためのソケット（１１，１２）
   からなる電子回路基板用筐体ユニット。
2. 【請求項２】 該連結部材が、箱体の端面にそれぞれ設
   けられた、間隔が末広がりの左右１対の羽根（１７）
   と、これに係合する、間隔が先すぼまりの左右１対の羽
   根（１６）からなる請求項１に記載の電子回路基板用筐
   体ユニット。