JPH028386Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ICカード或いはプリント基板のエ
ツヂ電極等を電気的に接続するためのソケツトに
関するものである。

（従来の技術） ICカード或いはプリント基板のエツヂ電極等
をソケツトに嵌合せしめるに当たり、ソケツト内
の電極との機械的摩擦を避けて容易に挿脱可能と
した手段は従来より種々提案されており、例えば
第４図に示すような機構がある。すなわち、第４
図において、２１はソケツト側のハウジングで、
その内部には２列に並んだ端子２２，２２が開い
た状態で装着されており、該両端子２２，２２の
間にプリント基板のエツヂ電極Ａを挿入した後
に、これを機械的機構２３，２３を用いて強制的
に両端子２２，２２間を閉じ、嵌合状態を得て電
気的に接続する構成である。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、上記の如き従来のソケツトは、複雑な
機構を必要とする欠点があつた。本考案は、この
点を改善したソケツトを提案することを目的とし
たものである。

（問題点を解決するための手段） 上記の目的を達成するための本考案の構成を、
実施例に対応する第１図〜第３図にもとずいて説
明すると、本考案は、相対する電極を段違いに装
着したハウジングの両端外側部に、該ハウジング
の上方開口部方向に延びたガイド部材を回動自在
となるように取付けるとゝもに、該ガイド部材を
前記ハウジグ内の低い側の電極方向に付勢せしめ
たものである。

（作用） そして本考案は前記の手段により、ICカード
或いはプリント基板のエツヂ電極を傾斜したガイ
ド部材内に挿入することにより、該カードの先端
部電極面はソケツト内に両電極間に無摩擦的に挿
入される。

この状態から、ガイド部材をその付勢に抗して
指で押し、これを直立せしめることにより、電極
接点はカード又は基板の電極面に接触しながら、
こじられるようにして押し拡げられる。この押し
拡げられた量が接点圧力となつて嵌合し、両者は
電気的に接続される。そして、手を離せばガイド
部材はその付勢によつて上記傾斜状態に復帰し、
カードの先端は上記と同様ハウジング内の両電極
と非接触状態となり、したがつて無摩擦的にこれ
を抜き取ることができる。

（実施例） 以下図面について本考案を説明すると、１はハ
ウジング、２はハウジング内に装着した電極で、
相対するように二列、すなわち、第２図において
前列２Ａと後列２Ｂとに整列して装着されてい
る。そして、後列側の電極２Ｂ−２は前列側の電
極２Ａ−２より高く（Ｈ）なるように段違いに装
着されており、又各電極２は夫々内側にやゝ傾斜
して取付けられている。

３はICカード或いはプリント基板のエツヂ電
極等Ａを挿通するためのガイド兼保護用のガイド
部材で、断面形状が薄い角筒形をしており、その
下方開口端３Ｂはハウジング１の上方開口端１Ａ
に臨み、前記ガイド部材３の両先端に固着した支
持腕４の回転軸４Ａが、ハウジング１の両端外側
部に設けた軸受部５に支承され、ガイド部材３は
ハウジング１に対し回動自在となるように装着さ
れている。なお、この回転軸４Ａの位置は、相対
する電極２Ａ−２，２Ｂ−２間の中心（Ｈ／２）
となるように設置してある。

６は前記ガイド部材３の位置決めばねで、前面
方向すなわち、前列側の電極２Ａ−２方向に付勢
されており、上記回転軸４Ａを中心にしてガイド
部材３を常時前面方向に傾斜した状態に付勢し且
つ位置決めしている。

７はプリント基板、８はハウジング１を該基板
７に固定するねじ、９は本体カバー、１０はガイ
ド部材３の挿通穴、１１は防塵カバーで、その一
端はガイド部材３に取付けられており、前記挿通
穴１０を下面から塞ぐよう配設されている。

１２はロツク機構で、本体カバー９に設けた突
起１３と、該突起が嵌合する前記防塵カバー１１
の他端部に設けた孔１４とから構成され、１５は
該ロツク機構１２を解除する解除ボタンである。

この実施例のソケツトは、未使用時には第２図
及び第３図の鎖線に示す状態にあり、この状態に
おいて、ガイド部材３の上方開口端３Ａよりカー
ド又は基板のエツヂ電極Ａを挿入する。このと
き、カードＡの先端電極面A₁は、ソケツト１内
の電極２，２と接触することなく所定深さまで挿
入される。

次に、ガイド部材３をばね６の弾性に抗して矢
印方向に押し、回転軸４Ａを中心にして回動し直
立せしめると、電極２の接点はカードＡの電極面
にタツチしながらこじられるようにして押し拡げ
られる。このガイド部材３の回動により、ロツク
機構１２の突起１３が防塵カバー１１の孔１４と
嵌合し、ガイド部材３は直立したこの状態でロツ
クされ、電気的な接続が維持される。

そして、解除ボタン１５を押すと、ロツク機構
１２が解除され、電極圧力が緩和するまでカード
Ａが傾き、圧力がゼロの状態となるので、この状
態でカードを抜き取る。

（考案の効果） 以上説明したように、この考案のソケツトは、
相対する電極を段違いに装着したハウジングの両
端外側部に、該ハウジングの上方開口部方向に延
びたガイド部材を回動自在となるように取付ける
とゝもに、該ガイド部材を前記ハウジング内の低
い側の電極方向に付勢せしめた構成としたゝめ、
ICカード或いはプリント基板のエツヂ電極をソ
ケツトの電極と機械的摩擦が生じることなく挿脱
することができるとゝもに、構造が簡単で廉価に
製造することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は、本考案に係るソケツトの
一実施例を示し、第１図は一部切欠き正面図、第
２図は縦断面図、第３図は要部の断面図、第４図
は従来の説明概念図である。 １……ハウジング、２……電極、３……ガイド
部材、４……支持腕、４Ａ……回転軸、５……軸
受け、６……ばね、７……プリント基板、９……
本体カバー、１１……防塵カバー、１２……ロツ
ク機構、１３……突起、１４……孔、１５……解
除ボタン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相対する電極を段違いに装着したハウジングの
   両端外側部に、該ハウジングの上方開口部方向に
   延びたガイド部材を回動自在となるように取付け
   るとゝもに、該ガイド部材を前記ハウジング内の
   低い側の電極方向に付勢せしめたことを特徴とす
   るソケツト。