JPH0255100B2 - - Google Patents

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JPH0255100B2
JPH0255100B2 JP11245781A JP11245781A JPH0255100B2 JP H0255100 B2 JPH0255100 B2 JP H0255100B2 JP 11245781 A JP11245781 A JP 11245781A JP 11245781 A JP11245781 A JP 11245781A JP H0255100 B2 JPH0255100 B2 JP H0255100B2
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film
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Yukihiro Saito
Yoshimasa Ito
Shiro Asakawa
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、選択性気体透過膜に関するもので、
改善された薄膜としての機械的強度を有し、従つ
て薄膜製造が容易であり、さらに透過係数の大な
る選択性気体透過膜を提供するものである。
従来から混合物や膜を用いて分離する方法があ
るが、これらは逆浸透膜、限外濾過膜等を用いた
ものであり主として液体を対象としていた。一方
混合ガスの膜による分離に関しては、その選択
率、透過量が不十分であつたためにほとんどがか
えりみられることがなく、フイルムの気体透過現
象の応用としてはむしろ逆に包装用のガスバリヤ
ーフイルムが中心となつていた。
空気の成分のうちの21%をしめる酸素は、生産
上はもちろん内燃機関、製鉄工業、食品工業、医
療機器、廃棄物処理をはじめ産業上最も重要な原
料であり、従つて空気から酸素を効率よく安価に
容易に分離する方法が望まれてきた。
膜を使用しないで空気中より酸素、または窒素
を分離する方法としては従来ゼオライトまたは特
殊なカーボンからなる分離剤に空気を通して分離
する方法が知られている。しかしながら、この方
法は連続的に富化酸素または窒素を供給できない
という欠点を持つている。
これに対し膜による分離法は、富化酸素または
窒素を連続的に供給できるため産業上きわめて大
きな利点を有している。
このため選択分離性が高く、かつ透過量の大な
る分離膜が望まれており、現在まで高分子薄膜を
用いた方法が既にいくつか報告されている。
高分子薄膜を用いて空気中より酸素または窒素
を分離する場合には、高分子薄膜の酸素または窒
素に対する透過係数の大小薄膜としての機械的強
度および薄膜化技術が重要な問題となる。現在報
告されている材料で比較的透過能のすぐれている
物資としては、天然ゴム、ポリブタジエンのごと
き合成ゴムや、更にすぐれたものではシリコーン
ゴムなどがある。このうちシリコーンゴムに関し
ては、ほとんど全ての気体に対して他のいかなる
高分子材料よりもすぐれた透過能を示し、各気体
の分離比は小さくなるが実用上好都合な高分子材
料と考えられる。シリコーンすなわちポリオルガ
ノシロキサンは、分子間相互作用が低くシロキサ
ン結合の屈曲性が大きいという性質を有している
が、これが気体透過能にすぐれる要因として解釈
されている。しかしこの反面上記性質は、機械的
強度の低下と密接な関係を有しており、高分子鎖
間の相互作用の小さいことは、全体として高分子
を非晶質化すると共に更に進んで機械的強度を著
しく低下させる原因ともなつている。従つてシリ
コーンの場合には加硫処理によつて架橋し、シリ
コーンゴムとしてでしか分離膜への利用はできな
い。一般的な構造材料としてのシリコーンゴム
は、周知のように非常にすぐれた耐候性と十分な
機械的強度を有しているが、これを気体透過用薄
膜として用いるためには上記の加硫処理が薄膜製
造上大きな欠点となつていた。
上記した欠点を克服し、製膜法を容易ならしめ
るために、たとえばポリジメチルソロキサン―ポ
リカーボネートのごときシリコーンと他の高分子
とのブロツク共重合体が提案されている。この様
な共重合体は、ポリジメチルシロキサン単体に他
の高分子が導入されるため、シリコーンゴムと比
較して気体透過能は低下するが、高分子全体とし
ては加硫処理を行なわなくても薄膜化が可能な機
械的強度をもち、しかも有機溶剤可溶性の高分子
となるため、製膜にキヤスト法、その他の一般的
な方法が利用できる薄膜化が非常に容易となる。
しかし反面このブロツク共重合体はシロキサン
含有率が約60%と低く、気体透過能はシリコーン
に比べ3分の1に低下する。このことからさらに
シロキサン含有率を増加し、かつ実用上十分な薄
膜時の機械的強度を持つ共重合体が得られれば、
上記ブロツク共重合体よりすぐれた気体透過能を
有する気体透過膜を得ることが可能であると思わ
れる。
これらの考えに従い本発明者らは3次元化共重
合体を合成し、高シロキサン含有率でしかも薄膜
時の機械強度にすぐれた材料を考案した(特願昭
54―101879)。しかしこの場合3次元化反応のた
めゲル化を生じることがしばしばある。また共重
合体中にかなりの量の反応性基が残存しこれが殆
んど親水性基であるため、ラングミユア法で製膜
する際膜表面に多量の水滴が付着した。従つて水
切り過程を製膜時に行わなければならず、多量
に、連続的に製膜する際問題となつた。
本発明者は、以上の考察に基づきポリオルガノ
シロキサンと他の高分子物質の種々の反応を検討
した結果、α,ω―2官能性ポリシロキサンを用
い、これにスチレン系高分子(A)と末端官能性高分
子(B)の混合物を反応させて得られる共重合体を見
いだした。本共重合体は、ゲル化が生じ難く、有
機溶剤に可溶性であり、かつ架橋構造から由来す
る十分な機械的強度を持ち、さらにシロキサン含
有率が約70%〜80%に達し、酸素透過係数が1.7
〜4.0×10-8c.c.(STP)cm/cm2・sec・cmHg)以
上と大きくすることができ、かつ製膜時、膜表面
に水滴が付き難く製膜が容易であるなどの特徴を
示した。
以下このようにして得られた共重合体について
更に詳しく説明する。
スチレン系高分子(A)に、α,ω―2官能性ポリ
シロキサン、特に一般式 (但し、Zはスチレン系高分子(A)、さらに末端
官能性高分子(B)と反応しうる基で、アミノ基、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピル
アミノ基の官能基である。RおよびR′は水素原
子、メチル基、フエニル基、ハロゲン化アルキル
基、ビニル基から成る群より選ばれる。)で示さ
れるα,ω―2官能性ポリシロキサンを反応せし
め共重合体を得る。この時、nは5以上200以下
が良く好ましくはnが9以上150以下であつた。
nの数が5未満の小さい場合すなわちα,ω―2
官能性シロキサンオリゴマーでは一定の重合度の
スチレン系高分子と反応させた場合、ゲル化物が
多量に生成した。これは3次元化網状構造の濃度
が非常に高くなるためと考えられる。nが大きく
なるに従いゲル化物の生成量は減少し、代つて可
溶性重合体の生成量が増加してくる。しかしnが
ある程度以上増加すると、増加に従つてα,ω―
2官能性ポリシロキサンの末端官能基は相対的反
応性を低下させ、また相手高分子との相溶性の悪
化を招く。従つて、スチレン系高分子に対して一
定量反応するともはやポリシロキサンは導入され
なくなる。これに対し、末端官能性高分子(B)を導
入するとα,ω―2官能性ポリシロキサンはこれ
と反応し、実質的にnを増加させたことと同等の
効果を示し、ゲル化が抑制され、結果としてシロ
キサンを多量に含有させることができる。
ここで言うスチレン系高分子は、一般式が 但しR3は水素原子、アルキル基、ハロゲン原
子より選択される置換基、Yはハロゲン原子、ア
ルキル基より選択される置換基、Xは水酸基、l
は0〜2、mは1〜3の範囲の値で、kは整数を
示す。)で表わされる材料であり、例えば代表的
な例はポリ―p―ヒドロキシスチレン、ポリ―p
―ヒドロキシスチレン臭素化物及びこれらの混合
体、ポリ―o―ヒドロキシスチレン、ポリ2,5
ジヒドロキシスチレンなどであり、或はまた例え
ばポリ―p―ヒドロキシスチレンを後述のように
α,ω―2官能性ポリシロキサンと反応させる
時、ポリ―p―ヒドロキシスチレン中に含有され
る水酸基の一部を予め、トリメチルシリル化、ア
ルキル化などによつてエーテル化し、α,ω―2
官能性ポリシロキサンとの反応量を制御するよう
にした構成体でもよい。なお、スチレン系高分子
は他の皮膜性にすぐれた高分子、例えばポリアク
リル酸エステルなどと共重合化されていてもよ
い。
一方末端官能性高分子(B)は、一般式が H(―O―R1―R2iR1―OH (但しR1は2価のフエノール残基、R2は前記
フエノール性水酸基と縮合し、ポリエステル、ポ
リエーテル、ポリウレタンなどを形成し得る反応
性残基を示し、iは整数を示す。)で示される末
端官能性は必ずしも水酸基だけでなく、各種の反
応性基が選択し得るが、α,ω―2官能性ポリシ
ロキサンとの反応においては、水酸基が好適であ
つた。かかる末端官能性ポリマーの代表的な例は
下記の構造を含む高分子である。
またスチレン系高分子(A)と末端官能性高分子(B)
の分子量の変化によつても反応性は影響される。
特に本共重合体の特徴である3次元構造に対して
スチレン系高分子(A)の分子量が影響し、重量平均
分子量(MW)が1000から30000の範囲が良好で
あつた。末端官能性高分子(B)の分子量は、その反
応性の点から重量平均分子量MWが2000から
20000の範囲が最適であつた。
以上のようにして選ばれた3種類の高分子、す
なわち、α,ω―2官能性ポリシロキサン、スチ
レン系高分子、末端官能性高分子は、適当な溶剤
中で三者を加熱撹拌することによつて容易に三次
元化され、かつ有機溶剤に可溶な高分子として得
ることができる。生成された高分子の構造は十分
には同定できないが、スチレン系高分子をシロキ
サン鎖によつて架橋した基本構造を有し、且つ前
記シロキサン鎖には部分的に末端官能性高分子が
ブロツク共重合化した単位を含んでいると想像さ
れる。
共重合体合成に於ける反応についてさらに詳細
に述べると、例えば、α,ω―2官能性ポリシロ
キサンとしてα,ω―(ジエチルアミノ)ポリジ
メチルシロキサンを選んだ場合、下式のように、
スチレン系高分子または末端官能性高分子に含ま
れるフエノール性水酸基と反応する。そして酸素
―珪素結合を生成する。この時α,ω―2官能性
ポリシロキサンの官能性基としては、ハロゲン、
水酸基、アルコキシル基、アミノ基、アルキルア
ミノ基、アシルオキシ基などが有効で特に反応の
容易さから、アミノ基、アルキルアミノ基が好ま
しい。
スチレン系高分子、末端官能性高分子に含まれ
るフエノール性水酸基同志は反応しないから、ス
チレン系高分子の水酸基は必ずα,ω―2官能性
ポリシロキサンと反応してシロキサン鎖をグラフ
トさせたようになる。シロキサン鎖の他の末端は
まだ官能性基を有しているため、さらに末端官能
性高分子、またはスチレン系高分子と縮合する。
スチレン系高分子と縮合すれば必ず架橋構造が生
成され、反応は終了する。したがつて架橋点が多
く生成され、ゲル化が生じ易い。末端官能性高分
子と縮合すれば、系にα,ω―2官能性ポリシロ
キサンが残存していなければ架橋構造にならずに
反応は終了する。残存していればさらにこれと縮
合して鎖延長が起こる。したがつて、共重合体の
典型的な構造の一つを想定すると下図のようにな
る。上述のように、末端官能性高分子の機能の一
つは架橋点の生成の制御にもある。
図中Y成分は末端官能性高分子であり、A部分
が多官能性高分子でポリヒドロキシスチレンを、
Cがポリシロキサン部でポリジメチルシロキサン
の場合に合成される共重合体の例を示す。
このようにして得られた高分子材料は、架橋構
造に基づくと考えられる十分な機械的強度、とり
わけ薄膜時の皮膜強度を有し、溶媒可溶性であ
り、従つてキヤストその他の方法で容易に薄膜化
が可能であり、また末端官能性高分子の導入によ
り、膜の撥水性が向上して連続製膜が容易となつ
た。ちなみに共重合体のベンゼン溶液を用い、ラ
ングミユア法で容易に0.2μm以下の薄膜を得るこ
とができた。また気体透過性は本質的にポリジメ
チルシロキサンが有している高透過能を十分維持
し、透過係数は酸素で1.7×10-8から4.0×10-8c.c.
(STP)cm/cm2・sec・cmHg以上に達し、シリコ
ーンゴムの酸素透過係数6.0×10-8c.c.(STP)
cm/cm2・sec・cmHgの2分の1以上の高透過能を
示した。また分離係数は2.2〜2.7と高い値を示
す。
以下本発明の具体的な実施例について説明す
る。
なお、本発明に用いられた反応は単純な反応で
あり、その組合せは極めて多く、且つ当該業者間
においては容易にその組合せを達成できる。従つ
て以下に述べる実施例は最も代表的なものであ
り、本発明はこれらに限定されるものでなない。
実施例 1 スチレン系高分子(A)成分としてポリヒドロキシ
スチレン(マルゼンレジンM,w≒5000)を、
末端官能性高分子(B)成分として化学構造が で示されるポリウレタン(w≒4500)を用い、
ポリヒドロキシスチレン3gとポリウレタン2g
を1,4―ジオキサン300mlに溶解し、N2ガス吹
込、スターラー撹拌下、80℃に加熱し、これに
α,ω―ビス(ジエチルアミノ)ポリジメチルシ
ロキサン(n≒30)を15g滴下ロートより約30分
かけて添加する。添加後80℃の温度のまま約3時
間反応させる。反応終了後室温まで冷却し、次い
で反応溶液を濾過する。濾液を多量のメタノール
に投入して反応沈殿物を得る。反応沈殿物を再沈
法によつて精製後、真空乾燥して精製された共重
合体を得た。共重合体の赤外吸収スペクトルは水
酸基に基づく3400cm-1付近の吸収の減少と1100cm
-1付近のシロキサン結合に基づく吸収の出現、増
加が認められた。GPC(ゲルパーミエーシヨンク
ロマトグラフイー)による分子量分布の測定結果
からは分子量が約100万から2万(参照ポリスチ
レン)にわたるブロードなクロマトグラフが得ら
れた。元素分析と共重合体の紫外吸収スペクトル
分析から共重合体中のジメチルシロキサン成分の
含有率を分析した結果、その含有率は67%であつ
た。次に気体透過特性を知るために、共重合体を
テトラヒドロフランに溶解し流延法により製膜し
て気体透過係数の測定を行つた。この製膜法では
膜厚が20μmから400μm位までのピンホールのな
い膜が調整でき、それぞれの膜厚で透過測定を行
つた結果、透過係数値の変化はなく酸素で1.78×
10-8c.c.・cm/cm2・sec・cmHg、窒素で7.1×10-9
c.c.・cm/cm2・sec・cmHgで分離係数αは2.50であ
つた。薄膜化はラングミユア法で行ない、多孔質
ポリプロピレンフイルム(日本ポリプラスチツク
社製ジユラガード2400)を支持体として用いた。
気体流量よりその膜厚を計算した結果、約1500Å
で、本方法によりピンホールのない薄膜が容易に
得られた。この薄膜は二次側を常圧にし1次側を
5気圧まで加圧しても十分耐えられる機械的強度
を有している。
実施例 2 スチレン系高分子(A)成分としてポリヒドロキシ
スチレン(マルゼンレジンM,w≒5000)を、
末端官能性高分子(B)成分として化学構造が で示されるポリスルホン(w≒7500)を用い、
ポリヒドロキシスチレン3gとポリスルホン2g
を1,4―ジオキサン300mlに溶解し、N2ガス吹
込、スターラー撹拌下、80℃に加熱し、これに
α,ω―ビス(ジエチルアミノ)ポリジメチルシ
ロキサン(n≒30)を15g滴下ロートより約30分
かけて添加する。添加後80℃の温度のまま約3時
間反応させる。反応終了後室温まで冷却し、次い
で反応溶液を濾過する。濾過を多量のメタノール
に投入して反応沈殿物を得、反応沈殿物を再沈法
によつて精製後、真空乾燥して精製された共重合
体を得た。共重合体の赤外吸収スペクトル変化及
び分子量分布特性は実施例1の場合と同様であつ
た。また、実施例1と同様の方法で共重合体中の
ジメチルシロキサン成分の含有率を分析した結
果、含有率は70%であつた。気体透過係数につい
ても実施例1と同様の方法で測定した結果、酸素
で2.0×10-8c.c.・cm/cm2・sec・cmHg、窒素で8.1
×10-9c.c.・cm/c.c.・sec・cmHgで分離係数αは
2.50であつた。薄膜化はラングミユア法で行な
い、多孔質ポリプロピレンフイルム(日本ポリプ
ラスチツク社製ジユラガード2400)を支持体とし
て用いた。本法で気体流量よりその膜厚を計算し
た結果、約1500Åでピンホールのない薄膜が容易
に得られた。この薄膜は二次側を常圧にし一次側
を5気圧まで加圧しても十分耐えられる機械的強
度を有している。
実施例 3 スチレン系高分子(A)成分としてポリヒドロキシ
スチレン(マルゼンレジンM,w≒5000)を、
末端官能性高分子(B)成分として化学構造が で示されるポリエーテル(w≒4000)を用い、
ポリヒドロキシスチレン3gとポリエーテル2g
を1,4―ジオキサン300mlに溶解し、N2ガス吹
込、スターラー撹拌下、80℃に加熱し、これに
α,ω―ビス(ジエチルアミノ)ポリジメチルシ
ロキサン(n≒20)を15g滴下ロートより約30分
かけて添加する。添加後80℃の温度のまま約3時
間反応させる。反応終了後室温まで冷却し、次い
で反応溶液を濾過する。濾液を多量のメタノール
に投入して反応沈殿物を得、反応沈殿物を再沈法
によつて精製後、真空乾燥して精製された共重合
体を得た。共重合体の赤外吸収スペクトル変化お
よび分子量分布特性は実施例1の場合と同様であ
つた。また、実施例1と同様の方法で共重合体中
のジメチルシロキサン成分の含有率を分析した結
果、含有率は67%であつた。気体透過係数につい
ても実施例1と同様の方法で測定した結果、酸素
で3.0×10-8c.c.・cm/cm2・sec・cmHg、分離係数
αは2.4であつた。薄膜化はラングミユア法で行
ない、多孔質ポリプロピレンフイルム(日本ポリ
プラスチツク社製ジユラガード2400)を支持体と
して用いた。本法で気体流量よりその膜厚を計算
した結果、約1500Åでピンホールのない薄膜が容
易に得られた。この薄膜は二次側を常圧にし一次
側ほ5気圧まで加圧しても十分耐えられる機械的
強度を有している。
実施例 4 実施例2においてスチレン系高分子(A)成分だけ
を変化し、下記一般式で表わされるブロム化ポリ
ヒドロキシスチレン(マルゼンレジンMB,w
≒6000)を用いた場合、それぞれの 仕込み量もそのままで、反応条件も同一で共重合
体が合成できた。得られた共重合体の赤外吸収ス
ペクトル変化、分子量分布特性も殆ど実施例2と
変わりがなかつた。気体透過性は酸素で2.1×
10-8c.c.・cm/cm2・sec・cmHg、酸素と窒素の分離
係数は2.5であつた。薄膜化をラングミユア法を
使い、多孔質ポリプロピレンフイルム(日本ポリ
プラスチツク社製ジユラガード2500)を支持体し
て用いた。気体流量よりその膜厚を計算した結
果、約2000Åで、本方法によりピンホールのない
薄膜が容易に得られた。この薄膜は二次側を常圧
にし一次側を5気圧まで加圧しても十分耐えられ
る機械的強度を有している。
実施例 5 実施例3においてスチレン系高分子(A)成分だけ
を変化し一般式が下記であらわされる部分的にト
リメチルシリル化したポリヒドロキシスチレン
w〜6000、シリル化度〜40%)を用いた。
各成分の仕込量、反応条件は実施例3と同様で
共重合体が合成できた。得られた共重合体の赤外
吸収スペクトル変化、分子量分布特性も殆ど実施
例3と同じであつた。気体透過性は酸素で4.0×
10-8c.c.・cm/cm2・sec・cmHg、酸素と窒素の分離
係数は2.2であつた。薄膜化をラングミユア法で
多孔質ポリプロピレンフイルム(日本ポリプラス
チツク社製ジユラガード2500)を支持体として用
いた。気体流量よりその膜厚を計算した結果、約
1000Åで、本方法によりピンホールのない薄膜が
容易に得られた。
以上の実施例においては、α,ω―2官能性ポ
リシロキサンとしてビス(ジエチルアミノ)ポリ
ジメチルシロキサンを、スチレン系高分子として
は主としてポリヒドロキシスチレンを用いた。ま
た末端官能性高分子としてはビスフエノール末端
を有する高分子を用い場合を示した。しかしなが
ら、珪素原子上に反応性基を有する官能性シロキ
サンが他のフエノールのような活性水素を有する
化合物と縮合反応することは当該業者にあつては
極めてよく知られた反応であり、本発明はこれに
よつて適用できる組合せの任意のものを利用する
ことが可能である。またこれを実現する製造条件
も簡単で、製造コストの安価なすぐれた方法であ
る。
以上説明したように、本発明による選択性気体
透過膜は、十分な機械的強度を持ち、しかも気体
透過能は酸素で1.7×10-8から4.0×10-8c.c.(STP)
cm/cm2・sec・cmHg以上に達した。また酸素と窒
素の透過係数の比も2.2〜2.7と高い分離係数を有
する。
この選択性気体透過膜は、酸素、窒素以外の気
体にも使用でき、また用途としては内燃機関、製
鉄工業、食品工業、医療機器、廃棄物処理等に実
用上使用可能である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 多官能性高分子と末端官能性高分子の混合物
    と、α,ω―2官能性ポリシロキサンから得られ
    る架橋型共重合体を主成分とし、多官能性高分子
    が側鎖に芳香環をもつスチレン系高分子で、一般
    式が (但し、R3は水素原子、アルキル基、ハロゲ
    ン原子より選択される置換基、Yはハロゲン原
    子、アルキル基より選択される置換基、Xは水酸
    基、lは0〜2、mは1〜3の範囲の値で、kは
    整数を示す)で表される材料であり、末端官能性
    高分子は、一般式が H(―O―R1―R2iR1―OH (但しR1は2価のフエノール残基、R2は前記
    フエノール性水酸基と縮合し、ポリエステル、ポ
    リエーテル、ポリウレタンなどを形成し得る反応
    性残基、iは整数を示す)で表わされる材料であ
    ることを特徴とする選択性気体透過膜。 2 α,ω―2官能性ポリシロキサンの一般式が (但し、R,R′はメチル基、フエニル基、ビ
    ニル基、水素原子、ハロゲン化アルキル基から成
    る群より選ばれる置換基、Zはアミノ基、ジメチ
    ルアミノ基、ジエチルアミノ基およびジプロピル
    アミノ基より成る群より選ばれる官能基である)
    で表される材料である特許請求の範囲第1項記載
    の選択性気体透過膜。
JP11245781A 1981-07-17 1981-07-17 選択性気体透過膜 Granted JPS5814926A (ja)

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JP11245781A JPS5814926A (ja) 1981-07-17 1981-07-17 選択性気体透過膜
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EP82303791A EP0070730B1 (en) 1981-07-17 1982-07-19 Selective gas-permeable films
DE8282303791T DE3267790D1 (en) 1981-07-17 1982-07-19 Selective gas-permeable films

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