JPH0253576B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は壁式鉄筋コンクリート構造物の配筋
工法に関するものである。

従来現場打ちコンクリートによる壁式鉄筋コン
クリート構造物の施工に際しては施工現場におい
て縦横の壁鉄筋を組立てながら配筋しており、そ
の施工手間は相当にかかり、かつ煩雑である。さ
らに壁の交差部分においては鉄筋が交錯し、コン
クリートの打込みに際して充填性が悪くなる恐れ
があつた。また、コンクリートの乾燥収縮による
ひび割れが不特定位置に発生し、防水や仕上げに
問題を生じていた。

この発明は前記問題点を解消すべくした工法で
あり、その詳細を図示した実施例によつて説明す
る。

施工に際しては先ず鉄筋パネル１を予め工場等
において組立編成してプレハブ化しておく。そし
てこの鉄筋パネル１は壁面に相応する大きさ、す
なわち壁幅またはスパンの横幅と、階高または上
下重ね継ぎする場合は階高より僅か大きい高さを
有し横筋２と縦筋３および壁ばりの主筋４を図示
したように二重配筋による格子状に組立ててあ
る。なお開口部のある場合は適宜その箇所の鉄筋
を省いておく。

以上の鉄筋パネル１を略壁厚に相当する間隔を
おいて直列状、十字状またはＴ字状に配置する。
また隣接する鉄筋パネル１相互を壁ばりの上下主
筋４，４を一方または双方の鉄筋パネルからスラ
イドさせ、あるいは現場でガス圧接接合して接合
部まで突出状をなすよう延長突設し、かつ前記上
主筋４をスラブ高さの位置とした二重配筋の鉄筋
パネル１から突設した連結筋によつて鉄筋パネル
１，１を連接状態とする。

次いで鉄筋パネル１の周囲に型枠（図示せず）
を配し、コンクリート５を打設する。その際パネ
ル配筋のない接合部においては現場打ちコンクリ
ートの乾燥、ひび割れが集中して入り易くなるの
で、ここに亀裂誘発目地６を設け、その目地６内
にコーキングを施して外壁からの漏水を防ぎ、か
つ亀裂の生ずる箇所を定めておくことにより防水
対策を容易とする。

なお上下階の鉄筋パネル１の垂直接合は縦筋３
を延長した重ね継ぎの外、ガス圧接や機械式継手
によつて接合する。

この発明は以上の構成からなり、集合住宅等の
壁式鉄筋コンクリート構造においては二重配筋に
よる格子状をなす壁配筋および壁ばりの配筋の大
部分が同一であるところより、これをプレハブパ
ネル化することにより現場組立の省力化ができ
る。また壁交差部においては壁ばりの上下主筋を
突設して連結筋として鉄筋パネル相互を連接状態
とするので鉄筋の配筋本数が少なくなり、組立て
が容易であり、かつコンクリートの充填性がよ
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は鉄筋パネルの配置の概要を示した平面
図、第２図、第３図および第４図は壁要部の横断
面図、第５図は鉄筋パネルの配置の概要を示した
立面図、第６図は鉄筋パネルの接合部斜視図であ
る。 １……鉄筋パネル、２……横筋、３……縦筋、
４……壁ばりの主筋、５……コンクリート、６…
…目地。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 壁面に相応する大きさに、横筋２と縦筋３お
   よび壁はりの上下主筋４，４をもつて予め二重配
   筋による格子状に組立てプレハブ化した鉄筋パネ
   ル１を構成しておき、前記鉄筋パネル１を略壁厚
   に相当する間隔をおいて直列状、十字状またはＴ
   字状に配置するとともに、かつ隣接する鉄筋パネ
   ル１相互を壁ばりの上下主筋４を突設した連結筋
   によつて連接状態として壁コンクリートを打設す
   るようにしてなることを特徴する壁式鉄筋コンク
   リート構造物の配筋工法。