JPS6025574B2 - 壁式プレハブ建築構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、壁式プレハブ建築構造に関し、その目的は
接合組立工事の省力化、簡易化を行なうとともに、構造
性能の向上を計ることにある。

従来、一般に実施されている壁式プレハブ建築構造にお
いては、プレキャストコンクリート壁板相互の接合には
鋼板や鉄筋を現場溶接しているが、溶接の管理が困難で
あり、また熱応力によるひびわれが発生する等の問題点
がある。さらに、これらの現場溶接作業、プレキヤスト
板の欠き込み部におけるコンクリート詰め、鉛直接合部
の型枠取り付けとコンクリート打込みなど現場における
作業が繁雑であり、壁面の仕上りもうまくゆかない等の
問題点がある。以下、その詳細を図示した実施例によっ
て説明する。

プレキャスト鉄筋コンクリート壁板Ａ（ＰＣ壁板という
）にはその両側天端面に縦筋１が突設され、また床スラ
ブとの一体性をもたらすジベル状のシャーコネクター２
が突設してある。

またＰＣ壁板Ａの下端面にはスプラィススリープ３が閉
口し、このスリーブ３には前記縦筋１が挿入してある。
・以上のＰＣ壁板Ａを連接し、鉛直接合部には接合筋
を設けず、床レベルにおいて前記ＰＣ壁板間に跨って接
合筋４を集中的に配筋する。

なお、この接合筋４はＰＣ壁板Ａの交叉状況に応じて直
線状あるいはＬ状等に壁板Ａの縦筋１に沿わせて配筋す
る。鉛直接合部に生じた空隙にはモルタルまたはコンク
リート５を充填する。そして、以上の接合筋４は床スラ
ブ６のコンクリート打ちに際してコンクリート中に埋設
する。次いで、上階のＰＣ壁板Ａを建込み、下階のＰＣ
壁板Ａから突設した縦筋１を床スラブ６の上方で上階の
ＰＣ壁板Ａの下部に埋設したスリーブ３に綾めて接続す
る。

ところで床スラブ６力坪Ｃ板の場合、そのＰＣ板の端部
に凹溝７を形成する欠込み８を形成し、この凹溝７に接
合筋４を配設し、コンクリートをその凹溝７内に打設す
る。

なお、接合筋４の端部にはそれぞれフック９を形成して
おく。この発明は以上の構成からなり、連接するＰＣ壁
板は両者に跨って床レベルのおいて集中的に配した接合
筋によって接合され、上下のＰＣ壁板は床スラブより上
方へ突出した縦筋をスリーブで接続して接合されること
になる。

したがって、施工管理に難点のある現場溶接を用いずに
ＰＣ壁板が接合でき、熱りＥ、力によるひびわれ発生の
心配がない。またブレキャスト板を密接して配置するこ
とができるので型枠を取り付ける必要がなく、層間に接
合筋を設けてないので鉛直接合部の施工は大中に省力さ
れる。また、床スラブレベルに集中的に配筋した接合筋
により、壁体と床スラブの一体性も増し、さらに床スラ
ブ部分を突き抜けて突出する縦筋によって上下の壁体が
接合されるので、建物全体としての−体性も増し、構造
的に優れている。

また、壁面に欠き込み部や現場打ち面がないので、平滑
で仕上り体裁がよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は施工過程の概要を示した斜視図、第２図、第３
図、第４図および第５図はＰＣ壁板と接合筋の配置状態
の平面図、第６図はその縦断面図、第７図、第８図、第
９図および第１０図はＰＣ肇板を使用した場合の接合筋
の配筋状態の平面図、第１１図はその縦断面図である。 Ａ・・・…ＰＣ壁板、１・・・・・・縦筋、２・…・・
シャーコネクタ−、３…・・・スリーブ、４・…・・接
合筋、５・・・…モルタルまたはコンクリート・６……
床スラブ、７・・・・・・凹溝、８・・・・・・欠込み
、９・・…・フック、１０……敷きモルタル。第２図 第３図 図 船 第４図 第５図 第６図 第７図 第８図 第１０図 第９図 第１１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ プレキヤストコンクリート壁板Ａの天端面に床スラ
   ブ６との一体性をもたらすジベル状のシヤーコネクター
   ２を突設するとともに、壁板Ａの縦筋１をこの天端面両
   側より突出させ、横方向については壁板Ａの鉛直接合部
   には接合筋を設けず、床スラブ６レベルにおいて接合筋
   ４を壁板Ａ間に跨つて前記縦筋１に沿わせるようにして
   集中的に配筋し、上下方向については下側の壁板Ａの縦
   筋１の上端を床スラブ６より上方で上側の壁板Ａ下端に
   埋設したスリーブ３によつて接合してあることを特徴と
   する壁式プレハブ建築構造。