JP2734946B2 - コンクリート製壁構造体の構築方法 - Google Patents

コンクリート製壁構造体の構築方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多室断面構造のプレキ
ャスト鉄筋コンクリート部材を埋設型枠として使用して
型枠工事の作業を低減するのみでなく、埋設型枠に使用
されている鉄筋が埋設型枠およびコンクリート製壁構造
体本体の水平補強筋として機能するコンクリート製壁構
造体の構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリート製埋設型枠は、従来よ
りコンクリート部材の構築用部材の一つとして使用され
ており、吊り床版橋の底部や建築梁部材の底部あるいは
底部と側部で同時に使用する例がある。
【0003】壁部材は建築構造部材として多用されてい
るが、この壁部材の構築に埋設型枠を使用した例は見当
たらない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】コンクリート製壁構造
体としては一般の建築用壁構造体の他、土木用壁構造体
があり、その代表例としては橋脚が挙げられる。道路橋
の場合、道路の幅員と略同じ幅を有する上部桁をできる
だけ均等に支持する必要性および経済設計の点から、上
部桁幅と略同じ幅を有する壁構造体が橋脚として多用さ
れている。
【0005】橋梁が更に大規模になると、同様の理由か
ら上部桁幅と略同じ幅を有する中空長方形断面の橋脚が
採用されている。
【0006】この橋脚は構造的には壁構造体そのもの、
もしくは壁構造体の組み合わせであり建築用壁構造体と
同じであるが、以下の点で建築用壁構造体と異なる。
【0007】(1)形状的に寸法が大きい。
【0008】(2)設計条件として、剪断力のみならず
大きな軸力を受けること。
【0009】(3)施工条件として、屋外施工であるこ
と。
【0010】このため、橋脚ひいては土木用壁構造体の
施工に関しては、次の点が要望されている。
【0011】(1)型枠面積の増大対策としての型枠工
事の簡素化。
【0012】(2)鉛直方向補強材(鉄筋あるいは鉄
骨)の大地震時の座屈を抑制する合理的な水平方向の補
強方法の開発。
【0013】(3)天候にあまり左右されない施工方法
の開発。
【0014】この要望に応えるため、埋設型枠の使用が
考えられるが、(1)梁部材用埋設型枠の壁構造体への
転用は、梁部材と壁構造体とは著しく形状が異なるため
事実状不可能である。(2)吊り床版橋用板状埋設型枠
の壁構造体への転用は可能であるが、本来床版用のもの
であるので壁構造体用には両面に使用する必要があり型
枠工事の簡素化の効果が不十分であるのみでなく、この
板状埋設型枠は鉛直方向補強材の座屈を抑制する機能を
有しないので転用する意味がない、との理由で従来の埋
設型枠の使用では、かかる要望に応えることができない
のが現状である。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる従来の
鉄筋コンクリート製埋設型枠にとらわれることなく、新
規な構成の鉄筋コンクリート製埋設型枠を使用すること
によって、埋設型枠に使用されている鉄筋が埋設型枠お
よびコンクリート製壁構造体本体の補強筋として機能す
るのみならず、埋設型枠とりわけ隔壁部に使用されてい
る水平補強筋が有効に作用して鉛直補強材の座屈を抑制
する機能を有するコンクリート製壁構造体を構築する方
法を提供するものである。
【0016】本発明は、両側の外壁とその間を連結する
隔壁から構成され、外壁および隔壁は水平方向補強筋に
より補強されている多室断面構造のプレキャスト鉄筋コ
ンクリート部材を埋設型枠とし、該埋設型枠を水平長手
方向および鉛直方向に結合して組立体を形成し、組立体
の水平長手方向接合部の隙間を外側から覆い、組立体内
部の空洞に鉛直方向に補強材を設置した状態で組立体内
部空洞に本体コンクリートを充填することを特徴とする
コンクリート製壁構造体の構築方法である。
【0017】本発明の第一の要点は独自の構成のプレキ
ャスト鉄筋コンクリート部材を埋設型枠として使用する
点である。このプレキャスト鉄筋コンクリート部材は水
平断面が多室となるように両側の外壁とその間を連結す
る隔壁とのみから構成され、外壁には製造時に水平補強
筋が埋設されその両端が長手方向にコンクリートより突
出している。隔壁部には隔壁および外壁で取り囲まれた
空洞を取り巻くように水平補強筋が埋設されるか、ある
いは両端を外壁の水平補強筋に連結し隔壁を水平に貫通
する形で水平補強筋が埋設されている。外壁および隔壁
には鉛直補強筋を埋設する必要はないが水平補強筋の配
筋を円滑に行うため適宜使用される。また、埋設型枠の
内面には本体コンクリートとの一体性を向上させるため
凹凸加工を施して置くことが好ましい。水平断面の部屋
(空洞部)の形状は通常は長方形であるが三角形や三角
形と六角形との組み合わせとなるように隔壁を設けても
よい。隔壁は埋設型枠の高さ方向に全面に設ける必要は
なく、寧ろ、一部に切り欠きや孔を設けておき、本体コ
ンクリートとの一体性を向上させ、かつ、その切り欠き
や孔を利用して壁構造体本体用の水平補強筋を配置する
ことができるようにしておくのが好ましい。
【0018】本発明の第二の要点は上記の埋設型枠を水
平長手方向および鉛直方向に結合して組立体を形成し、
組立体の水平長手方向接合部の隙間には通常の転用型枠
を外側から取りつけて封鎖して組立体と転用型枠とで大
きな合成型枠を形成し、その内部の空洞に鉛直方向に補
強材を設置した状態で組立体内部空洞に本体コンクリー
トを充填して本体のコンクリート製壁構造体を構築する
点である。埋設型枠の水平長手方向の結合は、埋設型枠
の両外壁から突出している水平補強筋により重ね継手を
形成し通常の継手部補強の配筋を施し接合部の隙間に通
常の転用型枠を外側から取りつけて封鎖しておき、後か
ら打設する本体コンクリートによって一体化することに
よって行われる。埋設型枠の鉛直方向の結合は既設置の
埋設型枠の上に積み重ねて行くだけでも良いが結合を強
固にする意味で既設置の埋設型枠の上面にセメントモル
タルを施しながら積み重ねるのが好ましい。積み重ねら
れる各段の埋設型枠の水平長手方向の接合部は段ごとに
位置をずらし千鳥状に配置するのが応力分散の面から好
ましい。組立体の水平長手方向中間部に使用される埋設
型枠は両端から水平補強筋が突出し両端の部屋が開放さ
れた形状であり、組立体の水平長手方向端部に使用され
る埋設型枠は接合部側のみ水平補強筋が突出し、接合部
側の部屋のみが開放された形状である。中空長方形断面
の橋脚を構築するための組立体のように水平長手方向に
環状に組立てる場合には全ての埋設型枠が上記の中間部
型である。本体壁構造体の鉛直補強材としては通常鉄
骨、鋼管、箱型鋼管などが使用され、必要に応じ鉄筋も
併用される。また、鉄筋のみの場合もある。組立体は、
通常は予め所定の位置に配置された鉛直補強材を取り囲
むように上方から埋設型枠を落とし込みながら水平、鉛
直両方向に結合して組立てられ、必要に応じ組立て途中
で壁構造体本体用の水平補強筋を配置する。
【0019】本発明は、このように構成されているの
で、次のような効果がある。(1)プレキャスト鉄筋コ
ンクリート部材を埋設型枠として使用できるので型枠工
事を大幅に効率化できる。(2)埋設型枠に使用されて
いる水平補強筋が埋設型枠およびコンクリート製壁構造
体本体の補強筋として機能するのみならず、埋設型枠と
りわけ隔壁部に水平補強筋が使用されているので水平補
強筋全体で鉛直補強材を取り巻き鉛直補強材の座屈を抑
制することができる。
【0020】本発明の構築方法は一般の建築用壁構造体
のみならず土木用壁構造体の構築に有効に利用される。
大規模な土木用壁構造体、例えば橋脚の構築に利用すれ
ば、壁構造体が大規模になればなるほど、効果が大きく
なる。
【0021】
【実施例】以下図面を参照しながら本発明を説明する。
【0022】図1は本発明で埋設型枠として使用される
プレキャスト鉄筋コンクリート部材の例を示し、(a)
は斜視図、(b)は水平補強筋の配筋例を示す平断面
図、(c)は水平補強筋の別の配筋例を示す平断面図、
(d)、(e)は水平断面の部屋の形状例を示す平断面
図である。
【0023】埋設型枠1は両側の外壁2、2とその間を
連結する複数の隔壁3、3、・・から構成され外壁2の
水平補強筋10の両端が埋設型枠1の水平長手方向に4
として突出している。隔壁3の水平補強筋11は(b)
に示すように両端をフック状に折り曲げて外壁2の水平
補強筋10に連結されたり、(c)に示すように隔壁3
内および外壁2内を通過して鉛直鉄筋12、12、・・
の回りに巻きつけられる形で環状に配筋されている。
【0024】(a)〜(c)に示す埋設型枠1の水平断
面の部屋の形状は長方形であるが、この部屋の形状は
(d)、(e)に示すように三角形や三角形と六角形と
の組み合わせであってもよい。
【0025】図2は本発明で使用される埋設型枠の結合
部と鉛直補強材の配置を示し、(a)は斜視図、(b)
は平断面図である。
【0026】埋設型枠1の両側の外壁2、2の水平補強
筋10の突出部4が相互に重なるように複数の埋設型枠
1を水平長手方向に設置して重ね継手を形成し、重ね継
手部6を覆うように転用型枠9を取りつける。この重ね
継手部6においては、(b)に示すように継手部形成を
円滑にするための鉛直鉄筋8・・や継手部を補強する補
強筋7を配筋するのが好ましい。
【0027】鉛直補強材としては鉄骨5が使用され、
(a)の場合は各部屋当たり4本の鉄骨5が、(b)の
場合は各部屋当たり1本の鉄骨5が配置されている。
【0028】積み重ねられる各段の埋設型枠の水平長手
方向の結合部は(a)に示すように段ごとに位置をずら
し千鳥状に配置するのが応力分散の面から好ましい。
【0029】図3は本発明で使用する埋設型枠1を組み
立てた組立体の平断面図であり、(a)は水平断面直線
状に組み立てた組立体、(b)は水平断面中空長方形状
に組み立てた組立体の例である。
【0030】(a)の場合は通常中間型と末端型の2種
類の埋設型枠1で構成され、(b)の場合は末端型は必
要ではないが直線部を構成する埋設型枠1と屈曲部を構
成する埋設型枠1とが必要となる。
【0031】
【発明の効果】
(1)プレキャスト鉄筋コンクリート部材を埋設型枠と
して使用できるので型枠工事を大幅に効率化できる。
(2)埋設型枠に使用されている水平補強筋が埋設型枠
およびコンクリート製壁構造体本体の補強筋として機能
するのみならず、埋設型枠とりわけ隔壁部に水平補強筋
が使用されているので水平補強筋全体で鉛直補強材を取
り巻き鉛直補強材の座屈を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で埋設型枠として使用されるプレキャス
ト鉄筋コンクリート部材の例を示し、(a)は斜視図、
(b)は水平補強筋の配筋例を示す平断面図(c)は水
平補強筋の別の配筋例を示す平断面図、(d)、(e)
は水平断面の部屋の形状例を示す平断面図である。
【図2】本発明で使用される埋設型枠の結合部と鉛直補
強材の配置を示し、(a)は斜視図、(b)は平断面図
である。
【図3】本発明で使用する埋設型枠を組み立てた組立体
の平断面図であり、(a)は水平断面直線状に組み立て
た組立体、(b)は水平断面中空長方形状に組み立てた
組立体の例である。
【符号の説明】
1・・埋設型枠、2・・埋設型枠外壁、3・・埋設型枠
隔壁、4・・外壁水平補強筋突出部、5・・鉄骨、6・
・重ね継手部、7・・重ね継手部補強筋、8・・鉛直鉄
筋、9・・転用型枠、10・・外壁水平補強筋、11・
・隔壁水平補強筋、12・・鉛直鉄筋。
フロントページの続き (72)発明者 小関 喜久夫 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (72)発明者 合津 信貞 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両側の外壁とその間を連結する隔壁から
    構成され、外壁および隔壁は水平方向補強筋により補強
    されている多室断面構造のプレキャスト鉄筋コンクリー
    ト部材を埋設型枠とし、該埋設型枠を水平長手方向およ
    び鉛直方向に結合して組立体を形成し、組立体の水平長
    手方向接合部の隙間を外側から覆い、組立体内部の空洞
    に鉛直方向に補強材を設置した状態で組立体内部空洞に
    本体コンクリートを充填することを特徴とするコンクリ
    ート製壁構造体の構築方法。
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