JP2003090142A - 境界梁ダンパー - Google Patents
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Abstract
にRC造構造物における振動を抑制することの可能な境
界梁ダンパーを実現する。 【解決手段】 境界梁ダンパー1は、隣り合うRCコア
ウォール3のスパンよりも十分長い部材長を有するH形
鋼4と、RCコアウォール3との取り合い部を覆う鉄筋
コンクリート6と、より構成される。前記H形鋼4は、
ウェブの中央部に端部部材4aよりも降伏点の低い鋼材
パネル5が用いられており、その端部はRCコアウォー
ル3の内部に収められている。また、鉄筋コンクリート
6は、H形鋼4とRCコアウォール3との取り合い部ま
でを根巻きして、境界梁ダンパー1とRCコアウォール
3とを剛結にしている。このとき、鉄筋コンクリート6
を構成する主筋6aのRCコアウォール3側の端部は、
RCコアウォール3の内部に収まるように配設されてい
る。
Description
阻害することなく、合理的にRC造構造物における振動
を抑制することの可能な境界梁ダンパーに関する。
のために天井を高く、しかも天井から梁型を出さない構
造とすることが一般的になりつつある。階高を抑えつ
つ、天井高を確保するためには、梁成を小さく抑える必
要がある。
ルを用いた構造が一般に採用されている。超高層RC集
合住宅へのRCコアウォールの採用は、建物の耐震性能
を高めるとともに、RCコアウォールに境界梁タイプの
制震ダンパーを組み込むことで、建物のエネルギー吸収
能力を向上させるといった効果をもたらすものである。
Cコアウォールに境界梁タイプの制震ダンパーを組み込
むといった手法は、施工が困難であるとともに、コスト
高となる場合が多い。
施工性がよく、建築物内の空間を阻害することなく、合
理的にRC造構造物における振動を抑制することの可能
な境界梁ダンパーを提供することを目的としている。
ンパーは、隣り合う鉛直部材間に架け渡される制震ダン
パーを組み込んだ短スパンの境界梁ダンパーであって、
鉛直部材に対して直交するように配されて他の部位に比
べて降伏点の低い鋼材を中央部に配したH形鋼と、該H
形鋼の端部近傍と前記鉛直部材の側部との取り合い部を
覆うように設けられた鉄筋コンクリートとより構成さ
れ、前記H形鋼の両端部が各々隣り合う前記鉛直部材の
内部に収められていることを特徴としている。
筋コンクリートが、プレストレスを与えられていること
を特徴としている。
う鉛直部材間に架け渡される制震ダンパーを組み込んだ
短スパンの境界梁ダンパーであって、鉛直部材に対して
直交するように配されて他の部位に比べて降伏点の低い
鋼材を中央部に配したH形鋼と、該H形鋼の両端部と前
記鉛直部材の側部との取り合い部に設けられた鉄筋コン
クリートと、一方の面には前記H形鋼の端部が接合され
ているベースプレートと、より構成され、該ベースプレ
ートの他方の面には鉄筋の端部が複数取り付けられて、
複数の該鉄筋が前記鉛直部材内に収められることを特徴
としている。
ースプレートに取り付けられた鉄筋には、頭部付き鉄筋
が用いられることを特徴としている。
ースプレートには、前記H形鋼の端部が対向しない箇所
に複数のボルト孔が設けられるとともに、前記鉛直部材
の側部には、境界梁ダンパーを設けたい所望位置で、前
記ベースプレートのボルト孔と対向するようにボルト孔
が取り付けられ、ボルトを介して前記H形鋼と前記鉛直
部材が緊結されることを特徴としている。
筋コンクリートに用いられる主筋には、頭部付き鉄筋が
用いられることを特徴としている。
筋コンクリートが、その外周を鋼板により覆われている
ことを特徴としている。
ーの実施形態について、図1から図9を用いて説明す
る。
直部材間のスパンが短いような部位において、短スパン
梁として有効に用いられるものである。設置例として
は、図1及び図2に示すように、RCコアウォール3を
用いた超高層RC集合住宅において、RCコアウォール
3同士に挟まれた区間S1、RCコアウォール3と柱2
に挟まれた区間S2、もしくは柱2同士に挟まれた区間
を連結するような短スパン梁として用いている。本実施
の形態では、RCコアウォール3同士S1に適用されて
いる場合を例に挙げて、詳述する。
柱2、及びRCコアウォール3は、鉄筋コンクリート等
によりなるもので、境界梁ダンパー1が設けられる位置
には主筋の間隔があらかじめ大きく設けられて、境界梁
ダンパー1の端部が収まるように配筋されている。
成は、以下に示すとおりである。該境界梁ダンパー1
は、H形鋼4と、該H形鋼4とRCコアウォール3との
取り合い部を覆う鉄筋コンクリート6と、より構成され
る。前記H形鋼4は、両端部に高張力鋼等の強度の高い
部材よりなる対をなす端部部材4aと、中央部に極軟鋼
パネル5と、が用いられている。これらは、H形鋼4に
おける極軟鋼パネル5を配置したい中央部のウェブをく
りぬいて開口部を設け、該開口部のウェブ側の両側面に
上下フランジと略同一の巾と上下フランジ間の高さとを
有するリブプレート5aを配設し、リブプレート5a間
と上下フランジ間の開口部に、極軟鋼パネル5をその面
がウェブ面と一致するように配置してはめ込み、溶接等
の緊結手段により剛となるように結合し、一体化したも
のである。このような構成によるH形鋼4の極軟鋼パネ
ル5は、地震等が生じた際に、せん断変形を起こしてエ
ネルギー吸収することにより、制震ダンパーの機能を果
たすものである(図3〜図9参照)。
パネル5は、H形鋼4の端部部材4aよりも降伏点の低
い鋼材であれば極軟鋼にこだわるものではなく、軟鋼や
一般鋼等によるパネルを用いても良い。
aと、あばら筋6bと、コンクリート6cとよりなり、
前記H形鋼4における極軟鋼パネル5と端部部材4aと
の境界部から、RCコアウォール3との取り合い部まで
を根巻きして、前記境界梁ダンパー1とRCコアウォー
ル3とを剛となるよう結合している。
主筋6aは、前記H形鋼4と平行に配置されているが、
該主筋6aの前記RCコアウォール3側の端部は、RC
コアウォール3の内部に収まるように配設されている。
鋼を用いているが、RCコアウォール3側にコブ状の頭
部が設けられた頭付き鉄筋を適用すれば、主筋6aにお
けるRCコアウォール3への収まり長さを短くできると
ともに、これらの定着強度はさらに増すものである。ま
た、境界梁ダンパー1側の端部にもコブ上の頭部が設け
られた頭付き鉄筋を適用すれば、主筋6aの定着強度が
増し境界梁ダンパー1の効果を向上することができる。
なお、頭部付き鉄筋における両端部の形状はこれにこだ
わるものではなく、鉄筋径より断面の大きい部位が両端
部に設けられる等、固まったコンクリートの中から抜け
にくい端部を有する鉄筋であればよい。
梁ダンパー1の第1の実施の形態を示す。該境界梁ダン
パー1は、本発明において、もっとも基本的な構成を示
したもので、境界梁ダンパー1を構成するH形鋼4が、
隣り合う前記RCコアウォール3のスパンよりも十分長
い部材長を有しているものである。
は、前記H形鋼4の端部がRCコアウォール3の内部に
収められるとともに、鉄筋コンクリート6により前記H
形鋼4の端部部材4aが覆われ、RCコアウォール3と
の取り合い部が根巻きされていることから、境界梁ダン
パー1とRCコアウォール3との取り合い部には、SR
C造(鉄骨鉄筋コンクリート構造)が形成されるもので
ある。これにより、境界梁ダンパー1における端部の曲
げ耐力、及びせん断耐力が大きくなるため、前記極軟鋼
パネル5より構成されるダンパー機能の容量を大きくで
きるものである。
梁ダンパー1の第2の実施の形態を示す。基本的な構成
は第1の実施の形態と同様であるが、前記H形鋼4の端
部付近とRCコアウォール3との取り合い部に設けられ
る前記鉄筋コンクリート6には、前記H形鋼4と平行に
複数本のPC鋼材7が張られ、前記H形鋼4と前記RC
コアウォール3との取り合い部を根巻きする鉄筋コンク
リート6にプレストレスが与えられている。なお、ここ
で用いられるPC鋼材7は、PC鋼棒、PC鋼線等、何
れを用いても良い。
与えることは、前記境界梁ダンパー1の端部における曲
げひび割れを遅らせる機能を有することとなり、前記極
軟鋼パネル5により構成されるダンパーの制震効果を向
上させるものである。
おける境界梁ダンパー1は、該境界梁ダンパー1の端部
がRCコアウォール3の内部に埋め込まれる構造とな
る。したがって、境界梁ダンパー1はRCコアウォール
3の施工と同時に、隣り合うRCコアウォール3間に架
け渡されることとなる。
梁ダンパー1の第3の実施の形態を示す。前記境界梁ダ
ンパー1を構成するH形鋼4は、隣り合う前記RCコア
ウォール3のスパンと同じ長さの部材長を有しており、
その両端部にはベースプレート8が取り付けられてい
る。
形鋼4の端部に溶接等の緊結手段により固着されるとと
もに、他方の面8bには複数の鉄筋9の一方の端部が溶
接等により緊結されている。なお、該鉄筋9とベースプ
レート8の他方の面8bとは溶接に限ることなく、鉄筋
9をあらかじめ前記RCコアウォール3内に頭部を突出
した状態で埋設するとともに、ベースプレート8に鉄筋
9を貫通する孔を設けておき、鉄筋9をアンカーボルト
としてベースプレート8に緊結しても良い。
端部近傍にジョイント部4bを設けて、上述する方法に
よりベースプレート8側をRCコアウォール3に固着し
ておき、該RCコアウォール3の施工後に、前記極軟鋼
パネル部5を含むH形鋼4を緊結しても良い。
8は、他方の面8bに設けられた複数の鉄筋9が前記R
Cコアウォール3の内部に突出しており、一方の面8a
はRCコアウォール3の側面と同一平面を形成する状態
でRCコアウォール3に埋設されている。また、前記H
形鋼4の端部と前記RCコアウォール3との取り合い部
は、鉄筋コンクリート6により根巻きされている。
bに取り付けられた鉄筋9は、一般的に用いられる棒鋼
が採用されているが、これにこだわるものではなく、前
記RCコアウォール3に埋設される側の端部、境界梁ダ
ンパー側の端部、またはその両方に頭部のついた、頭部
付き鉄筋等の定着強度の高い部材を用いても良い。
梁ダンパー1の第4の実施の形態を示す。前記境界梁ダ
ンパー1の構成は、第3の実施の形態と同様であるが、
前記鉄筋コンクリート6の外周面には鋼板10が巻かれ
ている。これら鋼板10等は、表面に凹凸を設けたチェ
ッカードプレートを裏曲げ加工して用いると良い。な
お、ここで用いる鋼板10はこれに限るものではなく、
鋼管等を用いても良い。このとき前記鉄筋コンクリート
6には、あばら筋6bが配設されていない。
する鋼板10は、境界梁ダンパー1の端部におけるせん
断補強筋の役割を果たすこととなり、ダンパー5の容量
を大きくすることができる。
梁ダンパー1の第5の実施の形態を示す。基本的な構成
は第3、4の実施の形態と同様であるが、前記H形鋼4
の両端部に設けられるベースプレート8は、一方の面8
aにガセットプレート11が垂直に取り付けられてい
る。前記H形鋼4の両端部は、このガセットプレート1
1を介してボルト12によりベースプレート8と緊結さ
れる。また、該ベースプレート8の他方の面8bには、
鉄筋9の端部が溶接等により固着されており、前記RC
コアウォール3の内部に突出している。
Cコアウォール3を施工する際に、あらかじめ境界梁ダ
ンパー1を設けたい位置に対して、該RCコアウォール
3のコンクリート打設時に同時に他方の面8bに固着さ
れた鉄筋9を埋め込むようにして取り付けるもので、前
記境界梁ダンパー1は、該RCコアウォール3の施工後
に取り付けられることとなる。なお、前記ベースプレー
ト8は、上述する構成に限ることなく、図8(d)に示
すように、RCコアウォール3に雌ネジ14を埋設する
とともに、ベースプレート8には対向する位置に孔を設
けておき、ボルト12を用いて所望位置に固定する方法
や、(e)に示すように、RCコアウォール3にアンカ
ーボルト16を埋設するとともに、ベースプレート8に
は対向する位置に孔を設けておき、ナット17を用いて
所望位置に固定する方法等により、取り付けても良い。
態に示す境界梁ダンパー1は、前記H形鋼4の両端部に
鉄筋9が突出したベースプレート8が設けられ、鉄筋9
等がRCコアウォール3に埋設されるようにしてベース
プレート8が前記RCコアウォール3の側部に固着され
る構造となる。これにより、H形鋼4に発生する曲げ応
力を前記鉄筋9に振り替えることが可能となる。したが
って、設計上、前記鉄筋コンクリート6の曲げ耐力にH
形鋼4の曲げ耐力を加算することができ、前記極軟鋼パ
ネル5が構成するダンパーの容量を大きくすることがで
きる。
ベースプレート8の他方の面8bに取り付けられた鉄筋
9は、一般的に用いられる棒鋼が採用されているが、こ
れにこだわるものではなく、前記RCコアウォール3に
埋設される側の端部、境界梁ダンパー1側の端部、また
はその両方に頭部のついた、頭部付き鉄筋等の定着強度
の高い部材を用いても良い。
梁ダンパー1の第6の実施の形態を示す。基本的な構成
は第3〜5の実施の形態と同様であるが、前記H形鋼4
の両端部に溶接により固着されたベースプレート8に
は、前記H形鋼4の端部と対向しない面に複数の図示し
ないボルト孔が設けられている。一方、前記RCコアウ
ォール3には、境界梁ダンパー1を設けたい位置で、前
記ベースプレート8のボルト孔と対向するように、袋ナ
ット等によりあらかじめ雌ネジ14等を埋め込むなどし
てボルト孔13を設けておき、これらにボルト12を緊
結することにより、RCコアウォール3にH形鋼4を緊
結するものである。
のボルト孔を貫通し、RCコアウォール3に緊結される
ボルト12が前記H形鋼4の端部に生じるせん断力を負
担するものである。なお、施工時にはボルト12にせん
断耐力を期待するが、境界梁ダンパー1完成時には、両
端部が鉄筋コンクリート6で根巻きされるため、ボルト
12のせん断耐力を期待する必要はなくなる。
形態の変形例を示す。基本的な構成は第6の実施の形態
と同様であり、前記H形鋼4の両端部に溶接により固着
されたベースプレート8には、前記H形鋼4の端部と対
向しない面に複数の図示しないボルト孔が設けられてい
る。一方、前記RCコアウォール3には、境界梁ダンパ
ー1を設けたい位置で、前記ベースプレート8のボルト
孔と対向するように、袋ナットを埋め込んでボルト孔1
3を設けておき、前記RCコアウォール3とベースプレ
ート8の間にボルト貫通孔を有する間隔保持プレート1
8を挟み込んだ上で、アンカーボルト16を介して、R
Cコアウォール3にH形鋼4を緊結するものである。
4本のアンカーボルト16によりRCコアウォール3に
H形鋼4を緊結するものであるが、さらに施工の容易な
2本のアンカーボルトによる例を図11に示す。この2
本のアンカーボルト16による境界梁ダンパー1につい
て、その施工方法を以下に示す。
施工する。該RCコアウォール3へコンクリートを打設
する際には、該RCコアウォール3には、主筋6aを配
設する位置にねじ込み用金物15を取り付けるととも
に、前記境界梁ダンパー1を取り付ける位置には、前記
ボルト孔13として袋ナットを取り付けておく。コンク
リートの硬化後、RCコアウォール3の型枠を脱型し、
前記H形鋼4をRCコアウォール3に固定する。該H形
鋼4を取り付けたい高さ位置まで吊り込んだ状態で、前
記ボルト孔13にアンカーボルト16を図示しないベー
スプレートの前記アンカーボルト16の貫通孔を通して
ねじ込み、RCコアウォール3と前記H形鋼4のベース
プレート8の隙間に前記間隔保持プレート18を配置す
る。前記アンカーボルト16にナット17を締め付ける
ことにより、H形鋼4は、RCコアウォール3に固定さ
れる。
7は、一体の頭付きボルトとすることも可能である。ま
た、アンカーボルト16の本数は、前記H形鋼4のベー
スプレート8に各々2本ずつとしたが、荷重の大きい場
合には、図10に示すように4本としても良い。
3内にあらかじめ設けた前記ねじ込み用金物15にねじ
こみ、RCコアウォール3内の鉄筋と一体化させてお
く。その後、せん断補強筋6bを主筋6aの直交方法周
囲に配設し、型枠を立て込み、コンクリート6cを打設
する。前記せん断補強筋6bは、取り付け前は前記H形
鋼4に預けることが可能であり、前記型枠をH形鋼4か
ら吊り支持することもできる。
2(a)に示すように、前記H形鋼4が鉄骨造の単純梁
として、コンクリート打設時の荷重をH形鋼4によりR
Cコアウォール3に伝達する。前記H形鋼4の両端部が
鉄筋コンクリート6により根巻きされると、RCコアウ
ォールとH形鋼4のベースプレート8との隙間にもコン
クリート6cが充填され、前記鉄筋コンクリート6とH
形鋼4が一体化する。完成時には図12(b)に示すよ
うに、中央部が鉄骨造で端部が鉄骨鉄筋コンクリート造
の境界梁ダンパー1として、地震時(水平荷重時)の曲
げモーメント及びせん断力をRCコアウォール3に伝達
することができる。
の説明のまとめ)上述する構成によれば、前記境界梁ダ
ンパー1は、前記H形鋼4が、隣り合うRCコアウォー
ル3のスパンより部材長が長く、その端部がRCコアウ
ォール3の内部に収められるとともに、鉄筋コンクリー
ト6により前記H形鋼4の端部部材4aが覆われ、RC
コアウォール3との取り合い部が根巻きされることか
ら、前記H形鋼4とRCコアウォール3との取り合い部
にSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート構造)が形成される
ため、該境界梁ダンパー1における端部の曲げ耐力、及
びせん断耐力が大きくなり、前記極軟鋼パネル5より構
成されるダンパー機能の容量を大きくすることが可能と
なる。
レスを持たせることにより、境界梁ダンパー1の曲げひ
び割れを遅らせ、ダンパー機能の制震効果を向上させる
ことが可能となる。
鋼板10を用いて補強することにより、境界梁ダンパー
1の端部におけるせん断補強がなされ、ダンパー機能の
容量を大きくすることが可能となる。
RCコアウォール3のスパンと同じ場合においても、そ
の両端部に鉄筋9が取り付けられたベースプレート8を
設け、該鉄筋9及びベースプレート8が前記RCコアウ
ォール3に埋設される構造とすることにより、H形鋼4
に発生する曲げ応力を前記鉄筋9に振り替えることがで
き、前記鉄筋コンクリート6の曲げ耐力にH形鋼4の曲
げ耐力を加算することが可能となるため、前記境界梁ダ
ンパー1の端部をSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート構
造)にする場合と同じように、ダンパー機能の容量を大
きくすることが可能となる。
RCコアウォール3のスパンより小さい場合において
は、前記ベースプレート8のボルト孔を貫通し、RCコ
アウォール3に緊結されるボルト12が前記H形鋼4の
端部に生じるせん断力を負担するものである。なお、施
工時にはボルト12にせん断耐力を期待するが、境界梁
ダンパー1完成時には、両端部が鉄筋コンクリート6で
根巻きされるため、ボルト12のせん断耐力を期待する
必要はなくなる。
クリート6の主筋6aや、前記ベースプレート8の他方
の面8bに取り付けられる鉄筋9に頭部付き鉄筋を用い
ることにより、一般に用いられる棒鋼を用いる場合に比
べて、コンクリートとの定着強度を向上させることが可
能となるとともに、部材長を短くすることができ、施工
性が向上するとともに、工期短縮、コスト縮減を図るこ
とが可能となる。
理的なためプレキャスト化が可能であり、これにより現
場における境界梁ダンパー1の施工は前記RCコアウォ
ール3に接合するのみでよく、現場施工が簡略化され施
工性を向上することが可能となる。
ば、隣り合う鉛直部材間に架け渡される制震ダンパーを
組み込んだ短スパンの境界梁ダンパーであって、鉛直部
材に対して直交するように配されて他の部位に比べて降
伏点の低い鋼材を中央部に配したH形鋼と、該H形鋼の
端部近傍と前記鉛直部材の側部との取り合い部を覆うよ
うに設けられた鉄筋コンクリートとより構成され、前記
H形鋼の両端部が各々隣り合う前記鉛直部材の内部に収
められていることから、境界梁ダンパーの端部にSRC
造(鉄骨鉄筋コンクリート構造)が形成されるため、該
境界梁ダンパーにおける端部の曲げ耐力、及びせん断耐
力が大きくなり、前記極軟鋼パネルより構成されるダン
パー機能の容量を大きくすることが可能となる。
前記鉄筋コンクリートが、プレストレスを与えられてい
ることから、境界梁ダンパー端部の曲げひび割れを遅ら
せ、ダンパー機能の制震効果を向上させることが可能と
なる。
隣り合う鉛直部材間に架け渡される制震ダンパーを組み
込んだ短スパンの境界梁ダンパーであって、鉛直部材に
対して直交するように配されて他の部位に比べて降伏点
の低い鋼材を中央部に配したH形鋼と、該H形鋼の両端
部と前記鉛直部材の側部との取り合い部に設けられた鉄
筋コンクリートと、一方の面には前記H形鋼の端部が接
合されているベースプレートと、より構成され、該ベー
スプレートの他方の面には鉄筋の端部が複数取り付けら
れて、複数の該鉄筋が前記鉛直部材内に収められること
から、H形鋼に発生する曲げ応力を前記鉄筋に振り替え
ることができ、前記鉄筋コンクリートの曲げ耐力にH形
鋼の曲げ耐力を加算することが可能となるため、前記境
界梁ダンパーの端部をSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート
構造)にする場合と同じように、ダンパー機能の容量を
大きくすることが可能となる。また、H形鋼が柱やRC
コアウォール内に貫通しないため、柱やRCコアウォー
ルを構成する鉄筋コンクリートの主筋との干渉を防止す
ることができる。
前記ベースプレートに取り付けられた鉄筋には、頭部付
き鉄筋が用いられることから、一般に用いられる棒鋼を
用いる場合に比べて、コンクリートとの定着強度を向上
させることが可能となるとともに、部材長を短くするこ
とができ、施工性が向上するとともに、工期短縮、コス
ト縮減を図ることが可能となる。
前記ベースプレートには、前記H形鋼の端部が対向しな
い箇所に複数のボルト孔が設けられるとともに、前記鉛
直部材の側部には、境界梁ダンパーを設けたい所望位置
で、前記ベースプレートのボルト孔と対向するようにボ
ルト孔が取り付けられ、ボルトを介して前記H形鋼と前
記鉛直部材が緊結されることから、前記境界梁ダンパー
の端部をSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート構造)にする
場合と同じような効果を確保しながら、現場施工を簡略
化することが可能となる。また、H形鋼が柱やRCコア
ウォール内に貫通しないため、柱やRCコアウォールを
構成する鉄筋コンクリートの主筋との干渉を防止するこ
とができる。
前記鉄筋コンクリートに用いられる主筋には、頭部付き
鉄筋が用いられることから、一般に用いられる棒鋼を用
いる場合に比べて、コンクリートとの定着強度を向上さ
せることが可能となるとともに、部材長を短くすること
ができ、施工性が向上するとともに、工期短縮、コスト
縮減を図ることが可能となる。
前記鉄筋コンクリートが、その外周を鋼板により覆われ
ていることから、境界梁ダンパーの端部におけるせん断
補強がなされ、ダンパー機能の容量を大きくすることが
可能となる。
図である。
図である。
形態を示す図である。
形態を示す図である。
形態を示す図である。
形態の変形例を示す図である。
形態を示す図である。
形態を示す図である。
形態を示す図である。
の形態の変形例を示す図である。
の形態の変形例を示す図である。
の形態の変形例を示す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 隣り合う鉛直部材間に架け渡される制震
ダンパーを組み込んだ短スパンの境界梁ダンパーであっ
て、 鉛直部材に対して直交するように配されて他の部位に比
べて降伏点の低い鋼材を中央部に配したH形鋼と、 該H形鋼の端部近傍と前記鉛直部材の側部との取り合い
部を覆うように設けられた鉄筋コンクリートとより構成
され、 前記H形鋼の両端部が各々隣り合う前記鉛直部材の内部
に収められていることを特徴とする境界梁ダンパー。 - 【請求項2】 請求項1記載の境界梁ダンパーにおい
て、 前記鉄筋コンクリートが、プレストレスを与えられてい
ることを特徴とする境界梁ダンパー。 - 【請求項3】 隣り合う鉛直部材間に架け渡される制震
ダンパーを組み込んだ短スパンの境界梁ダンパーであっ
て、 鉛直部材に対して直交するように配されて他の部位に比
べて降伏点の低い鋼材を中央部に配したH形鋼と、 該H形鋼の両端部と前記鉛直部材の側部との取り合い部
に設けられた鉄筋コンクリートと、 一方の面には前記H形鋼の端部が接合されているベース
プレートと、より構成され、 該ベースプレートの他方の面には鉄筋の端部が複数取り
付けられて、複数の該鉄筋が前記鉛直部材内に収められ
ることを特徴とする境界梁ダンパー。 - 【請求項4】 請求項3記載の境界梁ダンパーにおい
て、 前記ベースプレートに取り付けられた鉄筋には、頭部付
き鉄筋が用いられることを特徴とする境界梁ダンパー。 - 【請求項5】 請求項3記載の境界梁ダンパーにおい
て、 前記ベースプレートには、前記H形鋼の端部が対向しな
い箇所に複数のボルト孔が設けられるとともに、 前記鉛直部材の側部には、境界梁ダンパーを設けたい所
望位置で、前記ベースプレートのボルト孔と対向するよ
うにボルト孔が取り付けられ、ボルトを介して前記H形
鋼と前記鉛直部材が緊結されることを特徴とする境界梁
ダンパー。 - 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の境界
梁ダンパーにおいて、 前記鉄筋コンクリートに用いられる主筋には、頭部付き
鉄筋が用いられることを特徴とする境界梁ダンパー。 - 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載の境界
梁ダンパーにおいて、 前記鉄筋コンクリートが、その外周を鋼板により覆われ
ていることを特徴とする境界梁ダンパー。
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- 2001-09-18 JP JP2001283629A patent/JP4660810B2/ja not_active Expired - Lifetime
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