JP2005030195A - 構造物及びその施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 居住性に優れた鉄筋コンクリート造を主体構造としつつ、柱の間隔が大きくあいた大スパンをローコストで実現し、柱形や梁形が居室空間内に出ないようにして広い居室空間を確保し、高商品化を図ることができる構造物を提供することを目的としている。
【解決手段】 鉄筋コンクリート造の複数の柱2、9と、柱2、9の間に架設される梁7とが備えられている構造物において、梁7には柱2、9の間に配置される梁鉄骨材10が備えられ、梁7は、梁鉄骨材10の下部より上方に被覆コンクリート13が被覆され梁鉄骨材10の下面が露出されている梁中央部11と、梁鉄骨材10の両側方および上下方に端部コンクリート15がそれぞれ形成され端部コンクリート15内に梁鉄骨材10の周りに配筋された梁鉄筋材が埋設されている梁端部12とから構成されている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、特に大スパン架構に適した構造物に関する。
鉄筋コンクリート造の構造物は、鉄骨造や鉄骨鉄筋コンクリート造に比べてコストが低く、また遮音性や風揺れ抵抗性等を十分に確保することができる。このため、高層集合住宅の構造形式としては、コストおよび居住性(遮音性や風揺れ抵抗性等)を考慮すると鉄筋コンクリート造が最適であり、鉄筋コンクリート造からなる高層集合住宅は数多く構築されている。
一方、鉄骨鉄筋コンクリート造の構造物は、梁内に鉄骨材が組み込まれており、梁剛性は大きいため、柱の間隔を大きくあけて大スパンに形成することができ、柱形が出ない広い内部空間を形成することができる。また、鉄骨造の構造物は、梁が鉄骨材によって形成されているため、梁成は小さくなり、内部空間の高さを高く確保することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭48−58620号公報 (第1−2頁、第1図)
しかしながら、上記した従来の鉄筋コンクリート造の構造物では、柱形が内部居住空間に出ないように大スパンにすると、梁コンクリートにひび割れが生じ易くなり、これを防止するには梁成を大きくしなければならないという問題が存在する。また、上記した従来の鉄骨鉄筋コンクリート造の構造物では、梁成が大きくなるとともにコストが高いという問題が存在する。さらに、上記した従来の鉄骨造の構造物では、壁などをALCパネルによって形成される場合が多く、遮音性が鉄筋コンクリート造より劣るという問題がある。
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、居住性に優れた鉄筋コンクリート造を主体構造としつつ、柱の間隔が大きくあいた大スパンをローコストで実現し、柱形や梁形が居室空間内に出ないようにして広い居室空間を確保し、高商品化を図ることができる構造物を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明は、鉄筋コンクリート造の複数の柱と、該柱の間に架設される梁とが備えられている構造物において、該梁には前記柱の間に配置される梁鉄骨材が備えられ、前記梁は、前記梁鉄骨材の下部より上方に被覆コンクリートが被覆され前記梁鉄骨材の下面が露出されている梁中央部と、前記梁鉄骨材の両側方および上下方に端部コンクリートがそれぞれ形成され該端部コンクリート内に前記梁鉄骨材の周りに配筋された梁鉄筋材が埋設されている梁端部とから構成されていることを特徴としている。
このような特徴により、柱は鉄筋コンクリート構造となり、梁中央部は被覆コンクリートと被覆コンクリートによって座屈防止や梁剛性が増大された梁鉄骨材とからなる合成構造(以下、SC構造と記す。)となり、最も負担のかかる梁端部は梁鉄骨材、端部コンクリートおよび梁鉄筋材からなる鉄骨鉄筋コンクリート構造となる。また、梁中央部の梁鉄骨材の下方には被覆コンクリートは形成されていないため、梁中央部は梁端部に比べて梁成が小さくなる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構造物において、前記梁鉄骨材の両端面は前記柱と前記梁との仕口部側面に対向され、前記梁鉄筋材の前記柱側の端部は前記仕口部内に嵌入されていることを特徴としている。
このような特徴により、柱の仕口部内に梁鉄骨材が嵌入されないため、仕口部内の鉄筋材と梁鉄骨材とが干渉することはない。また、梁鉄筋材の柱側の端部が仕口部内に嵌入されるため、柱と梁とは剛接合される。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の構造物において、前記梁の上部には対向する複数の該梁の間に形成されるスラブが一体に設けられ、前記梁鉄骨材の上部は該スラブ内に配置されていることを特徴としている。
このような特徴により、梁鉄骨材はスラブ内に埋め込まれ、スラブ底から下方に出る梁中央部および梁端部の梁形は小さくなる。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか記載の構造物において、前記被覆コンクリート内には、前記梁鉄骨材の側方、または上方および側方に配筋された補強筋が埋設されていることを特徴としている。
このような特徴により、梁鉄骨材に被覆される被覆コンクリートのひび割れは防止される。
請求項5記載の発明は、鉄筋コンクリート造の複数の柱と、該柱の間に架設される梁とを備える構造物の施工方法において、前記梁を構成する梁鉄骨材を前記柱の間に配置し、該梁鉄骨材の端部周りに梁鉄筋材を配筋し、前記柱のコンクリートと、前記梁鉄骨材の中央部のうち該梁鉄骨材の下部より上方を被覆する被覆コンクリートと、前記梁鉄骨材の端部の両側方および上下方にそれぞれ形成される端部コンクリートと、前記梁の上部に形成されるスラブのコンクリートとを一体に打設することを特徴としている。
このような特徴により、梁鉄骨材には生材が使用され、柱のコンクリート、スラブのコンクリート、被覆コンクリートおよび端部コンクリートはそれぞれ主として現場打ちコンクリートによって形成されるが、一部をプレキャストコンクリート造とすることもある。
請求項6記載の発明は、鉄筋コンクリート造の複数の柱と、該柱の間に架設される梁とが備えられている構造物において、前記梁は、前記柱と該梁との仕口部側面に接合された端部コンクリート内に端部梁鉄筋材が埋設されている梁端部と、前記端部コンクリート内に両端部がそれぞれ定着された梁鉄骨材の中間部側方及び上方に中央コンクリートがそれぞれ形成されているとともに、前記梁鉄骨材の側方及び上方にそれぞれ配筋された中央梁鉄筋材が該中央コンクリート内に埋設されている梁中央部とから構成されていることを特徴としている。
このような特徴により、梁中央部は鉄骨鉄筋コンクリート造となり、鉄骨造の場合と比べて耐力を大きく評価することがある。また、梁鉄骨材は端部コンクリート内に定着され、柱内には定着されないため、梁鉄骨材の孔あけ等の加工がほとんどなくなる。
請求項7記載の発明は、鉄筋コンクリート造の複数の柱と、該柱の間に架設される梁とを備える構造物の施工方法において、前記梁の中央に位置する梁中央部を構成する梁鉄骨材の側方及び上方に中央梁鉄筋材をそれぞれ組み立てる中央部先組工程と、前記梁の両端にそれぞれ位置する梁端部を構成する端部梁鉄筋材を組み立てる端部先組工程と、組み立てられた前記端部梁鉄筋材を対向させて配置し、該端部梁鉄筋材の中に前記中央梁鉄筋材が配筋された前記梁鉄骨材の両端部を嵌入し、前記梁鉄骨材を前記端部梁鉄筋材の間に架設する架設工程と、前記梁端部を構成する端部コンクリートを前記端部梁鉄筋材及び前記梁鉄骨材の両端部が埋設されるように打設するとともに、前記梁鉄骨材の中間部側方及び上方にそれぞれ形成され前記梁中央部を構成する中央コンクリートを前記中央梁鉄筋材が埋設されるように打設するコンクリート打設工程とを備えることを特徴としている。
このような特徴により、梁を構成する梁端部の端部梁鉄筋材と梁中央部の中央梁鉄筋材及び梁鉄骨材とは別々に先組みされるため、端部梁鉄筋材を直交梁の鉄筋と同じ仕口ユニットとして先組みする場合や、各層一体のプレキャストコンクリートからなるPC柱に先組みする場合等に、仕口ユニットやPC柱の重量は、梁端部と梁中央部とが一体に組まれる場合に比べて軽量化されるとともに小型化される。
本発明に係る構造物によれば、梁は、被覆コンクリートと梁鉄骨材との合成構造からなる梁中央部と、鉄骨鉄筋コンクリート構造からなる梁端部とから構成されるため、居住性に優れた鉄筋コンクリート造を主体構造としつつ、柱の間隔が大きくあいた大スパンをローコストで実現することができ、且つ柱形が居室空間内に出ないようにして高商品化を図ることができる。
以下、本発明に係る構造物の第1,第2の実施の形態について、図面に基いて説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、高層の構造物1の平面図である。図1に示すように、構造物1は、複数の柱2と、柱2の間に架設された複数の梁3と、対向する梁3で囲まれる範囲に形成されたスラブ4と、構造物1の中心部に配置されたコア部5とから構成されている。複数の梁3は、構造物1の外周に沿って配置された短い小スパン梁6、および構造物1内に配置され柱2とコア部5との間に架けられた10m以上の大スパン梁7から構成されている。柱2は鉄筋コンクリート造で形成されており、スラブ4はプレトレス入りのプレキャスト床版4aの上方に現場打ちの鉄筋コンクリート床版4bが積層されて形成されている。また、コア部5は鉄筋コンクリート造のコア壁8及びコア柱9によって形成されており、小スパン梁6は鉄筋コンクリート造で形成されており、構造物1は主体構造が現場打ちの鉄筋コンクリート造で形成されている。
図1は、高層の構造物1の平面図である。図1に示すように、構造物1は、複数の柱2と、柱2の間に架設された複数の梁3と、対向する梁3で囲まれる範囲に形成されたスラブ4と、構造物1の中心部に配置されたコア部5とから構成されている。複数の梁3は、構造物1の外周に沿って配置された短い小スパン梁6、および構造物1内に配置され柱2とコア部5との間に架けられた10m以上の大スパン梁7から構成されている。柱2は鉄筋コンクリート造で形成されており、スラブ4はプレトレス入りのプレキャスト床版4aの上方に現場打ちの鉄筋コンクリート床版4bが積層されて形成されている。また、コア部5は鉄筋コンクリート造のコア壁8及びコア柱9によって形成されており、小スパン梁6は鉄筋コンクリート造で形成されており、構造物1は主体構造が現場打ちの鉄筋コンクリート造で形成されている。
図2は大スパン梁7を表す側面図である。図2に示すように、大スパン梁7は外側に配置された柱2とコア柱9との間に架設されており、大スパン梁7の上部にスラブ4が形成されている。大スパン梁7には外側に配置された柱2とコア柱9との間に配置されたH形鋼からなる梁鉄骨材10が備えられており、大スパン梁7は中央の梁中央部11と両端から所定の長さの梁端部12とから構成されている。梁鉄骨材10の両端部は柱2及びコア柱9内に嵌入されず、梁鉄骨材10の両端面は柱2の仕口部2aまたはコア柱9の仕口部9aの側面にそれぞれ対向されている。また、梁鉄骨材10の上部(上フランジ)はスラブ4内に配置されており、大スパン梁7はスラブ4内に嵌入されている。
図3(a)は梁中央部11の断面図であり、図3(b)は梁端部12の断面図である。図2、図3(a)に示すように、梁中央部11は、梁鉄骨材10の下部より上方に被覆コンクリート13が被覆されており、梁鉄骨材10の下面が露出されている。被覆コンクリート13は梁鉄骨材10の上方および両側方にそれぞれ一定の厚さをもって形成されており、被覆コンクリート13内には梁鉄骨材10の上方および両側方に配筋された補強筋14が埋設されている。補強筋14は、梁鉄骨材10の軸方向に延在する複数の補強主筋14aと、補強主筋14aおよび梁鉄骨材10を囲うように一定間隔で複数配筋された門型の補強あばら筋14bとから構成されている。
図2、図3(b)に示すように、梁端部12は、梁鉄骨材10の両側方および上下方に端部コンクリート15がそれぞれ形成されており、端部コンクリート15によって梁端部12の梁形は形成されている。端部コンクリート15内には、梁鉄骨材10周りに配筋された梁鉄筋材16が埋設されている。梁鉄筋材16は、梁鉄骨材10の上方および下方にそれぞれ配置されて梁鉄骨材10の軸方向にそれぞれ延在する複数の梁主筋16aと、梁主筋16aおよび梁鉄骨材10を囲うように一定間隔で複数配筋された矩形の梁あばら筋16bとから構成されている。
図4は柱2と大スパン梁7との仕口部2aの配筋図、或いはコア柱9と大スパン梁7との仕口部9aの配筋図である。図4に示すように、梁端部12内に配筋された梁主筋16aの柱2側およびコア柱9の端部は機械式定着具がそれぞれ付けられ、或いはL形またはU形にそれぞれ屈曲されており、柱2の仕口部2a内およびコア柱9の仕口部9aにそれぞれ定着されている。また、図3(a)、図3(b)、図4に示すように、大スパン梁7の上部に形成されたスラブ4の鉄筋コンクリート床版4b内にはスラブ鉄筋材17が埋設されており、スラブ鉄筋材17は梁主筋16aの上方を越えて大スパン梁7を跨って配筋されている。スラブ鉄筋材17は格子状に配筋されており、スラブ鉄筋材17は鉄筋コンクリート床版4bを形成するスラブコンクリート18と一体に形成されている。
また、図4に示す符号19は柱2或いはコア柱9の柱主筋であり、符号20は柱2のフープ筋であり、符号21は柱2の仕口部2a或いはコア柱9仕口部9aの仕口フープ筋である。
次に、上記した構成からなる構造物1の施工方法について説明する。
図1、図2、図3(a)、図3(b)に示すように、まず、柱2およびコア柱9の柱主筋19およびフープ筋20を組み立てるとともに、コア壁8の図示せぬ壁鉄筋を組み立てる。そして、柱2を形成するための図示せぬ柱型枠を柱2の柱主筋19およびフープ筋20の周りに建て込むとともに、コア部5を形成するための図示せぬ壁型枠および柱型枠をコア部5の柱主筋19、フープ筋20および図示せぬ壁鉄筋の周りに建て込む。
次に、小スパン梁6および大スパン梁7からなる梁3の図示せぬ梁型枠を隣り合う柱2の柱型枠の間、および柱2の柱型枠とコア柱9の柱型枠との間にそれぞれ建て込む。次に、対向する梁3の図示せぬ梁型枠の間に複数のプレキャスト床版4aを隙間なく敷きつめる。プレキャスト床版4aの端部は梁3の梁型枠の上端に載せており、プレキャスト床版4aの端部と梁型枠の上端とを図示せぬ取り付け金物で固定する。
次に、柱2の柱型枠とコア柱9の柱型枠との間に建て込まれた梁型枠内に梁鉄骨材10を配置するとともに、梁鉄筋材16を梁鉄骨材10の両端部周りに配筋する。そして、梁鉄骨材10の中央部に補強筋14を配筋し、補強主筋14aの両端部を梁主筋16aに重ね継手する。また、隣り合う柱2の柱型枠の間に建て込まれた梁型枠内に小スパン梁6の図示せぬ梁鉄筋を配筋する。
次に、プレキャスト床版4aの上にスラブ鉄筋材17を格子状に配筋するとともに、柱2の仕口部2aの仕口フープ筋21およびコア柱9の仕口部9aの図示せぬ仕口フープ筋を配筋する。次に、柱型枠、梁型枠、コア壁8、およびコア柱9内にコンクリートをそれぞれ打設するとともに、プレキャスト床版の上にコンクリート打設を行い、柱2のコンクリート、梁3端部の端部コンクリート15、梁3中央の被覆コンクリート13およびスラブコンクリート18を一体に打設形成する。
上記した構成からなる構造物1によれば、構造物1には、鉄筋コンクリート構造からなる柱2、コア部5および小スパン梁6が備えられ、またプレキャスト床版4aと鉄筋コンクリート床版4bとからなるスラブ4が備えられ、さらに被覆コンクリート13と梁鉄骨材10との合成構造からなる梁中央部11と、鉄骨鉄筋コンクリート構造からなる梁端部12とから構成される大スパン梁7が備えられているため、構造物1の主体構造は鉄筋コンクリート構造となる。これによって、主体構造が鉄筋コンクリート構造となり、遮音性などの居住性を十分に確保することができるとともにコストアップせずに、大スパンの梁3(大スパン梁7)を実現することができる。
また、梁中央部11は被覆コンクリート13で被覆されているため、梁鉄骨材10の耐火性能が向上するとともに、座屈防止や梁剛性を増大させることができる。また、梁中央部11の梁鉄骨材10の下方には被覆コンクリート13は形成されていないため、梁中央部11は梁端部12に比べて梁成が小さくなる。これによって、梁中央部11の下方では居室空間を広く取ることができる。
また、梁鉄骨材10の両端部は柱2の仕口部2aやコア柱9の仕口部9aの中に嵌入されることはなく、梁鉄骨材10の端面に仕口部2a、9aの側面に対向する。また、梁鉄筋材16は仕口部2a、9a内に嵌入されており、柱2と大スパン梁7、およびコア柱9と大スパン梁7とは剛接合される。これによって、柱主筋19や仕口フープ筋21が配筋される仕口部2a、9aと梁鉄骨材10とが干渉することがないため、大スパン梁7を設置する際に、梁鉄骨材10に柱主筋19や仕口フープ筋21を挿通させる孔をあける必要がなく、作業の手間を省くことができるとともに、コストダウンを図ることができる。
また、大スパン梁7の上部にはスラブ4が一体に設けられ、梁鉄骨材10の上部はスラブ4内に配置されているため、スラブ4の底面から下方に出る大スパン梁7の梁形は小さくなる。これによって、居室空間を広く確保することができる。また、被覆コンクリート内には補強筋14が配筋されているため、梁鉄骨材10に被覆される被覆コンクリート13のひび割れは防止される。これによって、大スパン梁7の品質を向上させることができる。
さらに、上記した構成からなる構造物1の施工方法によれば、梁鉄骨材10には加工が不要のH形鋼の生材が使用され、柱2のコンクリート、スラブコンクリート18、被覆コンクリート13および端部コンクリート15はそれぞれ現場打ちコンクリートによって形成され、またこれらの一部をプレキャストコンクリート造としてもよい。これによって、現場で鉄筋コンクリート梁にプレストレスを導入してグラウトを注入する工法に比べてコストを軽減することができる。
[第2の実施の形態]
図5は、構造物100の柱101と梁102とを表す断面図である。図5に示すように、柱101は現場打ちコンクリート造の柱である。梁102は、中央の梁中央部103と両端の梁端部104とから構成されている。梁中央部103は、梁102の軸方向に延在するH形鋼からなる梁鉄骨材105と、梁端部104間に架設されて梁端部104の端面に接合されている中央コンクリート106と、中央コンクリート106内に埋設された中央梁鉄筋材107とから構成されている。また、梁端部104は、柱101と梁102との仕口部101aの側面に接合された端部コンクリート109と、端部コンクリート109内に埋設された端部梁鉄筋材110とから構成されている。梁鉄骨材105の両端面は仕口部101aの側面に当接されており、梁鉄骨材105の両端部は端部コンクリート109内に定着されている。なお、梁鉄骨材105の両端面には仕口部101aの側面に対向するエンドプレート117が接合されている。このエンドプレート117によって、仕口部101a内に定着していない梁鉄骨材105の抜け出しを防止している。
図5は、構造物100の柱101と梁102とを表す断面図である。図5に示すように、柱101は現場打ちコンクリート造の柱である。梁102は、中央の梁中央部103と両端の梁端部104とから構成されている。梁中央部103は、梁102の軸方向に延在するH形鋼からなる梁鉄骨材105と、梁端部104間に架設されて梁端部104の端面に接合されている中央コンクリート106と、中央コンクリート106内に埋設された中央梁鉄筋材107とから構成されている。また、梁端部104は、柱101と梁102との仕口部101aの側面に接合された端部コンクリート109と、端部コンクリート109内に埋設された端部梁鉄筋材110とから構成されている。梁鉄骨材105の両端面は仕口部101aの側面に当接されており、梁鉄骨材105の両端部は端部コンクリート109内に定着されている。なお、梁鉄骨材105の両端面には仕口部101aの側面に対向するエンドプレート117が接合されている。このエンドプレート117によって、仕口部101a内に定着していない梁鉄骨材105の抜け出しを防止している。
図6(a)は、図5に示すA−A間の断面図であり、図6(b)は、図5に示すB−B間の断面図である。図5,図6(a),図6(b)に示すように、端部コンクリート109は梁鉄骨材105の両端部の周囲にそれぞれ形成されており、中央コンクリート106の断面形状よりも大きく形成されている。
端部梁鉄筋材110は、端部コンクリート109の上部に配筋されて梁102の軸方向に延在する複数の第1,第2の上主筋111a,111bと、端部コンクリート109の下部に配筋されて梁102の軸方向に延在する複数の第1,第2の下主筋112a,112bと、端部コンクリート109の軸方向に等間隔に配筋されている複数の第1,第2のあばら筋113a,113b及び中子筋113cとから構成されている。第2の上主筋111bおよび第2の下主筋112bは、梁102に直交する図示せぬ直交梁の主筋と同じユニットとして組み立てられている。
第1の上主筋111aは端部コンクリート109内に定着されている梁鉄骨材105の上フランジ105aの上方に間隔をあけて複数並べられており、第1の上主筋111aの両側には第2の上主筋111bが2段で間隔をあけて複数並べられている。第1の上主筋111aの下方には第1の下主筋112aが梁鉄骨材105のウェブ105bを挟んで両側にそれぞれ配置されており、第1の上主筋111aと第1の下主筋112aとは、両端部が内側に屈曲した門形の第1のあばら筋113aに囲われている。
第2の上主筋111bの下方には第2の下主筋112bが2段で並べられており、第2の上主筋111bと第2の下主筋112bとは、矩形の第2のあばら筋113bおよび中子筋113cに囲われている。第2のあばら筋113aは上方に開放されて両端がフック状に屈曲されているコ字形の鉄筋材と当該鉄筋材の上端に被せられるコ字形のキャップタイとから構成されており、中子筋113cは上方に開放されて両端がフック状に屈曲されているコ字形の鉄筋材から構成されている。また、両側の第2の上主筋111bは、第1の上主筋111a,第1の下主筋112a及び第1のあばら筋113aが側方及び上方に配筋された梁鉄骨材105が嵌め込まれる程度の間隔があくように配筋されている。
第1の上主筋111a及び第1の下主筋112aの端面は仕口部101aの側面に対向されており、第1の上主筋111a及び第1の下主筋112aの両端部は、仕口部101a内に貫入されておらず、対向する梁端部104の端部コンクリート109内にそれぞれ定着されている。また、第1の上主筋111a及び第1の下主筋112aの中間部は、中央コンクリート106内に貫設されている。
第2の上主筋111b及び第2の下主筋112bの一端部は、仕口部101a内にそれぞれ定着されており、他端部は、梁端部104の内端で止められ、端部コンクリート109内に配置されている。第2の上主筋111b及び第2の下主筋112bの両端部には、定着具114がそれぞれ取り付けられている。このように、端部梁鉄筋材110(第2の上主筋111b及び第2の下主筋112b)の先端にプレート付き(機械式)定着工法を採用することにより、梁端部104の長さを短くすることができ、梁成の大きい部分を少なくすることができる。なお、端部梁鉄筋材110(第2の上主筋111b及び第2の下主筋112b)の先端に頭部コブ付き鉄筋を使用してもよい。
定着具114
定着具114
図6(c)は、図5に示すC−C間の断面図であり、図6(d)は、図5に示すD−D間の断面図である。図5,図6(c),図6(d)に示すように、中央コンクリート106は梁鉄骨材105の中間部の両側方及び上方にそれぞれ形成されており、梁鉄骨材105の下フランジ105cの下面は露出されている。
中央梁鉄筋材107は、梁鉄骨材105に上から被せるように組み立てられており、梁鉄骨材105の両側方及び上方に形成されている。中央梁鉄筋材107は、中央コンクリート106内の上部に貫設されている複数の第1の上主筋111aと、中央コンクリート106内の下部に貫設されている複数の第1の下主筋112aと、中央コンクリート106の軸方向に等間隔に配筋されている複数の第3のあばら筋115と、複数の第1の下主筋112aを拘束する複数の拘束筋116とから構成されている。
第3のあばら筋115は、両端部が内側に屈曲した門形に形成されており、第1の上主筋111aと第1の下主筋112aとは、複数の第3のあばら筋115に囲われている。複数の第3のあばら筋115は、梁中央部103の両端部では短い間隔が配筋されており、梁中央部103の中央部では広い間隔で配筋されている。
また、拘束筋116は、一端が135度に屈曲され他端が90度に屈曲された鉄筋材からなり、複数の第1の下主筋112aの下端に被せられている。拘束筋116の中間部は、梁鉄骨材105のウェブ105bに形成された貫通孔118内に挿通されている。拘束筋116は、梁中央部103の両端部の範囲で配筋されており、第3のあばら筋115と同一の間隔で、90°フックと135°フックの向きが交互に配筋されている。
次に、上記した構成からなる構造物100の施工方法について説明する。
図6(c),図6(d),図7に示すように、先ず、梁鉄骨材105の両側方及び上方に中央梁鉄筋材107をそれぞれ組み立てる中央部先組工程を行う。具体的には、梁鉄骨材105の上フランジ105aの上方に複数の第1の上主筋111aを間隔をあけて並べるとともに梁鉄骨材105のウェブ105bの両側方に第1の下主筋112aをそれぞれ配置する。そして、第1のあばら筋113a及び第3のあばら筋115を第1の上主筋111aの上方から被せるとともに第1のあばら筋113a及び第3のあばら筋115の内側に屈曲されたフック部分に第1の下主筋112aを引っ掛けて第1の下主筋112aを吊持させ、それぞれ結束する。さらに、拘束筋116をウェブ105bに形成された貫通孔118内に通し、135度に屈曲された一端部を一方の第1の下主筋112aに引っ掛け、その後90度に屈曲された他端部を他方の第1の下主筋112aに引っ掛けて結束する。
また、図6(a),図6(b),図7に示すように、梁102に直交する図示せぬ直交梁の主筋と同じユニットとして、端部梁鉄筋材110を組み立てる端部先組工程を行う。具体的には、第2の上主筋111b及び第2の下主筋112bを間隔をあけて並設し、第2の上主筋111b及び第2の下主筋112bを囲うように第2のあばら筋113bおよび中子筋113cを等間隔で配筋し結束する。また、図示せぬ直交梁の主筋を第2の上主筋111bや第2の下主筋112bと一体になるように組み立てて鉄筋のユニットを形成する。なお、このとき、第2のあばら筋113aの上端部を構成するキャップタイは被せないでおく。
次に、中央梁鉄筋材107が先組みされた梁鉄骨材105を端部梁鉄筋材110の間に架設する架設工程を行う。具体的には、端部梁鉄筋材110が備えられた柱101を所定の位置に設置し、端部梁鉄筋材110を対向させて配置する。そして、キャップタイがなく凹状に形成された対向する端部梁鉄筋材110の間に、先組みされた中央梁鉄筋材107を備える梁鉄骨材105を配置し、端部梁鉄筋材110の中に上記梁鉄骨材105の両端部をそれぞれ嵌入させる。その後、第2のあばら筋113aの上端部を構成するキャップタイを上から被せて結束する。
次に、柱101のコンクリートを打設するとともに、端部コンクリート109を端部梁鉄筋材110及び梁鉄骨材105の両端部が埋設されるように打設し、中央コンクリート106を中央梁鉄筋材107及び梁鉄骨材105の中間部が埋設されるように打設するコンクリート打設工程を行う。具体的には、図示せぬ柱筋、端部梁鉄筋材110及び中央梁鉄筋材107の周りに図示せぬ型枠を建て込み、当該型枠の中にコンクリートを打設する。柱101と梁端部、および梁中央部103と梁端部104とは一体にコンクリート打設され、柱101のコンクリートと端部コンクリート109、および中央コンクリート106と端部コンクリート109とは一体に形成される。所定の養生期間の経過後、図示せぬ型枠を脱型し、梁中央部103及び梁端部104からなる梁102を形成するとともに、柱101を形成する。
上記した構成からなる構造物100によれば、梁102は、仕口部101aの側面に接合された端部コンクリート109内に端部梁鉄筋材110が埋設されている梁端部104と、端部コンクリート109内に両端部がそれぞれ定着された梁鉄骨材105の中間部側方及び上方に中央コンクリート106がそれぞれ形成されているとともに、梁鉄骨材105の側方及び上方にそれぞれ配筋された中央梁鉄筋材107が中央コンクリート106内に埋設されている梁中央部103とから構成されているため、梁中央部103は鉄骨鉄筋コンクリート造となり、鉄骨造の場合と比べて耐力を大きく(約2倍に)評価することができる。また、梁鉄骨材105は端部コンクリート109内に定着され、柱101内には定着されないため、梁鉄骨材105の孔あけ等の加工がほとんどなくなる。これによって、ローコストで大スパンの架構が可能となる。
また、上記した構成からなる構造物100の施工方法によれば、梁鉄骨材105の側方及び上方に中央梁鉄筋材107をそれぞれ組み立てる中央部先組工程と、端部梁鉄筋材110を組み立てる端部先組工程と、組み立てられた端部梁鉄筋材110を対向させて配置し、端部梁鉄筋材110の中に中央梁鉄筋材107が配筋された梁鉄骨材105の両端部を嵌入し、梁鉄骨材105を端部梁鉄筋材110の間に架設する架設工程と、端部コンクリート109を端部梁鉄筋材110及び梁鉄骨材105の両端部が埋設されるように打設するとともに、中央コンクリート106を中央梁鉄筋材107が埋設されるように打設するコンクリート打設工程とを備えるため、梁端部104の端部梁鉄筋材と梁中央部103の中央梁鉄筋材107及び梁鉄骨材105とは別々に先組みされるため、図示せぬ直交梁の主筋と同じユニットとして先組みする場合、そのユニットの重量は、梁端部104と梁中央部103とが一体に組まれる場合に比べて軽量化されるとともに小型化される。これによって、揚重作業の負担は軽減されるとともに、比較的狭いスペースで先組みを行うことができる。
以上、本発明に係る構造物1の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記した第1の実施の形態では、柱2は鉄筋コンクリート造であり、柱2の仕口部2a内に梁鉄筋材16を嵌入して大スパン梁7を架設しているが、本発明は、梁鉄骨材10の端面にベースプレートを溶接し、このベースプレートに柱2の仕口部2a内に定着するアンカーボルトを接合してもよく、また梁鉄骨材に直接アンカーボルトを接合してもよい。
また、上記した第1の実施の形態では、梁主筋16aと補強主筋14aとは重ね継手されているが、本発明は、梁主筋16aと補強主筋14aとを圧接してもよく、また機械式継手によって継手してもよい。さらに、梁主筋16aと補強主筋14aとを1本の鉄筋材で形成することで継手を省いてもよい。
また、上記した第1の実施の形態では、スラブ4はプレキャスト床版4aと鉄筋コンクリート床版4bとから構成される合成構造であるが、本発明は、通常のスラブ形枠によって形成する現場打ちの鉄筋コンクリート造のスラブでもよく、プレキャスト床版のみからなるスラブや、デッキプレート上にコンクリートを打設するスラブでもよい。
また、上記した第1の実施の形態では、補強筋14は上方および両側方にそれぞれ配置されているが、本発明は、両側方のみでもよく、例えばスラブ鉄筋材をダブル配筋として、上筋を梁鉄骨材10の上方に跨って配筋し、下筋を梁鉄骨材10の手前で下方に屈曲させて梁中央部11内に配筋し、屈曲した下筋を補強筋としてもよい。または、スラブ鉄筋材を梁鉄骨材10の上方を越えて下方に屈曲させて、屈曲したスラブ鉄筋材を梁中央部11内に配筋し、屈曲したスラブ鉄筋材を補強筋としてもよい。
また、上記した第1の実施の形態では、柱2およびコア部5のコンクリートと被覆コンクリート13と端部コンクリート15とスラブコンクリート18は同一のコンクリートによって形成されているが、各々別のコンクリートを使用してもよく、特に被覆コンクリート13は耐火被覆を主目的とするため、セメント系接合材であればよく、コンクリートに替えてモルタルを使用してもよい。また、上記した実施の形態では、梁鉄骨材10にH形鋼を使用しているが、本発明は、例えばI形鋼やT形鋼等でもよく、梁鉄骨材10に各種の鋼材を使用することができる。
また、上記した第2の実施の形態では、柱101は現場打ちコンクリート造であり、端部梁鉄筋材110は梁102に直交する図示せぬ直交梁の主筋と同じユニットとして先組みされ、梁鉄骨部材の両端面には仕口部101aの側面に対向するエンドプレート117が接合されているが、本発明は、柱を上下階の柱と一体に形成された各層一体型のフルPCのプレキャストコンクリート造の柱とし、プレキャストコンクリート造の柱の仕口部内に予め端部鉄筋材を定着させておいてもよい。さらに、予め仕口部側面にガセットプレートを接合しておき、梁鉄骨部材の端部を前記ガッセトプレートに高力ボルト(HTB)で接合してもよい。この場合、ガセットプレートが端部コンクリート内に埋め込まれているため、ガセットプレートによる耐力が期待でき、梁端部の構造性能を向上させることができる。
1,100 構造物
2,101 柱
2a,101a 仕口部
3,102 梁
4 スラブ
7 大スパン梁(梁)
9 コア柱(柱)
9a 仕口部
10,105 梁鉄骨材
11,103 梁中央部
12,104 梁端部
13 被覆コンクリート
14 補強筋
15,109 端部コンクリート
16 梁鉄筋材
18 スラブコンクリート
106 中央コンクリート
107 中央梁鉄筋材
110 端部梁鉄筋材
2,101 柱
2a,101a 仕口部
3,102 梁
4 スラブ
7 大スパン梁(梁)
9 コア柱(柱)
9a 仕口部
10,105 梁鉄骨材
11,103 梁中央部
12,104 梁端部
13 被覆コンクリート
14 補強筋
15,109 端部コンクリート
16 梁鉄筋材
18 スラブコンクリート
106 中央コンクリート
107 中央梁鉄筋材
110 端部梁鉄筋材
Claims (7)
- 鉄筋コンクリート造の複数の柱と、該柱の間に架設される梁とが備えられている構造物において、
該梁には前記柱の間に配置される梁鉄骨材が備えられ、
前記梁は、前記梁鉄骨材の下部より上方に被覆コンクリートが被覆され前記梁鉄骨材の下面が露出されている梁中央部と、前記梁鉄骨材の両側方および上下方に端部コンクリートがそれぞれ形成され該端部コンクリート内に前記梁鉄骨材の周りに配筋された梁鉄筋材が埋設されている梁端部とから構成されていることを特徴とする構造物。 - 請求項1記載の構造物において、
前記梁鉄骨材の両端面は前記柱と前記梁との仕口部側面に対向され、前記梁鉄筋材の前記柱側の端部は前記仕口部内に嵌入されていることを特徴とする構造物。 - 請求項1または2記載の構造物において、
前記梁の上部には対向する複数の該梁の間に形成されるスラブが一体に設けられ、前記梁鉄骨材の上部は該スラブ内に配置されていることを特徴とする構造物。 - 請求項1から3のいずれか記載の構造物において、
前記被覆コンクリート内には、前記梁鉄骨材の側方、または上方および側方に配筋された補強筋が埋設されていることを特徴とする構造物。 - 鉄筋コンクリート造の複数の柱と、該柱の間に架設される梁とを備える構造物の施工方法において、
前記梁を構成する梁鉄骨材を前記柱の間に配置し、該梁鉄骨材の端部周りに梁鉄筋材を配筋し、前記梁鉄骨材の中央部のうち該梁鉄骨材の下部より上方を被覆する被覆コンクリートと、前記梁鉄骨材の端部の両側方および上下方にそれぞれ形成される端部コンクリートと、前記梁の上部に形成されるスラブコンクリートとを一体に打設することを特徴とする構造物の施工方法。 - 鉄筋コンクリート造の複数の柱と、該柱の間に架設される梁とが備えられている構造物において、
前記梁は、前記柱と該梁との仕口部側面に接合された端部コンクリート内に端部梁鉄筋材が埋設されている梁端部と、前記端部コンクリート内に両端部がそれぞれ定着された梁鉄骨材の中間部側方及び上方に中央コンクリートがそれぞれ形成されているとともに、前記梁鉄骨材の側方及び上方にそれぞれ配筋された中央梁鉄筋材が該中央コンクリート内に埋設されている梁中央部とから構成されていることを特徴とする構造物。 - 鉄筋コンクリート造の複数の柱と、該柱の間に架設される梁とを備える構造物の施工方法において、
前記梁の中央に位置する梁中央部を構成する梁鉄骨材の側方及び上方に中央梁鉄筋材をそれぞれ組み立てる中央部先組工程と、
前記梁の両端にそれぞれ位置する梁端部を構成する端部梁鉄筋材を組み立てる端部先組工程と、
組み立てられた前記端部梁鉄筋材を対向させて配置し、該端部梁鉄筋材の中に前記中央梁鉄筋材が配筋された前記梁鉄骨材の両端部を嵌入し、前記梁鉄骨材を前記端部梁鉄筋材の間に架設する架設工程と、
前記梁端部を構成する端部コンクリートを前記端部梁鉄筋材及び前記梁鉄骨材の両端部が埋設されるように打設するとともに、前記梁鉄骨材の中間部側方及び上方にそれぞれ形成され前記梁中央部を構成する中央コンクリートを前記中央梁鉄筋材が埋設されるように打設するコンクリート打設工程とを備えることを特徴とする構造物の施工方法。
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-
2004
- 2004-02-03 JP JP2004026866A patent/JP2005030195A/ja active Pending
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