JPH0251537B2 - - Google Patents

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JPH0251537B2
JPH0251537B2 JP22019785A JP22019785A JPH0251537B2 JP H0251537 B2 JPH0251537 B2 JP H0251537B2 JP 22019785 A JP22019785 A JP 22019785A JP 22019785 A JP22019785 A JP 22019785A JP H0251537 B2 JPH0251537 B2 JP H0251537B2
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JP
Japan
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butylhydroquinone
tert
tbhq
tank
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JP22019785A
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JPS6281339A (ja
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Hiroyuki Hasegawa
Hitoshi Nakamura
Eiichi Sato
Ko Sato
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は食用油脂、特に不飽和度の高い食用油
脂などの酸化防止剤として有用な2−tert−ブチ
ルヒドロキノンの精製方法に関するものである。
〔従来の技術〕
2−tert−ブチルヒドロキノンは通常ヒドロキ
ノンのtert−ブチル化によつて合成されるが、こ
のときに主として2,5−ジ−tert−ブチルヒド
ロキノンが副生し、これらの生成物の分離は困難
なことが知られている。
一般に工業的な分離方法としては蒸留による方
法と溶剤に対する溶解度の差を利用する方法が公
知である。しかしながら蒸留による方法は(1)2−
tert−ブチルヒドロキノンとジ−2−tert−ブチ
ルヒドロキノンとの比揮発度が1に近いので両者
の分離が困難である;(2)高温下では2−tert−ブ
チルヒドロキノンの一部が熱分解する:(3)蒸留に
は高真空が必要であり、高温の為2−tert−ブチ
ルヒドロキノンは微量の空気の混入によつても変
質する等の欠点を有しているので実用的ではな
い。また溶剤を用いる方法では、通常工業的に使
用される溶剤であつて、2−tert−ブチルヒドロ
キノンが適当な溶解度を示しかつジ−2−tert−
ブチルヒドロキノンとの溶解度の差が大きい溶剤
を見出すことが困難である。
一方、米国特許第2722556号明細書には、熱水
を用いて両化合物の混合溶液から2−tert−ブチ
ルヒドロキノンを抽出し、回分式で精製すること
が記載されている。この精製方法は高純度の2−
tert−ブチルヒドロキノンが一段の操作で得られ
る点で優れた方法である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながらこの方法を実施するためには、2
−tert−ブチルヒドロキノンの水に対する溶解度
が著しく小さい(70℃で2重量%、40℃で1重量
%)ので極めて多量の水が必要である。例えば70
℃で抽出を行い、40℃まで冷却して2−tert−ブ
チルヒドロキノンを析出させ、晶析母液を次の抽
出に用いるときには、母液1t当り10Kgの2−tert
−ブチルヒドロキノンしか抽出することができな
い。従つてこのような抽出精製方法を回分式で行
うときには前記の抽出工程を何回も繰返して行う
か、または1回の抽出工程の大容量の溶解槽を必
要とし、生産性が著しく低いので工業的に有利な
方法とは云えない。
〔問題点を解決するための手段・作用〕
本発明者等は、前記のような熱水抽出による2
−tert−ブチルヒドロキノンの精製方法の生産性
を向上させるために抽料の取扱い条件、抽出温
度、全精製工程において実施される各単位操作の
条件等について研究を重ね極めて有利な条件を見
出して本発明を完成した。
すなわち、本発明によれば、リン酸の存在下で
ヒドロキノンを有機溶媒中でブチル化して得られ
る2−tert−ブチルヒドロキノンの熱水抽出によ
る精製方法において、抽料を冷却固化させる際に
固化開始点で冷却を止めてそのまま15〜40分間保
ち、次に70〜80℃で熱水抽出を行い、抽出液を真
空冷却下で晶析し、得られたスラリーを濃縮し、
遠心分離し、これらの各工程を連続的に行うこと
を特徴とする方法によつて前記の問題点が解決さ
れる。
本発明によつて精製される2−tert−ブチルヒ
ドロキノンはヒドロキノンを有機溶媒、例えばト
ルエン中においてリン酸触媒の存在下でブチル化
して得られる。このブチル化による反応混合物は
2−tert−ブチルヒドロキノンの外に無視するこ
とのできない量の副生物としての2,5−ジ−
tert−ブチルヒドロキノンおよび微量のその他の
有機化合物を含有しているので、先づトルエンを
水との共沸によつて除去する。ところで本発明者
等は2−tert−ブチルヒドロキノン(融点126
℃;以下TBHQと記す)と2,5−ジ−tert−ブ
チルヒドロキノン(融点216℃)との混合物の水
スラリーを加熱するときに、これらの化合物はそ
の融点よりも低い温度で溶融して2液相を形成す
るが、この溶融温度は2,5−ジ−tert−ブチル
ヒドロキノンの含有割合が多い程高くなることが
わかつた。米国特許第2722556号に記載された反
応条件では2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノ
ン(以下DTBHQと記す)の含有量の大きい反応
混合物(TBHQ/DTBHQ重量比=3.4)が得ら
れるので、このような反応混合物に沸騰水を用い
ても固形分全体が溶融することはない。従つてよ
り融点の低いTBHQを沸騰水で溶解し、沸騰水
で溶解しない固体のままのDTBHQから分離する
ことができる。一方、本発明者等の開発した
BHQの改良された製造方法(特開昭62−81338
号)によれば、TBHQが高い収率で得られ、従
つてこの反応生成物は米国特許第272256号による
反応生成物よりもDTBHQ含有量が少なく
(TBHQ/DTBHQ重量比=4.8)、従つて特開昭
62−81338号の反応生成物の場合には共沸蒸留の
終了時(100℃)にTBHQおよびDTBHQは融解
して混融状態となり、抽出槽内には水相と抽相の
2液相が形成される。この2液相は冷却し、抽相
を固化させてTBHQとDTBHQとの共晶−水ス
ラリー系に転換する。この冷却を続けるとその途
中(80〜84℃)で油相は一気に固化し、その融解
潜熱で発熱し、貯槽内の温度が若干上昇する。そ
こで一旦冷却を中止して撹拌を続けながら15〜40
分間そのまま保持し、その後冷却を再開して抽出
温度にする。こうして得られた固体の抽料は、冷
却を中断しないで得られた抽料に比べて(1)
TBHQとDTBHQとが互いに取り込み合うこと
がなくそれぞれ独立した共晶析出する;(2)結晶の
粒径が微細にならないという利点を有し、従つて
固液抽出を行うのに有利である。
本発明による抽出を行う温度は70〜80℃が適当
である。80℃以上の温度では抽料が溶融し始める
ので固液抽出を行うことができない。また抽出温
度を70℃以下の低温にするとTBHQの水に対す
る溶解度が低下し抽出効率が著しく悪くなる。こ
のように調整した抽出槽内の抽料を撹拌しながら
TBHQの溶解した温水を晶析槽に抜き出し、温
水に溶解しないDTBHQおよび未溶液のTBHQ
を抽出槽内に内装してあるフイルターにより別
して抽出槽内に残す。この過は晶析槽を減圧し
抽出槽を加圧しながら行う。抽出液の流量はFIC
等で一定になるように調節することが望ましい。
また抽出槽のフイルターの目詰りによる流量低下
を防ぐために必要に応じて3Kgスチームなどによ
りフイルターを逆洗する。このときに一時的に抽
出液の流出が止まるのを防ぐためにFICの上流側
を2系以上にし、交互に逆洗するようにするのが
よい。
晶析槽内のTBHQスラリーはスラリーポンプ
で過器との間を循環しており、抽出槽からの抽
出液は循環スラリと合流して晶析槽に入る。晶析
槽は減圧されており、水の蒸発潜熱により冷却さ
れてTBHQの結晶が析出する。こうして得られ
たTBHQの結晶は後の処理工程にとつて有利な
粒度分布を有している。一方、蒸発した水は熱交
換器で凝縮し、大気脚を通つて系外に排出され、
スラリーポンプのエキスターナルフラツシユ等に
より系内に入る水と平衡するようになつている。
晶析槽で晶析したTBHQを含有するスラリーは
循環ラインから枝分れして遠心分離機に供給さ
れ、ここで得られた精製TBHQよりなるスラリ
ーは精製工程から次の工程に送られ、液は液
槽に槽られる。こうして得られたTBHQは実質
上DTBHQを含有していない。TBHQの温度70
℃の温水中の溶解度は極めて低い(約2%)ので
晶析槽で得られるTBHQスラリーは極めて希釈
であり、そのまま遠心分離にかけるのは効率が悪
くかつ遠心分離機の不調を来す恐れがある。従つ
てスラリー濃度を高めるために循環ライン内にス
ラリー濃縮器を設け、ここで生じる液は遠心分
離機の液と共に液槽に捕集される。液槽内
の液はその受入量に応じてポンプにより抽出槽
に戻されるが、抽出槽、晶析槽および液槽のそ
れぞれの水位が変動しないように調節する。な
お、抽出槽の温度を一定に保つことにより一定品
質の製品が得られる。こうして抽出が完了した
後、抽出槽の底部よりスラリー状の抽残物を排出
する。この抽残物は通常径0.5〜1mmのサラサラ
した粒状体であつてその排出および脱水は容易に
行われる。
TBHQは酸素により酸化され易く、バツチ式
精製方法によるときにはその危検が大きいが、本
発明による上記のような連続式精製方法によれ
ば、精製工程を完全な窒素シール下で容易に定常
運転することができるのでTBHQの酸化による
変質の恐れがなく、また抽残物の排出を一度に実
施できるという利益がある。
以下の実施例によつて本発明を更に具体的に説
明する。
実施例 リン酸触媒の存在下でヒドロキノンをトルエン
中でイソブテンと反応させて2−tert−ブチルヒ
ドロキノン(TBHQ)を製造した。得られた
TBHQ462Kg、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロ
キノン(DTBHQ)95Kgおよびその他の副生物31
Kgからなる抽料(油水二相懸濁液)を3m3の抽出
槽に入れる。100℃より冷却を開始し、82℃にお
いて温度上昇が見られたので冷却を中止し、撹拌
を続けながら30分間保持し、その後冷却を再開し
て70℃まで冷却した。抽出フイルターを3Kgスチ
ームにより自動的に逆洗しつゝ、70℃で5t/時の
抽出速度で晶析槽に抽出する。抽出に使用した熱
水にはTBHQ2%が溶解しているが、晶析槽は減
圧冷却して40℃以下に保持され、晶析槽内の水に
は1%のTBHQが溶解している。従つて両者の
差(1%)に相当する50Kg/時の速度でTBHQ
が析出する。このままで運転を続けるとスラリー
濃度が1%になるので、スラリー濃縮器で液を
4.5t/時の速度で晶析槽から取り出し、得られる
10%スラリーを0.5t/時の速度で遠心分離機に供
給する。一方、液は抽出槽に戻される。
上記の運転を9時間連続して行い、遠心分離機
から乾燥TBHQ438Kg、また抽出槽から抽残物と
してDTBHQ95Kg、TBHQ6Kgおよびその他31Kg
が得られた。
こうして得られた最終乾燥製品中のDTBHQ含
有量は0.19重量%であつた。
比較例 1 実施例1と同一条件で反応させて得た抽料を、
100℃から75℃まで途中で冷却を中断することな
く一気に冷却した。その後実施例1と同一の抽出
フイルターを用い同一の逆洗条件下で、75℃に於
て連続抽出を行なつた。実施例1に比較して飽和
溶解度が向上する分だけ全抽出時間が短かくなる
と期待されたが、抽出フイルターの目詰りの為に
抽出速度は約2t/時に低下し、全抽出時間は20時
間を要した。
又最終乾燥製品中のDTBHQ含有量は0.45重量
%となり、目標値0.2重量%以下を達成出来なか
つた。
比較例 2 実施例と同一の装置を用いてバツチ式運転を行
つた。抽出工程2時間、冷却工程1時間および脱
水工程1時間で1回の精製操作とし、この操作を
14回行つてTBHQ460Kg、DTBHQ95Kgおよびそ
の他の副生物30Kgからなる抽料を処理したが、こ
の抽料を精製するのに52時間を要した。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、2−tert−ブチルヒド
ロキノンの熱水抽出による精製において、精製工
程を連続的に実施することにより、バツチ式で実
施した場合よりも5〜6倍の生産量を確保するこ
とができ、また抽出温度を一定にしかつ抽出系へ
の空気の混入が防止されて製品品質の安定化が得
られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 リン酸の存在下でヒドロキノンを有機溶媒中
    でブチル化して得られる2−tert−ブチルヒドロ
    キノンの熱水抽出による精製方法において、抽料
    を冷却固化させる際に固化開始点で冷却を止めて
    そのまま15〜40分間保ち、次いで70〜80℃で熱水
    抽出を行い、抽出液を真空冷却下で晶折し、得ら
    れたスラリーを濃縮し、遠心分離し、これらの工
    程を連続的に行うことを特徴とする2−tert−ブ
    チルヒドロキノンの精製方法。
JP22019785A 1985-10-04 1985-10-04 2−tert−ブチルヒドロキノンの精製方法 Granted JPS6281339A (ja)

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