JPH0249430Y2 - - Google Patents

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JPH0249430Y2
JPH0249430Y2 JP14658989U JP14658989U JPH0249430Y2 JP H0249430 Y2 JPH0249430 Y2 JP H0249430Y2 JP 14658989 U JP14658989 U JP 14658989U JP 14658989 U JP14658989 U JP 14658989U JP H0249430 Y2 JPH0249430 Y2 JP H0249430Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は車両等に配設するワイヤハーネス等
の留め具に関する。
(従来の技術およびその問題点) 従来、この種ワイヤハーネス等を配設する留め
具においては、車両仕様の多種化により、同一車
種においても鋼板ボデーの板厚が種々あり、ま
た、ワイヤハーネスの固定部位においてはその周
辺の条件等の制約により、がた、たるみ等の不可
の部位も多く、したがつて、現状では鋼板ボデー
の板厚に合せた留め具を使い分けていた。このた
め、同一取付位置、同一作業者による留め具の使
い分けは誤品装着による品質不具合発生の原因と
もなり、かつ生産ライン内に種々の留め具を持つ
ことは部品手配、部品管理上の工数が大となり、
また、現状の留め具の共通化を図る留め具とし
て、例えばアメリカ特許第2909957号(第7図)
のものがある。しかしながら、この留め具では鋼
板ボデーの板厚が留め具の長さより小さい場合は
複数の係止爪を段階的に係止して板厚吸収状に係
止することができるが、板厚が留め具の係止長さ
とほぼ等しい場合には、これら複数の係止爪は帯
状の脚片により一連に連結されていることから、
取付孔に挿入していくと同脚片は中央の軸側へ弾
性変位され、このため取付孔に係止される先端側
の係止爪も変位され、同肩部の係止代が小さくな
つて外れを生ずる等の問題点があつた。
本考案は、上記従来の問題点を解決すべくなさ
れたもので、鋼板ボデーの板厚の違いを吸収し得
るとともに、板厚が厚くてもがた付きなく確実に
係止することのできる留め具を提供することを目
的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本考案は上記技術課題を解決するため、鋼板ボ
デーに貫設した取付孔に係止脚を挿入し弾性係着
してワイヤハーネス等を配設する合成樹脂等から
なる留め具であつて、前記係止脚はワイヤハーネ
ス等の取付部の下面より前記取付孔に挿通可能な
中央軸を垂設し、該中央軸の先端には左右対称に
所定の角度で斜上方へ上端に係止面を有し、かつ
弾性変形可能な係止片を設け、また、前記中央軸
の両側には左右対称に所定の角度で斜上方に向つ
て複数の接合片を設けるとともに、該接合片間に
は中央軸に対し所定の間隔を有し、かつ平行に脚
片を対称に連設し、しかも、この両脚片の外側面
には所定の間隔で上斜状に複数の係止爪を対称に
突出形成し、該係止爪に対し前記接合片と脚片お
よび中央軸とにより略平行四辺形状の受部を一対
以上形成し、該受部は前記係止片とは独立して前
記中央軸側へ弾性変位可能に構成したワイヤハー
ネス等の留め具に存する。
(作用) 上記構成としたことにより、中央軸の先端の係
止片と上部の左右対称の受け部とが独立的に変位
機能して板厚吸収状に係止することができ、とく
に、板厚が厚い場合、係止片により弾性係着され
るとともに、左右対称の受け部により取付孔に対
し突張り状に保持される。
(実施例) つぎに、この考案の一実施例を図面にしたがつ
て説明すると、図中3は鋼板ボデー1に貫設した
取付孔2に挿通係止してワイヤハーネスW等を配
設する留め具であつて、合成樹脂等からなるもの
で、この留め具3はワイヤハーネスWを取付ける
取付部4と取付孔2に挿通して係着する係止脚1
3とより構成されている。
この取付部4はワイヤハーネスWを取付け可能
に略U字形状に形成され、その一方の支持片5の
上端側には薄肉部6を介して端部に係合溝8を有
する蓋体7が回動可能に設けられ、また、取付部
4の他方の支持片9の上端には係合溝8と係合す
る係止爪10が設けられるとともに、この取付部
4の内周部には薄肉状で取付部4の内方に向つて
円弧状に設けられ、かつ弾性変形可能なワイヤハ
ーネス抑え片11が設けられている。このように
形成された取付部4のほぼ中央の外周部には図示
水平状に基盤部12が設けられ、この基盤部12
には係止脚13が垂設されるとともに、この係止
脚13の左右両側には対称に押え脚部24が形成
されている。
この係止脚13は、基盤部12より垂設された
中央軸14の下端部には所定の角度で斜上方に向
つて対称形状の係止片15が設けられ、その上端
には水平状の係止面16が形成され、同係止面1
6の中央軸14側端部には上方へ突出する首部1
7が形成されている。また、中央軸14の左右両
側には複数の接合片(本例では2本の場合を例示
した)すなわち、弾性能を有する第1接合片18
および第2接合片19がそれぞれ所定の間隔でか
つ所定の角度で斜上方に向つて対称形状に設けら
れるとともに、この両接合片18,19間には中
央軸14に対し所定の間隔を隔てて平行に脚片2
0がそれぞれ設けられ、これら第1接合片18、
第2接合片19および脚片20と中央軸14とに
より略平行四辺形状の受け部21を構成し、脚片
20は両接合片18,19の弾性能により中央軸
14に近接可能に設けられ、また、左右の脚片2
0の下端部側には係止爪22が、また、上端側に
は取付孔2に沿うガイド凸部23がそれぞれ形成
されている。なお、この係止爪22は接合片が複
数設けられた場合は所定の間隔で複数形成され、
受け部21も複数形成される。このように形成さ
れた係止脚13の係止片15の係止面16は最も
板厚の厚いT1の鋼板ボデー1に係着するもので
基盤部12の下面より間隅T1の位置に設けられ
るとともに、左右の張出しは幅H1に形成され、
また係止爪22は基盤部12下面より間隔T2の
位置に設けられ、その左右の張出幅は係止片15
の張出幅H1と同じ張出幅H1に形成されてい
る。
24は押え脚部であつて、係止脚13とにより
鋼板ボデー1を弾性的に挟着するもので、基盤部
12の近傍より中央軸14に対し所定の角度μで
脚片25が設けられるとともに、同脚片25の先
端部には力骨部26が形成されている。また、こ
の力骨部26より折返状に略円弧状の折返し片2
7が設けられ、この折返し片27の端部には力骨
部28が形成されるとともに、同力骨部28は薄
肉部29を介して接続片30により取付部4に接
続されている。このように形成された押え脚部2
4は図示矢印方向への弾性変形のみが許容される
とともに、同押え脚部24の脚片25がほぼ水平
状となる位置まで変形可能である。
次に、上記のように構成された本実施例の作用
について説明する。
まず、係止爪22により係着する場合には係止
脚13の先端を取付孔2に当接して押圧すると、
係止片15は取付孔2の縁に案内されて中央軸1
4側へ弾性変位する。さらに押圧すると係止爪2
2の下面が当接されるとともに、受け部21全体
が中央軸14側へ弾性変位され、係止片15が取
付孔2より離脱すると同時に元の状態に弾性復元
し、また、係止爪22は孔2内に挿入され、一方
押え脚部24の先端は鋼板ボデー1の上面に当接
される。さらに押圧して係止爪22が取付孔2を
通過すると、第1接合片18、第2接合片19の
弾性復元により係止爪22は鋼板ボデー1の下面
に係合され、押え脚部24の弾性能により弾性係
着される。この場合、ガイド部23は取付孔2内
にあつて、内径部に近接した状態にあつてがたな
く係着される。この状態で引抜き方向へ外力が作
用すると、この外力は受け部21により受け止め
られるとともに、第1接合片18が強制的に拡開
されようとしても係止片15により受け止めら
れ、また、第2接合片19は取付孔2内にあつ
て、その先端のガイド凸部23が取付孔2の内径
部に当接されることと相埃つて、引抜き外力に対
し強固な係着力を有する。また、押え脚部24が
その脚片25が水片状となる位置まで弾性変形可
能であるから、この押え脚部24と係止爪22と
により間隔T2の範囲の板厚の鋼板ボデー1に対
し係着することができる。また、係止片15と押
え脚部24とにより係着する鋼板ボデー1の板厚
は間隔T2以上で間隔T1までの範囲の板厚に対
処することができるもので、この場合、係止片1
5と受け部21とは独立的に変位可能に設けたも
のであるから、係止片15は受け部21の弾性変
位に影響されることなく、その係止面16は充分
に取付孔2に弾性係着されるとともに、左右の受
け部21は取付孔2内で突張り状に作用してがた
なく係着することができる。
なお、本実施例においては押え脚部24を設け
て例示したが、これに限定するものではなく、押
え脚部24を省略してもよく、この場合には間隔
T1,T2の2種類の板厚のものに対処すること
ができ、また、複数の受け部21を設け脚片20
に複数の係止爪を設けることで、鋼板ボデー1の
各種板厚に対し段階的に係着して対処することが
できる。
(考案の効果) さて、この考案は鋼板ボデーに貫設した取付孔
に係止脚を挿入し弾性係着してワイヤハーネス等
を配設する合成樹脂等からなる留め具であつて、
前記係止脚はワイヤハーネス等の取付部の下面よ
り前記取付孔に挿通可能な中央軸を垂設し、該中
央軸の先端には左右対称に所定の角度で斜上方へ
上端に係止面を有し、かつ弾性変形可能な係止片
を設け、また、前記中央軸の両側には左右対称に
所定の角度で斜上方に向つて複数の接合片を設け
るとともに、該接合片間には中央軸に対し所定の
間隔を有し、かつ平行に脚片を対称に連設し、し
かも、この両脚片の外側面には所定の間隔で上斜
状に複数の係止爪を対称に突出形成し、該係止爪
に対し前記接合片と脚片および中央軸とにより略
平行四辺形状の受部を一対以上形成し、該受部は
前記係止片とは独立して前記中央軸側へ弾性変位
可能に構成したことにより、複数種類の板厚に対
しがたなく弾性係着することができるとともに、
抜きの外力に対して充分これに抗してワイヤハー
ネスを確実に配設することができ、また、異音発
生等の品質上の不具合を解消することができ、ま
た、部品管理上の経済性をも有するので、とく
に、板厚の厚い場合、係止片と受け部とは独立的
に変位可能に設けたものであるから、係止片は受
け部の弾性変位に影響されることなく、その係止
面は充分に取付孔に弾性係着されるとともに、左
右の受け部は取付孔内で突張り状に作用してがた
なく係着することができるので、ワイヤハーネス
等の留め具として極めて実用性に優れた考案であ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示し、第1図は留め
具の正面図、第2図は係止脚の拡大図、第3図は
鋼板ボデーの板厚との関係を示す作用説明図であ
る。 1……鋼板ボデー、2……取付孔、3……留め
具、4……取付部、14……中央軸、15……係
止片、16……係止面、18,19……接合片、
20……脚部、21……受け部、22……係止
爪。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 鋼板ボデーに貫設した取付孔に係止脚を挿入し
    弾性係着してワイヤハーネス等を配設する合成樹
    脂等からなる留め具であつて、前記係止脚はワイ
    ヤハーネス等の取付部の下面より前記取付孔に挿
    通可能な中央軸を垂設し、該中央軸の先端には左
    右対称に所定の角度で斜上方へ上端に係止面を有
    し、かつ弾性変形可能な係止片を設け、また、前
    記中央軸の両側には左右対称に所定の角度で斜上
    方に向つて複数の接合片を設けるとともに、該接
    合片間には中央軸に対し所定の間隔を有し、かつ
    平行に脚片を対称に連設し、しかも、この両脚片
    の外側面には所定の間隔で上斜状に複数の係止爪
    を対称に突出形成し、該係止爪に対し前記接合片
    と脚片および中央軸とにより略平行四辺形状の受
    部を一対以上形成し、該受部は前記係止片とは独
    立して前記中央軸側へ弾性変位可能に構成したワ
    イヤハーネス等の留め具。
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