JPH024790A - 抗潰瘍剤 - Google Patents

抗潰瘍剤

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JPH024790A
JPH024790A JP63155940A JP15594088A JPH024790A JP H024790 A JPH024790 A JP H024790A JP 63155940 A JP63155940 A JP 63155940A JP 15594088 A JP15594088 A JP 15594088A JP H024790 A JPH024790 A JP H024790A
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Hiroe Ishiwatari
石渡 宏衛
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宏 伊東
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はニガキ科植物、殊にニガキ[苦木:ニガキ(p
icrasma ailantho’1des PLA
NCHON) ]並びニシンジュ[神、1i1f:ニワ
ウルシ(Ailanthus altissima 5
WINGLE) ]より得られる粗抽出物並びにインド
ール型アルカロイド化合物で、胃液分泌抑制又は、抗ペ
プシン作用を主効果として成る抗潰瘍剤に関する。
これらの植物は山野に自生する落葉樹で雌雄異株で、互
生した枝に奇数別状複葉がつき、葉の縁には細かい切り
込みがあり、若木と云う名の如く、余水長く舌に苦味が
ある、苦味の本態はクワシンを中心とするジテルペンで
あり、この苦味を利用して苦味健胃剤とするか苦味チン
キの原料としている。又、若木は20年以上の老木にな
ると、苦味が弱くなり、木部は黄色を呈し、この黄色の
材部よりアルカロイド類が単離されている。使用例とし
ては我が国では若木を、中国では神樹が、健胃若しくは
駆虫作用を目的として用いられている。
ニガキ科植物にはクワシンをはじめニガキラクトンA−
N (Tetrahedron Letter 243
0131968)  (Chem、Phrm、Bull
、 1825901970)  (Chem、Phr+
n、Bull、 192131971)(Chem、P
hrm、Bull、 1924261971)  (T
atrahedron Letter27514719
71) 、ピクラシンA−G (Phytochemi
stry1424731975)等多数の苦味質(Fo
rtschr、 Chem、 Org。
Naturst、 47221−2641985)を含
む他、ニガキへミアセタール(Chem、Phrm、B
ull、 2321881975) 、 2−6−ジメ
トキシ−p−ベンゾキノンが含まれる、更に、苦味の殆
どない心材からはニガキノン、メチルニガキノン等のイ
ンドール型アルカロイド(薬理8713711967)
  (Chem、Phrm、Bull、 241532
−15361976)が既に分離されている。その効果
に就いては長い年月による経験的使用層、即ち、健胃的
な用いられ方に加え、薬理作用面では駆虫作用(Cyc
lopedia of Useful Plant P
roduct p545 Hokuryukan Pr
ess Tokyo 1949) 、抗真菌作用(生薬
学誌共(4) 307−3141982) 、抗腫瘍作
用(染色体381179−11881986) 、ホス
フォジェステラーゼ阻害作用(Chem、Phrm、B
ull、 32(5) 1872−18771984)
 、更に、健胃効果に関連する資料としては胃運動の亢
進作用あり(Tohoku、J、εxpt1.Med、
293211936) 、亢進作用なしく日薬理誌旦6
21955)とするもの、又、胃液分泌には影響を及ぼ
さない(日薬理誌501031954)等々の報告があ
る他は最近に於いても目立った報告はなく、長年に亘り
民間薬として使用されている割には健胃作用を中心とす
る薬効の解明は極めて不充分であると云わねばならない
本発明者等は、苦味健胃作用でも特に、苦味質とその薬
効を検討していた所、以外にも、若木並びに神樹中成分
、例えば、クワシン、ピクラシンに代表される苦味質に
比較して極めて苦味が弱いインドール型アルカロイド類
又は、これら植物より得られる粗抽出物が胃液分泌、ペ
プシン排泄能を抑制、更に、実験的急性潰瘍モデル試験
(試験方法は後述)では、これによる潰瘍発生を顕著に
抑制する知見をはじめて見出すことが出来た。
本発明者が抗潰瘍効果を見出したインドール型アルカロ
イド類とは、下記一般式(1)で示される化合物の少な
くとも一つを有効成分として含有する。
金物はニガキノン、であり、R□とR2がOCH3基で
ある化合物はメチルニガキノン、R□とR2がOH基で
ある化合物はノルニガキノンとしてそれぞれ知られてい
る。
又、粗抽出物!とは、ここに示した植物を低級脂肪族ア
ルコール類、例えば、メタノールで抽出し2得られるエ
キス剤をQM−1とし、このエキス剤を更に、水に溶解
後クロロホルムで分配し、得られるクロロホルム層エキ
ス物がQC−2で、これらは上記、一般式(I)に示し
た成分を比較的多量に含むものである。又、QC−2を
得る為に、水とクロロホルムで分配し得られる水層を再
度、酢酸エチルで分配し、得られる酢酸エチル層エキス
物がQA−3で、これらに関する分離は全て公知である
式中、R□とR2は同−又は異なって、○H,OCR,
を意味する、で示されるインドール型アルカロイドとし
ては、殊に、ニガキノン、メチルニガキノン、ノルニガ
キノンなる化合物が知られており、何れも文献公知の化
合物である。即ち、R□がOH,R2がOCH,基であ
る化これらの成分並びに粗抽出物は後述する薬理試験か
ら明らかの様に、胃液分泌抑制並びに抗ペプシン作用を
主効果とする抗潰瘍作用を有していた。
現在、使用されている抗潰瘍作用を目的とした薬剤とし
ては、制酸剤、抗コリン剤、抗ペプシン剤、冑粘膜保護
剤更に、ヒスタミンH2受容体拮抗剤等があるが、しか
しながら、これらの薬剤は副作用を示すものが多く、例
えば、制酸剤は一時的に胃酸を中和するが、その反作用
として胃酸分泌を逆に先進させると云われているのを始
め、他の薬剤も消化管障害、軽度肝障害、内分泌系異常
視調節障害等を示し、殊に、この種の薬剤では右にでる
ものがないと迄で絶賛された、ヒスタミンH2ブロッカ
−に代表されるシメチジンでも、その胃液分泌抑制効果
に於いてはその強力さを発揮するが体薬後は逆に以前に
も増して胃液分泌を亢進し、この結果として再発が懸念
され問題視されている。
本発明者が若木並びに神樹より得た、インドール型アル
カロイド類を中心とする薬剤は、作用が顕著で長期間の
連用が可能で且つ、安全性も極めて高い抗潰瘍剤であり
潰瘍治療剤としては臨床上極め゛C意義大きい薬剤であ
る。
更に、本発明の抗潰瘍剤は殊に、インドール型アルカロ
イドを中心とした薬剤に固体若しくは医薬的に受容でき
る賦形剤を加えたものから成っており、投与の為の剤型
としては、通常散剤、錠剤、乳剤、カプセル剤、薬剤、
顆拉剤、液剤(酒精剤、チンキ剤、流エキス剤、シロッ
プ剤などを含む)などの内服の形の他、原剤として体内
に用いてもよい。
ここで使用される固体又は液体の賦形剤としては、当該
分野で公知のものが使用される。即ち、その幾つかの具
体例を列挙すると、散剤その他の内服用粉末に就いては
、乳糖、澱粉、デキストリン、リン酸力ルシュウム、合
成及び天然ケイ酸アルミニウム、酸化マグネシュウム、
乾燥水酸化アルミニウム、ステアリン酸マグネシュウム
、乾燥酵母などがあり、液剤における賦形剤としては、
水、グリセリン、単シロップ、プロピレングリコール、
エタノール、脂肪油、エチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール及びソルビトール等が用いられる。
この発明で有効成分として用いられるインドール型アル
カロイド類及び粗抽出物は公知の化合物並びに抽出物で
あり、それらの製法は知られているが、例えば、次記方
法で製造することが出来る。
苦木若しくは神樹植物の木部を細切し、低級脂肪族アル
コール類、含水低級脂肪族アルコール類、脂溶性有機溶
媒、アセトン及び含水アセトンで抽出を行ない、その抽
出液を減圧濃縮してQM−1とする。これを一定量の水
、若しくはアンモニア等で弱塩基性とした水に懸濁し、
同量のクロロホルム又はエーテルで分配し得られる。こ
れら有機溶媒層をエキスとし、これをQC−2とする。
更に、水層を酢酸エチルで分配し得られる酢酸エチル層
をエキスとし、これをQA−3とする。又、上記、QC
−2をシリカゲル、セファデックス等の通常の精製法で
得られる両分をアセトン等を用い再結晶することにより
、ニガキノン、メチルニガキノンを得、更に、ニガキノ
ンを脱メチル化し、ノルニガキノンを得ることが出来る
以下、上記方法による粗抽出物及びニガキノン、メチル
ニガキノン、ノルニガキノン製造の参考例並びに薬理実
験の結果を示すが、これらの例は本発明の詳細な説明す
るもので、本発明は、決して、それら記載により限定さ
れるものではない。
展開溶媒クロロホルム−メタノール混液(10:O−0
:10)で流下させ、更に、セファデックスLH−20
及びローバカラムRP−8等を用い通常の精製法を繰り
返した後、アセトン等により再結晶を行ない、融点:2
25℃の淡黄色粉末のニガキノン356.2■及び融点
:146℃の淡黄色粉末のメチルニガキノン203.0
mgを得た。
一方、上記、QM−1を熱湯に溶解後クロロホルムで分
配後生じた水層部を3Qの酢酸エチルで15回同様に分
配し、得られる酢酸エチル層を減圧下で溶媒を除去しQ
A−33,83gを得た。更に、この時に残った水層部
を濃縮し水工キス(以下、QH−4と略称)34.5g
を得る事が出来た。
例えば、若木を粗切し、その1.5kgを5Ωのメタノ
ールで温度60’C15時間還流抽出する、この操作を
4回繰り返し、溶媒を除去しQM−154,9gを得、
次に、このQM−150gを3Ωの熱湯に溶解し、室温
になるのを待ち、3Qのクロロホルムで15回分配し、
得られたクロロホルム層を減圧濃縮しQC−214゜0
gを得、更に、このQC−2Logをシリカゲル力ラム
グロマトグラフィー、カラム径4.5an長さ60m、
1   ′−/ 添付グラフにはQM−1、QC−2、QA−3中のニガ
キノンとメチルニガキノンの液体クロマトグラフィー分
析結果の一例が(A)(B)(C)及び(D)として表
されている。尚、(A)はそれぞれの純物質によるクロ
マトグラムを示す。クロマトグラム中の数は液体クロマ
トグラフィーにサンプルを注入後の時間を示すものであ
る。また、液体クロマトグラフィー分析の際の主たる条
件は次の通りであった。: 充填剤;AsahippakODP−50(50μ)、
  (旭化成)、。
カラムサイズ;6mm(内径) X15an (長さ)
、。
カラム温度;室温、。
移動層;アセトニ1−リル/6%酢酸= 45/ 55
. 。
流速; 0.7/分、。
検出器; UV24.nm、。
で行なった。
尚、ノルニガキノンの製造に就いては上記方法によって
得られたニガキノンを室温下でジアゾメタンエーテルを
用い、脱メチル化させ得ることが出来る。
これら物質はそれぞれの融点、赤外線吸収、紫外線吸収
、薄層クロマトグラフィー、質量分析、並びに核磁気共
鳴(プロトンNMR)等により物理恒数を測定又は計測
することにより確認された。
例えば、ニガキノン: MS m/z; 266 (M”) UV2.’″’nm(logε): 246(4,60
)、 262(sh、4.50)、 286(4,25
)、 340(4,01)、 356(4,05)、 
374.(4,00)又、上記、ニガキからの成分の抽
出及び精製する方法は神棚にも全く同様に適用し同様の
成分を得ることが出来る。
次に本発明に関する薬剤の胃液分泌並びにアスピリン潰
瘍試験に関する抑制並びに改善効果を示す。
48(LH,t、J=8Hz、1O−H)、 7.65
(1N、 t 、J=8Hz、9−)1)、 8.02
(LH,d、J=5Hz、1−H)、 8.10(IH
,d、J=8Hz、1l−H)、 8.61(LH,d
、J=811z、8−H)、 8.74(IH,d、J
=5Hz、2−H)更に、メチルニガキノンに就いては
: MS m/z;  280 (M ) UV λ nm(logi );  240(4,54
)、 248(4,59)、 290(4,02)、 
300(3,99)、 349(3,95)、 357
(4,01)、 373(3,92)I RykJ′”
cm−’ ; 1670.1635.1270.111
0.10901H−N M R(CDCl2)δ(PP
m) ; 4.09.4.49(各13HISjC4+
C,−OCH,)、 7.50(1B、t、J=8Hz
、1O−H)、 7.68(LH,t、J=8Hz、9
−H)、 7.88(LH,d、J=5Hz、1−H)
、 8.06(IH,d、J=811z、1l−11)
8.65(LH,d、J=8Hz、8−H)、 8.8
2(LH,d、J=5Hz、2−1()以下、省略する
がノルニガキノンに就いても同様番こ同等性が確認され
た。
実験例1 胃液分泌試験 体重180−200gのトンリュー系雄性ラットを24
時間絶食しく但し、水は自由に摂取させる)、エーテル
軽麻酔下に開腹し幽門部を結紮しくGastroent
erology 。
5431945) 、直ちに、被検薬物を各動物光たり
5 ml/kgに調整し、十二指腸内に投与した後、腹
部を縫い合わせ、4時間絶食絶水下に放置後、エーテル
軽麻酔下に開腹し胃を取り出し、胃液を採取し、300
0rpmで10分間遠心分離後、胃液量、酸度及びペプ
シン活性を測定した。
酸度はAutoburete(Radiometer)
を用い、 O,lN NaOHでpH7,0まで胃液を
滴定する事により得られる測定値より単位時間当たりの
酸排出量を求めた、ペプシン活性はAnson法(J、
Gen、Physiol、 22791938)により
測定し、この値からペプシン排出量を求めた。
尚、被検薬物の調整に当たり、まず、プロピレングリコ
−ルで補助溶解後、2.0%CMC、Naで所定の容量
にし、試料を作成した、又、対照としては被検薬物の代
わりに溶媒群のみを処置したものを対照群とした。更に
、比較試験としては現在臨床で使用されているシメチジ
ン製剤(以下、CMと略称;タガメット使用、試験では
製剤中のシメチジンの量で表示)を用い、これとの比較
試験も行なった。
結果は表1に示す如くである。尚、抑制率(%)は下記
の式によって算出した。
この結果から、QM−1125−500mgの処置で胃
液分泌量、酸排出量、ペプシン排出量に対し用量依存的
な抑制効果が認められ、殊に、中高用量250,500
mg/kgでは共に、統計学的にも有意な効果であった
。これらの効果はニガキノン、メチルニガキノンを比較
的多量に含む両分、即ち、QC−2では更に低用量でそ
の有効性が確認された。又、ペプシン排出量に対しては
上記、記載の有効成分を殆ど含有していないQA−3の
画分250 mg/Kgの処置で約70%の顕著な抑制
効果を示した。
しかし、残る画分QH−4では、いずれに於いても若干
の効果を示してはいるものの、有為な効果は認められな
かった。
更に、胃液分泌抑制効果を中心とする成分検索の結果、
QC−2より上記方法にて分離精製された、ニガキノン
の処置群で胃液分泌、酸排出量、ペプシン排出量に顕著
な抑制効果が認められた。尚、これらの効果は比較試料
として現在臨床で使用されているCM(シメチジン製剤
)と比較しても有効用量的には若干劣るもの後述する如
く、毒性、副作用、並びに天然物からの抽出物である事
等を考慮した場合、効果的にも十分対抗できるものであ
った。
次に1表1には記さなかったが、メチルニガキノン、ノ
ルニガキノンに就いても同様の試験を行なった結果、ニ
ガキノンより若干、効果は劣る傾向を示すものの略、類
似した抑制効果が確認された。
実験例2 アスピリン潰瘍試験 体重180−200gのトンリュー系雄性ラットを24
時間絶食しく但し、水は自由に摂取させる)、エーテル
軽麻酔下に開腹し幽門部を常法により結紮し、直ちに、
被検薬物を十二指腸内に投与し、5分後に間部等の方法
(Japan、J、Pharmacolo、 2436
31974)に準拠し、2.0%CMC,Naに憑濁し
たアスピリン(20mg/ml)を100 mg/Kg
経口投与した。
動物は幽門結紮後7時間絶食純水下に放置後、殺し、胃
を取り出し、常法に従い、ホルマリン固定を行ない胃体
部に発生した損傷の長さ(酎)を10倍下実体顕微鏡で
測定し、その長さの総和を潰瘍係数とした。
尚、被検薬物は、前記、胃液分泌試験同様にプロピレン
グリコールで補助溶解後、2%CMC,Naで愚濁し試
験試料に供した、又、この試験に於いても比較試料とし
てCMを用い、これとの比較を行なった。
(表2) 結果は表2に示す如くである。尚、抑制率(%)は下記
の式によって算出した。
キ印:対照に比較してP < 0.05で有意性ありこ
の結果より、アスピリンで誘発される胃潰瘍に対し、Q
M−1125+−500mg/kgの処置で約37−5
9%の統計学的にも有意な用量依存的な抑制効果を示し
た。
更に、この効果は先の胃液分泌試験と同様にニガキノン
を中心としたインドール型アルカロイドを比較的多量に
含む画分QC−2の処置で、更に強力で、例えば、25
0 mg/kgの処置で、QM−1; 500mg/k
gでの効果を凌ぐ、約60%の抑制効果が認められた、
又、このQC−2中より上記、精製法で得られるインド
ール型アルカロイド、例えば、ニガキノンの250 m
g/kg処置で、この抑制効果は更に顕著で73%にま
で増強され、比較試料−として用いたC M  60 
mg/kgの効果と比較しても略同程度の効果であった
。次に、表2には記さなかったが他のインドール型アル
カロイド、メチルニガキノン並びにノルニガキノンに就
いても同様に試験を行なった結果、上記、ニガキノンに
は若干効果は劣るが両者共に62゜5−250 mg/
kgの処置で約47%−70%の抑制率が認められた。
一方、QA−3に就いては250 mg/kgの処置で
約43%の統計学的にも有意な効果を示した、この効果
は先の胃液分泌試験からもわかる如く、胃液分泌抑制効
果のみならず更に、ペプシン排泄能の低下がこの作用に
大きく寄与している事が伺われる。
最後に、QH−4の効果に就いては若干の抑制は認めら
れるものの500 mg/kgと云う用量でも対照に比
較して有意な差を認める事は出来なかった。
この様な胃液分泌並びにアスピリン潰瘍試験での結果よ
り、若木中成分の抗潰瘍作用発現の機序としては胃液分
泌抑制作用と抗ペプシン作用によるものと考えられる、
中でも、胃液分泌抑制作用がその本体である事が判明し
た。殊に、インドール型アルカロイド類の胃液分泌抑制
作用を主効果としてなる抗潰瘍作用は強力で、且つ、後
述する急性毒性試験並びに長期間の連用の結果から、安
全性も高く、効果面でも現在、臨床で使用されているシ
メチジン製剤に匹敵する効果を有している事が確認され
た。
次に、本発明に関する薬剤の安全性をしる目的でQM−
1、QC−2,QA−3,ニガキノン、メチルニガキノ
ン及びノルニガキノンの経口投与での急性毒性試験をd
dy−系雄性マウスを用いて行なった結果、それぞれ、
6000mg、3000mg、3000mg、1000
mg、1000mg、1000mgで投与後72時間以
内における死亡例は全く認められなかった。ニガキノン
、メチルニガキノン、ノルニガキノンに就いては静脈内
投与もそれぞれに行ない、3種薬剤とも300 mg/
kgの処置でも上記同様に72時間以内には全く死亡例
を認めることは出来なかった。更に、QM−12000
mg、QC−21000+ng、QA−32000mg
、ニガキノン 500mg、メチルニガキノン 500
mg、ノルニガキノン 500 mg/kgを2週間連
続投与(経口投与)しても、体重減少、中毒症状、死亡
例も全く認められず、解剖後の主要+11a器の肉眼的
所見に於いても目立った変化を認める事は出来なかった
これらの結果は、本発明に関する薬剤が有効量を考慮す
る時、極めて毒性が低く長期連用にも適した抗潰瘍剤で
ある事を示すものであった。
そして、これまで、若木に認められる健胃作用がクワシ
ン、ピクラシン等々の苦味質に就いて報告されている技
術水準に於いて、既に、若木中に含有されていたニガキ
ノンを含むインドール型アルカロイドに抗潰瘍作用が児
出されたことは、全く予期に反することであった。
次に、人間に対する有効投与量は、これまでの胃液分泌
、アスピリン潰瘍並びに急性毒性試験等から考えて、そ
の有効投与量は患者の年齢、体重、疾患の程度によって
異なるが、通常成人では1日量として、QM−1で75
0−3000mg殊に、1000−2000mg、QC
−2で500−2000mg殊に、750−1500m
g、QA−3で1500−6000mg殊に+、200
0−4000mg。
ニガキノンで100−400mg殊に、150−300
mg、メチルニガキノンで150−600mg殊に、2
00−4oomg、ノルニガキノンで150−600m
g殊に、200−400mgを症状に合わせて1日3−
4回に分けて経口的服用が適当である。
注射剤として用いる場合はニガキノン30.0−60゜
0mg、メチルニガキノン並びにノルニガキノンの場合
は40.0−80.0mgを1回量とすることが適当で
ある。
次に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれらにより制限されるものではない。
実施例1 錠剤、顆粒剤並びにカプセル剤の製造法a)
錠剤の製造法 ニガキノン、メチルニガキノン、又はノルニガキノン1
5gを細末とし、これを乳糖83g、微結晶セルロース
20g、ステアリン酸マグネシュウム7gと混合し、こ
の混合物を単発打錠機にて打錠して径7mm、重量12
5mgの錠剤を製造した。
本則は1錠中に各成分の何れか一つを15mg含有する
本則は1回、ニガキノン製剤で3−5錠、メチルニガキ
ノン及びノルニガキノンで4−7錠を1日3−4回服用
する。
b)顆粒剤の製造法 ニガキノン、メチルニガキノン、又はノルニガキノン2
5gを細末とし、これを乳:@124g、およびステア
リン酸マグネシュウム1gを混合し、この混合物を打錠
して直径20市のスラッグ錠とする。これを粉砕、整粒
篩別して20−50メツシユの粒子の顆粒剤を得た。
この顆粒を症状に合わせて、1回量、ニガキノンで22
5−450mgにニガキノンとして37.5−75.0
mgに相当)、メチルニガキノン及びノルニガキノンで
3゜O−60−6O0メチルニガキノン、ノルニガキノ
ンとして50−100mgに相当)で、1日に3−4回
服用する。
C)カプセル剤製造法 上記の顆粒剤もしくは細末としたもの150mgをNo
、3のゼラチンカプセルに充填してカプセル剤を得た。
本カプセル剤は症状に合わせて1回、ニガキノン製剤で
3−4カプセル、メチルニガキノン及びノルニガキノン
で4−7カプセルを1日3−4回服用する。
実施例2 注射剤の製造法 ニガキノン、メチルニガキノン又はノルニガキノン25
gを60℃に加温した滅菌生理食塩水5Qに溶解し、無
菌的にバイアルにこれら3種薬剤のいずれか一つが25
mg含有する様に分配し、密封して注射剤を製造した。
本注射剤は成人患者1日当たり症状にて応じて、ニガキ
ノン製造で1.2−2.4ml、メチルニガキノン及び
ノルニガキノンで1.6−3.2mlを静脈内に投与す
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ニガキ科植物に含有され、胃液分泌抑制並びに抗
    ペプシン作用を有する成分を有効成分として含有する抗
    潰瘍剤
  2. (2)ニガキ科植物の含有する有効成分がインドール型
    アルカロイドである請求項(1)記載の抗潰瘍剤
  3. (3)ニガキ科植物、殊にニガキ、シンジュ植物の含有
    する有効成分がインドール型アルカロイドの少なくとも
    一つである請求項(1)−(2)記載の抗潰瘍剤
  4. (4)インドール型アルカロイドが一般式( I )▲数
    式、化学式、表等があります▼( I ) 式中、R_1とR_2は同一又は異なって、OH、OC
    H_3を意味する、で示される化合物である請求項(1
    )−(3)記載の抗潰瘍剤
  5. (5)ニガキ科植物を脂溶性有機溶媒(低級脂肪族アル
    コール)で抽出し、抽出液を濃縮してQM−1を得、こ
    うして得られたQM−1を水若しくは弱塩基性の水に懸
    濁し、非水溶剤(クロロホルム)に分配してエキス分Q
    C−2を得、QC−2を採取した後の水層を酢酸エチル
    で分配、酢酸エチル層からQA−3を採取することを特
    徴とするQM−1、QC−2及びQA−3なる粗抽出物
    の製造方法
  6. (6)経口投与用に調整した請求項(1)−(7)のい
    ずれかに記載の抗潰瘍剤。
  7. (7)注射剤用に調整した請求項(1)−(4)記載の
    抗潰瘍剤。
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