JPH0247163Y2 - - Google Patents

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JPH0247163Y2
JPH0247163Y2 JP1983112225U JP11222583U JPH0247163Y2 JP H0247163 Y2 JPH0247163 Y2 JP H0247163Y2 JP 1983112225 U JP1983112225 U JP 1983112225U JP 11222583 U JP11222583 U JP 11222583U JP H0247163 Y2 JPH0247163 Y2 JP H0247163Y2
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【考案の詳細な説明】 本考案は、たとえば自動車のドアに用いられる
ドアロツク装置の旋錠または解錠等の操作を、モ
ータを用いて行うようにした自動車用ドアロツク
操作装置に関するものである。
第1図は、従来のこの種のドアロツク操作装置
1およびその上方のドアロツク装置2の概略を示
している。両装置1,2は、自動車のドア3内に
配設されており、ドアロツク装置2に基部が枢着
された被操作レバー4の自由端には、上端に手動
操作用のノブ5を備えるロツド6の下端が連結さ
れている。
操作レバー7の基部は、作動軸8をもつてドア
ロツク操作装置1に枢着されており、かつ、操作
レバー7の自由端と被操作レバー4の適所とは、
ロツド9をもつて連結されている。
ドアロツク操作装置1には、モータ11が収容
されており、その回転は、図示しない減速機を介
して、セクターギヤに伝達される。セクターギヤ
の回転は、同ギヤと実質的に一体をなす操作レバ
ー7を介して、被操作レバー4に伝達されるよう
になつている。被操作レバー4は、ノブ5の操
作、またはキー操作(図示略)により、実線で示
す解錠位置と、鎖線で示す施錠位置とに、それぞ
れ回動するようになつており、この回動により、
ドアロツク装置2は、施錠または解錠される。
ドアロツク装置2の施解錠を行うために必要な
被操作レバー4の回動量はθ1であり、この回動量
θ1に相当する操作レバー7の回動量は、レバー比
の関係でθ2となつている。
操作レバー7の実質的に一体をなすセクターギ
ヤが、θ2だけ回動すれば、被操作レバー4を所要
のθ1だけ駆動できるが、ドアロツク装置2に対す
るドアロツク操作装置1の取付け位置の誤差等に
よつて、セクターギヤと被操作レバー4との回動
の終端位置が一致せず、セクターギヤの回動終了
後において、ドアロツク装置の施解錠が行われな
い場合がある。
これを防ぐために、セクターギヤは、終端位置
からさらに遊びθ3だけ、余分に回動し得るように
して、ドアロツク操作装置1内に配設されてい
る。
ドアロツク操作装置1により操作レバー4を駆
動する場合において、モータ11の回転により、
被操作レバー4が終端位置に到達して、ドアロツ
ク装置2が施錠または解錠状態になつたとき、モ
ータ11に対する通電を停止するとともに、モー
タ11の回転方向を逆転させるために、通電方向
を切換える必要がある。
第2図は、モータ11と、これの回転を制御す
る制御スイツチ12とからなるモータ回路13を
示している。
前述のセクターギヤには、円弧方向に摺動自在
の摺動部材14が付設されており、同部材14に
設けられた複数本の可動子15,16と、ドアロ
ツク操作装置1のケーシング内面に配設された対
をなす固定子17,18とにより、制御スイツチ
12が構成されている。可動子15,16は、可
動子16の方向にのみ導通するダイオード19で
接続されている。
運転席側の操作スイツチの操作により、第2図
に示すようにモータ回路13に通電すると、電流
は、固定子17、可動子15,16および固定子
18を経てモータ11に流れ、モータ11が回転
して、セクターギヤおよび可動子15,16を矢
印21方向に回動させる。
この回動時に、可動子15の下部の接片15a
は固定子17から離れるが、その前に可動子16
の下部の接片16aが固定子17に接触するの
で、モータ11への通電は継続して行なわれる。
可動子16の上部の接片16bが、固定子18
から離れることにより、モータ11への通電は遮
断されるが、モータ11およびこれに連動する部
材は慣性により回動を続ける。セクターギヤが図
示しないストツパーに衝合して停止することによ
り、制御スイツチ12の可動子15,16は、第
3図に示す解錠位置となつて停止する。
制御スイツチ12が、上記のようにして解錠位
置に来ているときには、ダイオード19の作用に
より、固定子16から固定子15への通電はでき
ないので、モータ11に対する電源の極性が第2
図に示す状態の下では、モータ11に対する給電
は行われず、モータ11の焼損等の事故は防止さ
れる。
制御スイツチ12が第3図に示す解錠位置にあ
るときに、モータ11を回動させるには、図示し
ない操作スイツチを操作して、モータ11に接続
する極性を、第2図示の状態と逆にして、第3図
に示すように通電することにより行われ、この時
のモータ回路13の電流は、モータ11、固定子
18、可動子15,16および固定子17の方向
に流れる。
可動子15,16を支持する摺動部材14は、
前述したように、セクターギヤの円弧方向に摺動
自在に装着されているので、ドアロツク装置2に
対するドアロツク操作装置1の取付け位置に若干
の誤差があつても、セクターギヤに対する摺動部
材14の摺動作用でこれを補正し得るので、被操
作レバー4が施解錠の所定の位置に到達するとき
には、制御スイツチ12は常に適正に作動して、
モータ11への通電の停止とともに、通電方向の
切換えを行うようになつている。
ドアロツク装置2を解錠状態から施錠状態にす
る場合にも同様にして、第3図に示すモータ回路
13に通電してモータ11を逆転させ、可動子1
5,16を矢印21と反対の向きに回動させて、
第2図に示す施錠状態に変化させることにより行
われる。ドアロツク装置2が施解錠を行うとき
に、被操作レバー4は、図示しないストツパーに
よりその動きを規制されている。
上述したドアロツク操作装置のモータ回路13
においては、制御スイツチ12の可動子15,1
6が施錠または解錠位置に到達するときに、モー
タ11に対する通電は前記作用により停止される
ようになつているが、通電停止後のモータ11お
よびこれに連動する部材等は比較的大きな慣性を
もつているので、これによりドアロツク装置2の
被操作レバー4は、その回動終了直前において大
きな慣性力が作用している。
したがつて、被操作レバー4は、施解錠位置に
おいて、上記ストツパーに強く衝合して、反対の
向きに跳ね返る現象を呈する。
たとえば、制御スイツチ12の可動子15,1
6が、第2図の施錠状態から、第3図に示す解錠
状態に回動するときに、可動子16の接片16b
が固定子18から離れて、モータ11への通電を
停止するが、被操作レバー4の上記の跳ね返りに
より、可動子16が矢印21と反対の向きに回動
される。
この回動により、接片16bが再び固定子18
に接触し、可動子16が両固定子17,18に接
触する状態となる。これにより、モータ11は再
び通電されて起動力が与えられ、モータ11は矢
印21方向に回転し、被操作レバー4をストツパ
ーに衝合させる前期動作を反復する、いわゆるチ
ヤタリング現象を発生する欠点がある。
本考案の目的は、一定量だけ回動した後の制御
スイツチにより、モータへの通電を停止した後、
即座にモータおよび制御スイツチを含む閉回路を
形成させて、慣性により回転するモータに発電作
用を行わせ、モータの回転に制御力を与えて、セ
クターギヤ等を即座に停止させることにより、上
述のような欠点を解消したドアロツク操作装置を
提供することにある。
以下、第4図以降の各図面に示す一実施例に基
いて本考案を説明する。
なお、実施例において、従来装置における部材
と同一機能を果すものは、同じ符号で表示してお
り、また、ロツド9の上部に連係する機構は、第
1図に示すものと同じであるものとする。
第4図および第5図に示すように、ドアロツク
操作装置24のケーシング25,26は、複数の
取付け孔27を利用して、ねじ(図示略)で止め
られている。ケーシング25の第4図における上
下端には、中央部に取付け孔28を有する取付け
片29が、一体的に突設されている。この取付け
孔28に挿通したボルト(図示略)によつて、ド
アロツク操作装置24は、自動車のドア3内のイ
ンナーパネルに取付けられる。
第7図において、ケーシング25,26内に
は、駆動用の正逆回転可能なモータ31が取付け
られており、その出力軸32には、第1減速機3
3の一部をなす、小傘歯車からなる駆動歯車34
が固着されている。駆動歯車34と噛合する大傘
歯車からなる従動歯車35は、同じく第1減速機
の一部をなしている。
従動歯車35が枢着された、磁性体からなる主
軸36の各端部は、ケーシング25,26に枢着
されており、この主軸36には、第2減速機37
の一部を構成するピニオン38が、従動歯車35
とは別個に、回動可能に枢着されている。ピニオ
ン38に噛合し、これよりピツチ円直径の大きい
セクターギヤ39は、第2減速機37の一部を構
成している。
セクターギヤ39の基部は、第5図に示すよう
に、作動軸8に固着されている。この作動軸8
は、ケーシング25,26に枢着され、かつ、ケ
ーシング25から延出しているその端部には、操
作レバー7の基部が固着されている。操作レバー
7の自由端には、ロツド9の下端が、ホルダー4
1を介して連結されている。
第1減速機33と第2減速機37との間には、
モータ31の駆動力を断続するためのクラツチ4
2が設けられている。クラツチ42は、ピニオン
38と一体的に形成されたクラツチ外筒43と、
従動歯車35のボス44に後述するようにして設
けられた伝達素子45(第6図参照)とによつて
構成されている。
クラツチ外筒43は、従動歯車35のボス部4
4が遊嵌し得る凹部43aを有し、その内周面の
適所には、突出爪46が、内向きに形成されてい
る。
従動歯車35のボス部44は、非磁性体からな
つており、その半径方向に穿れた穴44a内に
は、主軸36に吸着可能な、永久磁石からなる伝
達素子45が、スライド自在に嵌合されている。
この伝達素子45は、ボス部44の回動時に、遠
心力によつて外方に飛び出して、その先端部が、
突出爪46の側部に係合するようになつている。
第8図において、ケーシング26の内面に立設
された支持板47の前後部には、運転席の操作ス
イツチおよび電源(いずれも図示略)にそれぞれ
接続する端子48a,48bおよび49a,49
bが固設されている。
ケーシング26の内面には、第13図に示すよ
うに、作動軸8を中心として弧状をなすモータ駆
動用の1対の固定子51,52と、小固定子5
3,54とがプリントされている。固定子51,
52は、対向部が接近している大径部51a,5
2aと、これらと一体であつて、対向部が離隔し
ている小径部51b,52bとからなつている。
第8図および第13図に示すように、操作スイ
ツチ(図示略)に接続している端子48a,48
bは、線路55,56によつてモータ31および
固定子52に接続されており、モータ31と固定
子51とは線路57で接続されている。小固定子
53,54を接続している線路58には、小固定
子54方向へのみ導通するダイオード59,61
が設けられており、それらの中間と線路55と
は、線路62で接続されている。線路55には、
モータ31焼損防止用の温度依存性抵抗62が設
けられている。
第8図において、セクターギヤ39の側部を、
ケーシング26の内面に固着されたストツパー6
3,64にそれぞれ当接させることによつて、セ
クターギヤ39は、実線で示す位置と鎖線39A
で示す位置との間を回動することができる。
セクターギヤ39のケーシング26側の面に
は、第9図に示すように、扇形をなし、かつ、大
径の内周面39aと、ボス39bの内周面39c
および両側壁39d,39eとよりなる凹部65
が形成されている。側壁39d,39eには、後
述するストツパーを回避するための切欠き66,
67が、それぞれ設けられている。
第10図に示す摺動部材68は、上記凹部65
よりも幅が若干小さいほぼ扇形の絶縁体からなつ
ている。摺動部材68の内外周面68a,68b
を、セクターギヤ39の各内周面39c,39a
にそれぞれ当接して嵌込むことにより、摺動部材
68は、セクターギヤ39の円弧方向に摺動自在
に装着されている。その回動範囲は、セクターギ
ヤ39の両側壁39d,39eによつて規制され
ている。
摺動部材68の外周近傍の左右の適所を切欠く
ことにより、弾性板69,71がそれぞれ形成さ
れている。この弾性板69,71は、セクターギ
ヤ39の内周面39aを適宜の力で押圧して、摺
動部材68の摺動作用に適宜の抵抗を付与してい
る。
摺動部材68の、ケーシング26側の面には、
導電性の可動子72,73が、ほぼ円弧方向で適
宜の間隔をもつて配設されている。各可動子7
2,73の中央に設けられた折曲片72a,73
a(第11図参照)を、摺動部材68に穿設され
た複数の孔74に挿入したのち固着することによ
り、各可動子72,73の中央部は、摺動部材6
8に固着されている。
可動子72,73の両端の接片72b,72c
および73b,73cは、摺動部材68の面から
離隔した状態にあつて、ケーシング26の内面を
押圧した状態で摺動可能となつている。
なお、第13図に示すように、可動子72は固
定子51,52の大径部51a,52aおよび小
固定子54上を摺動し得る位置で、また可動子7
3は、固定子51,52の小径部51b,52b
および小固定子53上を摺動し得る位置で、それ
ぞれ摺動部材68に装着されている。
第11図において、可動子72,73の折曲片
72a,73aには、可動子73aから可動子7
2aの一方向にのみ導通するダイオード75の各
端部が接続されており、このダイオード75は、
セクターギヤ39に穿設された孔76内に突出し
ている。
上記の固定子51,52と、小固定子53,5
4と、可動子72,73と、ダイオード75とに
より、制御スイツチ81が形成されている。
第8図および第11図において、ケーシング2
6の内面には、摺動部材68の側面68c,68
dに当接して、摺動部材68の回動範囲を規制す
るストツパー77,78が、それぞれ固着されて
いる。
次に、上記のように構成されたドアロツク操作
装置の作用を説明する。
第1図におけるドアロツク装置2が解錠状態に
あるときには、被操作レバー4および操作レバー
7は、第1図の実線で示す位置にあり、そして、
操作レバー7と実質的に一体のセクターギヤ39
は、第8図の実線で示す位置にある。被操作レバ
ー4および操作レバー7が第1図の鎖線で示す位
置にあるときは、ドアロツク装置2は施錠状態に
あり、このとき、セクターギヤ39は、第8図の
鎖線39Aで示す位置にある。
いま、ドアロツク操作装置24は、施錠状態に
あるものとする。
この状態においては、第11図に示すように、
セクターギヤ39は鎖線39Aで示す位置に、そ
して摺動部材68は、鎖線68Aで示すように、
その側面68dがストツパー78に衝合した状態
の位置にある。摺動部材68が施錠位置にあると
き、第13図に示すように、摺動部材68の可動
子72,73は、固定子51側に寄つた所にそれ
ぞれ位置している。
ドアロツク操作装置を解錠状態にするには、操
作スイツチの操作により、端子48aを(+)に
端子48を(−)極性に接続し、モータ回路79
を閉成することにより行われる。固定子51,5
2および小固定子53,54と可動子72,73
とにより制御スイツチ81が構成されている。こ
の制御スイツチ81とモータ31およびダイオー
ド59,61等により、上記モータ回路79が構
成されている。
電源(図示略)からの電流は、端子48a、モ
ータ31、固定子51、可動子73,72、固定
子52および端子48bの方向に流れて、モータ
31を回転させる。
モータ31の回転により、従動歯車35および
そのボス44が、第8図に示す矢印方向に回転す
るとき、第6図に示す伝達素子45は、これに作
用する遠心力により、主軸36との吸着力に抗し
て外方へ飛び出す。伝達素子45が飛び出した状
態で回動することにより、伝達素子45は、クラ
ツチ外筒43の突出爪46の側部に係合し、クラ
ツチ42が連結された状態となる。
この結果、モータ31の回転は、第1減速機3
3およびクラツチ42を介して、第2減速機37
のピニオン38に伝達され、セクターギヤ39お
よび摺動部材68は、第13図において矢印82
で示す時計方向に回転する。
セクターギヤ39と一体の操作レバー7が、第
4図の鎖線7Aで示す施錠位置から、実線で示す
解錠位置に回動することにより、ロツド9が矢印
83向きに上昇し、これと連動するドアロツク装
置2の被操作レバー4は、第1図の鎖線で示す施
錠位置から、実線で示す解錠位置に回動させられ
て、ドアロツク装置2が解錠される。
セクターギヤ39とともに、摺動部材68が第
13図に示す施錠位置から回動するときに、各可
動子72,73は、第13図に示す位置から矢印
82方向に回動する。この回動により、可動子7
3の接片73cが小固定子53から固定子52に
移る時に、接片73cが小固定子53、固定子5
2のいずれにも接触しない状態が生じるが、この
状態に移る直前に、可動子72の接片72bが固
定子81に接触するので、電流は、可動子72の
みを通じて固定子51,52間を流れ、したがつ
て、モータ31への通電は継続される。
可動子72,73がさらに回動し、可動子72
の接片72cが固定子52から離隔した直後に
は、可動子73の接片73bは、固定子51から
すでに離隔した状態にあるので、モータ31に対
する矢印84方向への通電は遮断され、これ以後
のモータ31は、慣性のみで回転する。
モータ31の慣性による回転により、可動子7
2の接片72cが、第14図に示すように小固定
子54に接触するまで回転する。
可動子72,73が第14図に示す状態におい
ては、ダイオード61,59の導通方向が逆であ
るので、モータ31に対する矢印84方向への、
電源(図示略)からの電流は流れない。
可動子72の接片72cが小固定子54に接触
することにより、モータ31には、線路62,5
8、小固定子54、可動子72、固定子51およ
び線路57からなる閉回路85が構成される。
モータ31に対する通電が停止されて、慣性に
より空転することにより、モータ31は、矢印8
4と逆向きの電流を発電する。この逆向きの電流
は、上記閉回路85の線路62,58、可動子7
2、及び線路57を通つて、モータ31に導通さ
れる。
閉回路85を流れる電流によるモータ31を回
転させようとするトルクは、モータ31が空転す
る方向とは逆向きであるので、電源から遮断され
たのちの、空転中のモータ31には、制動力が付
与されることになる。
この結果、モータ31は急激に回転速度が低下
して停止する。モータ31の回転が低下する途中
で、第6図に示す伝達素子45に作用する遠心力
が小さくなつて、主軸36に伝達素子45が吸引
され、伝達素子45とクラツチ外筒43の突出爪
46との係合解除、すなわちクラツチ42の噛合
いが解除される。したがつて、モータ31の停止
直前の空転、および従動歯車35の回転による慣
性力が、クラツチ外筒43およびこれに連動する
諸部材に伝達されることは防止されている。
このようにして、ドアロツク操作装置24の作
動レバー7(第1図参照)、およびこれに連動す
るドアロツク装置2の被操作レバー4は、解錠位
置に到達する直前において、その回動速度が急激
に低下されるので、被操作レバー4またはこれに
連動する部材と、これを停止させるためのストツ
パー(図示略)との衝合作用を、小さなものとす
ることができる。
ドアロツク操作装置24の取付け位置は、ドア
ロツク装置2の位置に対して適正の距離となるよ
うに定められているが、実際には、取付け位置の
誤差、および被操作レバー4と操作レバー7のレ
バー比の誤差、ならびにロツド9の長さ寸法の誤
差等によつて、ドアロツク操作装置24はドアロ
ツク装置2に対して、正規位置よりも接近あるい
は離隔した位置で取付けられる場合がある。
ドアロツク装置2が施解錠状態に交互に変化す
るには、被操作レバー4は、角度θ1の回動量を要
し、これに連動するドアロツク操作装置24の操
作レバー7、および摺動部材68(第10図、第
11図参照)は、θ2の回動量を要する。
摺動部材68を保持しているセクターギヤ39
は、前述したように、施解錠に必要な回動量θ2
りも、さらにθ3ずつの遊びを、両回動方向におい
て設けられており、全体として、θ2+2θ3の回動
を行うことができるようになつている。
第11図および第12図は、摺動部材68が、
ストツパー77に当接した状態の解錠状態を、そ
れぞれ示している。
第11図においては、ドアロツク操作装置24
が正規の取付け位置よりも、ドアロツク装置2か
ら限界位置まで離隔した状態を示している。この
状態においては、摺動部材68の側面68dは、
セクターギヤ39の側壁39e(第9図参照)に
当接するとともに、セクターギヤ39の側部は、
ストツパー63に当接または接近した状態にあ
る。
逆に、第12図においては、ドアロツク操作装
置24が、正規の取付け位置から、ドアロツク装
置2に対して限界位置まで接近した状態にあり、
摺動部材68の他方の側面68cが、セクターギ
ヤ39の側壁39dに当接している。
この状態においては、セクターギヤ39の上方
の側部は、ストツパー63から大きく離隔すると
ともに、下方の側部は、ストツパー64との間で
施解錠に必要な角度θ2を保つている。
なお、摺動部材68の両側面68c,68d
と、セクターギヤ39の側壁39d,39eの内
面とで形成される遊びの量は、セクターギヤ39
の遊び2θ3に等しいか、あるいは若干大きいもの
とする。
ドアロツク操作装置24をドア3内に取付け
て、その操作レバー7を、ロツド9を介して、被
操作レバー4と連結する場合において、摺動部材
68の各端部が、セクターギヤ39の側壁39
d,39eに当接する範囲内において、正規の取
付け位置から偏位した状態で、ドアロツク操作装
置24の取付けを行うことが可能となるので、同
装置24の取付けは、容易に行われる。
次に、ドアロツク操作装置24の取付けが終了
した時点において、摺動部材68の可動子72,
73の位置と、固定子51,52との位置関係
を、適正な状態に合わせて、被操作レバー4が施
錠または解錠位置に到達したときに、モータ31
を制御する制御スイツチ81を作動させる必要が
ある。
このために、被操作レバー4を手動操作により
往復動させて、セクターギヤ39を回動させる
と、摺動部材68の側面68c,68dは、スト
ツパー77,78に当接して停止し、セクターギ
ヤ39のみが空動する。
すなわち、摺動部材68がセクターギヤ39に
対して適宜の摺動を行つて、セクターギヤ39に
対する取付け位置が適正な状態となるように、摺
動部材68の位置が調整され、一旦調整されたの
ちの摺動部材68は、弾性板69,71の押圧作
用によつて、セクターギヤ39とともに一体的に
回動を行う。
このようにして、ドアロツク操作装置24が、
正規の取付け位置から、許容される範囲内におい
て、若干ずれた位置に取付けられても、ドアロツ
ク装置2の被操作レバー4が、施解錠位置に回動
する時に対応した適正な時点において、制御スイ
ツチ81によるモータ31への通電停止、および
閉回路85によるモータ31への制動作用、およ
びモータ31の次動作のための、回転方向の切換
え等が行われる。
第14図に示すように、可動子72,73が解
錠位置に到達した後は、制御スイツチ81によつ
て、モータ31の次動作のための回転方向の切換
えが行われている。したがつて、可動子72,7
3が、矢印82方向へさらに回動するように操作
スイツチを操作しても、モータ31には通電され
ないので、モータ31の焼損は防止されている。
モータ31へ通電させるには、操作スイツチを
施錠位置に操作して、端子48a,48bの極性
を、第14図の状態から第15図の状態に反転さ
せることによつて行われる。第15図に示すよう
に、端子48a,48bに(−)(+)の極性を
それぞれ接続すると、電源からの電流は、固定子
52、可動子73および72、固定子51、モー
タ31の向き(矢印86方向)に流れて、モータ
31は、第13図の場合の回転方向とは逆の方に
回転する。
第8図において、モータ31の逆転により、従
動歯車35が矢印と反対方向に回転し、前記と同
様にして作動するクラツチ42を介して、セクタ
ーギヤ39およびこれと一体の操作レバー7が矢
印82と反対方向に回動する。この回動々作は、
ロツド9を介して被操作レバー4に伝えられ、同
レバー4は、施錠位置に向けて回動する。
セクターギヤ39の上記の回動時に、これに保
持されている可動子72,73は、第15図に示
す解錠位置から矢印82と反対方向に回動する。
可動子73の接片73cが固定子52を離れる直
前に、可動子72の接片72cが固定子52に接
触するので、固定子52,51間は、可動子72
のみによつて接続され、モータ31は回転を続行
する。
可動子73の接片73cが固定子52から離れ
るとともに、可動子72の接片72bが固定子5
1から離れる時に、固定子52,51間の電気的
接続は遮断するので、モータ31に対する通電は
停止される。
これと同時に、モータ31に対する回転方向の
切換えが行われ、端子48aの極性が(+)に、
48bが(−)になるように操作スイツチが操作
されたときのみ、モータ31には通電されるよう
になつている。
通電停止後のモータ31は、ドアロツク装置2
の被操作レバー4が施錠位置に到達するまでは、
慣性により空転を続けて、矢印86を反対方向へ
の電流を流すように発電作用を行う。
可動子73の接片73cが固定子52から離れ
たのち、第16図に示すように小固定子53に接
触することによつて、モータ回路79の一部に
は、閉回路87が構成される。この閉回路87に
は、モータ31、固定子51、可動子73および
ダイオード59が含まれている。
モータ31により発電される矢印86と反対方
向の電流は、閉回路87を、固定子51、可動子
73、小固定子53およびダイオード59の順に
流れてモータ31に通電される。この通電によ
り、モータ31を回転させようとする方向は、モ
ータ31の空転方向とは逆方向であるので、モー
タ31の空転作用に制動力として作用し、モータ
31は回転を急速に低下する。
モータ31の減速により、第13図および第1
4図で説明した作用と同様にして、クラツチ42
が外れ、クラツチ外筒43に連動する部材の小さ
な慣性力によつて、ドアロツク装置2の被操作レ
バー4は、第1図の鎖線で示す施錠位置に到達す
る。この時、被操作レバー4と、これを停止させ
るストツパーとの衝合は小さい力で行われるの
で、被操作レバー4が、ストツパーから大きく跳
ね返つて、モータ31が再び電源に導通されるよ
うな不都合な事態は起こらない。
以上述べたように本考案によれば、減速機を介
して、モータにより正逆回動するドアロツク操作
装置の操作レバーと、ドアロツク装置の被操作レ
バーとを連動可能にして、ドアロツク装置を施解
錠するドアロツク操作装置において、制御スイツ
チの可動子を固定子に接触させながら、施錠位置
または解錠位置へ回動させるときに、可動子の回
動終了直前において、モータへの通電を停止させ
るとともに、モータ回路の一部に閉回路を構成
し、モータの空転時に発電される電流を、閉回路
によりモータに導通して、モータの空転作用に制
動力を与えることにより、ドアロツク装置の被操
作レバー、またはこれに連動する部材と、これを
停止させるためのストツパーとの衝合力を小さく
して、被操作レバーおよびこれに連動する部材の
跳ね返りを防止して、これによるモータに対する
電源の再供給等の誤動作を確実に防止することが
できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、従来のドアロツク施解錠装置の概略
を示す正面図、第2図は、従来装置の、施錠位置
にある可動子と固定子との位置関係を表わす正面
図、第3図は、従来装置の、解錠位置にある可動
子と固定子との位置関係を表わす正面図、第4図
は、本考案の一実施例を示すドアロツク操作装置
の正面図、第5図は、第4図におけるA−A線断
面図、第6図は、クラツチ外筒を破断してクラツ
チ部を示す背面図、第7図は、第4図におけるB
−B線破断図、第8図は、一方のケーシングを取
してドアロツク操作装置の内部を示す正面図、第
9図は、下面側から見たセクターギヤの斜視図、
第10図は、下面側から見た摺動部材の斜視図、
第11図および第12図は、セクターギヤおよび
摺動部材の位置関係を示す正面図、第13図は、
施錠位置にある可動子と固定子との位置関係を表
わす正面図、第14図は、第13図示の状態か
ら、モータの作動により、可動子を解錠位置側に
移動させたときの状態を示す正面図、第15図
は、第14図示の状態から、電源の極性を反転さ
せたときの状態を示す正面図、第16図は、第1
5図示の状態から、モータの作動により、可動子
を施錠位置側に移動させたときの状態を示す正面
図である。 2……ドアロツク装置、4……被操作レバー、
7……操作レバー、9……ロツド、24……ドア
ロツク操作装置、31……モータ、39……セク
ターギヤ、51,52……固定子、53,54…
…小固定子、59,61……ダイオード、68…
…摺動部材、72,73……可動子、75……ダ
イオード、79……モータ回路、81……制御ス
イツチ、85,87……閉回路。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ケーシングに設けられたモータの回転を、ケ
    ーシングに設けられた揺動自在のセクターギヤ
    に、減速機を介して伝達するとともに、適宜の
    連係手段を介してドアロツクの被操作レバーに
    伝達することにより、ドアロツクの操作を行う
    とともに、前記ケーシング側に固定された複数
    の固定子と、前記セクターギヤ側に配置され、
    かつ適宜の固定子に接触しながら移動する可動
    子とを備える制御スイツチにより、前記可動子
    の回動量に応じて、モータ回路のモータへの通
    電を制御するようにした自動車用ドアロツク操
    作装置において、前記制御スイツチに、前記ケ
    ーシング側に固定され、かつ前記可動子が、モ
    ータへの通電が停止させられる所要位置に達す
    ることにより、前記可動子と接触し、該可動子
    を介して、特定の固定子と導通するようにした
    小固定子を設け、かつ該小固定子と前記特定の
    固定子との間に、前記可動子による小固定子と
    特定の固定子との導通により、モータの慣性に
    より発電される電流を導通し、かつ当該電流を
    モータに供給する閉回路を構成する回路を設け
    たことを特徴とする自動車用ドアロツク操作装
    置。 (2) 可動子が、セクターギヤに適宜の抵抗力を付
    与されて、セクターギヤの回動方向と同方向に
    摺動可能として装着され、かつケーシングに設
    けたストツパにより回動範囲が制限された摺動
    部材に固着されている実用新案登録請求の範囲
    第(1)項に記載の自動車用ドアロツク操作装置。
JP1983112225U 1983-07-21 1983-07-21 自動車用ドアロツク操作装置 Granted JPS6022656U (ja)

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JPS57172083A (en) * 1981-04-15 1982-10-22 Nissan Motor Door lock manipulating apparatus
JPS57173395A (en) * 1981-04-15 1982-10-25 Nissan Motor Co Ltd Dc motor control circuit for vehicle

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