JPH0247104A - 重合体スケールの付着防止方法 - Google Patents

重合体スケールの付着防止方法

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JPH0247104A
JPH0247104A JP63199120A JP19912088A JPH0247104A JP H0247104 A JPH0247104 A JP H0247104A JP 63199120 A JP63199120 A JP 63199120A JP 19912088 A JP19912088 A JP 19912088A JP H0247104 A JPH0247104 A JP H0247104A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、重合体スケールの付着防止方法に関し、特に
エチレン性二重結合を有する単量体の重合において、重
合器内における重合体スケールの付着を効果的に防止す
ることができる方法に関する。
〔従来の技術〕
重合器内で単量体を重合して重合体を製造する方法にお
いては、重合体が重合器内壁面などにスケールとして付
着する問題が知られている。重合体スケールが重合器内
壁面などに付着すると、重合体スケールの除去に多大な
労力と時間が必要となる。さらに重合体の収率、重合器
の冷却能力の低下や付着した重合体スケールが剥離して
製品に混入することによって製品重合体の品質低下を招
くなどの不利が生じる。
従来、重合器内壁面などへの重合体スケールの付着を防
止する方法として、例えば、極性化合物や染料、顔料な
どを内壁面に塗布する方法(特公昭45−30343号
、同45−30835号)、芳香族アミン化合物を塗布
する方法(特開昭51−50887号)、フェノール化
合物と芳香族アルデヒドとの反応生成物を塗布する方法
(特開昭55−54317号)等が知られている。
これらの方法は塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル単量
体あるいは該単量体を主体としこれと共重合可能な単量
体を少量含む単量体混合物の重合においては重合体スケ
ールの付着防止に有効である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、重合に供される単量体がスチレン、α−メチル
スチレン、アクリル酸エステル、アクリロニトリル等の
他のエチレン性二重結合を有する単量体である場合には
、これらの単量体が前記付着防止方法で形成される塗膜
に対し著しく大きい溶解能を有するために、塗膜の一部
又は全部が溶解されて失われ、その結果、重合体スケー
ルの重合器内壁面などへの付着を効果的に防止すること
ができない。このスケールの付着はステンレス製重合器
の場合に特に起り易い。
そこで本発明の目的は、ハロゲン化ビニル単量体に限ら
ず、広範囲のエチレン性二重結合を有する単量体の重合
において、重合器内壁等への重合体スケールの付着を効
果的に防止することができる方法を提供することにある
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記課題を解決するものとして、重合器内に
おけるエチレン性二重結合を有する単量体の重合におい
て重合体スケールの付着を防止する方法であって、 重合器内壁面及び重合中に前記単量体が接触する他の部
分に、予め、水溶性アニオン染料及び水不溶性含窒素有
機化合物(ただし、染料を除く)を含み、pH7以下に
調節された水性塗布液が塗布、乾燥された重合器内で、
前記重合を行う重合体スケールの付着防止方法を提供す
るものである。
本発明に用いられる水溶性アニオン染料としては、例え
ば、スルホン酸型染料、カルボン酸型染料並びにスルホ
ン酸及びカルボン酸の両性を有する染料を挙げることが
できる。
スルホン酸型染料としては、例えば、C,1,アシッド
イエロー38iC,1,フードイエロー3iC,I。
リアクティブイエロー3;C,1,ダイレクトオレンジ
2. 10. 26 ;C,1,アシッドレッド1 B
、 52゜73、 80 、C,I、ダイレクトレッド
31,186゜92;C,1,ダイレクトバイオレット
1,22;C0夏、アシンドバイオレット11. 78
 ;C,1,モーダントバイオレット5iC,1,ダイ
レクトブルー1゜6.71,86,106;C,1,リ
アクティブブルー2. 4. 18 ;C,I、アシッ
ドブルー1.40゜59.113,116.158;C
,1,アシッドブラック1,2,124 ;C,1,ダ
イレクトブラック19.32,38,77;C,1,ソ
ルビライズドバットブラック1;C,1,フルオレセン
ドブライトニングエージェント30. 32 ;c、r
、アシッドオレンジ3. 7 ;c、r、ダイレクトグ
リーン1等が挙げられる。
また、カルボン酸型染料並びにスルホン酸型及びカルボ
ン酸型の両性を有する染料としては、例えば、C,!、
ダイレクトイエロー1iC,1,ダイレクトレッド1;
C,1,モーダンドブラック5iC,1,アゾイックブ
ラウン2;C,1,ダイレクトブラウン1゜37、 1
01 ;C,1,ダイレクトグリーン26;C,1,ア
シッドレッド87iC,1,モーダントイエロー26;
C,1,ダイレクトオレンジ97等が挙げられる。
これらの水溶性アニオン染料は、1種単独でも2種以上
を組合わせて用いてもよい。
本発明で用いられる水不溶性含窒素有機化合物(ただし
、染料を除く)としては、例えば、カルボキシル基及び
スルホン酸基を含まず、かつ1分子中に共役π結合を5
個以上有する含窒素有機化合物が挙げられ、具体的には
次の化合物を例示することができる。
4.4′−ジアミノビフェニル、3,3′ −ジアミノ
ビフェニル、2,2′ −ジアミノビフェニル、4.4
′−ビスジメチルアミノジフェニルメタン、ジフェニル
アミン、トリフェニルアミン、4−アミノジフェニルア
ミン、plp  −テトラエチルジアミノジフェニルメ
タン、4,4′−ジアミノトリフェニルメタン、4.4
’ 、4“−トリアミノトリフェニルメタン等のベンゼ
ン誘導体;α−ナフチルアミン、1.8−ジアミノナフ
タリン、1.5−ジアミノナフタリン、N−メチルナフ
チルアミン、N−エチルナフチルアミン、N、N−ジメ
チルナフチルアミン、N、N−ジエチルナフチルアミン
、N−メチル−N−エチルナフチルアミン、N−フェニ
ルナフチルアミン、1.1′−ジナフチルアミン、2.
2′−ジナフチルアミン、N−ベンジルナフチルアミン
、チオアセトアミノナフタリン、N−ベンゾイルナフチ
ルアミン、 1,4′ −ジアミノ−2−メチルナフタ
リン、α−ナフチルヒドラジン、1.2ニア、8−ジベ
ンゾカルバゾール、3,4:5,6−ジベンゾカルバゾ
ール、4.4′−ジアミノーエ、1′ビナフチル、2.
2′−ジアミノ−1,1’−ビナフチル N l−フェ
ニル−N−α−ナフチルヒドラジン、4−(p−アミノ
フェニル)−1−ナフチルアミン、1−α−ナフチルチ
オセミカルバジド、1,2:5.6−ジベンゾフエナジ
ン、ナフト−2’ 、3’ 74.5−1−リアゾール
、2.3−ジヒドラジノナフタリン、N−アセチル−α
−ナフチルニトロソアミン、N−エチル−α−ナフチル
ニトロソアミン、N−フェニル−α−ナフチルニトロソ
アミン、α、α′−ジナフチルニトロソアミン、■−ア
ミノメチルナフタリン、N−メチル(ナフチルメチル)
アミン、N、N−ジメチル(ナフチルメチル)アミン、
N−フェニル(ナフチルメチル)アミン、N−ベンジル
(ナフチルメチル)アミン、トリ(ナフチルメチル)ア
ミン等のナフタリン誘導体;2−アニリノ−1,4−ナ
フトキノン、2−アニリノ−1,4−ナフトキノン−4
−アニル、2−アニリツー1,4−ナフトキノンジアニ
ル、2−アニリノ−1,4−ナフトキノン−4−(p−
ジメチルアミノアニル)、α−アミノアントラキノン、
β−アミノアントラキノン等のキノン類;2−フェニル
ヒドラジノチアゾール、キノリン、2−メチルキノリン
、3−メチルキノリン、4−メチルキノリン、2−フェ
ニルキノリン、3−フェニルキノリン、4−フェニルキ
ノリン、2,3′ −ビキノリン、2.5′−ビキノリ
ン、2,7′ −ビキノリン、2−アミノキノリン、3
−アミノキノリン、4−アミノキノリン、5−アミノキ
ノリン、2−ジメチルアミノキノリン、6−シメチルア
ミノキノリン、7−シメチルアミノキノリン、4−アニ
リノキノリン、イソキノリン、1−フェニルイソキノリ
ン、3−フェニルイソキノリン、1,1′ビイソキノリ
ン、3,3′−ビイソキノリン、5,5′−ビイソキノ
リン、6.7−メチレンジオキシイソキノリン、■−ア
ミノイソキノリン、3−アミノイソキノリン、4−アミ
ノイソキノリン、5−アミノイソキノリン、アクリジン
、l−アミノアクリジン、2−アミノアクリジン、3−
アミノアクリジン、4−アミノアクリジン、フェナント
ロリン、6−メチルフェナントロリン、6−クロルフェ
ナントロリン、6−ブロムフェナントロリン、6−フェ
ニルフェナントロリン、■、5−アントラゾリン、1,
10−フェナントロリン、ナフチリジン、フェノキサジ
ン、フェノチアジン、フタラジン、2−クロルキノゾリ
ン、4−クロルキナゾリン、キノキサリン、α−クロル
キノキサリン、2.3−ジクロルキノキサリン、2,3
−ジアミノキノキサリン、2−アミノキノキサリン、フ
ェナジン、フェナジン−5−オキシド、l−アミノフェ
ナジン、2−アミノフェナジン、2,3−ジアミノフェ
ナジン、5,10−ジヒドロフェナジン、5−メチル−
5゜10−ジヒドロフェナジン、2.4−ジアミノ−6
−フェニル−5−トリアジン、2−メチル−2,4,6
−トリフェニル−1,2−ジヒドロ−8−トリアジン、
5.6−ジフェニル−as−トリアジン、2.6−ジフ
ェニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−as−1−リ
アジン、5.6−ジフェニル−as−)リアジン−3−
オール、3−アミノ−5−フェニル−as−)リアジン
、1.3.4−ベンゾトリアジン、1,2.4−ベンゾ
トリアジン−3−オール、2.3−ジフェニルオソテト
ラジン、5,6−シメチルー2.3−ジフェニルオソテ
トラジン、1,3−ジフェニル−1,4゜5.6−テト
ラヒドロ−S−テトラジン、3.6−ジフェニル−1,
2−ジヒドロ−3−テトラジン、ニコチリン、ニコテリ
ン、ガリビン、クスパリン、ガリボリン、ジクタムニン
、T−ファガリン、シンコニン、シンコニジン、エポキ
サンチジン、キサントキノジン、エポキサンチン、キサ
ントエボジン、メリコピン、メリコピジン、アクロニシ
ン、ラウダノシン、ラウダニン、コダミン、コクラウリ
ン、d−イソコクラウリン、コルパベリン、ビククリン
、アドルミン、アトルミジン、コルルミン、コルルミジ
ン、カブノイジン、コリカビシン、コリカビシン、オク
ロビリン、エチレン、オキシエチレン、テトラメトキシ
−N−メチルジヒドロ−α−ナフタフェナントリジン、
サングイナリン、ケリドニン、オキシケリドニン、メト
キシケリドニン、オキシサングイナリン、ルブルエメチ
ン、プシコトリン、0−メチルプシコトリン、セフェリ
ン、エメタミン、プルボカプニン、ラウロテニン、モル
ホテパイン、クリプトブロイリン、チロホリン、ハルミ
ン、ハルマリン、ハルマン、エボジアミン、ルテカルピ
ン、レセルピン、センペルビリン、レセルピニン、アジ
マリシン、レセルビリン、セルベンチン、カリカニン、
6−オキソカンチン、エリブチシン、クリプトレビン等
の複素環式化合物などを挙げることができる。
これらの水不溶性含窒素有機化合物は、1種単独でも2
種以上を組合わせても用いることができる。
本発明の方法では、重合器内壁面などに重合体スケール
が付着するのを防止する塗膜を形成するために、前記水
溶性アニオン染料及び前記水不溶性含窒素有機化合物を
含み、pH7以下、好ましくは1.5〜6.0に調節さ
れた水性塗布液を調製し、これを重合器内壁面及び重合
中に単量体が接触する他の部分、例えば攪拌軸、攪拌翼
などに塗布する。この水性塗布液は、水溶性アニオン染
料の水溶液と、適当な溶媒に溶解してなる水不溶性含窒
素有機化合物の有機溶媒溶液とを混合して調製すること
ができる。
水不溶性含窒素有機化合物を溶解するための溶媒として
は、水と容易に混和する有機溶媒が好ましく、例えば、
メタノール、エタノール、プロパツール、ブタノール、
2−メチル−1−プロパツール、2−ブタノール、2−
メチル−2−プロパツール、3−メチル−1−ブタノー
ル、2−メチル−2−ブタノール、2−ペンタノール等
のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン類;4−メチルジオキソ
ラン、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテ
ル類;ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、アセト酢
酸メチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、フルフ
ラール、フリフリルアルコール、テトラヒドロフリフリ
ルアルコール等のフラン頻;アセトニトリル、ホルムア
ミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
N−メチルピロリドン等の非プロトン性溶剤などが挙げ
られる。これらは1種単独でも2種以上を組合せても用
いられる。
水性塗布液中の前記水溶性アニオン染料と水不溶性含窒
素有機化合物の合計の濃度は、後述する塗布量が得られ
る限り特に制約されないが、通常、好ましくは0.01
〜5重量%、さらに好ましくは0.05〜2重景%であ
る。また、水性塗布液中の水溶性アニオン染料/水不溶
性含窒素有機化合物の重量比は、通常、10010.1
〜100 /1000、さらに100/3〜100 /
100であることが好ましい。
この重量比が小さすぎると染料が凝集沈澱し、均一な塗
膜が得られず、またこの重量比が大きすぎると塗布液を
重合器の内壁面等に塗布、乾燥しても、水洗により塗膜
が溶解してしまうおそれがある。
水性塗布液のpHの調節は、例えば、下記のいずれの方
法によっても行うことができる。
■ 水性塗布液のpHが7以下となる量のpH調節剤を
添加した水溶性アニオン染料の水溶液と、水不溶性含窒
素有機化合物の有機溶媒溶液とを混合する方法。
■ 水性塗布液のpuが7以下となる量のpog1節剤
を添加した水不溶性含窒素有機化合物の有機溶媒溶液と
、水溶性アニオン染料の水溶液とを混合する方法。
■ 水不溶性含窒素有機化合物の有機溶媒溶液と水溶性
アニオン染料の水溶液とを混合した後、pH調節剤を添
加する方法。
用いられるpH調節剤としては、例えば、硫酸、塩酸、
リン酸、硝酸、炭酸、過塩素酸、モリブデン酸、タング
ステン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、乳酸、マレイン酸、
グリコール酸、チオグリコール酸、フィチン酸等が挙げ
られ、これらは予め水溶液としておくとpH調節のため
に添加するときに便利である。
さらに、水性塗布液中の水/有機溶媒の重量比は、均一
な水性塗布液が得られる限り制約はないが、通常、10
0/1〜100 /1000、さらに100/3〜10
0 /100であることが好ましい。
本発明の方法においては、水性塗布液を重合器内壁面等
に塗布した後、乾燥して塗膜を形成する。
水性塗布液を重合器内壁面などに塗布して乾燥させる方
法としては、例えば、塗布後、適当な温度に加熱された
空気を塗布面に送風して乾燥させる方法、重合器内壁及
びその他車量体が接触する部分を予め30〜90°C程
度に加熱しておき、この加熱された重合器内壁面等に水
性塗布液を直接塗布し乾燥させる方法など、いずれの方
法によってもよい。乾燥後、必要に応じて水洗する。
水性塗布液の重合器内壁等への塗布量は、乾燥後の状態
で重合器内壁、攪拌器等の表面において、通常、0.0
01〜5g/M程度である。
上記のようにして、重合器内壁面及びその他重合中に単
量体が接触する部分に水性塗布液を塗布して塗膜を形成
した後は、重合器に常法にしたがってエチレン性二重結
合を有する単量体、重合開始剤、その他必要な重合媒体
、添加剤、例えば単量体の分散助剤等を仕込んで重合さ
せればよい。
本発明の方法が適用されるエチレン性二重結合を有する
単量体としては、例えば、塩化ビニルなどのハロゲン化
ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニル
エステル、アクリル酸、メタクリル酸あるいはそれらの
エステル又は塩、マレイン酸又はフマル酸及びそれらの
エステル又は無水物、ブタジェン、クロロプレン、イソ
プレンなどのジエン系単量体、さらにスチレン、α−メ
チルスチレン、アクリル酸エステル、アクリロニトリル
、ハロゲン化ビニリデン、ビニルエーテルなどが挙げら
れる。
本発明の方法は、重合器内壁等の材料によらず有効であ
り、例えば、ステンレス鋼、ライニングされたガラス等
のいずれの材料によって製作された重合器内壁等におい
ても有効である。
また、本発明の方法が適用される重合の形式は特に限定
されず、懸濁重合、乳化重合、溶液重合、塊状重合等の
いずれの重合形式においても有効である。
したがって、重合系に添加される添加物質も通常用いら
れるものは何ら制約なく使用することができる。即ち、
例えば、部分けん化ポリビニルアルコール、メチルセル
ロース、ポリアクリレートなどの懸濁剤、リン酸カルシ
ウム、“ヒドロキシアパタイトなどの固体分散剤、ラウ
リル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのア
ニオン性乳化剤、ソルビタンモノラウレート、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテ、ルなどのノニオン性乳化剤
、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの充てん剤、三塩基
性硫酸鉛、ステアリン酸カルシウム、ジブチルすずジラ
ウレート、ジオクチルすずメルカプチドなどの安定剤、
ライスワックス、ステアリン酸などの滑剤、DOP、D
BPなどの可塑剤、トリクロロエチレン、メルカプタン
類などの連鎖移動剤、pH調整剤、ジイソプロピルパー
オキシジカーボネート、α、α′−アゾビスー2,4−
ジメチルバレロニトリル、ラウロイルパーオキサイド、
過硫酸カリウム、クメンハイドロパーオキサイド、p−
メンタンハイドロパーオキサイドなどの重合触媒が存在
する重合系においても、本発明の方法は重合体スケール
の付着を効果的に防止することができる。
本発明の方法が特に好適に実施される重合は、例えば塩
化ビニルなどのハロゲン化ビニルもしくはハロゲン化ビ
ニリデン、又はそれらを主体とする単量体混合物の懸濁
重合あるいは乳化重合である。また、主にステンレス製
重合器が用いられるポリスチレン、ポリメチルメタクリ
レート、ポリアクリロニトリルなどの重合体のビーズ、
ラテックスの製造、SBR,NBR,CR,IR,I 
IRなどの合成ゴムの製造(これらの合成ゴムは、通常
、乳化重合によって製造される。)、ABS樹脂の製造
を行う重合にとっても好適である。
〔実施例〕
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。なお、以下の各表において*印を付した実験Nαは
比較例であり、それ以外の実験No、は本発明の実施例
である。
実施例1 各実験において、(イ)水溶性アニオン染料の水溶液と
、(ロ)水不溶性含窒素有機化合物の有機溶媒溶液とを
混合し、(イ)水溶性アニオン染料と(ロ)水不溶性含
窒素有機化合物との合計の含有量を0.1重量%とし、
またフィチン酸を添加してpHを調節して水性塗布液を
調製した。この水性塗布液を、内容積1001の攪拌機
付ステンレス製重合器の内壁面、攪拌機その他重合中に
単量体が接触する部分に塗布し、50°Cで15分間乾
燥させた後、水洗した。ただし、実験Na I〜6は水
性塗布液を塗布しないか、(イ)水溶性アニオン染料も
しくは(ロ)水不溶性含窒素有機化合物の一方を含有し
ない水性塗布液、またはpHが7を超える水性塗布液を
塗布した比較例である。各側において用いた(イ)水溶
性アニオン染料及び(ロ)水不溶性カチオン染料、並び
に水性塗布液中の(イ)/(ロ)の重量比、(ロ)水不
溶性含窒素有機化合物を溶解した有機溶媒の種類、水性
塗布液中の水/有機溶媒の重量比及び水性塗布液のpH
を表1に示す。
次に、このようにして塗布された重合器内に、塩化ビニ
ル26kg、純水52kg、部分ケン化ポリビニルアル
コール26g及びα、α′−ジメチルバレロニトリル8
gを仕込み、攪拌しながら58°Cで10時間重合させ
た。
重合終了後、重合器内壁面に付着した重合体スケールの
量を測定した。結果を表1に示す。
実施例2 各実験において、水95重量部に(イ)水溶性アニオン
染料を溶解した水溶液と、メタノール5重量部に(ロ)
水不溶性含窒素有機化合物を溶解した水溶液とを混合し
た後、pH調調節剤剤添加してpl+を2.5に調節し
、水性塗布液を調製した。このとき、(イ)の染料と(
ロ)の化合物との重量比は表2に示すように調節した。
各実験Nαで用いた染料及びpH調節剤を表2に示す。
この水性塗布液を、内容積100Ilの撹拌機付ステン
レス製重合器の内壁面、攪拌機その他重合中に単量体が
接触する部分に塗布し、70°Cで10分間乾燥させた
後、水洗した。ただし、実験No、29では水性塗布液
を塗布しなかった。
次に、このように塗布処理された重合器中に、スチレン
24kg、アクリロニトリル8kg、純水40kg、ヒ
ドロキシアパタイト0.8 kg、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム16g、t−ドデシルメルカプタン
160g及び過酸化ベンゾイル160gを仕込み、攪拌
しながら80℃で10時間反応させて重合体を製造した
重合終了後、重合器内壁面に付着した重合体スケールの
量を測定した。結果を表2に示す。
実施例3 各実験において、内容積100I!、の攪拌機付ステン
レス製重合器の内壁面及びその他の重合中に単量体が接
触する部分に水性塗布液を塗布し、50°Cで15分間
加熱、乾燥した後、水洗した。ただし、実験Na44は
水性塗布液を塗布せず、また、各実験で用いられた水性
塗布液は、表3に示す実施例1及び2における実験Nα
で使用したものと同じである。
次に、このように塗布処理された重合器中に、ポリブタ
ジェンラテックス(固形分濃度:50重量%)27kg
、純水40kg、スチレン7 kg、アクリロニトリル
3kg5 L−ドデシルメルカプタン62.5g、過硫
酸カリウム70gを仕込み、50℃で10時間反応させ
て重合体を製造した。
重合終了後、重合器内壁面に付着した重合体スケールの
量を測定した。結果を表3に示す。
表3 実施例4 各実験において、表4に示す水性塗布液を用い、水性塗
布液を塗布した後の加熱及び乾燥を表4に示す条件で行
った以外は、実施例1と同様にして重合を行い、重合終
了後、生成した重合体を取り出した後重合器内を水洗し
、再び塗布処理及び重合を上記と同様に行う操作を繰り
返し、スケールの付着量がIg/nfを超えることなく
行うことができた重合回数(スケール防止回数)を調べ
た。
ただし、各実験で用いられた水性塗布液は、表4に示す
実施例における実験慰で使用したものと同じものである
。結果を表4に示す。
表 るいは数バッチに1回の割合で行うことにより、重合器
内壁等に重合体スケールを付着させることなく、重合器
を繰り返し使用できる。また、用いられる塗布液が少量
の有機溶媒のみを含む水性溶液であるため、有機溶媒に
よる毒性が少なく、安全性が高い。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 重合器内におけるエチレン性二重結合を有する単量体の
    重合において重合体スケールの付着を防止する方法であ
    って、 重合器内壁面及び重合中に前記単量体が接触する他の部
    分に、予め、水溶性アニオン染料及び水不溶性含窒素有
    機化合物(ただし、染料を除く)を含み、pH7以下に
    調節された水性塗布液を塗布、乾燥された重合器内で前
    記重合を行う重合体スケールの付着防止方法。
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