JPH0244547Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案はプリント回路基板等を組み込んで１つ
のユニツトを構成するラツクを収納するラツク収
納ケースに関する。

〔従来技術〕

従来からプリント回路基板等を組み込んだこの
種のラツクとして、第２図に示すようなJISにそ
の取付寸法Ｄが決められた横型ラツクがある。こ
の横型ラツクはラツク本体１に複数のプリント回
路基板２がラツク本体１の長手方向に垂直に組み
込まれて構成されており、一般にこのような横型
ラツク３は第３図に示すような他の装置の載置台
をも兼ねるラツク収納ケース４の前面開口に横に
挿入して、ラツク本体１の前面側両側面に形成し
たフランジ１ａを介してラツク収納ケース４の前
面開口縁部に取付ボルトにより固定され使用され
る。また、近年においてはこのラツクの回路実装
度を高めるために、第４図に示すような回路実装
度の高い大きなプリント回路基板５をラツク本体
６の長手方向に複数枚平行に組み込んだ縦型ラツ
クが増えている。この縦型ラツク７は一般にプリ
ント回路基板５等の放熱効果を高めるために第５
図のように収納ケース８の前面開口に縦に挿入さ
れてフランジ６ａを介して取り付けられる。

しかしながら、このような縦型ラツク７を取り
付ける収納ケース８の前面開口の横寸法は縦型ラ
ツク７を複数個配設することができるような寸法
となつており、この横寸法は一般的に前述の横型
ラツク３のJISに決められた取付寸法Ｄより長く
形成されている。このため、この収納ケース８に
は横型ラツク３を固定することができず、この収
納ケース８は縦型ラツク専用のケースとしてしか
利用することができなかつた。

〔考案の概要〕

本考案はこのような点に鑑みてなされたもので
その目的とするところは、縦型ラツクおよび横型
ラツクのどちらでも取り付けることのできるラツ
ク収納ケースを提供することにある。

このような目的を達成するために本考案は、縦
型ラツクを挿入して取り付けることのできる縦寸
法と、横型ラツク取付寸法より長い横寸法とより
形成される前面開口を有するラツク収納ケースに
おいて、このラツク収納ケースの前面開口に配置
して横型ラツクを取り付け可能とする横型ラツク
取付具を係止可能とする、係止孔を有する横型ラ
ツク取付具固定片を、上記前面開口の横方向両縁
面に備えたものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案に係るラツク収納ケースを詳細に
説明する。第６図は本考案に係るラツク収納ケー
スの一実施例を示す正面図、第１図はその側断面
図、第７図はその平面断面図である。図におい
て、９はスポツト溶接等を施して形成した箱形の
ケース本体で、このケース本体９の前面側上面裏
面には略「コ」字状の縦型ラツク取付金具固定片
１０がスポツト溶接されており、さらにこの固定
片１０には４個のネジ孔１１ａを有する「Ｌ」字
状の縦型ラツク取付金具１１が固着されている。
また、ケース本体９の前面側底面の固定片１０に
対向する位置には４個のネジ孔１２ａを有する固
定片１０と同様の略「コ」字状の縦型ラツク固定
片１２がスポツト溶接されており、さらにケース
本体９の前面側両側面内面には、後述する横型ラ
ツク取付金具１５を取付ボルトを用いて締結固定
することのできる係止部としての複数のネジ孔１
３ａを有する略「コ」字状の横型ラツク取付金具
固定片１３が夫々スポツト溶接されている。そし
て、この横型ラツク取付金具固定片１３と縦型ラ
ツク固定片１２と縦型ラツク取付金具１１とでこ
のラツク収納ケースの前面開口１４を形成してい
る。この前面開口１４の縦寸法Ａは第４図の縦型
ラツク７を縦に挿入することができるような寸法
となつており、縦型ラツク取付片としての縦型ラ
ツク取付金具１１および縦型ラツク固定片１２に
第４図に示すような縦型ラツク７のフランジ６ａ
を当接して取付ボルトのネジ孔１１ａおよび１２
ａにねじ込むことによつて縦型ラツク７を締結固
定することができるようになつている。また、前
面開口１４の横寸法Ｂは縦型ラツク７を複数個並
設して挿入し取り付けることができるような寸法
となつている。この場合、縦型ラツク７の幅寸法
Ｃ（第４図）が200mmのものと300mmのものとの２
個を並設して取り付けることができる寸法となつ
ている。一方、第２図の横型ラツク３は前述のよ
うにその取付寸法ＤがJISによつて規定されてお
り、その寸法は465mmとなつている。したがつて、
この横型ラツク３はラツク収納ケースの前面開口
１４に横にして挿入することはできるが取付ける
ことはできない。

第８図は横型ラツク取付金具固定片１３にネジ
孔１３ａを利用して締結固定する横型ラツク取付
金具１５の斜視図で、「Ｌ」字状に曲げ加工の施
された一枚板より形成されており、その一片には
この横型ラツク取付金具１５を第９図にようにラ
ツク収納ケースの前面開口１４の左右に配置した
とき横型ラツク取付金具固定片１３のネジ孔１３
ａに対向するように開孔１５ａが開設されてい
る。また、その他片にはこの横型ラツク取付金具
１５をラツク収納ケースの前面開口１４の左右に
配置して固定したとき、第２図の横型ラツク３を
横にして挿入しそのフランジ１ａを当接させて取
付ボルトをねじ込んで締結螺着することができる
ように裏面にナツトの溶接されたネジ孔１５ｂが
開設されている。

以下、このように構成されたラツク収納ケース
に縦型ラツクおよび横型ラツクを取り付ける際の
動作について説明する。すなわち、このラツク収
納ケースに縦型ラツクを取り付ける場合は、第６
図のラツク収納ケースの前面開口１４に縦型ラツ
クを縦にして挿入して縦型ラツクのフランジを縦
型ラツク取付金具１１および縦型ラツク固定片１
２に当接させ、取付ボルトをネジ孔１１ａおよび
１２ａにねじ込んで締結固定する。このようにし
て幅200mmおよび幅300mmの縦型ラツクを並設して
取り付けることができる。次に、このラツク収納
ケースに横ラツクを取り付ける場合は第８図の横
型ラツク取付金具１５を用いることにより容易に
可能となる。すなわち、ラツク収納ケースの前面
開口１４に横型ラツクを横に挿入して取り付けよ
うとすると、この前面開口１４の横寸法は前述の
ように縦ラツクの幅寸法に合わせて設定されてい
るので、この横型ラツクを取り付けることができ
ない。そこで、横型ラツク取付金具１５を第９図
のようにラツク収納ケースの前面開口１４に２個
左右に配置し、開孔１５ａをラツク収納ケースの
取付金具固定片１３のネジ孔１３ａに対向させて
取付ボルトをねじ込み取付金具１５を締結螺着さ
せれば、この左右の横型ラツク取付金具１５の前
面のネジ孔１５ｂを利用して横型ラツクを取り付
けることができようになる。すなわち、ラツク収
納ケースの前面開口１４に横型ラツクを横にして
挿入して横型ラツクのフランジを左右の横型ラツ
ク取付金具１５に当接させ、取付ボルトをネジ子
１５ｂにねじ込むことにより横型ラツクを横型ラ
ツク取付金具１５に固定することができる。同様
にして複数の横型ラツクを並設して取り付けるこ
ともできる。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によるラツク収納ケ
ースによると、ラツク収納ケースの前面開口に配
置して横型ラツクを取り付け可能とする横型ラツ
ク取付具を係止可能とする、係止孔を有する横型
ラツク取付具固定片を、上記前面開口の横方向両
縁面に備えたので、１つのラツク収納ケースに縦
型ラツク、横型ラツクにかかわらず取り付けるこ
とができるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るラツク収納ケースの一実
施例を示す側断面図、第２図は横型ラツクを示す
斜視図、第３図はこの横型ラツクを従来のラツク
収納ケースに配置した状態を示す斜視図、第４図
は縦型ラツクを示す斜視図、第５図はこの縦型ラ
ツクを従来のラツク収納ケースに配置した状態を
示す斜視図、第６図は本考案のラツク収納ケース
を示す正面図、第７図はこのラツク収納ケースの
平面断面図、第８図はこのラツク収納ケースの係
止部に係止する横型ラツク取付金具を示す斜視
図、第９図はこの横型ラツク取付金具をラツク収
納ケースに取り付けた状態を示す正面図である。 ３……横型ラツク、７……縦型ラツク、９……
ケース本体、１１……縦型ラツク取付金具、１２
……縦型ラツク固定片、１３……横型ラツク取付
金具固定片、１３ａ……ネジ孔、１４……前面開
口、１５……横型ラツク取付金具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 縦型ラツクを挿入して取り付けることのできる
   縦寸法と横型ラツク取付寸法より長い横寸法とで
   形成される前面開口を有するラツク収納ケースに
   おいて、 前記前面開口の縦方向両縁面にあつて前記縦型
   ラツクを取付可能とする係止孔を有する縦型ラツ
   ク取付片と、 前記前面開口の横方向両縁面にあつて、前記前
   面開口に配置して前記横型ラツクを取り付け可能
   とする横型ラツク取付具を係止可能とする係止孔
   を有する横型ラツク取付具固定片と を備えたことを特徴とするラツク収納ケース。