JPH0244347Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、それぞれ独立に操作できる少なくと
も２台のカセツトテープデツキを単一筐体内に組
込んでなるカセツト式磁気録音再生装置に関する
ものである。

斯かる磁気録音再生装置はデユアルデツキと称
され、ダビング、連続再生、連続録音などを行う
ために使用される。ダビングでは、１つのテープ
デツキを再生用、他のテープデツキを録音用とし
てそれぞれ使用し、再生用テープデツキで再生さ
れる磁気テープの内容を録音用テープデツキにお
いて磁気テープに録音することを行う。連続再生
では、全てのテープデツキを再生用として使用
し、１つのテープデツキでの磁気テープの再生が
終了してから他のテープデツキによる再生を自動
的に開始して複数の磁気テープの連続再生を行
う。連続録音では、全てのテープデツキを録音用
として使用し、１つのテープデツキでの磁気テー
プの録音が終了してから他のテープデツキによる
録音を自動的に開始して複数の磁気テープの連続
録音を行う。

ところで、従来の斯かる装置では、第１図に示
すように、２つのテープデツキを組込んだ１つの
筐体ＣのフロントパネルＥに各テープデツキのカ
セツト収納部１ａ及び１ｂを配し、そのすぐ下に
各テープデツキの操作部２ａ，２ｂをそれぞれ設
けることによつて、各テープデツキとその操作部
２ａ，２ｂとの対応関係が判るようになされてい
た。ところが、このように操作部を対応するテー
プデツキの真近に置いて操作部とテープデツキと
の対応関係を表わすようにすると、筐体の外観形
状やパネル面の設計などで制約を受けると共に、
操作部の操作釦数も多くなり操作が複雑になつて
理解しにくくなる等の不都合があつた。

本考案は上述した点に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、２台のカセツトテープ
デツキの操作を容易にすると共に低コストの操作
部を有するカセツト式磁気録音再生装置を提供す
ることにある。

以下、本考案の実施例を第２図ないし第４図に
ついて説明する。

第２図は、本考案によるカセツト式磁気録音再
生装置の正面図で、図から判かるように、２台の
テープデツキが組込まれている筐体Ｃのフロント
パネルＦには、テープデツキのテープトランスポ
ート機構に装填されるカセツトを収納するための
カセツト収納部１ａ、および１ｂが左右に並んで
設けられている。一方、フロントパネルＦに配置
されたカセツト収納部１ａおよび１ｂの間には各
テープデツキのそれぞれの動作モードを設定する
操作部２が設けられている。操作部２は、一方の
カセツト収納部１ａの動作モードを設定する複数
の操作釦群２ａと他方のカセツト収納部１ｂの動
作モードを設定する複数の操作釦群２ｂとから構
成されている。また複数の操作釦群２ａ，２ｂ
は、それぞれ上部からPLAY釦２１ａ，２１ｂ、
ストツプ釦２２ａ，２２ｂ、FF釦２３ａ，２３
ｂ、REW釦２４ａ，２４ｂ、REC・コピー釦２
５ａ，２５ｂの順に配列されており、それぞれの
操作釦２１ａ，２１ｂ，２２ａ，２２ｂ……は左
右に設けられたテープデツキの動作モードが同一
になるように配置され、シーソ型スイツチ機構に
構成されている。

第３図ａ，ｂは操作釦の断面および斜視図を示
すものであり、図において操作釦２１ａ，２１
ｂ，２２ａ，２２ｂ……は、、樹脂製のフロント
パネルＦの内部に設けられたリブ３１、このリブ
３１の左右に一体的に設けられた先端部にスイツ
チ押部３２ａ，３２ｂを有する釦係合部３３ａ，
３３ｂおよび釦係合部３３ａ，３３ｂに係合され
る釦３４によりシーソ型スイツチ機構を構成して
いる。なお、符番３５は釦３４の略中心部に配置
し、リブ３１から突出されたストツパ部である。
またリブ３１と釦係合部３３ａ，３３ｂとを連結
する部分にはそれぞれ樹脂弾性部３６ａ，３６ｂ
が設けられており、この樹脂弾性部３６ａ，３６
ｂにより釦係合部３３ａ，３３ｂが容易に弾性変
形するようになされている。さらにフロントパネ
ルＦの内側にはスイチ３７ａ，３７ｂを設けたプ
リント基板３８を保持するフツク部３９が設けら
れている。スイツチ３７ａ，３７ｂはそれぞれ釦
係合部３３ａ，３３ｂに一体に設けられたスイツ
チ押部３２ａ，３２ｂにより作動されるように構
成されている。

次に操作釦２１ａ，２１ｂの動作を第４図に従
つて説明する。いま操作釦２１ａ，２１ｂを構成
する釦３４の左側を押圧すると、第４図ａに示さ
れるように釦３４がストツパ部３５を支点として
傾き、釦係合部３３ａの樹脂弾性部３６ａをたわ
ませ、スイツチ押部３２ａによりスイツチ３７ａ
が作動され、一方のテープデツキがこのスイツチ
３７ａのモード（たとえばPLAY）に切換えられ
る。また逆に、釦３４の右側を押圧すると、第４
図ｂに示されるように、スイツチ押部３２ｂによ
りスイツチ３７ｂが作動されて、他方のテープデ
ツキがこのスイツチ３７ａが作動され、一方のテ
ープデツキがこのスイツチ３７ｂのモード（たと
えばPLAY）に切換えられる。さらに釦３４の中
央、又は釦３４の両サイドを押圧すると、第４図
ｃに示されるように、釦係合部３３ａ，３３ｂの
樹脂弾性部３６ａ，３６ｂが同時にたわみ、スイ
ツチ押部３２ａ，３２ｂによりスイツチ３７ａ，
３７ｂが同時に作動され、両方のテープデツキが
このスイツチ３７ａ，３７ｂのモードに切換えら
れる。なお、釦３４の中央又は両サイドの押圧操
作に際して、ストツパ部３５は釦３４の過押圧に
よるスイツチ３７ａ，３７ｂの破壊を防止する機
能も有する。

なお、本考案に用いられるシーソ型スイツチ機
構を上記した実施例の構成以外に第５図ａ，ｂに
示される構成を採用することができる。すなわ
ち、この操作釦の構成は、フロントパネルＦの前
面に開口４１を設けると共に、この開口部４１に
ストツパ部４３を有したリブ４２が一体的に形成
されており、この開口部４１に釦４４を係合した
一樹脂モールド製の釦係合部４５がバネ４６を介
して取付けられている。また釦係合部４５はフロ
ントパネルＦの開口部４１に保持されるフツク部
４７が設けられ、バネ４６の弾性で常時スイツチ
３７ａ，３７ｂを非作動位置になるように押圧し
ている。そしてこのような構成の操作釦は上記し
た実施例のものと同様な作用を行ない得るもので
ある。

本考案は上述したように、それぞれ独立に操作
できる少なくとも２つのカセツトテープデツキを
単一筐体内に組込んでなるカセツト式磁気録音再
生装置において、前記テープデツキにその操作部
を配設し、該操作部は単一の操作釦を有して前記
テープデツキのいずれか一方の単独操作を可能と
すると共に前記テープデツキの同時操作を可能と
するように構成したので、単一操作釦で、いずれ
かのカセツトテープデツキの単独操作および両方
のカセツトテープデツキの同時操作を可能とし、
その操作の簡易化が図れると共に、操作釦の配置
においてスペースを最小にすることができ複数の
テープデツキを有するカセツト式磁気録音再生装
置の小型化を可能とし、コストを大幅に低減する
ことができるなど、実用的に優れた多くの効果が
得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のカセツト式磁気録音再生装置を
示す正面図、第２図は本考案によるカセツト式磁
気録音再生装置を示す正面図、第３図ａ，ｂはこ
の考案のカセツト式磁気録音再生装置の操作釦を
示すそれぞれ断面図および斜視図、第４図ａ，
ｂ，ｃは第３図に示す操作釦の作用を説明するた
めの断面図、第５図ａ，ｂはこの考案の他の実施
例を示す操作釦の断面図および組立斜視図であ
る。 １ａ，１ｂ……カセツト収納部、２……操作
部、２ａ，２ｂ……操作釦群、２１ａ〜２５ａ，
２１ｂ〜２５ｂ……操作釦。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. それぞれ独立に操作できる少なくとも２つのカ
   セツトテープデツキを単一筐体内に組込んでなる
   カセツト式磁気録音再生装置において、前記テー
   プデツキ間にその操作部を配設し、該操作部は単
   一の操作釦を有して前記テープデツキのいずれか
   一方の単独操作を可能とすると共に前記テープデ
   ツキの同時操作を可能とするように構成されたこ
   とを特徴とするカセツト式磁気録音再生装置。