JPH023957Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《考案の分野》 この考案はドアアームレスト等自動車用内装部
品に装着される装飾キヤツプの改良に関する。

《従来技術とその問題点》 例えば自動車用ドアトリムには、一般にその側
面に突出した形状にドアアームレストが取付けら
れており、このアームレストは一般に射出成形体
からなるもので、第３図に示すように、ドアトリ
ム１を構成する芯材１ａのアームレスト２の取付
部分の表皮材１ｂを開口しておき、アームレスト
２を固定するには、タツピングスクリユー３を複
数箇所前記芯材１ａに対し捩じ込むことによつ
て、固定するようにしている。

そのために、前記アームレスト２にタツピング
スクリユー３の取付用ブラケツト部２ａが一体に
形成されており、このブラケツト部２内にタツピ
ングスクリユー３を捩じ込み、これに設けられた
下孔及び芯材１ａを貫通して固定するようにして
いる。

しかしながら、このように直接タツピングスク
リユー３によつて捩じ込み固定した場合には、そ
のタツピングスクリユー３が外方から見えてしま
うために、孔の開口面、すなわち逃げ孔は装飾キ
ヤツプ４によつて通常被覆され、外観意匠の向上
を図つている。

この装飾キヤツプ４は裏面に一対の脚片５，５
が突設され、更にこの脚片５，５の先端に外方に
向く係止爪６，６が形成されており、この係止爪
６，６がブラケツト部２ａに穿設した開口７，７
に係合させる。

しかしながら、このアームレスト２の修理や、
スクリユー３の増し締めを行なう必要があると
き、上記装飾キヤツプ４を取外さなければなら
ず、第４図に示すように、アームレスト２と装飾
キヤツプ４との間に形成された隙間８からドライ
バ等の治具９を挿入し、図中P1方向の力を装飾
キヤツプ４に加え、装飾キヤツプ４の取外しを行
なうようにしているが、この隙間８が小さい場合
には、図中P2方向に力が無駄に作用し、取外し
作業が面倒なものになるとともに、この隙間８を
大きく設定した場合には、取外し作業は容易なも
のとなるが、その反面見栄えが悪く、装飾キヤツ
プ４のオーナメント効果が半減する等の問題があ
つた。

《考案の目的》 この考案は、このような事情に鑑みてなされた
もので、本考案の目的とするところは、外観意匠
を損うことなく、かつ着脱を極めて容易に行なう
ようにした内装部品用装飾キヤツプを提供するこ
とにある。

《考案の構成と効果》 前記目的を達成するために、この考案は、内装
部品の取付用ブラケツト部を蓋する装飾キヤツプ
であつて、裏面に突設された一対の脚片と、この
脚片先端に形成した係止爪とを備え、この係止爪
を上記ブラケツト部の開口に着脱自在に係合する
ようにした内装部品用装飾キヤツプにおいて、 前記装飾キヤツプの周縁部に取外し用の切欠部
が設けられているとともに、該切欠部の側縁はテ
ーパ面に形成されていることを特徴とする。

すなわち、前記構成の装飾キヤツプにあつて
は、このキヤツプ周縁にドライバ等の治具挿入用
の切欠部が設けられ、かつこの切欠部の側縁に操
作面として作用するテーパ面が形成されているも
のであるから、このテーパ面にドライバ等の治具
を当て、挺の原理を応用して、わずかな力で容易
に装飾キヤツプの取外しを行なうことができ、作
業性が著しく向上する。

また、治具挿入用の孔を大きく設定することな
く、わずかな切欠部を設けるだけでよいので、美
観上も好ましい。

加えて、従来のようにドライバ等の治具に大き
な力をかけ、製品表面が傷付けることがないの
で、内装部品の表面を常に美麗に保つことができ
るなど種々の効果を有する。

《実施例の説明》 以下、本考案に係る装飾キヤツプの実施例につ
いて添付図面を参照しながら詳細に説明する。

第１図は本考案に係る装飾キヤツプをドアアー
ムレストに取付ける状態を示す全体斜視図、第２
図は本考案に係る装飾キヤツプの取外し状態を説
明する横方向断面図である。

図面において、符号１０はアームレストを示
し、このアームレスト１０は、ブラケツト部１１
にタツピングスクリユー１２を介して図示しない
ドアトリム側方に捩じ込み固定される。

なお図中符号１３はブラケツト１１に形成され
た取付孔を示す。一方この取付用ブラケツト部１
１表面に装飾キヤツプ１４が着脱自在に嵌込ま
れ、タツピングスクリユー１２の頭部を隠すよう
にしている。

この装飾キヤツプ１４は樹脂成形体からなり、
裏面に一対の脚片１５，１５が突設され、更にこ
の脚片１５の先端は外方に向く係止爪１６，１６
がそれぞれ設けられている。

そしてこの装飾キヤツプ１４をアームレスト１
０の取付用ブラケツト部１１に装着するに当たつ
ては、上記脚片１５を内方に撓ませてブラケツト
部１１の開口１７内に挿入し、この開口１７に係
止爪１６が係着されることにより装飾キヤツプ１
４が装着される。

ところで、アームレスト１０の修理やまたはタ
ツピングスクリユー１２の締結度を強めるため
に、前記装飾キヤツプ１４をアームレスト１０か
ら取外すには、第２図に示すように、装飾キヤツ
プ１４の周縁の適宜箇所に設けられた切欠部１８
からドライバ等の治具１９を挿入し、この切欠部
１８側縁に設けられたテーパ面２０に対し、治具
１９を矢印方向に操作してやれば、装飾キヤツプ
１４裏面に突設された脚片１５が内方に撓み、係
止爪１６と開口１７との係合が解除され、装飾キ
ヤツプ１４を容易に取外すことが可能となる。

このように本考案の装飾キヤツプにあつては、
切欠部１８から治具を挿入し、切欠部１８に設け
られたテーパ面を面方向に押圧するだけでよく、
その装飾キヤツプ１４の取外し作業が極めて簡単
になるとともに、治具１９挿入用の切欠部１８も
非常に小さくて済み、外観上何等目立たず、美観
を損うということがない。また治具１９に大きな
力を加えることがないので、アームレスト１０表
面を傷付けることがなく、製品表面を長期にわた
り美麗に保つことができるなど極めて実用的な考
案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る装飾キヤツプをアームレ
ストに取付ける状態を示す全体斜視図、第２図は
本考案に係る装飾キヤツプの取外し操作を説明す
る横方向断面図、第３図は従来の装飾キヤツプを
アームレストに取付ける状態を示す全体斜視図、
第４図は従来の装飾キヤツプの取外し操作を説明
する断面図である。 １０……アームレスト、１１……取付用ブラケ
ツト部、１２……タツピングスクリユー、１４…
…装飾キヤツプ、１５……脚片、１６……係止
爪、１８……切欠部、１９……治具、２０……テ
ーパ面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 内装部品の取付用ブラケツト部を蓋する装飾キ
   ヤツプであつて、裏面に突設された一対の脚片
   と、この脚片先端に形成した係止爪とを備え、こ
   の係止爪を上記ブラケツト部の開口に着脱自在に
   係合するようにした内装部品用装飾キヤツプにお
   いて、 前記装飾キヤツプの周縁部に取外し用の切欠部
   が設けられているとともに、該切欠部の側縁はテ
   ーパ面に形成されていることを特徴とする内装部
   品用装飾キヤツプ。