JPH023954B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、タツチスイツチを使用して時刻修正
を行なうタツチスイツチ付時計に関するものであ
る。

（従来技術） 近年、人体が触れると抵抗、容量が変化するこ
とを検出してスイツチング動作をするタツチスイ
ツチを使用した電子時計が商品化されている。

これは、プツシユボタン等では得られない操作
感とデザインをもたらすという効果をねらつたも
のである。第２図及び第３図は、例えば実開昭57
−162590号公報に記載されているようなタツチス
イツチを使用した従来のタツチスイツチ付時計の
正面図である。

通常、タツチスイツチは透明電極を使用してい
ることが多く、時刻表示モードにあるときには、
その位置が明確でないものが多い。

図に示す従来の表示器１も、カバーガラス２の
表面に設けられているタツチスイツチの中で、モ
ード切換スイツチ３だけが着色されてその位置が
わかるように設定されている。

このモード切換スイツチ３に触れると、10時桁
表示部４、１時桁表示部５、10分桁表示部６、１
分桁表示部７、秒桁表示部８のそれぞれの下に各
表示桁の修正用タツチスイツチ９，１０，１１，
１２，１３の位置が液晶表示されて現われる。こ
の修正用タツチスイツチ９〜１３に触れることに
より、それぞれに対応した表示桁が修正されるこ
とになる。

このような従来のタツチスイツチ付時計におい
ては、表示器１内の時刻表示部以外の領域にタツ
チスイツチが設けられていたので、表示部の面積
が大きくなつてしまい、小型化が困難であつた。
また、時刻修正モード時に、修正用タツチスイツ
チ９〜１３の位置を液晶表示するための電極を設
けなければならず、表示セル内の表示パターンが
増加するという欠点もあつた。

（発明の目的） 本発明は、タツチスイツチを用いて時刻修正を
行なうタツチスイツチ付時計において、従来のも
のよりも表示面積が小さく、かつ表示パターンも
減少されたタツチスイツチ付時計を提供すること
を目的とする。

（発明の構成） 本発明は時刻表示桁に対応した時刻を計時する
計時回路と、該計時回路の時刻を表示しかつカバ
ーガラス上に時刻表示桁に対応して複数のタツチ
スイツチが設けられた表示器と、を有するタツチ
スイツチ付時計において、前記タツチスイツチを
各時刻表示桁と重なる位置に配設し、最上位桁に
隣接する時刻表示桁に対応するタツチスイツチか
らのみオン操作信号が出力されたことを検出する
判別回路と、この判別回路からの信号と前記タツ
チスイツチからのオン操作信号を受けて修正信号
を最上位桁あるいは最下位桁に供する第１のゲー
ト回路と、最上位桁あるいは最下位桁以外の時刻
表示桁の両側の時刻表示桁に対応するタツチスイ
ツチから同時にオン操作信号が出力されたことを
検出してオン操作されているタツチスイツチに対
応する２つの時刻表示桁の間にある時刻表示桁に
修正信号を供給する第２のゲート回路と、を設け
たことを特徴とする。

（実施例） 以下図面に基いて本発明の実施例を説明する。
第４図は本発明の一実施例を示すタツチスイツチ
付時計の正面図、第５図はそのＡ−Ａ線断面図で
ある。２０は表示器で、２枚のガラス板２２ａ，
２２ｂの間に結晶２２ｃを封入した液晶表示部
と、このガラス板２２ａ，２２ｂの10時、１時、
10分、１分、秒の各桁表示部２４，２６，２８，
３０，３２に時刻をデジタル表示できるように配
置した透明電極からなる表示パターン（図示ず）
と、液晶表示部２２の上に設けられたカバーガラ
ス３４と、このカバーガラス３４の表面に設けら
れたタツチスイツチからなる表示修正スイツチ３
６，３８，４０，４２，４４及びモード切換スイ
ツチ４６とから構成されている。

この表示修正スイツチ３６〜４４はそれぞれ10
時、１時、10分、１分、秒の各桁表示部２４〜３
２に重なる位置に配置されており、またモード切
換スイツチ４６は時刻表示部以外の位置に設けら
れている。

これらのスイツチの中でこのモード切換スイツ
チ２４だけがカバーガラス３４の表面に印刷等に
よりマークが形成されてその位置が明らかになつ
ている。本実施例のタツチスイツチ付時計の時刻
修正を行なう場合には、はじめにモード切換スイ
ツチ４６がオン操作して時刻修正モードにし、次
に修正する表示部をまさむようにその両側に隣接
するタツチスイツチを同時にオン操作して修正す
るものである。

即ち、10分桁表示部２８の表示を修正するとき
には、この10分桁表示部２８の両側の修正スイツ
チ３８，４２を同時にオン操作して修正するもの
である。10時桁表示部２４や秒桁表示部３２のよ
うに、その片側のみに修正スイツチが配置されて
いる表示部を修正するときには、その修正桁の隣
りの修正スイツチ３８又は４２を単独操作するこ
とにより10時桁表示と秒桁表示は修正される。

次に第１図に示すブロツク図と第６図に示すタ
イムチヤートを用いて時刻修正動作をより詳しく
説明する。４８は水晶振動子等からなる発振器、
５０は発振器４８からの高周波信号を分周して１
Hzのパルス信号を出力する分周回路である。５２
は計時回路であり、分周回路５０からのパルス信
号を入力してカウントする秒カウンタ５４と、オ
アゲート６４，６６，６８，７０を介してそれぞ
れの前段のカウンタの出力信号を入力してカウン
トする１分カウンタ５６、10分カウンタ５８、１
時カウンタ60、10時カウンタ62とから構成されて
いる。

７２はデコーダ・ドライバであり、カウンタ５
４〜６２のカウンタデータに基いて液晶表示部２
２を駆動するものである。

７４はタツチスイツチに人体が触れたことを検
出するタツチ検出回路、７６はモード切換スイツ
チ４６が操作されてタツチ検出回路７４から信号
Ａが出力されるとロツク解除されてタツチ検出回
路７４からの検出信号を操作信号Ｂ，Ｃ，Ｄ，
Ｅ，Ｆとして出力するロツク回路である。

７８は修正回路であり、修正スイツチ３６と４
０、修正スイツチ３８と４２、修正スイツチ４０
と４４がそれぞれ同時操作されたときに分周回路
５０からのクロツク信号φ₂をその出力に発生さ
せるアンドゲート８４，８２，８０から成る２の
ゲート回路と、修正スイツチ３８が単独操作され
たときにのみロツク信号φ₂を出力に発生させる
アンドゲート８６と、修正スイツチ４２が操作さ
れたときにのみ信号Ｌを出力するアンドゲート８
８とから成る第１のゲート回路と、このアンドゲ
ート８８の出力信号Ｌを入力して１パルス出力す
るワンシヨツトマルチバイブレータ９０とから構
成されている。この修正回路７８から出力される
信号Ｍ，Ｎ，Ｏ，Ｐ，Ｑはそれぞれ秒カウンタ５
４のリセツト入力、オアゲート６４，６６，６
８，７０を介して１分、10分、１時、10時の各カ
ウンタ５６，５８，６０，６２に印加されてい
る。９２は修正スイツチ３８と４２が同時に操作
されたのか単独に操作されたのかを判別する判別
回路である。

この判別回路９２は、修正スイツチ３８と４２
がそれぞれ操作されるとその出力ＱをＨレベルに
するフリツプフロツプ９４，９６と、これらのフ
リツプフロツプ９４，９６の出力Ｑからの信号
Ｈ，Ｑを入力するエクスクルーシブオアゲート９
８と、修正スイツチ３８と４２の一方がオン操作
されている最中に他方がオン操作された場合に遅
れて操作された修正スイツチによる表示修正を阻
止するためのアンドゲート１００，１０２とから
構成されている。

尚、この判別回路９２と修正回路７８は時刻修
正回路としてまとめて把握される。

第６図に示すタイムチヤートに基いて第１図に
示す回路の動作を説明する。

はじめにモード切換スイツチ４６をオン操作し
て、タツチ検出回路７４の出力信号Ａにパルスが
発生するとロツク回路７６のロツク状態は解除さ
れる。次に、秒桁表示部３２の表示を修正するた
めに、その隣りの１分桁表示部３０に重設された
修正スイツチ４２をオン操作すると、タツチ検出
回路７４はこのオン操作を検出し、ロツク回路７
６を介して信号ＣをＨレベルにする。

このように信号ＣがＨレベルになると、判別回
路９２のフリツプフロツプ９６の出力Ｑからの信
号Ｇはクロツク信号φ₁の立ち上がりに同期して
Ｈレベルになる。

この信号Ｇは、アンドゲート１０２を介してフ
リツプフロツプ９４をリセツト状態に保ち、エク
スクルーシブオアゲート９８の出力信号ＫをＨレ
ベルにする。

このため、信号Ｇ、Ｋを入力するアンドゲート
８８の出力信号ＬもＨレベルになり、この信号Ｌ
の立ち上がりに同期してワンシヨツトマルチバイ
ブレータ９０はパルスを出力する。

このパルス信号Ｍは秒カウンタ５４のリセツト
入力に印加されて秒カウンタ５４をリセツトし、
これによつて秒桁表示部３２の表示はリセツトさ
れて修正される。

１分桁表示部３０の表示を修正するときには、
この表示部３０の両隣りの表示部２８，３２に重
設された修正スイツチ４０，４４を同時にオン操
作する。この修正スイツチ４０，４４がオン操作
されると、信号Ｂ，ＤがＨレベルになり、この信
号Ｂ，Ｄを入力するアンドゲート８０は開状態と
なり、その出力信号Ｎにクロツク信号φ₂を発生
させる。

この信号Ｎはオアゲート６４を介して１分カウ
ンタ５６に印加され、１分カウンタ５６を早送り
する。この結果、１分桁表示部３０の表示は早送
りされて修正され、修正された時点で修正スイツ
チ４０，４４のオン操作を止めることによりアン
ドゲート８０は閉状態となつて１分桁修正は終了
する。

10分桁表示部２８の表示を修正するときにも、
この表示部２８の両隣りの表示部２６，３０に重
設された修正スイツチ３８，４２を同時にオン操
作する。この修正スイツチ３８，４２を同時にオ
ン操作すると、信号Ｅ，ＣがＨレベルになり、判
別回路９２内のフリツプフロツプ９４，９６の出
力Ｑからの信号Ｇ，Ｈは共にクロツク信号φ₁の
立ち上がりに同期してＨレベルになる。この信号
Ｇ，Ｈが同時にＨレベルになると、この信号Ｇ，
Ｈを入力するアンドゲート８２は開状態になり、
その出力信号Ｏにクロツク信号φ₂を発生させる。

この信号Ｏはオアゲート６６と介して10分カウ
ンタ５８に印加されてこれを早送りし、10分桁表
示部２８の表示は修正される。

尚、エクスクルーシブオアゲート９８の出力が
Ｌレベルであるため、アンドゲート８６及び８８
は閉状態となり、従つて秒カウンタ５４及び10時
カウンタ６２は修正されない。

１時桁表示部２６の表示を修正する場合にも、
その両隣りの表示部２４，２８に重設された修正
スイツチ３６，４０をオン操作する。

この修正スイツチ３６，４０がオン操作される
と信号Ｄ，ＦはＨレベルになり、アンドゲート８
４を開状態にする。

このため、アンドゲート８４の出力信号Ｐにク
ロツク信号φ₂が発生し、オアゲート６８を介し
て１時カウンタ６０を早送りして１時桁表示部２
６の表示を修正するものである。

次に、10時桁表示部２４を修正する場合には、
その表示部２４の右隣りにある表示部２６に重設
された修正スイツチ３８を単独オン操作する。修
正スイツチ３８がオン操作されると、信号ＥはＨ
レベルになり、判別回路９２内のフリツプフロツ
プ９４の出力Ｑからの信号Ｈはクロツク信号φ₁
の立ち上がりに同期してＨレベルになる。

この信号ＨがＨレベルになると、アンドゲート
１００を介してフリツプフロツプ９６はリセツト
状態に保たれ、またエクスクルーシブオアゲート
９８の出力信号ＫもＨレベルになる。

このため、信号Ｈ，Ｋを入力するアンドゲート
８６は開状態となり、その出力信号Ｑにはクロツ
ク信号φ₂が発生する。

この信号Ｑはオアゲート７０を介して10時カウ
ンタ６２に印加され、10時カウンタ６２を早送り
して10時桁表示部２４の表示を修正するものであ
る。

上記修正操作をした後に、再びモード切換スイ
ツチ４６をオン操作することにより、信号Ａに再
びパルスが発生し、これによつてロツク回路７６
はロツス状態になり、不用意に各修正スイツチ３
６〜４４に触れても時刻が修正されることは阻止
される。

（発明の効果） 本発明によれば、タツチスイツチを時刻表示部
に重設しているので、表示部の面積を従来のもの
に比べて小さくすることができる。

また、このタツチスイツチの位置は、時刻表示
部により表わされているので、時刻表示部の他に
表示パターンを設ける必要がなくなる。

さらに、時刻を修正するときには修正中の桁に
隣接する修正スイツチをオン操作するので、表示
部に重設されたタツチスイツチを操作しても、修
正中の表示が指で隠れてしまうことがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を図すブロツク図、
第２図及び第３図は従来のタツチスイツチ付時計
の正面図、第４図は本発明の一実施例を示す正面
図、第５図は第４図のＡ−Ａ線断面図、第６図は
第１図に示すブロツク図のタイムチヤートであ
る。 ２０……表示器、２２……液晶表示部、２４…
…10時桁表示部、２６……１時桁表示部、２８…
…10分桁表示部、３０……１分桁表示部、３２…
…秒桁表示部、３４……カバーガラス、３６〜４
４……修正スイツチ、４６……モード切換スイツ
チ、４８……発振器、５０……分周器、５２……
計時回路、７２……デコーダ・ドライバ、７４…
…タツチ検出回路、７６……ロツク回路、７８…
…修正回路、９２……判別回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 時刻表示桁に対応した時刻を計時する計時回
   路と、該計時回路の時刻を表示しかつカバーガラ
   ス上に時刻表示桁に対応して複数のタツチスイツ
   チが設けられた表示器と、を有するタツチスイツ
   チ付時計において、 前記タツチスイツチを対応する各時刻表示桁と
   重なる位置に配設し、最上位桁あるいは最下位桁
   に隣接する時刻表示桁に対応するタツチスイツチ
   からのみオン操作信号が出力されたことを検出す
   る判別回路と、この判別回路からの信号と前記タ
   ツチスイツチからのオン操作信号を受けて修正信
   号を最上位桁あるいは最下位桁に供給する第１の
   ゲート回路と、最上位桁あるいは最下位桁以外の
   時刻表示桁の両側の時刻表示桁に対応するタツチ
   スイツチから同時にオン操作信号が出力されたこ
   とを検出してオン操作されているタツチスイツチ
   に対応する２つの時刻表示桁の間にある時刻表示
   桁に修正信号を供給する第２のゲート回路と、を
   設けたことを特徴とするタツチスイツチ付時計。