JPH0239430B2 - Ootobainosutearingusochi - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、オートバイ製造の分野で実施され
るステアリング装置に係り、さらにいえば、フエ
ンダーがサスペンシヨンの構造要素を兼ねてお
り、かつ、スプリングとシヨツクアブソーバーが
ステアリングステム（ヘツドパイプ）の中心軸線
上に位置する構成としたオートバイのステアリン
グ装置に関する。

（従来技術とその問題点など） 従来、オートバイのステアリング装置は、ステ
アリングステムにフロントフオークを取り付け、
フオーク先端に前輪を取り付けていた。

従つて、ステアリング軸のまわりの慣性モーメ
ントが大きく、このためにハンドルの切、操作性
が悪かつた。

また、従来のステアリング装置は部品点数が多
く、組立てが面倒で、製作費が高くつく欠点があ
つた。

（発明の目的、解決すべき技術的課題） そこで、この発明の目的は、スプリングとシヨ
ツクアブソーバーユニツトがステアリングステム
（ヘツドパイプ）と同一中心軸上に位置するもの
となし、もつて、ステアリング軸まわりの慣性モ
ーメントを大幅に低減せしめ、ひいてはハンドル
操作が軽便で、操作性、切れの良い構成に改良し
たオートバイのステアリング装置を提供すること
にある。

（発明の構成、課題解決の手段） 上記目的を達成するために、この発明のオート
バイのステアリング装置は、前輪のフエンダーを
車軸の位置にまで延長し、車軸をフエンダーにて
支持せしめている。そして、車体フレームの前端
部に略円筒形状のステアリングステムを介してス
テアリングブロツクを回動自在に取り付け、該ス
テアリングブロツクにハンドルを取り付けてい
る。前記フエンダーとステアリングブロツクとは
上下方向の近似直線リンク機構で連結し、前記ス
テアリングステム内の略中心軸線に沿つて下向き
にシヨツクアブソーバーユニツトを設置し、該シ
ヨツクアブソーバーユニツトの一端を前記近似直
線リンク機構とピン連結した構成とされている。

（作用効果） つまり、フエンダーにて前輪を支持せしめ、フ
ロントフオークを使用していなので、ステアリン
グステムの中心線からの距離が小さい構造であ
り、即ちステアリング軸（ステアリングステム）
の中心線まわりの慣性モーメントが小さいから、
ハンドルが軽快で、切れ、操作性がすこぶる良好
である。

また、従前のフロントフオーク及びスプリング
を使用しない構成だから、部品点数が少なく、組
立ての工数も少なくて済み、製造が容易でコスト
ダウンを図れるのである。

（実施例） 第１図と第２図に示したオートバイにおいて、
１は前輪２のフエンダー、３は後輪４のフエンダ
ーである。各フエンダー１，３は第３図に示した
如く車輪２又は４を覆う略倒立Ｕ字形となし、そ
の脚部１ａ又は３ａを車軸５の支持部が可能な位
置まで延長せしめている。そして、車輪２又は４
は、フエンダー１又は３の脚部１ａ，１ａ間又は
３ａ，３ａ間に固定して車軸５に軸受６を介して
回転自在に取り付けられている。フエンダー１，
３の材質は従前の如く金属製とするほか、繊維強
化樹脂製として車軸固定部以外をハンカムサンド
イツチ構造にすることにより軽量化を図ることも
可能である。

次に、図中７は前輪２のフエンダー１をステア
リングブロツク８に対して上下方向の揺動が自在
に連結した近似直線リンク機構である。これれは
上下２対のリンク棒７ａ，７ａと７ｂ，７ｂとよ
り成る。フエンダー１の後端にピン９，１０で連
結された長短のリンク棒７ａ，７ｂは略平行な配
置となし、その他端がステアリングブロツク８の
下部にピン１１，１２で連結されている。

従つて、前輪２は、平面方向には近似直線リン
ク機構７を介しステアリングブロツクと同一に回
動し、正面方向（第２図方向）には前輪２の車軸
５がステアリングステム１３の中心軸線上を上下
方向に近似直線運動として揺動する。

ステアリングブロツク８は、第２図に示したと
おり軽量な中空構造である。図中１４ａは車体フ
レーム１４の前頭部に設けたステアリング軸孔
で、その下方より略円筒形状のステアリングステ
ム１３をはめ込み該ステアリングステム１３の外
周を軸受１５，１５により回動自在に支持せしめ
ている。ステアリングブロツク８は前記ステアリ
ング１３の上下端部に取り付け、同ステアリング
ステム１３の上端へねじ込んだヘツドキヤツプに
より固定されている。図中１８はステアリングブ
ロツク８の上部に取り付けたハンドル、１９はス
テアリングブロツク８と車体フレーム１４との隙
間を塞ぐべく装着された蛇腹である。

図中２０は前記ステアリングステム１３内の中
心軸線に沿つて配設し上端をピン２１でヘツドキ
ヤツプ１６に連結したシヨツクアブソーバーユニ
ツトであり、その下端はリンク棒７ａ，７ａ間に
架設したピン２２に連結されている。ピン２２は
ステアリングステム１３中心軸線上を上下方向に
近似直線的に揺動する。l₁はピン２２の揺動スト
ロークを示している。

従つて、前輪２はハンドル１８で軽便に切れの
良い操舵操作ができるのである。なお、前輪２が
受けるシヨツクはシヨツクアブソーバーユニツト
２０で緩和吸収される。

次に、後輪４のフエンダー３は、その前端部が
ピン２３により上下方向の揺動が自在に連結され
ている。

図中２４はシヨツクアブソーバーユニツトで、
その上端は前記ピン２３の略垂直上方に位置する
ピン２５により車体フレーム１４に連結し、下端
部はピン２６によりフエンダー３と連結されてい
る。図中l₂はピン２６の揺動ストロークを示す。

従つて、後輪４が受けるシヨツクはシヨツクア
ブソーバー２４により緩和吸収される。

図中２７は車体フレーム１４上に設けた座席、
２８は足のせペダルである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係るオートバイの外観を示
した斜視図、第２図は同正面図、第３図は車輪部
分の垂直断面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 前輪２のフエンダー１が車軸５の位置にまで
   延長され、車軸５がフエンダー１にて支持されて
   おり、車体フレーム１４の前端部に略円筒形状の
   ステアリングステム１３を介してステアリングブ
   ロツク８を回動自在に取り付け、該ステアリング
   ブロツク８にハンドル１８を取り付けてあり、前
   記フエンダー１とステアリングブロツク８とは上
   下方向の近似直線リンク機構７で連結し、前記ス
   テアリングステム１３内の略中心軸線に沿つてシ
   ヨソクアブソーバーユニツト２０を設置し、該シ
   ヨツクアブソーバーユニツト２０の一端を前記近
   似直線リンク機構７とピン連結していることを特
   徴とするオートバイのステアリング装置。