JP4521917B2 - 自動二輪車のフロントユニット構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動二輪車の車体の軽量化、簡素化を図った技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動二輪車のフロントまわりの構造として、前輪を支持するフォーク部をテレスコピック型の二重筒に連結し、ステアリング機能とサスペンション機能を得るようにした構造が知られており、殆どが金属製部品を主体にして構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、例えば低速走行用の軽量の簡易型自動二輪車を構成しようとする場合、従来の構造や金属製部品を主体とする部品構成では軽量化に限度があった。
【0004】
そこで本発明は、自動二輪車のフロントまわりの構造をシンプル化し、車体の軽量化を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、車体フレームに対して回動自在とされ且つハンドル側に結合されるアウタチューブと、このアウタチューブ内で摺動自在なインナチューブと、前輪を支持するフォーク部を備えた自動二輪車のフロントユニット構造において、インナチューブとフォーク部を一体に成形し、且つ少なくともこのインナチューブとフォーク部、及びアウタチューブを、繊維強化樹脂にて構成するようにした。
【0006】
このように、フォーク部を含むインナチューブとアウタチューブを繊維強化樹脂にて構成すれば、従来に較べて車体の軽量化が図られる。
ここで、繊維強化樹脂の樹脂は、必要な強度が確保出来れば、熱硬化性樹脂でも熱可塑性樹脂でも良く、また強化繊維としては、ガラス繊維、カーボン繊維、アルミナ繊維、アラミド繊維等任意の繊維を適用出来る。
【0007】
また、チューブを成形する際は、最初から筒状一体型に成形しても良いが、縦割りに2分割した半殻体を成形し、これを接合して筒状にするようにしても良い。
またフォーク部を含むインナチューブとアウタチューブのみならず、車体フレーム等も繊維強化樹脂製にすると一層の軽量化等が図られる。
【0008】
また請求項2では、前記フォーク部を、フロントフェンダ機能を兼ねて構成するようにした。
【0009】
ここでいうフロントフェンダ機能とは、前輪の一部の周囲を覆って、泥除けや危害予防等の役割を果たす機能であり、このようにフォーク部とフロントフェンダ機能を兼ねさせることにより、部品点数の削減が図られるとともに、車体の軽量化に一層有利となり、またフォーク部のサイズが大型化されることによって、強度的にも有利となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について添付した図面に基づき説明する。
ここで図1は本発明に係るフロントユニット構造の一例を示す斜視図、図2は同縦断面図、図3はインナチューブとアウタチューブの関係を示す部分斜視図である。
【0011】
本発明に係る自動二輪車のフロントユニット構造は、特に低速走行用の簡易型自動二輪車において、車体の軽量化、簡素化を図った技術として提案されており、フロントまわりの構成部品の主要部を繊維強化樹脂製にしていることを特徴としている。
【0012】
すなわち、図1、図2に示すように、本自動二輪車のフロントユニット1は、車体フレーム2に対して回動自在にされ且つアッパキャップ3を介してハンドル4側に結合されるアウタチューブ5と、このアウタチューブ5内で摺動自在にされるインナチューブ6(図2)と、このインナチューブ6と一体成形されるフォーク部7を備えており、アウタチューブ5下部とフォーク部7上部との間には、インナチューブ6の周囲を覆うような形態でブーツ8が配設されている。
【0013】
そしてフォーク部7は、不図示の前輪に結合可能にされ、前輪の上部と両側部を覆って泥除けや保護カバー等のフロントフェンダとしての機能を果たすような形状にされている。
【0014】
そして、アウタチューブ5と、インナチューブ6及びフォーク部7は、いずれも繊維強化樹脂により左右2分割構造として成形され、実施例では、例えばスタンパブルシートと呼ばれる熱可塑性樹脂のポリプロピレンとガラス長繊維を積層した積層シートを、樹脂の融点より高い温度に予熱して金型内でプレス成形することにより成形されている。
【0015】
因みに、このような積層シートは、例えばガラス長繊維とポリプロピレンの重量比が4:6程度で、ポリプロピレンに耐熱、耐候処理が施され、長繊維がプレス成形時に長繊維のまま流動し且つポリプロピレンとガラス長繊維の界面活性が損なわれないよう処理されたものを材料として使用し、このような積層シートを使用することにより、樹脂成形品の耐衝撃性を強くすることが出来、また高い剛性を得ることが出来る。またリサイクル処分も容易である。
【0016】
そして、図2、図3にも示すように、アウタチューブ5は、車体フレーム2に対して上下のベアリング9、10を介して軸周りに回動自在にされ、また、インナチューブ6及びフォーク部7は、半割り形状の成形品を接合して上端及び下端にスチール製のスライドピース11a及び11bを嵌合して固着している。
【0017】
そして、アウタチューブ5の上端に嵌着したアッパキャップ3と、インナチューブ6の筒内に形成されるスプリング座6zとの間にスプリング12を挟装するようにしている。
【0018】
ところで、実施例では、図2に示すように、アウタチューブ5の一部に長孔hを形成し、この長孔hに、上部側のスライドピース11aから側方に張り出すストッパsを係合させ、インナチューブ6のストローク移動量を規制するようにしている。
【0019】
また、アッパキャップ3の中央部には挿通孔pが形成されており、この挿通孔pを通して各種配線類13を通すとともに、この配線類13をインナチューブ6の切欠き孔q、及びブーツ8の孔を通して電源部等に接続するようにしている。
【0020】
以上のようなフロントユニット構造において、従来に較べて樹脂製であるため車体の軽量化がなされており、しかも金属製のように錆付いたりするような不具合がない。また、フォーク部7がフロントフェンダの機能を兼ねるとともに、全体にシンプルな構造のため組立手順等も容易である。
そして、インナチューブ6とフォーク部7は一体成形されているため、剛性が高く、強度上の要求も満足出来る。
【0021】
尚、本発明は以上のような実施形態に限定されるものではない。本発明の特許請求の範囲に記載した事項と実質的に同一の構成を有し、同一の作用効果を奏するものは本発明の技術的範囲に属する。
例えば繊維強化樹脂の樹脂材料の種類や繊維の種類等は例示であり、また、フォーク部7の形状等も任意である。
【0022】
【発明の効果】
以上のように本発明は、車体フレームに対して回動自在で且つハンドル側に結合されるアウタチューブと、このアウタチューブ内で摺動自在なインナチューブと、このインナチューブと一体成形されるフォーク部を備えた自動二輪車のフロントユニット構造において、少なくともインナチューブとフォーク部、及びアウタチューブを、繊維強化樹脂にて構成するようにしたため、車体の軽量化が図られ、しかも組立手順の簡素化等を図ることが出来る。
また請求項2のように、フォーク部として、フロントフェンダ機能を兼ねさせるようにすれば、部品点数の削減が図られ、車体の軽量化に一層有利になるとともに、フォーク部のサイズが大型化されるため強度的にも有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフロントユニット構造の一例を示す斜視図
【図2】同縦断面図
【図3】アウタチューブとインナチューブの関係を示す部分斜視図
【符号の説明】
1…フロントユニット、2…車体フレーム、5…アウタチューブ、6…インナチューブ、7…フォーク部。
Claims (2)
- 車体フレームに対して回動自在とされ且つハンドル側に結合されるアウタチューブと、このアウタチューブ内で摺動自在なインナチューブと、前輪を支持するフォーク部と、前輪をカバーするフロントフェンダを備えた自動二輪車のフロントユニット構造であって、前記インナチューブとフォーク部とフロントフェンダは繊維強化樹脂シートをプレス成形することで一体に成形されることを特徴とする自動二輪車のフロントユニット構造。
- 請求項1に記載の自動二輪車のフロントユニット構造において、前記繊維強化樹脂シートは、ポリプロピレンとガラス長繊維を積層したものであることを特徴とする自動二輪車のフロントユニット構造。
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- 2000-02-16 JP JP2000037363A patent/JP4521917B2/ja not_active Expired - Fee Related
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