JPH0238759Y2 - - Google Patents

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JPH0238759Y2
JPH0238759Y2 JP16544985U JP16544985U JPH0238759Y2 JP H0238759 Y2 JPH0238759 Y2 JP H0238759Y2 JP 16544985 U JP16544985 U JP 16544985U JP 16544985 U JP16544985 U JP 16544985U JP H0238759 Y2 JPH0238759 Y2 JP H0238759Y2
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【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、芳香剤を収容して、その匂いを外部
に発散する芳香剤容器に関する。
「従来の技術」 従来から、ゲル状等の芳香剤を収容し、その匂
いを長期間発散する芳香剤容器が種々市販されて
いる。このような芳香剤容器として最近では、匂
いが少なくなつた芳香剤のみを新品と交換して、
繰り返し使用できるものも多い。
上記芳香剤が交換可能な容器としては、有底円
筒状の容器本体と、この容器本体の開口部をふさ
ぐように取り付けられた有底円筒状の蓋体とから
なり、上記容器本体と蓋体のそれぞれに、これら
を回転した場合に互いに合致する開口部が形成さ
れており、上記容器本体と蓋体との間に芳香剤を
収容するものが一般的である。
「考案が解決しようとする問題点」 しかしながら、前記の芳香剤容器にあつては、
次のような問題点を有していた。
すなわち、前記の芳香剤容器では、芳香剤を新
品に交換する場合、まず容器本体から蓋体を取り
外し、小さくなつた芳香剤を捨て、新品の芳香剤
を用意し、これを容器本体内にセツトしたのち再
び蓋体を取り付けるといつた手間が必要であり、
芳香剤の交換が面倒であるという不満があつた。
また前記芳香剤容器は、容器本体と蓋体との間
の密封性が不完全なので、使用前にはポリエチレ
ン等で包装し、密封しておく必要があるが、この
ような包装は比較的コストが高く、製品の製造コ
ストを高めるだけでなく、包装が破れた場合には
徐々に芳香剤が発散してしまうといつた問題を有
していた。
さらに、前記従来の芳香剤容器では、容器本体
と蓋体との間の開口部から芳香剤を発散させるた
め、芳香剤を効果的に発散するには、ある程度容
器が芳香剤に比べて大きくなければならない。し
たがつて、従来の容器は無駄に配置スペースをと
り、しかも円筒状なので置きかたの自由度が少な
いといつた不満を有していた。
「問題点を解決するための手段」 本考案の芳香剤容器は、周側部とこの周側部の
両端を塞ぐ蓋部とからなり上記蓋部の一方が開封
される缶状の内容器と、該内容器を両蓋部側から
一対の側板ではさみこんで着脱可能に保持する断
面コ字状のカバーとからなる芳香剤容器であつ
て、上記カバーの側板に内容器開封部と対向する
開口部が形成されるとともに、内容器を係止する
係止部が形成されたものである。
「実施例」 以下、図を用いて本考案の芳香剤容器の実施例
を詳細に説明する。第1図〜第4図は芳香剤容器
の第一実施例を示すもので、第1図において符号
1は芳香剤容器である。この芳香剤容器1は、円
筒形金属製の缶2(内容器)と、この缶2を両蓋
部側からはさみこんで着脱自在に保持するプラス
チツク製カバー3とからなるものである。
上記缶2は、第2図に示すように、一般的に使
用されているプルオープン型の缶であつて、内部
にはゲル状等の芳香剤が密封されている。上記缶
2の一方の蓋部2aの周縁部には、全周に亙つて
切り線4aが刻まれており、この切り線4aに囲
まれる部分が開封部4とされている。また、上記
開封部4には、オープンリング5が取り付けられ
ており、このオープンリング5のリング5のリン
グ部5aが開封部4と触れる位置にはリング部5
aを指で引き起こし易いように凹み6が形成され
ている。また、符号7は切れ込み、符号8は溝状
の凹みであつて、これらはともに、缶2の開封を
行ない易くするためのものである。そして上記開
封部4は、オープンリング5のリング部5aに指
をかけて引つ張りあげることによつて、上記切り
線4aが切断され、開封されるようになつてい
る。
第3図は上記カバー3の側面図であつて、aと
bは互いに反対方向から見たものである。上記カ
バー3は、一対の正方形状の側板9,10と、こ
れら側板9,10を支持する長方形状の天板11
とが、断面コ字状にプラスチツクによつて一体成
型されてなるものであり、上記側板9,10が天
板11に固定されている側の反対側では、第4図
に示すように、側板9,10が互いに若干近接す
るようにされている。これによつて、このカバー
3を缶2に取り付けた場合には、これら側板9,
10が缶2を弾性的に締め付けるようになつてい
る。上記カバー3の素材となるプラスチツクとし
ては、弾力性および曲げ強度に優れたポリプロピ
レン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂等が好適に使用さ
れる。
上記側板9には、缶2にカバー3を取り付けた
際に缶2の開封部4と対向する位置において、開
口部12が形成されている。この開口部12は、
第3図aに示すように、缶2の開封部4よりも若
干小径の円状となるように形成された複数の互い
に平行なスリツト12a…からなるものである。
また一方、上記側板10には、第3図bに示すよ
うに上記開口部12と対向する位置において、複
数のスリツト13a…からなる、開口部12より
も小径な円状の開口部13が形成されており、こ
の開口部13は上記開口部12よりも開口面積が
小さくされている。これら開口部12および開口
部13は、いずれもここを通じて芳香剤を発散す
るためのもので、缶2の開封部4に開口部12,
13のどちらかを向けてカバー3を取り付けるか
によつて、芳香剤の発散速度すなわち匂いの強さ
を調節できるようにするためのものである。
上記カバー3の側板9,10の互いに対向する
面には、缶2の周縁部よりも若干径の小さな円周
をなす互いに同形の係止突条14,15がそれぞ
れ形成されている。これら係止突条14,15
は、缶2にカバー3を取り付けた際に、缶2の両
蓋部2a,2bの周縁にはまりこみ、缶2が容易
に外れないように係止するものであり、缶2の蓋
部2aを側板9,10のいずれに向けても取り付
けることができることを目的としたもので、図示
した例に限らず、側板9,10のいずれか一方の
みに係止突条を形成した構成も実施可能である。
このような構成からなる本実施例の芳香剤容器
1にあつては、次のような優れた実施例効果を有
する。
芳香剤を新品と交換する場合に、缶2ごと交
換する構成であり、また缶2の開封をワンタツ
チで行なうことができ、しかも缶2とカバー3
との着脱が容易であるから、芳香剤の交換が従
来と比較して著しく簡略化できる。
カバー3の一方の側面9に開度の大きな開口
部12、カバー3の他方の側面10に開度の小
さな開口部13が形成されているので、缶2に
対するカバー3の取り付け方によつて、芳香剤
の発散速度(すなわち匂いの強さ)が調節でき
る。
缶2と、プラスチツク製のカバーからなるシ
ンプルな構成なので、製造コストが安くでき、
製品の低価格化が図れる。
芳香剤を収容する缶2の密閉性は完全である
から、芳香剤容器1をポリエチレン等で密封包
装する必要がなく、未使用時の芳香剤の発散を
防ぐことができるとともに、従来、上記包装の
ために必要であつたコストを省くことができ
る。
カバー3が缶2と同程度の大きさなので、コ
ンパクトで置き場所をとらない。また、カバー
3が直方体状であるので、いずれの側を下にし
ても置くことができ、置きかたの自由度が大き
い。
なお、本考案の芳香剤容器は前記実施例に限ら
れるものではなく、様々な変形が可能であり、例
えば以下に示すような構成にすることも可能であ
る。
第5図は、本考案の第2実施例を示すものであ
り、この第2実施例のカバー3には、側板9,1
0の他に、対向する2枚の側板16,17が一体
成型されている。これら側板16,17は側板9
と直角をなす部分において、スリツト18,19
によつて側板9と分断されており、これによつて
側板9が曲がることができるようになつている。
ところで、この第2実施例のカバー3をポリエチ
レン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の柔軟で変形し
やすいプラスチツクで成形するのであれば、上記
のような側板16,17を形成する場合に、スリ
ツト18,19を形成しなくとも、カバー3を缶
2に着脱することができる。以上のような第2実
施例にあつては、缶2が外部から見えにくくなる
ので、前述の第1実施例の優れた効果を損なうこ
となく、デザイン的に高級感をだすことができ
る。
また、第6図は本考案の第3実施例を示すもの
であり、カバー3の側板9,10の係止突条1
4,15に特徴を有する。すなわち、これら係止
突条14,15は、天板11に近い側では突出し
ている高さが小さく、天板11から離れるほど突
出が大きくされている。カバー3の側板9,10
の距離は、天板11に近い部分であるほど変化さ
せるのに力が必要であるから、この第3実施例で
は、前記第1実施例よりもカバー3の着脱に必要
な力が小さくて済み、芳香剤の交換が容易であ
る。
また、第7図〜第9図は、本考案の第4実施例
を示すものであつて、第7図は芳香剤容器のカバ
ー3の平面図、第8図はカバー3の側面図、第9
図は缶2にカバー3を取り付けた状態での斜視図
である。この実施例は、ポリプロピレン樹脂等に
よつてカバー3を一枚の板状に成型したものであ
つて、天板11と両側板9,10との接続部は肉
薄のヒンジ20,20とされており、このカバー
3はここで折り曲げることによつて、断面コ字状
となる。また、それぞれの側板9,10を折り曲
げた時に対向する面には、第9図のように缶2の
両端の周縁部に嵌め合わさつて、これを係止する
3つの係止爪21…,22…が形成されている。
そして、このカバー3は、上記ヒンジ20,20
を折り曲げ、各側板の係止爪21…,22…を缶
2の周縁部に嵌め合わせることによつて、両側板
9,10を缶2の各端面に固定し、断面コ字状に
取り付けられるものである。このような第4実施
例の芳香剤容器にあつては、他の実施例に比し
て、カバー3の製造コストがさらに安価にでき、
また缶2の交換がより容易である。またさらに、
この第4実施例の変形として、天板11と、いず
れか一方の側板を予めL字状に成形し、他方の側
板と天板11との間を前記のようなヒンジで接続
した構成も実施可能であり、このようにすると第
4実施例の容器よりもさらに、カバー3と缶2と
の着脱が容易となる。
さらに、カバー3として、壁などに取り付ける
ための取り付け部材を一体的に形成した構成、あ
るいは吸盤等を取り付けた構成も実施可能であ
り、こうした場合には、芳香剤容器の置き場所の
自由度がさらに広がる。
「考案の効果」 本考案の芳香剤容器は、缶状の内容器と、該内
容器を両蓋部側から一対の側板ではさみこんで着
脱可能に保持する断面コ字状のカバーとからな
り、上記カバーの側板に開口部が形成されるとと
もに、内容器係止部が形成されているものなの
で、次のような優れた効果を有する。
芳香剤を新品と交換する場合に、内容器ごと
交換する構成であり、また内容器とカバーとの
着脱が容易であるから、芳香剤の交換が簡略化
できる。
芳香剤を収容する内容器の密閉性は完全であ
るから、製品をポリエチレン等で密閉包装する
ことが不要となり、未使用時の芳香剤の発散を
防ぐことができるとともに、従来上記包装にか
かつていたコストが省ける。
カバーが内容器と同程度の大きさなので、コ
ンパクトで置き場所をとらない。また、容器の
側面を下にして置く等の自由な置きかたが可能
である。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本考案の第1実施例を示すも
ので、第1図は芳香剤容器の斜視図、第2図は缶
(内容器)の斜視図、第3図aはカバーの側面図、
bはaと反対方向からカバーを見た側面図、第4
図は第3図−線矢視断面図である。また、第
5図は第2実施例の芳香剤容器を示す斜視図、第
6図は第3実施例の芳香剤容器のカバーの縦断面
図、第7図は第4実施例のカバーを示す平面図、
第8図は第4実施例のカバーの側面図、第9図は
第4実施例の斜視図である。 1……芳香剤容器、2……缶(内容器)、2a,
2b……(缶)蓋部、3……カバー、9,10…
…側板、11……天板、12,13……開口部、
14,15……係止突条。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 周側部とこの周側部の両端を塞ぐ蓋部とからな
    り、芳香剤を収容して上記蓋部の一方が開封され
    る缶状の内容器と、該内容器を両蓋部側から一対
    の側板ではさみこんで着脱可能に保持する断面コ
    字状のカバーとからなる芳香剤容器であつて、上
    記カバーの側板に内容器開封部と対向する開口部
    が形成されるとともに、内容器を係止する係止部
    が形成されていることを特徴とする芳香剤容器。
JP16544985U 1985-10-28 1985-10-28 Expired JPH0238759Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16544985U JPH0238759Y2 (ja) 1985-10-28 1985-10-28

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16544985U JPH0238759Y2 (ja) 1985-10-28 1985-10-28

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JPS6272642U JPS6272642U (ja) 1987-05-09
JPH0238759Y2 true JPH0238759Y2 (ja) 1990-10-18

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ID=31095498

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JP16544985U Expired JPH0238759Y2 (ja) 1985-10-28 1985-10-28

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JP5748973B2 (ja) * 2010-08-20 2015-07-15 花王株式会社 揮散剤容器
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