JPH0111242Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は脱臭剤容器、さらに詳しく言えば粒
状脱臭剤とゲル状脱臭剤との両方を収納する形式
の脱臭剤容器に関するものである。

（従来技術） 従来のこの種の脱臭剤容器としては、たとえば
第１図に示されるものが知られている。これは板
状の台１０１のほぼ中央上部に透明な四角い箱状
のゲル状脱臭剤容器１０５が載置され、その上か
らはめこみ窓１０４を有する粒状脱臭剤容器１０
２がかぶせられた構成である。

粒状脱臭剤容器１０２には多数のスリツト孔１
０３が形成されていて、ここから外気が流入し、
またゲル状脱臭剤容器１０５には、上部開口１０
６が形成されていてここから外気が流入してゲル
状脱臭剤に接触するようになつている。購入時の
まだ使用を開始しない時点では、この上部開口１
０６は適宜のシールによつて閉じられており、ま
たはめこみ窓１０４は脱臭剤容器１０５の内部が
外からよく見えるようにするためのものである。

この従来技術においては、粒状脱臭剤容器１
０２における粒状脱臭剤の収容部分が専用の壁面
によつて区画されておらず、ゲル状脱臭剤容器１
０５の外壁が兼用されているため、粒状脱臭剤容
器１０２の内部にゲル状脱臭剤容器１０５を組み
こむ作業が困難であり、またおなじ理由によつ
て、ゲル状脱臭剤容器１０５だけを粒状脱臭剤
容器１０２から取り外すことはできない欠点があ
る。さらに、ゲル状脱臭剤容器の上部開口１０
６は使用前、特別に準備されたシールによつて密
閉する必要があり、しかも使用時にこのシールを
外した後は、もし容器を倒したりすると、この上
部開口からゲル状脱臭剤が飛び出してしまう不都
合もあつた。

（考案の目的） この考案はこのような従来の欠点を排除して、
粒状脱臭剤容器とゲル状脱臭剤容器の組み立てが
容易であり、ゲル状脱臭剤の減量度合いが一目で
わかり、かつゲル状脱臭剤容器のために別途シー
ルを要しない、新規な脱臭剤容器を提供すること
を目的とするものである。

（考案の構成） 上記目的を達成するために、この考案は有底の
中空円柱状なし、周壁に複数のスリツト孔の形成
された本体と、有底の中空円柱状をなし、その開
口側端縁にテーパ部が設けられ、前記本体の開口
側端部に装着される中皿と、中空円柱状なし、天
板の内側に前記中皿のテーパ部に係合するテーパ
部が形成され、周壁の前記天板側端部に複数のス
リツト孔が設けられた透明な蓋体と、をその構成
要素とするものである。

（実施例） 第２図において、有底の中空円柱状をなす本体
１の軸方向の下半部は粒状脱臭剤Ｃが収容される
ようにされ、この部分の周壁には、軸方向に延び
る多数のスリツト孔１１が形成される。また上半
部、つまり開口側部分はやや小径となつていて、
この外周にはおねじ部１２が設けられる。

このおねじ部１２の下端には半径方向外方に延
びる突条１３が、円周方向に連続的、あるいは円
周等分位置に断続的に形成される。したがつて、
この突条１３とおねじ部１２との間には、半径方
向内方に延びる位置ぎめ凹溝１４が設けられるこ
とになる。

本体１の開口側端部には、有底の中空円柱状の
中皿３が取り付けられる。この中皿３の開口端縁
部にはテーパ部３２が設けられ、またその内部に
はゲル状脱臭剤Ｇが使容されるようにされる。

全体として符号２で示されるので、中空円柱状
をなす蓋体であつて、内周壁部には前記おねじ部
１２に係合するめねじ部２３が形成され、天板２
２に続く上端部の周壁には軸方向に延びる多数の
スリツト孔２１が円周等分に設けられる。

蓋体２の開口側端部の内周壁には、半径方向内
側に延びる係止突条２４が円周方向に連続的、あ
るいは円周等分断続的に形成される。また天板２
２の内側面には、前記ゲル状脱臭剤容器３のテー
パ部３２に係合するようにテーパ部２５が設けら
れる。

つぎにこの考案の脱臭剤容器の使い方を説明す
る。第２図に示されるように、蓋体２を本体１に
かぶせた未使用の状態では、蓋体２のテーパ部２
５が中皿３のテーパ部３２に係合してこれを密閉
しており、また本体１は別に初期包装によつて密
閉されている。

使用しはじめるときは、まず初期包装を破つて
本体１内の粒状脱臭剤Ｃをスリツト孔１１を通し
て外気に触れさせ、ついで第３図に示されるよう
に、蓋体２を回転してその係止突条２４を、本体
１の突条１３を乗り越えさせて引き上げ、位置ぎ
め凹溝１４に定座させればよい。こうすれば中皿
のテーパ部３２と蓋体のテーパ部２５との係合は
外れるから、中皿３内のゲル状脱臭剤Ｇは蓋体の
スリツト孔２１を経由して外気に接触する状態と
なるわけである。

（考案の効果） この考案によれば、粒状脱臭剤とゲル状脱臭
剤とが専用の容器である本体と中皿にそれぞれ収
納されることによつて区画されているため組み立
てが容易である、蓋体が透明であるため、中皿
に収納したゲル状脱臭剤の消耗程度が一目でよく
わかる、未使用状態のときゲル状脱臭剤が蓋体
によつて密閉される構造であるから、別途シール
部材を準備したり、これを取り付けたりする必要
がない、また蓋体の天板が中皿の直上に位置す
るため、容器を倒したときにゲル状脱臭剤が外部
にとびだすおそれがない等の効果がある。さらに
説明した実施例に限れば、蓋体の係止突条と本
体の位置ぎめ凹溝との協働によつて、使用のとき
蓋体をどこまでゆるめればよいかという、使用最
適状態がいわゆるワン・タツチで決まる利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術の一例を示す斜視図、第２図
はこの考案の一実施例を示す、中心線で振り分け
て描いた側断面図および側面図、第３図は同じく
使用のために蓋体を引き上げた状態を示す同様の
図である。 １……本体、１１……スリツト孔、２……蓋
体、２１……スリツト孔、２２……天板、２５…
…テーパ部、３……中皿、３２……テーパ部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (イ) 有底の中空円柱状をなし、周壁に複数のスリ
   ツト孔１１の形成された本体１と、 (ロ) 有底の中空円柱状をなし、開口側端縁にテー
   パ部３２が設けられ、前記本体の開口側端部に
   装着される中皿３と、 (ハ) 中空円柱状をなし、天板２２の内側に前記中
   皿のテーパ部に係合するテーパ部２５が形成さ
   れ、周壁の前記天板側端部に複数のスリツト孔
   ２１が設けられた透明な蓋体２とを有し、前記
   本体に粒状脱臭剤Ｃを収納し、前記中皿にゲル
   状脱臭剤Ｇを収納するようにした脱臭剤容器。