JPH0238289B2 - Dopaiputonokinzokupaipunoanaakekakosochi - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は、銅パイプ等の金属パイプにパイプ内
面方向から押し抜き具により穴を押し抜くように
した穴あけ加工装置に関するものである。

＜従来技術＞ 銅パイプに穴をあける場合、従来は、穴をあけ
られる銅パイプ内に芯金棒を通し、そして銅パイ
プの外面方向からポンチで押し抜いて穴あけ加工
をしている。

＜発明が解決しようとする問題点＞ しかしながら、銅パイプの外面方向からポンチ
で押し抜いて穴あけ加工している従来装置には次
のような弊害が指適される。

先ず、銅パイプ内に通される芯金棒の外形はポ
ンチによる押し抜きによる圧力から銅パイプの変
形を防ぐためにパイプ内面に密接される必要があ
るが、パイプ外面方向からの押し抜きによつてパ
イプ内面に生じたバリにより穴あけ加工後に穴あ
け加工された銅パイプから芯金棒を抜きにくい。
係る弊害を除くため、反対に銅パイプの内面と通
された芯金の外面とに隙間を形成しておくと、こ
の隙間によつてパイプが変形される。

また、銅パイプの外面方向からポンチで押し抜
いて穴あけ加工をする装置では、穴あけ加工によ
つて生じた銅クズが銅パイプ内に残るため、銅ク
ズの取出し作業を要する。

本発明は叙上の実情に鑑み、穴あけ加工を施さ
れる銅パイプの内面方向から押し抜き具によつて
穴を押し抜くことにより叙上の弊害を悉く解消で
きる穴あけ加工装置を提供するものである。

＜問題点を解決するための手段＞ 叙上の目的を達成するため本発明は、 基台の上部に固定された支持体から水平方向に
突設され、被加工物である銅パイプ等の金属パイ
プの内面をその外面で取外し自在に支承し得るよ
うに形成された円筒体と、 該円筒体内に移動自在に嵌挿され、バネ体によ
り前記円筒体の自由端方向にバネ圧を付勢された
摺動軸と、 前記摺動軸をそのバネ圧に抗して押送し得る押
圧体と、 作動端側を前記摺動軸に形成された斜面に常に
当接されるよう前記円筒体に枢支されたレバー
と、 該レバーの前記作動端側に形成され、前記摺動
軸の斜面に案内されて前記円筒体に形成された切
欠き孔を介して前記摺動軸の移動方向と直交する
方向に進退移動し得る押し抜き突起と、 から構成した銅パイプ等の金属パイプの穴あけ加
工装置を提供する。

＜作用＞ 叙上のように構成された本発明の穴あけ加工装
置によれば、先ず、穴あけ加工すべき銅パイプが
円筒体の外面に手作業で嵌められ、係る状態で円
筒体内に嵌挿され円筒体の自由端方向にバネ圧を
付勢されている摺動軸が押圧体によつてバネ圧に
抗した方向に押送される。摺動軸がバネ圧に抗し
た方向に押送される際、作動端側を前記摺動軸に
形成された斜面に常に当接されるよう前記円筒体
に枢着されたレバーの作動端側に形成された押し
抜き突起が、前記摺動軸の斜面に案内されて前記
円筒体に形成された切欠き孔を介して前記摺動軸
の移動方向と直交する方向に進出移動され、この
進出移動により円筒体の外面にはめるれた銅パイ
プは押し抜き突起により内面方向から押し抜かれ
穴あけ加工される。そしてバネ圧に抗した押圧体
による押送が解除されれば摺動軸はバネ圧に付勢
されて原位置に復帰され、これに伴い摺動軸の斜
面に常に当接されるように円筒体に枢着されたレ
バーの作動端側に形成された押し抜き突起も斜面
に案内されて元の後退位置に復帰される。そし
て、穴あけ加工を完了した銅パイプが円筒体から
抜かれる。

＜実施例＞ 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図は穴あけ加工装置の１例を示す縦断側面
図、第２図は同じく平面図をそれぞれ示してい
る。

１は円筒体を示し、この円筒体１は、基台２の
上部に固定された支持体３から水平方向に突設さ
れ、穴あけ加工される銅パイプＰの内面をその外
面で取外し自在に支承し得るように形成されたも
のである。４は摺動軸を示し、この摺動軸４は、
前記円筒体１内に移動自在に嵌挿されていて、そ
の後端側は前記支持体３を貫いて突出され、この
突出端部に従動体５を固着している。そして、こ
の摺動軸４はバネ体６，６により前記従動体５を
介して前記円筒体１の自由端方向にバネ圧を付勢
されている。

７は押圧体を示し、この押圧体７は前記摺動軸
４をバネ体６のバネ圧に抗して押送し得る機能を
有している。更に説明すれば、この押圧体７は、
プレス装置（図示せず）の昇降軸８に取付けられ
た昇降板９に垂接され、水平移動する摺動軸４に
対し直交方向で、しかも前記従動体５と支持体３
の対向面間に向けて進退移動し得るように構成さ
れている。前記従動体５の支持体３と対向する側
の面には斜面５ａが形成されていて、該斜面５ａ
が進出移動する押圧体７に形成された斜面７ａと
接触され更に押し込まれることにより、第１図に
二点鎖線で示すように楔の原理によつて従動体５
をバネ圧に抗した方向に押送するように構成され
ている。よつて、従動体５に固着された摺動軸４
もバネ圧に抗した方向に押送される。そして押圧
体７が進退移動されればバネ圧を付勢されている
従動体５は元の位置に復帰される。

１０はレバーを示し、このレバー１０の作動端
側は前記摺動軸４に形成された斜面４ａに常に当
接されるように前記円筒体１に軸ピン１１を介し
て枢着されている。レバー１０の作動端側を斜面
４ａに常に当接される手段としてこの実施例では
軸ピンを境としたレバー両端側の重量差を利用し
ているが、その他バネ圧を利用することも可能で
ある。また、１２は押し抜き突起を示し、この押
し抜き突起１２は前記レバー１０の作動端側に形
成され、前記摺動軸４の斜面４ａに案内されて前
記円筒体１に形成された切欠き孔１ａを介して前
記摺動軸４の移動方向と直交する方向に進退移動
し得るように構成されている。従つて、摺動軸４
がバネ圧に抗した方向に押送される際、作動端側
を前記摺動軸４の斜面４ａに常に当接されるよう
前記円筒体に枢着されたレバー１０の作動端側に
形成された押し抜き突起１２が、前記摺動軸４の
斜面４ａに案内されて前記円筒体１に形成された
切欠き孔１ａを介して前記摺動軸４の移動方向と
直交する方向に進出移動され、この進出移動によ
り円筒体１の外面にはめるれた銅パイプＰは押し
抜き突起１２により内面方向から押し抜かれ穴あ
け加工される。そしてバネ圧に抗した押圧体７に
よる押送が解除されれば摺動軸４はバネ圧に付勢
されて原位置に復帰され、これに伴い摺動軸４の
斜面４ａに常に当接されるように円筒体１に枢着
されたレバー１０の作動端側に形成された押し抜
き突起１２も斜面４ａに案内されて元の後退位置
に復帰される。そして、穴あけ加工を完了した銅
パイプＰが円筒体１から抜かれる。

１３は摺動軸４の先端部に螺着されたストロー
ク調整ネジであり、このストローク調整ネジ１３
の調整によつて摺動軸４がバネ圧に抗して押送さ
れる最大ストロークを設定している。従つて、こ
のストローク調整ネジ１３と前記押圧体７の従動
体５に対する押し込み量を調整することにより、
摺動軸４がバネ圧に抗して押送されるストローク
を調整でき、これにより押し抜き突起１２の銅パ
イプＰに対する進出度合いを調整できる。これに
より例えば、押し抜き突起１３の銅パイプＰに対
する進出度合いを少なくすることによつて、押し
抜き突起１３が銅パイプＰを貫通せずに単に凹部
を形成することにより、銅パイプの表面にノツチ
の形成をも可能である。

１４は円筒体１にはめられた銅パイプＰの受け
台であり、この受け台１４の載置面には銅パイプ
Ｐの外面に倣つたＵ字溝が形成されている。ま
た、１５は前記受け台１４に形成された前記押し
抜き突起１２の逃げ溝であり、この逃げ溝１５に
は押し抜かれた際に生じた銅クズの排出孔１６が
連通されている。

１７は昇降板９から垂設された押さえ案内部材
であり、この押さえ案内部材１７は円筒体１には
められた銅パイプＰをバネ体１８のバネ圧を介し
て上方より軽く押圧するようになつている。この
押さえ案内部材１７の押さえ面には前記受け台の
載置面と同様に銅パイプＰの外面に倣つたＵ字溝
が形成されている。

＜発明の効果＞ 以上の如く本発明の穴あけ加工装置によれば、
円筒体の外面に嵌装状態に保持された銅パイプを
そのパイプ内面方向から押し抜き具によつて効果
的に穴を押し抜くようにしたものであるため、芯
金棒を貫通した銅パイプにその外面方向から押し
抜き具によつて穴を押し抜くようにした従来の穴
あけ手段で指摘されている、パイプ外面方向から
の押し抜きによつてパイプ内面に生じたバリによ
り穴あけ加工後に穴あけ加工された銅パイプから
芯金棒を抜きにくく、係る弊害を除くため、反対
に銅パイプの内面と通された芯金の外面とに隙間
を形成しておくと、この隙間によつてパイプが変
形されやすい、更に、穴あけ加工によつて生じた
銅クズが銅パイプ内に残る、という弊害を悉く解
消できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の穴あけ加工装置の１例を示す
縦断側面図、第２図は同じく平面図をそれぞれ示
している。 １……円筒体、１ａ……切欠き孔、２……基
台、３……支持体、４……摺動軸、４ａ……斜
面、５……従動体、６……バネ体、７……押圧
体、９……昇降板、１０……レバー、１２……押
し抜き突起、Ｐ……銅パイプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 基台の上部に固定された支持体から水平方向
   に突設され、被加工物である銅パイプ等の金属パ
   イプの内面をその外面で取外し自在に支承し得る
   ように形成された円筒体と、 該円筒体内に移動自在に嵌挿され、バネ体によ
   り前記円筒体の自由端方向にバネ圧を付勢された
   摺動軸と、 前記摺動軸をそのバネ圧に抗して押送し得る押
   圧体と、 作動端側を前記摺動軸に形成された斜面に常に
   当接されるよう前記円筒体に枢着されたレバー
   と、 該レバーの前記作動端側に形成され、前記摺動
   軸の斜面に案内されて前記円筒体に形成された切
   欠き孔を介して前記摺動軸の移動方向と直交する
   方向に進退移動し得る押し抜き突起と、 から構成したことを特徴とする銅パイプ等の金属
   パイプの穴あけ加工装置。