JPH023812Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は電動噴霧器に係り、装着部に装着され
た噴霧部により、ポンプ駆動用モータのオン−オ
フ操作用スイツチボタンのロツク部を位置規制す
ることにより、運搬時などに握り部を保持する手
の指先にて、スイツチボタンが誤操作されるのを
阻止するようにしたものである。

（考案の背景） 園芸用などに使用される電動噴霧器は、ポンプ
やポンプ駆動用モータ等が収納された本体ケース
やタンク等から成つており、タンク内の水や薬液
をポンプにより吸い上げて噴霧部のノズルへ送
り、樹木や草花等に散布するようになつている。
この種噴霧器のスイツチボタンは一般に握り部に
設けられており、握り部を保持して噴霧器を持ち
運びしながら、握り部を保持する手の指先にて操
作して薬液等をノズルから噴出させるようになつ
ている。このため噴霧器を単に運搬するような場
合にも、握り部を保持する手の指先にてスイツチ
ボタンが誤つて操作されてノズルから薬液等が噴
出してしまう問題点があつた。ところでこの種噴
霧器の噴霧部は、一般に不使用時には本体ケース
などに設けられた装着部に装着して収納される。

（考案の概要） 本考案は上記の点を勘案してなされたものであ
つて、本考案の目的は運搬時などにスイツチボタ
ンが誤つて操作されるのを防止する手段を備えた
電動噴霧器を提供することにある。このため本考
案は、ポンプおよびポンプ駆動用モータを収納し
て成る本体ケースと、この本体ケースに装着され
るタンクと、上記ポンプに接続されかつ装着部に
着脱自在に装着される噴霧部と、この装着部の噴
霧部の非装着面に配設された駆動用モータのオン
−オフ操作用スイツチボタンとを備えた電動噴霧
器において、上記スイツチボタンにロツク部を設
けるとともに、該ロツク部を上記噴霧部の装着面
に突出させ、該ロツク部の位置規制を上記装着部
に装着された上記噴霧部により行うようにしたも
のである。かくすることにより噴霧部を装着部に
装着した状態において、この噴霧器によりロツク
部をロツク位置に規制してスイツチボタンをロツ
クし、噴霧器の運搬時などにスイツチボタンが誤
つて操作されるのを阻止するようにしたものであ
る。

（実施例） 以下、各図を参照しながら本考案の実施例の説
明を行う。

第１図は本考案に係る電動噴霧器の斜視図、第
２図は分解斜視図、第３図は断面図であつて、１
は略円筒状の本体ケース、２は本体ケース１の下
部に着脱自在に装着される略円筒状のタンクであ
る。３は本体ケース１の底部に形成された底壁で
あつて、その上面中央にはフレーム４が配設され
ており、該フレーム４にポンプ５やポンプ駆動用
モータ６が装着されている。底壁３は本体ケース
１の下端よりもやや上方に設けられており、本体
ケース１の底壁３よりも下方の側壁部１ａは、該
ケース１とタンク２の間に異物が侵入するのを阻
止するガード壁部となつている。７はビニールチ
ユーブなどの軟質チユーブから成る送水用のチユ
ーブであつて、その一端は上記ポンプ５に接続さ
れている。該チユーブ７は本体ケース１側壁に形
成された導入孔８から本体ケース１外へ導出され
ており、その先端には噴霧部９が接続されてい
る。噴霧部９は、管状のグリツプ部９ａと、その
先端に屈折自在に連結されたノズル部９ｂから成
つている。

１０は上記底壁３に円弧状に開設された電池交
換口であつて、該交換口１０には円弧状の蓋材１
１がヒンジ１５を介して回転自在に装着されてい
る。１６は止具である。１２，１２は電源電池で
あり、上記交換口１０上の本体ケース１内に配設
される。電源電池としては、乾電池の他、充電池
や複数個の電池をパツクケース化したもの等であ
つてもよい。１３，１３は蓋材１１上面に配設さ
れた電池接触板であつて、本体ケース１の内壁面
から延出する端子板１４，１４に接触する。１７
は上記蓋材１１の回動用取手、１８は本体ケース
１の上部に垂設された電池保持枠、１９は該保持
枠１８に装着された電池接触板である。

２０は本体ケース１の上部に形成された握り部
であつて、その断面形状はＵ字形であり、若干の
弾性を付与するために切欠部２１が複数形成され
ており、不使用時には噴霧部９はグリツプ部９ａ
を握り部２０の上面に弾性的に着脱自在に嵌着し
て収納される。すなわち握り部２０は噴霧部９の
装着部を兼ねている。２２は握り部２０の前部下
面すなわち噴霧部９の装着面である上面と異る面
に配設されたスイツチボタンであり（第４図参
照）、握り部２０を保持する手の指先にて下方か
ら押圧すると、ピン３０を中心に回転して握り部
２０内に配設された端子板３１が端子板３２に接
触して導通し、上記モータ６が駆動して噴霧部９
から薬液等が噴出する。このようにスイツチボタ
ン２２を装着部２０の下面すなわち噴霧部９の非
装着面に設ければ、装着部２０を保持した状態
で、指先での操作を行いやすい。また噴霧部９に
は、水や薬液が付着しやすいものであるが、スイ
ツチボタン２２は噴霧部９の非装着面に設けられ
ているので噴霧部９に付着する水や薬液により、
スイツチボタン２２が濡れることもない。３３は
スイツチボタン２２の上部に、これと一体的に設
けられたロツク部であつて、握り部２０の底部に
開設された開口３４から握り部２０上面にわずか
に突出している。噴霧部９を握り部２０に装着し
ない状態でスイツチボタン２２の操作は自由であ
るが、第４図に示すように噴霧部９を握り部２０
に装着した状態で、ロツク部３３の上面はグリツ
プ部９ａの下面に当接してロツク位置に規制さ
れ、スイツチボタン２２が押圧投入されるのを阻
止する。したがつて噴霧部９を握り部２０に装着
して本電動噴霧器を運搬するような場合に、スイ
ツチボタン２２が握り部２０を保持する手の指先
にて誤操作されて、薬液等がノズル部９ｂから不
要に噴出することはない。なお上記チユーブ７の
剛性が大きい場合、該チユーブ７を握り部２０に
装着することによつても、ロツク部３３をロツク
位置に規制することは可能であり、したつがつて
かかるチユーブ７も噴霧部９を構成するものであ
る。

２３は上記底壁３の下面中央に垂設された連結
管、２４は上記ポンプ５から上記タンク２内に垂
下する吸上げホースである。２５は本体ケース１
の側壁に設けられた係止体であつて、不使用時に
は第１図鎖線にて示すようにチユーブ７を本体ケ
ース１とタンク２の間に巻回し、さらにチユーブ
７を上記係止体２５に嵌着したうえで、噴霧部９
を握り部２０に嵌着して収納する。

タンク２の上面中央にはネジ管２６が立設され
ており、このネジ管２６を上記連結管２３に螺合
することにより、タンク２は本体ケース１に着脱
自在に結合される。２８はタンク２の台座であつ
て、その底面には凹部２９が複数形成されてお
り、この凹部２９に指先を入れてタンク２を回転
させることにより、タンク２を本体ケース１に着
脱する。本体ケース１にタンク２を結合した状態
で、上記電池交換口１０はタンク２の上面２７に
対向する。またその状態で、本体ケース１とタン
ク２との間への異物の侵入は、本体ケース１下部
のガード壁部１ａにより阻止され。このように電
池交換口１０をタンク２に対向する本体ケース１
の底壁３に形成すれば、散布作業の際に水や薬液
が本体ケース１にかかつても、該交換口１０から
これらが本体ケース１内に浸入するのは確実に防
止される。また電池交換口１０から水や薬液が浸
入する虞れがないので、蓋材１１は必ずしも水密
構造とする必要はなく、それだけ構造を簡略化で
き、さらには蓋材１１の木枝や器物等が当つてこ
れが破損される虞れもない等の種々の利点があ
る。

（他の実施例） 第５図は本考案の他の実施例を示すものであつ
て、上記グリツプ部９ａには逃げ部としての凹部
３５が形成されている。同図実線にて示すように
凹部３５をスイツチボタン２２の直上に対応させ
てグリツプ部９ａを握り部２０に装着すれば、ス
イツチボタン２２を自由に操作することができ
る。したがつて噴霧部９を握り部２０に装着した
まま、握り部２０を保持して指先にてスイツチボ
タン２２を操作しながら、薬液等の散布作業を行
うことができる。また同図鎖線にて示すように、
凹部３５をやや後退させてグリツプ部９ａを握り
部２０に装着すれば、上記第一実施例の場合と同
様にロツク部３３はグリツプ部９ａによりロツク
位置に規制され、スイツチボタン２２をロツクす
ることができる。また第６図に示すように、凹部
３５を上向きあるいは横向きにしてグリツプ部９
ａを握り部２０に装着することによつても、ロツ
ク部３３をロツク位置に規制することができる。
このように噴霧部９に逃げ部を設けておけば、噴
霧部９を握り部２０に装着した状態で、噴霧部９
を前進後退あるいは回転させることにより、スイ
ツチボタン２２のロツク状態とロツク解除状態を
簡単に切り換えることができる。なお逃げ部はノ
ズル部９ｂ等に形成してもよいことは勿論であ
る。また逃げ部はグリツプ部９ａを部分的に屈曲
させるなどして形成してもよく、その形成手段は
自由である。

（他の実施例） 第７図および第８図は本考案の他の実施例を示
すものであつて、４０は握り部２０の前方下部に
形成されたスイツチボツクス４１に配設されたス
イツチボタン、４２は位置規制用コイルばね、４
３，４４は端子板である。４５はスイツチボタン
４０の直上に配設されたロツク部であり、ばね４
６により上下動自在に弾持されている。ロツク部
４５は常時は第８図ａに示すように上昇位置にあ
り、この状態でスイツチボタン４０を自由に押圧
操作することができるが、グリツプ部９ａを握り
部２０に装着すると、ロツク部４５はばね４６の
ばね力に抗して下方へ押押し下げられ（同図ｂ参
照）、その脚部４５ａは上記ボツクス４１内に深
く下降してスイツチボタン４０をロツクする。

（他の実施例） 第９図および第１０図は本考案のさらに他の実
施例を示すものであつて、５０は握り部２０の前
部に突没自在に配設された杆状ロツク部、５１は
その後端部に設けられた当板、５２は位置規制用
ばね、５６は抜け止めを兼ねた膨大部である。５
４は握り部２０の下部に形成された噴霧部９の装
着部であり、該装着部５２にグリツプ部９ａを装
着すると、ロツク部５０はグリツプ部９ａに押さ
れてばね５２のばね力に抗して握り部２０の前方
下部に配設されたスイツチボタン５３の上方まで
前進し、該ボタン５３をロツクする。さらには第
１１図に示すように、杆状ロツク部５０の先端部
を、装着部５４に装着されたグリツプ部９ａによ
り、端子板３１と端子板３２の間に突入させてス
イツチボタン５３をロツクするようにしてもよ
い。

上記各実施例から明らかなように、スイツチボ
タンをロツクするための手段は種々考えられるの
であつて、要は装着部に装着された噴霧部によ
り、ロツク部のロツク位置規制を確実に行えるも
のであればよい。また上記第一実施例のものに限
らず、他の実施例のものにも噴霧部に逃げ部を設
けて、スイツチボタンのロツク状態とロツク解除
状態とを切り換えられるようにしてもよいことは
勿論である。

（考案の効果） 以上説明したように本考案に係る電動噴霧器
は、ポンプ５およびポンプ駆動用モータ６を収納
して成る本体ケース１と、この本体ケース１に装
着されるタンク２と、上記ポンプ５に接続されか
つ握り部を兼ねた装着部２０に着脱自在に装着さ
れる噴霧部９と、この装着部２０の噴霧部９の非
装着面に配設された駆動用モータ６のオン−オフ
操作用スイツチボタン２２とを備え、該スイツチ
ボタン２２にロツク部３３を設けるとともに、該
ロツク部３３を上記噴霧部９の装着面に突出さ
せ、該ロツク部３３の位置規制を上記装着部２０
に装着された上記噴霧部９により行うようにして
いるので、噴霧器の運搬時などに、握り部２０を
保持する手の指先にてスイツチボタン２２が誤操
作されて、水や薬液が不要に噴出するのを防止で
きる。またスイツチボタン２２は噴霧部９の非装
着面に設けられているので、噴霧部９に付着する
水や薬液により、スイツチボタン２２が濡れるこ
ともない。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであつて、第１
図は電動噴霧器の斜視図、第２図は分解斜視図、
第３図は断面図、第４図は部分側面図、第５図お
よび第６図は本考案の他の実施例の部分側面図、
第７図および第８図は本考案のさらに他の実施例
の部分斜視図および断面図、第９図および第１０
図は本考案のさらに他の実施例の部分斜視図およ
び部分側面図、第１１図は本考案の更に他の実施
例の部分側面図である。 １……本体ケース、２……タンク、５……ポン
プ、６……ポンプ駆動用モータ、９……噴霧部、
２０，５４……装着部、２２，４０，５３……ス
イツチボタン、３３，４５，５０……ロツク部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ポンプ５およびポンプ駆動用モータ６を収納し
   て成る本体ケース１と、この本体ケース１に装着
   されるタンク２と、上記ポンプ５に接続されかつ
   握り部を兼ねた装着部２０に着脱自在に装着され
   る噴霧部９と、この装着部２０の噴霧部９の非装
   着面に配設された駆動用モータ６のオン−オフ操
   作用スイツチボタン２２とを備え、該スイツチボ
   タン２２にロツク部３３を設けるとともに、該ロ
   ツク部３３を上記噴霧部９の装着面に突出させ、
   該ロツク部３３の位置規制を上記装着部２０に装
   着された上記噴霧部９により行うようにした電動
   噴霧器。