JPH0237203Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は電気機器を取付けて配線するための電
気機器収納箱の改良に関するものである。

［従来の技術］ 従来、制御盤、分電盤等の電気機器収納箱の場
合、第１図に示すように、通称、中板とも称する
ベースプレート１は、箱体２の底面３に対して、
該底面３に溶接等で固着されたスタツトボルト４
をベースプレート１上面に貫通させた状態で平ワ
ツシヤ５、スプリングワツシヤ６、ナツト７で締
着されているが、この場合、スタツトボルト４の
頭とともにナツト７等がベースプレート１上面に
出ているため、ベースプレート１上における実質
的な電気機器取付スペースを小さくしているばか
りか、特に配線時にこのナツト７等が邪魔になる
ため配線用線樋の取付け及び外部配線用ターミナ
ルブロツクの取付けに支障を来たし、ベースプレ
ート１の電気機器取付け有効スペースを大巾に小
さくしていると言う欠点があつた。

又、ナツト７の締付けに際してはスタツトボル
ト４の頭が入つた状態でナツト７を締付けること
ができる特殊工具を必要とする上、部品点数が多
いことから組付けに時間がかかり、しかも、スタ
ツトボルト４に集中荷重が加わることもあつてス
タツトボルト４の径を大きくするとナツト７も大
きくなつてベースプレート１の有効スペースを一
層小さくすると言う欠点があつた。

［考案が解決しようとする問題点］ 本考案はベースプレート表面に電気機器の取
付・配線に支障を来たす物を一切突出させること
なく、ベースプレートを箱体底面に取付けて、ベ
ースプレート表面を全面有効使用できるようにす
ることにある。

［問題を解決するための手段］ 本考案は蓋体を開閉可能に取付けた箱体の底面
に対して、該底面から浮かした位置に電気機器を
取付けるためのベースプレートの前記底面と当接
する縁辺に形成した切欠部と係合してベースプレ
ートの面沿方向移動を阻止する位置決め突起を形
成するとともに、該位置決め突起にネジ孔を設
け、かつ、該位置決め突起に対して、位置決めさ
れたベースプレートの縁辺上面と当接してベース
プレートの面直角方向移動を阻止するための押当
板をネジを介して、前記位置決め突起のネジ孔に
ネジ止めして取付けた電気機器収納箱にある。

［実施例］ 次に、本考案の一実施例の構成を第２図〜第３
図によつて説明する。

蓋体１１を蝶番１２を介して開閉可能に取付け
た箱体１３の底面１４には、該底面１４から浮か
した位置に図示省略電気機器を取付けるためのベ
ースプレート１５の縁辺１６に形成したコの字状
切欠部１７と係合するための板材折曲形成の位置
決め突起１８がスポツト溶接で取付けられ、ベー
スプレート１５はその縁辺１６に形成された４つ
の切欠部１７をそれぞれと対応する位置決め突起
１８に嵌込むことによつて箱体１３の底面１４に
その面沿方向移動が阻止された状態で位置決めさ
れる。

このようにベースプレート１５が位置決めされ
た状態において、板材をＬ字状に折曲形成した押
当板１９を位置決め突起１８上面にネジ孔２０と
ビス２１で締付けることによつて、ベースプレー
ト１５の縁辺１６は箱体１３の底面１４に押付け
られ、ベースプレート１５は切欠部１７と位置決
め突起１８との係合による面沿方向移動阻止とと
もに面直角方向移動を阻止され、ベースプレート
１５は実質、ドライバ１本を用いてのビス２１に
よるネジ締め作業のみで箱体１３の底面１４に容
易に取付けることができるとともに容易に取外す
こともでき、しかも、この取付状態においてベー
スプレート１５表面には凸状物が何ら突出してい
ないため、ベースプレート１５表面全体を電気機
器の取付・配線用として有効に使用することがで
き、又、ベースプレート１５の面沿方向荷重は位
置決め突起１８で受け、ベースプレート１５の面
直角方向荷重は押当板１９で受けて荷重を分散さ
せてあるため、従来のように１本のビスに荷重が
集中するようなことはなく、従つて、位置決め突
起１８及び押当板１９は比較的小さくても電気機
器を取付・配線した相当の重量のベースプレート
１５を十分に支持することができ、その結果、箱
体１３の底面１４面積に対してベースプレート１
５の面積を十分にとることができる上、押当板１
９締付用ビス２１の頭をベースプレート１５の表
面から出さないようにすることによつて、電気機
器の取付・配線スペースは実質的に箱体１３の底
面１４広さと変わらなくすることができる。

［考案の効果］ 本考案は箱体の底面に形成した位置決め突起に
ベースプレートの縁辺を係合させてベースプレー
トの面沿方向移動を阻止した状態で、位置決め突
起に押当板をビスで取付けると言う、部品点数も
少なくてビス止め作業のみで、ベースプレートを
箱体の底面に容易に取付・取外しすることができ
る上、ベースプレート表面全体を電気機器取付・
配線スペースとして有効に使用することができる
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の実施例の要部斜視図、第２図は
本考案の一実施例の斜視図、第３図はその要部斜
視図、第４図はその要部拡大の分解斜視図であ
る。 １１……蓋体、１２……蝶番、１３……箱体、
１４……底面、１５……ベースプレート、１６…
…縁辺、１７……切欠部、１８……位置決め突
起、１９……押当板、２０……ネジ孔、２１……
ビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蓋体を開閉可能に取付けた箱体の底面に対し
   て、該底面から浮かした位置に電気機器を取付け
   るためのベースプレートの前記底面と当接する縁
   辺に形成した切欠部と係合してベースプレートの
   面沿方向の移動を阻止する位置決め突起を形成す
   るとともに、該位置決め突起にネジ孔を設け、か
   つ、該位置決め突起に対して、位置決めされたベ
   ースプレートの縁辺上面と当接してベースプレー
   トの面直角方向移動を阻止するための押当板をネ
   ジを介して、前記位置決め突起のネジ孔にネジ止
   めして取付けることを特徴とする電気機器収納
   箱。