JPS642474Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プリント板をベースに取付けるプリ
ント板取付構造の改良に関するものである。

従来より、プリント板の周縁から一定の間隔を
おいた所定箇所に取付用穴をあけ、該取付用穴に
ねじを挿入して上記プリント板をベースに取付け
るようにしたものは、公知である。上記プリント
板は、一般に耐熱性の熱硬化性樹脂で形成され非
常にもろいものであり、プリント板に取付用穴を
あける時や該取付用穴にねじを挿入してねじ締め
を行う時に該プリント板に割れが発生するため、
上記の如く、周縁から一定の間隔をおいて取付用
穴をあける必要があつた。したがつて、例えば、
ベースのプリント板取付部がベースの周縁に配さ
れたものなどに上記プリント板を取付けた時に、
上記間隔分だけベースより外方に飛出すので、ス
ペース的に非常に不利なものとなるとともに、該
飛出部分に例えば他の部材が当たるなどしてプリ
ント板を破損させるといつた不具合があつた。

本考案はかかる問題に鑑みてなされたものであ
つて、プリント板をベースに取付けた時、プリン
ト板の周縁がベースから飛出さずかつねじ締めの
時、割れが発生しないプリント板取付構造を提供
することを目的としている。

このため、本考案においては、プリント板の周
縁所定箇所に大略Ｕ字状のねじ挿入用切欠きを形
成する一方、該プリント板が装着されるベースの
上記プリント板の切欠きに対応する取付部にねじ
穴を形成するとともに、該ねじ穴の周囲に、上記
取付部の取付上面から突出して上記切欠きの開口
側部分に嵌合し、上面がプリント板の上面と同一
平面をなす突出部を形成し、ねじ締め時に、ねじ
のねじ頭が上記プリント板の切欠きの周囲部分と
上記突出部とに同時に圧接するようにして、切欠
きの周囲部分がねじ頭とベースの取付部の取付上
面とで均一の締付力で締付けられるようにしたこ
とを特徴としている。

以下、図示の実施例に基づいて本考案を具体的
に説明する。

第１図において、１はベース、２はプリント板
で、ねじ頭３ａを有するねじ３により、上記プリ
ント板２をベース１の取付部４，…，４に装着す
るようにしている。

上記プリント板２は、長方形板であつて、各側
縁２ａの中央部分に、縁よりプリント板２の中央
に向けて大略Ｕ字状の切欠き５を夫々形成してい
る。

一方、上記ベース１は、プリント板２よりも大
きい面積を有する基板１ａ上に、上面が上記プリ
ント板２とほぼ同じ形状である直方体状の取付支
持体１ｂを設けるとともに、該取付支持体１ｂの
上記プリント板２の各切欠き５に対応する部分に
ねじ穴４ａを有しかつ上向きに突出した円柱状の
取付部４を夫々形成している。該取付部４の取付
上面４ｂには、第２図および第３図に詳しく示す
ように、上記切欠き５の長手方向開口側部分５ａ
に嵌合しかつプリント板２の厚み寸法と同一の高
さ寸法を有する突出部４ｃを形成している。

上記プリント板２を上記ペース１に取付ける場
合、まず、第１図中ベース１の左右に位置する取
付部４，４の突出部４ｃ，４ｃをプリント板２の
左右の切欠き５，５に夫々嵌合することにより矢
印ａ方向の位置決めを、同図中ベース１の上下に
位置する取付部４，４の突出部４ｃ，４ｃをプリ
ント板２の上下の切欠き５，５に夫々嵌合するこ
とにより矢印ｂ方向の位置決めを行う。その後、
ねじ３を夫々切欠き５を通して取付部４のねじ穴
４ａ内に螺合し、第４図に示すように、上記ねじ
３のねじ頭３ａとベース１の取付部４の取付上面
４ｂとで上記プリント板２の切欠き５の周囲部分
を締付けると同時に、該ねじ３のねじ頭３ａが上
記突出部４ｃの上面４ｄに圧接するようにしてい
る。したがつて、第５図にも示すように、該突出
部４ｃの上面４ｄとプリント板２の上面２ｂが同
一平面をなすので、ねじ頭３ａが傾くことなくプ
リント板２の切欠き５の周辺部分を均一に締付け
ることができる。もし、上記突出部４ｃを設けな
ければ、ねじ締め時にＵ字状切欠き５の開口側部
分５ａにおいてねじ頭３ａがプリント板２に接し
ないので、ねじ３は切欠き５の開口側部分５ａの
方にわずかに傾斜しようとする。したがつて、ね
じ頭３ａのＵ字状切欠き５の周囲部分に対する荷
重は不均一となり、プリント板２に割れが生ずる
ことがある。故に、上記の如く、突出部４ｃを取
付部４に形成している。

なお、本考案は本実施例に限定されるものでは
なく、その他種々の態様で実施できる。例えば、
上記実施例においては、ベース１の取付支持体１
ｂの上面から上方に突出した円柱状の取付部４を
形成したが、上記取付支持体の上面等に、直接、
ねじ穴と突出部を形成して取付部としてもよい。

上記実施例に詳記した如く、本考案によれば、
プリント板の周縁の所定箇所にねじ挿入用切欠き
を形成する一方、ベースの該切欠きに対応する部
分にねじ穴を形成するとともに該ねじ穴の周囲に
上記切欠きの開口側部分に嵌合する突出部を形成
したので、プリント板の周縁がベースから飛出さ
ないように取付けることができ、スペース的に有
利なものとなるとともに、ねじ締め時、ねじ頭に
当接する部分すなわちプリント板と突出部とが同
一平面をなすので、均一ねじ締めを行うことがで
き、プリント板の割れを少なくしうるといつた効
果がある。また、上記ベースの突出部をプリント
板の切欠き内に嵌合することにより、プリント板
のベースに対する位置決めを容易に行うことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例に係るプリント板取
付構造の分解斜視図、第２図は第１図に示すベー
スの取付部の要部斜視図、第３、第４図は夫々第
１図に示すプリント板取付構造の取付け作業を示
す要部斜視図および取付状態を示す一部断面要部
平面図、第５図は第４図の右側面図である。 １……ベース、２……プリント板、２ｂ……プ
リント板２の上面、３……ねじ、３ａ……ねじ
頭、４……取付部、４ａ……ねじ穴、４ｂ……取
付上面、４ｃ……突出部、４ｄ……突出部４ｃの
上面、５……切欠き、５ａ……開口側部分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プリント板の周縁所定筒所に大略Ｕ字状のねじ
   挿入用切欠きを形成する一方、該プリント板が装
   着されるベースの上記プリント板の切欠きに対応
   する取付部にねじ穴を形成するとともに、該ねじ
   穴の周囲に、上記取付部の取付上面から突出して
   上記切欠きの開口側部分に嵌合し、上面がプリン
   ト板の上面と同一平面をなす突出部を形成し、ね
   じ締め時に、ねじのねじ頭とベースの取付部の取
   付上面とでプリント板の切欠きの周囲部分を締付
   けると同時に、該ねじのねじ頭が上記突出部に圧
   接するようにしたことを特徴とするプリント板取
   付構造。