JPH0235620Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、タンク装置の改良に関するものであ
り、特にタンク装置の蓋部材の改良に関する。

従来から、液体を貯溜するタンクとして種々の
ものが用いられているが、液体を注入するための
注入口が小さなタンクにおいては、液体を注入す
る際に注入口に漏斗を取付け、該漏斗を用いて液
体の注入を行なつていた。

このため、液体注入用漏斗を常備しておく必要
があると共に、タンクの注入口上部に漏斗取付の
ための空域を確保しておく必要がある等の不具合
があつた。

特に自動車のエンジンルーム内に設けられてい
る冷却水のリザーバタンク、ウインドウオツシヤ
液タンク等においては、注入口上部に空域を確保
するために取付位置が規制される等の不具合があ
つた。

そこで、本考案は、上記不具合を解消すること
を目的として考案されたもので、タンクへ液体を
注入するための開口部を有するタンク本体と上記
開口部を開閉する蓋部材とから成るタンク装置に
おいて、上記開口部が上記タンク本体の上部に傾
斜して設けられ、上記蓋部材が上記開口部を開閉
する蓋部と、上記開口部にスライド自在に装着さ
れると共に引き出した状態で上部側壁が略水平に
位置するよう上記蓋部から下方に向かつて湾曲し
て延び下端に開口を有する管部と、同管部の上部
側壁の上面側側壁に形成され上記開口部より大き
な開口面積を有する液体注入口とから成ることを
特徴とするタンク装置である。

本考案によれば、タンクに液体を注入する際に
は、上記蓋部材を開放し、同蓋部材の管部の一部
をタンク外方に抜き出し管部の下端部をタンク内
に維持させておくことにより、同管部の液体注入
口から容易に液体を注入できるものである。ま
た、蓋部材の管部を抜き出す方向を適宜な方向に
することにより、タンク本体の注入口上部に、従
来構造で述べた様な空域を設ける必要がない等の
効果を有するものである。

特に、本願考案では、管部を引き出した状態で
管部の上部側壁が略水平に位置するよう蓋部から
下方に向かつて湾曲して延びて形成されているの
で、タンク本体の幅を極端に大きくすることなく
管部の引き出し長さを比較的大きく設定すること
ができ、狭い場所にタンク本体が配置された場合
でも注入作業の行い易い場所に液体注入口を位置
させることが容易で、実用性に優れる利点があ
る。

また、管部を引き出した状態で管部の上部側壁
が略水平に位置し、管部の上部側壁の上面側側壁
に液体注入口が形成されているため、蓋部材を引
き出した状態では液体注入口も略水平に位置する
ことになり、この点からも注入作業が行い易い利
点がある。

以下、本考案の一実施例を第１図乃至第３図に
基づいて説明する。

第１図は、自動車のエンジンルーム内に装備さ
れているウインドウオツシヤ液貯溜用のタンク２
を示したものである。同タンク２はタンク本体４
と蓋部材６とから構成されている。タンク本体４
の上部には、ウオツシヤ液注入用の開口８が傾斜
して設けられている。

また、蓋部材６は、上記開口８を開閉する蓋部
１０と、開口８にスライド自在に装着されると共
に引き出した状態で上部側壁が略水平に位置する
よう蓋部１０から下方に向かつて湾曲して延び下
端に開口１２を有する管部１６と、同管部１６の
上部側壁の上面側側壁に形成されタンク本体４に
形成された開口８より大きな開口面積を有するウ
オツシヤ液注入口１４とから構成されている。

更に、管部１６の先端には、注入用開口８の内
側に係止する爪１８が形成されると共に、スリツ
ト２０が設けられている。また、蓋部１０の開口
８の内壁と当接する部分には、パツキング２２が
設けられている。更にまた、蓋部１０には、蓋部
材６を容易に引さ抜くことができる様に、摘み用
の突起２４が形成されている。

上記構成によれば、タンク内にウオツシヤ液を
補充するときには、突起２４を摘み蓋部材６を引
き抜くことにより、管部１６に穿設されたウオツ
シヤ液注入用開口１４がウオツシヤタンク本体の
外部に突出することとなる。このとき、管部１６
の先端には係止用爪１８が形成されているので、
蓋部材６がタンク本体４から抜け落ちることを防
止できるものである。そして、ウオツシヤ液注入
用開口１４の開口面積は、タンク本体の開口８の
開口面積よりも大きく形成されているので、ウオ
ツシヤ液を注入用開口１４を介して容易に注入で
き、漏斗等が不要となるものである。

更に、第３図に示す様に、ウオツシヤタンク２
の上方に漏斗等を取付けるための空域が不要であ
るので、タンクを車体フエンダー２６の下部等に
取付けることによりデツドスペースの有効利用が
図れるものである。

更に、管部１６が下方に向かつて湾曲して形成
されているので、タンク本体４の幅を極端に大き
くすることなく管部１６の引き出し長さを比較的
大きく設定することができ、狭い場所にタンク本
体４が配置された場合でも注入作業の行い易い場
所にウオツシヤ液注入口１４を位置させることが
容易で、実用性に優れるものである。

また、蓋部材６を引き出した状態では、第１図
に２点鎖線で示されるようにウオツシヤ液注入口
１４が略水平に位置するため、注入作業が行い易
くなる。

また、蓋部材６の蓋部１０のタンク本体の開口
８に当接する部分に、パツキング２２が設けられ
ているので、振動等により蓋部材がタンク本体か
ら外れることを防止できるとともに、蓋部のシー
ル性を向上できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は同実施例の蓋部材の斜視図、第３図は、同実
施例の取付の一例を示す説明図である。 ２……タンク装置、４……タンク本体、６……
蓋部材、８……タンク本体開口、１０……蓋部、
１２……開口、１４……注入用開口、１６……管
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タンクへ液体を注入するための開口部を有する
   タンク本体と上記開口部を開閉する蓋部材とから
   成るタンク装置において、上記開口部が上記タン
   ク本体の上部に傾斜して設けられ、上記蓋部材が
   上記開口部を開閉する蓋部と、上記開口部にスラ
   イド自在に装着されると共に引き出した状態で上
   部側壁が略水平に位置するよう上記蓋部から下方
   に向かつて湾曲して延び下端に開口を有する管部
   と、同管部の上部側壁の上面側側壁に形成され上
   記開口部より大きな開口面積を有する液体注入口
   とから成ることを特徴とするタンク装置。