JPH0233078A - 昇降機の懸垂条体の制振装置 - Google Patents

昇降機の懸垂条体の制振装置

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JPH0233078A
JPH0233078A JP18178888A JP18178888A JPH0233078A JP H0233078 A JPH0233078 A JP H0233078A JP 18178888 A JP18178888 A JP 18178888A JP 18178888 A JP18178888 A JP 18178888A JP H0233078 A JPH0233078 A JP H0233078A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野さ 本発明は、エレベータなどにおいて昇降機の塔側とかご
側とにわたって懸垂され、自重で垂れ下がっているテー
ルコード、重量補償チェノなどの懸垂条体の制振装置に
関する。
、〈従来の技術〉 垂直型の昇降機では、昇降塔内を上下に昇降するかごと
昇降塔との間に、制御線、電力線等の配線をする必要が
あり、これ等を束ねて編組され昇降機の昇降行程よりも
若干長(、かごと昇降塔にわたって懸垂架設されるコー
ドは、テールコードと呼ばれている。
このようなテールコードは、両端を昇降機のかご側と塔
側の支点でそれぞれ支えられ、狭くて長い昇降路の中で
テールコードの自重で垂れ下がっているが、強い張力で
両端をビンと張られている主ロープや重量補償ロープに
比べると、弱い張力が与えられている。このために、テ
ールコードの揺動の固有振動数が低く、地震や台風で建
物が揺れた時に超高層ビルの固有振動数と共振し、低周
期、大振幅で振れ易い。
テールコードが建物の固有振動数と共振して揺動すると
、昇降路の壁面と衝突して他の機器や部材に絡みつくこ
とがあり、絡みついたままの状態で昇降機を運転すると
事故の原因となる。
このために、一般には地震などでテールコードが揺動を
開始してから、その揺動が減衰するまでの間、昇降機の
運転を停止させる管制運転システムが採用されている。
しかし、−旦成長したテールコードの振動の自然減衰に
は長時間を要し、これに対応して昇降機の停止時間を長
く設定しなければならないという問題があった。
この問題を解決するために、特開昭48−20247号
公報「エレベータのロープの揺れ止め装置」及び特開昭
49−15149号公報「エレベータ装置」において、
2:10一ビング方式を利用し、かごの昇降速度の丁度
半分の速度で昇降路内を走行するロープ案内具で、弦の
振動の腹となるローブ長の中間部分を案内して1次のモ
ードの振動の抑制をする方式が提案されている。
この提案に係る方式は、構造が複雑となって製造コスト
が高くなる難点を有すると共に、原理的に1次のモード
の弦の振動の抑制には有効であっても、高次のモードの
振動の制振に有効であるとは保証出来ない。この点は、
テールコードの場合には固有振動数が低いため、その高
次のモードの振動が建物の固有振動数と共振する事例が
多いので問題となる。
また、提案に係る方式のように案内具を使用すると、テ
ールコードが案内具に絡み付くという問題が生じる。即
ち、鉄道車両では架線を強い張力で架設し、架線の波動
伝播速度を車両の速度よりも充分速くしないと、車両の
走行時に架線がパンタグラフに絡み付くことが知られて
いるが、これと同様のことが、テールコードと室内具と
の間にも成立するのである。
昇降機のロープ類は、両端に強い張力を加えて懸垂して
いるので、−iに条体の張力の平方根に比例し、条体の
単位長さ当たりの密度の平方根に反比例する波動伝播速
度は充分に高いが、テールコードはU字型に自重で吊さ
れているために、U字型湾曲部の底部近傍の張力は零或
は極めて小さい値となり、案内具の係合部付近の波動伝
播速度は小さくなる。
このために、テールコードが大きく揺動している状態で
、昇降機が高速で昇降するとテールコードが案内具に絡
み付いてしまうことがある。
このような問題を解決するために、本願と同一の発明者
は、特開昭55−94045号公報「垂直に吊るした可
撓線材の制振装置」及び特開昭57−124148号公
tK「吊設条体の制振装置」において、ロープ、テール
コードなどの条体のかご側支点を水平方向に浮動支持す
る方式を提案している。この提案の方式によると、1次
から高次の共振モードについて、テールコードの共振時
の応答倍率を低く抑制し、また、地震などによる加振が
停止してからのテールコードの自然減衰時間を短くする
ことが出来る。
〈発明が解決しようとする課題〉 前述の本願と同一の発明者の提案に係る方式では、以下
の4点に解決すべき課題が存在する。
(1)懸垂条体の浮動懸架機構をかごに取り付けると、
かごの重量がかなり増加してしまう。
(2)最近の超高速の昇降機では、風切り音の防止のた
めに、かごの上下両端に流線型のカプセルが取り付けら
れているが、かご側支点を水平方向に揺動可能とするた
めには、揺動時のテールコードとカプセルとの衝突を防
くために、テールコードがカプセルを貫通している部分
に大きな穴を設ける必要がある。このように、カプセル
に大きな穴を設けると、笛吹き効果が生じて風切り音が
一層大きくなってしまう。
(3)テールコードのかご側支点を揺動支持する場合に
は、復心力が充分に小さいことが必要であり、これを同
一復心力を発生する等測的仮想支点半径Rで評価した場
合に、この等測的仮想支点半径Rがテールコードの全長
と比較出来る程度に大きくないと、制振効果が充分に得
られない。そして、この条件−を満足するように設計さ
れたものでは、テールコードのかご側の浮動懸架機構の
水平度調整が僅かでも傾くと、浮動支点が中心位置から
簡単にドリフトしてしまうので調整が極めて微妙である
一方、実際の昇降機のかごは、積荷、乗客の偏心負荷位
置の変動や、偏心した位置に吊下げたテールコードや重
量補償ロープ等の偏心荷重が、がごの昇降に伴って変動
するなどの理由により、がご枠が僅かに歪むことが知ら
れている。このために、テールコードの浮動懸架機構が
、この歪みによる僅かな傾斜に敏感に反応し易く、昇降
運転中に浮動支点が中心位置からドリフトしてしまい易
いという問題が住じる。
(4)既納品のエレベータを改造してかごの下に浮動懸
架機構を追加することが困難である。
本発明は、前述したこの種の昇降機の懸垂条体の制振装
置の現状に鑑みてなされたものであり、その目的はテー
ルコードの支持端への浮動懸架機構を、塔内側支持点側
に設け、かごの重量を増加させたりカプセル部分に風切
り音を発生させたりすることなく、充分な剛性を有する
塔側に、テールコードの揺動懸架機構を部材の歪みなし
に精度よく芯出して取り付け、既納品の昇降機への追加
改造も容易に行なうことができ、制振効果が大きくまた
自然減衰時間も大幅に減小する昇降機の懸垂条体の制振
装置を提供することにある。
く課題を解決するための手段〉 前記目的を達成するために、本発明は昇降機のかご側と
塔側とにわたって懸垂され、自重で垂れ下がる懸垂条体
の振動を吸収する昇降機の懸垂条体の制振装置において
、前記懸垂条体の塔側の支持点を、水平面で中立点を中
心として揺動自在に保持する保持手段と、この保持手段
により保持される前記支持点の揺動に対して、復心力を
与える復心手段とを有し、前記支持点を前記懸垂条体の
延長方向に上方に延長した位置に等測的仮想固定支持点
を設定し、この等測的仮想固定支持点を中心に、前記懸
垂条体を振動させると、前記)に垂条体に働く重力によ
って、前記復心力が得られるようにした時に、前記支持
点と前記等価的仮想固定支持点間距離で与えられる仮想
振子半径Rが、前記中立点の近傍において、前記懸垂条
体の全長の’/20以上となるように選定されている。
く作用〉 本発明では、地震や台風によって建物が揺れ、この建物
の揺れのために保持手段によって塔側に保持されている
懸垂条体は、塔側の支持点が中立点を中心として水平面
内で揺動するようにして揺れる。このように、懸垂条体
の塔側の支持点が中立点を中心として水平面内で揺動す
ると、懸垂条体に作用している微弱な制動力により、懸
垂条体の揺動エネルギは消耗吸収される。
〈実施例〉 以下、本発明の実施例を第1図及び第2図を用いて詳細
に説明する。
ここで、第1図及び第2図はそれぞれ本発明の第1の実
施例及び第2の実施例の構成を示す斜視図である。
第1図に示すように、昇降塔内を図示せぬかご案内用レ
ールに案内されて、上昇及び下降自在にかご2が配され
、このかご2の底面にかご側皮点4が設けられ、このか
ご側皮点4にテールコード3の一端が固定されている。
このテールコード3は、U字型を描いて昇降塔内に自重
で懸垂され、テールコード3の他端は昇降塔の壁面1に
設けられたジャンクシコンボックス5に固定されている
。このジャンクションボックス5と、テールコード3の
懸垂の底部との間において、壁面1にブラケット12を
介してレール部材10が固定されている。
このレール部材10には、長平方向に壁面1に直角なガ
イドレール11が形成され、このガイドレール11の両
端部は、それぞれ上方に直角に屈曲され屈曲部が形成さ
れている。また、シャトルローラ9を有するシャトル8
が、シャトルローラ9をガイドレール11と転勤自在に
嵌合させて、レール部材10に取り付けられている。
そして、テールコード3の芯線のスチールコード6が、
第1図に示す分岐点Aでテールコード3の外層被覆から
剥き出され、このスチールコード6の端部がシャトル8
の下部に固定され、この固定部がテールコード3の揺動
支持点O4とされ、スチールコード6によってテールコ
ード3が、シャトル8を介してレール部材10に吊され
ている。
さらに、レール部材10には両端の屈曲部と、シャトル
8の両側間にそれぞれ復心用ばね13が設けられ、一方
の屈曲部側にリミットスイッチ15が、他方の屈曲部側
にダンパー14が設けられている。
このようにして、シャトル8にテールコード3の塔側の
支持点となる揺動支持点O3が設けられ、この揺動支持
点O7は、シャトル8のガイドレール11上での移動に
よって、テールコード3の懸垂面内で中立点を中心とし
て、揺動自在に保持されている。また、シャトル8が中
立点からずれて移動すると、復心用ばね13の偏倚力に
よってシャトル8には復心力が働くようになっている。
さらに、シャトル8が所定量を越えて変位すると、シャ
トル8にリミットスイッチ15が蹴られてONとなり、
シャート8の変位力がダンパー14で吸収され、リミッ
トスイッチ15がONとなるために、図示せぬ地震管制
装置が作動して、かご2は最寄り階に待避し、揺れがお
さまるまで昇降機の運転が休止されるようになっている
一般に、細くて重さが無視出来るスチールコード6の長
さを、第1図に示すように等測的仮想固定支持点Ooま
で延長し、この等測的仮想固定支持点O0でテールコー
ド3を吊し、テールコード3を錘りとする振子を構成し
た場合、重力によってこの振子に作用する復心力が復心
用ばね13の復心力と一致する時、揺動支持点01と等
測的仮想固定支持点00間距離である等測的仮想振子半
径Rで、復心用ばね13の復心力を表わすことが行なわ
れている。この等測的仮想振子半径Rは長さのデイメン
ジョンを有するので、テールコード3の全長をβとした
時、比R/lで復心力の大きさを無次元化して表現する
ことが出来る。
実施例においては、揺動支持点O3に作用する復心力は
設備の大きさによって変化するので、このように無次元
化して表現すると便利であるが、この等測的仮想振子半
径Rは、R>−12に選定されている。
また、地震や台風によって建物が揺動する場合には、建
物の上部程大きく振れるので、かご2が昇降路の上部に
位置する時テールコード3は大きく振れる。この場合に
、従来のようにテールコード3のかご側皮持点を浮動懸
架する場合には、建物の振れを水平浮動懸架部でテール
コード3に伝えないように、水平浮動に対する制動力は
極めて小さく設定されている。この振動に対する制動力
の大きさを無次元化して表現するために、−1Qに自由
振動の自然減衰率が用いられている。このため、従来の
テールコード3のかご側皮持点を浮動懸架する方式では
、自然減衰率も低い方がよいことになる。
これに対して、実施例でばかご2が昇降路の上部に位置
する時に、地震などによる建物の揺動によるかごの水平
振動で、テールコード3には共振条件下で振動エネルギ
が供給されるので、テールコード3の塔側支持点の浮動
懸架部に加える制動力を成る程度大きくして、水平浮動
部でエネルギを積極的に吸収することが必要である。こ
の条件を満たす制動力を与えた条件では、テールコード
3の自由振動に対する自然減衰率は10%以上となる。
反面この制動力を強くし過ぎると、浮動懸架部の浮動が
拘束されて固定支点と略同じことになってしまう。この
場合にはテールコード3の自由振動に対する浮動懸架機
構のダンピング効果は低下し、ダンピング効果は主とし
て空気抵抗による所となり、自然減衰率は10%以下に
下がってしまう。
このように、適正な制動力には上限値と下限値とがある
が、実施例においては自然減衰率10%以上となるよう
に制動力を調整することにより、制動抵抗を上限値と下
限値間に入れるように構成されている。
以上に述べたような構成の本発明の第1の実施例におい
て、テールコード3が懸垂条体を構成し、シャトル8、
シャトルローラ9、ブラケット12及びレール部材10
が保持手段を構成し、復心用ばね13が復心手段を構成
している。
次に、第1の実施例の動作を説明する。
地震や台風によって建物が揺れると、かご2は建物に対
して相対的に揺動状態となり、テールコード3のかご側
皮点4が強制振動され、共振条件下でテールコード3に
振動エネルギが供給される。
この振動エネルギによって、昇降路内に懸垂されている
テールコード3は、)脈垂面内で揺動支持点O1を支持
点にして揺動しようとする。然るに、揺動支持点O1は
シャトル8に設けられ、このシャトル8はシャトルロー
ラ9によって、ガイドレール11と転勤自在に嵌合され
ているので、前記振動エネルギによって、シャトル8は
レール部材10のガイドレール11上を中立点を中心に
、−次元的に左右往復移動しようとする。
この場合、シャトル8がレール部材10上で中立点から
変位すると、復心用ばね13の偏倚力によって、シャト
ル8には中立点方向に働く制動力が与えられるので、テ
ールコード3の揺動エネルギは消耗吸収され、テールコ
ード3の揺動支持点0、での揺動は抑制される。
このように、かご2と昇降塔の壁面1とにわたって懸垂
されたテールコード3の塔側の揺動の支持点O3を浮動
懸架機構で支持し、ここに適切な制動力を及ぼすように
した構成は、あたかも港湾の岸壁に設けた消波ブロック
のような消波効果を発揮し、テールコード3に加えられ
た振動波は固定支点側では反射されるが、浮動支点側で
は反射されることなく減衰吸収される。このため、テー
ルコード3に与えられる揺動エネルギが所定値以下であ
ると、テールコード3の揺動に追従してシャトル8が往
復動をし、この往復動に伴なう制動抵抗によって揺動エ
ネルギーが減衰し、1次から高次の共振モードについて
テールコード3の共振時の応答倍率が低く抑制される。
これにより、テールコード3の絡み付きは発生せず、昇
降機は安全に運転される。
また、テールコード3に与えられる揺動エネルギが所定
値を越えると、シャトル8が大きく変位するために、シ
ャトル8がリミットスイッチ15を蹴ってリミットスイ
ッチ15がONとなる。このリミットス・イツチ15の
ON動作によって、図示せぬ地震管制装置が作動し、か
ご2は最寄り階に待避し、揺れがおさまるまで昇降機の
運転は休止される。
一般に建物は上部はど地震時に大きく振れるので、昇降
路の上部になるほど揺動の振幅は大きくなるが、実施例
では等測的仮想固定支持点0゜は建物の揺動には関係な
く空間的に静止した点であり、実際にこの等測的仮想固
定支持点0゜でテールコード3が支持されている構成に
対して、耐振の面で極めて有利である。
発明者等の実測によると、第1の実施例では、かご2が
上部階床にある場合には、かご2側に揺動懸架機枠を取
り付けた構成よりも、制振効果が若干下履ねるが、それ
でも共振条件時のテールコード3の応答倍率を制振装置
なしの場合に比して、約−八に抑制することが出来る。
このことは耐震震度階級を1ランク上げられることを意
味するので、制振効果としては充分である。
また、第1の実施例では自然減衰時間を173以下に短
縮することが出来るので、地震などによる建物の揺れの
終了後のエレベータの運転開始時期を支障のない範囲に
短縮出来る。
さらに、第1の実施例では、テールコード3の揺動懸架
機構を、重量の制限なしに充分な剛性のある塔側に部材
の歪みなしに芯出し精度よく取り付けて、かご2の位置
によって懸架機構に加わるテールコード3の重量変化で
、揺動懸架機構の芯出し調整精度が変化することが完全
に防止される。
また、既納品の昇降機を改造して塔側にテールコード3
の揺動懸架機構追加することが、かご2の重量の増加も
なく、風切り音防止カプセルの取り付けに対して何等の
障害もなしに、比較的容易に行なわれる。
第2図に第1図と同一部分に同一符号を付してそa構成
を示すのは、本発明の第2の実施例であり、この実施例
はテールコード3の塔側での揺動支持点が揺動面内で、
実質的には二次元的に揺動可能に構成されている。
第2図において、16は傾斜軸でありこの傾斜軸は昇降
塔壁面1からブラケットで支持され、傾斜軸16の軸芯
Z−Zは鉛直軸に対して、レール部材10の方向に微小
角度だけ傾斜している。また、17はボス、18は枢支
軸、19は傾斜角調整ねじてあり、この傾斜角調整ねじ
19によってガイドレール11の水平度調節を行なうよ
うになっている。
第2の実施例において、レール部材10は傾斜軸16を
中心として旋回揺動をすることが出来るが、傾斜軸16
が鉛直軸に対して傾いているために、重力によって比較
的弱い復心力が発生し、この傾きの方向がX−X方向の
旋回揺動の中立位置となる。また、第2の実施例におい
ては、復心用ばね13がない代わりに、シャトル8用の
ガイドレール面11は直線ではなく、長平方向の中央部
が凹んだ緩い円弧状となっているが、曲率の小さい円弧
は第2図には図示されていない。
このため、シャトルローラ9でガイドされるシャトル8
には重力によって復心力が発生し、ガイドレール面11
の円弧の最下部の位置がY−Y方向の往復揺動の中立位
置となる。このYZ面内の仮想振子半径R,,は、明か
にガイドレール面11の円弧の半径で簡単に表現するこ
とが出来る。
第2の実施例におけるXZ面内の仮想振子半径Rx−g
は2−2軸から往復揺動の中立位置迄の旋回揺動半径を
r、Z−Z軸の傾斜角をθラジアンとすると、Rx−g
=r/θで与えられる。従って、レール部材10の長さ
で定まる半径rが比較的小さくても、傾斜角θを極めて
小さくすることによって、仮想振子半径RX−2をテー
ルコード3の全長と比較出来る程度に大きくとることが
出来る。
なお、第2図には図示を省略しであるが、第1図のリミ
ットスイッチ15に対応するリミットスイッチが、X−
X、Y−Y方向のシャトル8の過大変位を検出して作動
するように取り付けられている。そして、このリミット
スイッチのON動作で作動し、かご2を最寄り階に待避
させ、揺れがおさまるまで昇降機の運転を休止する地震
管制装置が設けられている。
第2の実施例におけるその他の部分の構成は、すでに第
1図を用いて説明した第1の実施例と同一である。
このような構成の第2の実施例において、テールコード
3が懸垂条体を構成し、シャトル8、シャトルローラ9
、傾斜軸16、ボス17、枢支軸18、傾斜角調節ねじ
19及びブラケット12が保持手段を構成し、ガイドレ
ール面11の円弧及び傾斜軸16により傾斜して取り付
けられているレール部材10が復心手段を構成している
この第2の実施例においては、地震や台風によって建物
が揺れ、テールコード3に振動エネルギが供給され、テ
ールコード3が水平面(X−Y面)内で揺動すると、Y
−Y方向はガイドレール面11に形成されている円弧に
よって、中立位置に重力による復心力が生じる。また、
X−X方向は傾斜軸16の傾きによって、傾き方向の中
立位置に重力による復心力が生じる。
このようにして、第2の実施例においてはテールコード
3に与えられる振動エネルギが吸収され、1次から高次
の共振モードについてテールコード3の共振時の応答倍
率が低く抑制される。
復心用ばねを使用しない簡単堅固な構造の第2の実施例
における、その他の動作及び効果はすでに第1図を用い
て説明した第1の実施例と同一である。
例えば、特開昭55−94045号公°報吊設開示され
ている基本発明を昇降機に適用する場合には、地震など
によって建築物の上層階はど大きく揺れるという理由と
、昇降路内にかご側と塔側にわたってテールコードを懸
垂した昇降機では、かご側のテールコードの周囲空間の
方が、塔側のテールコードの周囲空間より広いという理
由によって、かご側に浮動懸架機構を設置するのが通常
の方式発明者等は、この考え方を出発点に戻すと共に、
テールコードの共振が20回以上の繰り返し加振に伴っ
て徐々に成長するもので、浮動ストロークの小さな制振
手段によって充分な制振効果が得られるごとを実験的に
確認し、その結果として前述の各実施例に見られるよう
な、塔側に浮動懸架機構を設置した昇降機の懸垂条体の
制振装置を得ることが出来た。
なお、第1の実施例では揺動支持点の往復運動に対して
制動力を及ぼすダンパーを独立に設けた構成のものを説
明したが、本発明はこの実施例に限定されるものでなく
、ジャンクションボックスから揺動支持点までの、テー
ルコードの曲げ変形抵抗のヒステリシスでダンパー作用
を代行させ、また、シャトルローラの転勤抵抗などの摩
擦抵抗でダンパー作用を代行させることが出来る。
また、第1の実施例においては復心手段として復心用ば
ねを使用しているが、ガイドレール面を円弧状に形成し
て復心手段とすることも出来る。
さらに、第1及び第2の実施例では、仮想振子半径Rが
一定の場合について説明したが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものでなく、中立位置から離れた位置で
仮想振子半径Rを規定値よりも小さくした複合曲率構成
とし、過大変位に対するストッパーの作用を行なわせる
ようにすることが出来る。そして、第1及び第2の実施
例では、塔側にのみ浮動懸架機構を設置した構成のもの
を説明したが、これもこれらの実施例に限定されるもの
でな(、塔側の浮動懸架機構と共にかご側にも浮動懸架
機構を具備する構成とすることも出来る。
〈発明の効果〉 本発明は、収納品のエレベータを改造して、かごの重量
を増加させることなく、また風切り音防止のカプセルの
取り付けに何等障害を与えずに、付加部品を組付けて作
成でき、懸垂条体の共振時の応答倍率を抑制し、自然減
衰時間を短縮することにより、地震や台風発生時の昇降
機の運転を安全且つ効率的に行なうことが出来る。
また、懸垂条体の揺動懸架機構を、充分な剛性を有する
塔側に重量の制限なしに、芯出し精度よく取り付けるこ
とが出来るので、かご位置で変化する揺動懸架機構に加
えられる懸垂条体の重量によって、揺動懸架機構の芯出
し調整精度が変化することもない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例の構成を示す斜視図、第
2図は本発明の第2の実施例の構成を示す斜視図である
。 1・・・・・・壁面、2・・・・・・かご、3・・・・
・・テールコード、4・・・・・・かご側皮点、6・・
・・・・スチールコード、8・・・・・・シャトル、9
−−−−−−シャトルローラ、10・・・・・・レール
部材、11・・・・・・ガイドレール、12・・・・・
・ブラケット、13・・・・・・復心用ばね、14・・
・・・・ダンパー01・・・・・・揺動支持点、0゜・
・・・・・等測的仮想固定支持点。 第1図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 昇降機のかご側と塔側とにわたつて懸垂され、自重で垂
    れ下がる懸垂条体の揺動を吸収する昇降機の懸垂条体の
    制振装置において、前記懸垂条体の塔側の支持点を、水
    平面で中立点を中心として揺動自在に保持する保持手段
    と、この保持手段により保持される前記支持点の揺動に
    対して、復心力を与える復心手段とを有し、前記支持点
    を前記懸垂条体の延長方向に上方に延長した位置に等価
    的仮想固定支持点を設定し、この等価的仮想固定支持点
    を中心に、前記懸垂条体を揺動させると、前記懸垂条体
    に働く重力によつて、前記復心力が得られるようにした
    時に、前記支持点と前記等価的仮想固定支持点間距離で
    与えられる仮想振子半径Rが、前記中立点の近傍におい
    て、前記懸垂条体の全長の1/20以上となるように選
    定されていることを特徴とする昇降機の懸垂条体の制振
    装置。
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