JPH0232335Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、切断機における被切断材の角度切り
を行なう場合の切換構造を改良した切断機のバイ
ス装置に関するものである。

従来の切断機のバイス装置を第５図により説明
する。図において、１はベース、４は切断刃物、
５は逃げ溝、６は固定バイス、１９はスクリユー
ホルダ、２０はスクリユー、２１は可動バイス、
２２はボルト、２３は固定バイス６が回動する支
点、２４は被切断材、２５はハンドルである。そ
して、固定バイス６と可動バイス２１との間に被
切断材２４を挾着しハンドル２５を回動し固定し
ている。図示の場合は被切断材２４は長手方向に
対し直角に切断する場合を示しているが、角度切
りを行なう時は、ボルト２２をスパナで弛め必要
な角度（通常は０度、45度が多い）に調整後、再
びスパナでボルト２２を締め付けた後作業を行な
つていた。従つて、角度切り時の作業が工数を多
く要し、また、手作業で調整を行なうため、所定
の角度が得られにくく正確でない等の問題があつ
た。

本考案は上記の状況に鑑みなされたものであ
り、角度切りのための固定バイスの角度調整作業
の工数を低減できると共に角度調整精度を向上で
きる切断機のバイス装置を提供することを目的と
したものである。

本考案の切断機のバイス装置は、被切断材を上
面に支持するベースと、該ベース上に取り付けら
れ該被切断材を挾着し切断刃物により角度切りが
可能に形成された固定バイス及び可動バイスとを
設けてなり、上記ベースの上面に突出された固定
ピンに回動自在に支持されると共に該ベースに設
けられた固着ピン逃げ溝内を案内される固着ピン
に固定された上記固定バイスと、上記固定ピンに
対し同軸心に上記ベース下面に突出された固定ピ
ンに回動自在に支持されると共に上記固着ピンに
固定されたハンドルホルダと、該ハンドルホルダ
を上記ベースに対し回動した位置を固定する固定
手段とを設けたものである。

以下本考案の切断機のバイス装置を実施例を用
い従来と同部品は同符号で示し同部分の構造の説
明は省略し第１図ないし第３図により説明する。
第１図、第２図はそれぞれ直角切断及び角度切断
時の平面図、第３図は第１図の−矢視断面図
である。図において、ベース１にはヒンジ２が固
着され、ヒンジ２には切断刃物４を有するモータ
部３が揺動可能に嵌合されている。また、ベース
１上面には固定バイス６がベース１上面に突出さ
れた固定ピン７ａに回動自在に取り付けられ、固
定バイス６の一端はベース１に形成された固着ピ
ン逃げ溝１６に遊嵌し案内される固着ピン１１に
固定されている。ベース１の下面には、固定ピン
７ｂが固定ピン７ａと同軸心位置にベース１から
下方へ突出されている。９はハンドルホルダであ
り固定ピン７ｂに回動自在に取り付けられ、一端
は固着ピン１１に固着され他端には角度調整ハン
ドル１８が設けられている。角度調整ハンドル１
８は軸方向に押圧可能に形成され、角度調整ハン
ドル１８が回動する際に対向するベース１の側面
２６には係止穴（図示せず）が設けられ、角度調
整ハンドル１８の係止片２７が嵌入し固定可能に
形成されている。係止片２７、係止穴及び角度調
整ハンドル１８により、ハンドルホルダ９がベー
ス１に対し回動した位置を固定する固定手段を形
成している。尚、この固定手段は上記構造以外の
構造を用いてもよい。

また、固定ピン７ａ，７ｂにはそれだれ遊嵌さ
れた固定ガイド６、ハンドルホルダ９の抜け出し
を防止するため、固定ボルト８，１０がそれぞれ
取り付けられている。第４図は第３図の−矢
視断面拡大図であり、ベース１の下面には、ベー
ス１との間にハンドルホルダ９を挾む位置に、回
動するハンドルホルダ９を案内するように形成さ
れたガイド１２が設けられている。また、ハンド
ルホルダ９の下面には穴部１３が設けられ、穴部
１３内にはばね１５を介在し押し出すように付勢
されたボール１４がガイド１２の上面を摺動可能
に取り付けられている。ガイド１２のボール１４
摺動面上には、使用頻度の多い複数の角度位置に
ボール１４係止用の凹部１７が形成されている。

上記の構造において角度切りのためバイス角度
を調整する場合は、角度調整ハンドル１８を弛め
第１図の矢印Ａ方向へ角度調整ハンドル１８を回
動することによりハンドルホルダ９が固定ピン７
ｂを中心に回動し固着ピン１１を介し固定バイス
６を固定ピン７ａを中心に回動させ第２図の位置
となる。そして、角度調整ハンドル１８を固定手
段を介しベース１に固定し、固定バイス６と可動
バイス２１間に被切断材２４を挾みハンドル２５
を回動することにより角度切り位置に固定でき
る。また、通常、使用頻度の多い角度での切断作
業時は、予め形成された凹部１７にボール１４が
入ることにより容易に位置決めが可能となり角度
切り作業が迅速化できる。

このように本実施例の切断機のバイス装置は、
角度切りのための固定バイスの角度を、ベース下
面に配設したハンドルホルダ及び角度調整ハンド
ルを介し交換可能に形成すると共に角度変更後の
固定手段を設けたので、角度切りのための固定バ
イスの角度調整作業と調整後の固定作業の迅速化
が可能となり工数を低減し効率を向上でき、ま
た、ハンドルホルダに位置決め用のボール嵌合用
の凹部を設けたことにより角度調整作業の効率及
び精度を向上できる。

以上記述したように本考案の切断機のバイス装
置は、角度切りのための固定バイスの角度調整作
業の工数を低減できると共に角度調整精度を向上
できる効果を有するものとする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の切断機のバイス装置の実施例
の直角切断状態の平面図、第２図は第１図の装置
の角度切り状態の平面図、第３図は第１図の−
矢視断面図、第４図は第３図の−矢視断面
図、第５図は従来の切断機のバイス装置の平面図
である。 １……ベース、４……切断刃物、６……固定イ
ス、７ａ，７ｂ……固定ピン、９……ハンドルホ
ルダ、１１……固着ピン、１２……ガイド、１４
……ボール、１５……ばね、１６……固着ピン逃
げ溝、１７……凹部、１８……角度調整ハンド
ル、２１……可動バイス、２４……被切断材、２
６……側面、２７……係止片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 被切断材を上面に支持するベースと、該ベー
   ス上に取り付けられ該被切断材を挾着し切断刃
   物により角度切りが可能に形成された固定バイ
   ス及び可動バイスとを設けたものにおいて、上
   記ベースの上面に突出された固定ピンに回動自
   在に支持されると共に該ベースに設けられた固
   着ピン逃げ溝内を案内される固着ピンに固定さ
   れた上記固定バイスと、上記固定ピンに対し同
   軸心に上記ベース下面に突出された固定ピンに
   回動自在に支持されると共に上記固着ピンに固
   定されたハンドルホルダと、該ハンドルホルダ
   を上記ベースに対し回動した位置を固定する固
   定手段とを設けたことを特徴とする切断機のバ
   イス装置。 ２ 上記ベース下面に該ベースに対し上記ハンド
   ルホルダを挾む位置に回動する該ハンドルホル
   ダを案内するように形成されたガイドと、該ハ
   ンドルホルダ下面にばねを介在し該ガイド上を
   摺動可能に取り付けられたボールと、該ガイド
   上に該ボールを係合可能に形成された凹部とが
   設けられている実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の切断機のバイス装置。