JPH0232207Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、液体容器本体の上部に載置される蓋
体を蓋体ロツク部材によつて開閉自在にロツクし
得るようにした液体容器に関するものである。

（従来技術） 従来のこの種の液体容器では、蓋体の側壁部に
蓋体ロツク部材の操作部を操作するための窓穴が
形成されているため、該窓穴と蓋体ロツク部材操
作部との間に隙間が生じ、その隙間から蓋体内に
ゴミやホコリあるいは小昆虫等が侵入するという
問題があつた。

又、従来の一般的なポンプ注液式の液体容器に
おいては、蓋体の中央部にポンプ押板摺動穴が設
けられていて、該摺動穴内にポンプ押板が上下動
自在に収容されているが、このような従来のポン
プ注液式液体容器では、手でポンプ押板を押し下
げたときに、手の一部が硬質合成樹脂製の蓋体上
面（特にポンプ押板摺動穴の口縁角部）に接触す
ることがあり、そのとき蓋体が硬いためにその接
触感覚が好ましいものではなかつた。

（考案の目的） 本考案は上記の如き従来の問題点に鑑み、蓋体
ロツク部材の操作部を操作するための蓋体側壁部
の窓穴からゴミ、ホコリあるいは小昆虫等が侵入
するのを防止し得るとともに、ポンプ押板押し下
げ時にもし手の一部が蓋体上面に接触してもその
接触感覚が悪くならないようにした液体容器を提
供することを目的としてなされたものである。

（考案の構成） 本考案の液体容器は、蓋体に蓋体ロツク部材の
操作部を外部に臨ませる窓穴を形成するととも
に、蓋体に、該蓋体に設けられたポンプ押板の外
側を囲むようにして軟質カバー部材を設け、しか
も該軟質カバー部材の一部で前記窓穴を閉塞して
いることを特徴とするものである。

（実施例） 第１図ないし第３図に示す実施例の液体容器を
説明すると、この実施例の液体容器において、符
号１は液体容器本体、２は該液体容器本体１の上
部に載置された蓋体を示しており、該蓋体２は液
体容器本体１の上部後側において蝶番３によつて
枢動開閉自在に枢着されている。

蓋体２内にはベローズ式のエアーポンプ４が収
容されている。

又、蓋体２には、エアーポンプ４の直上方位置
にポンプ押板摺動穴６が設けられており、さらに
該摺動穴６内にポンプ押板５が上下動自在に収容
されている。尚、ポンプ押板５の上面には、ゴム
又は軟質プラスチツク製の軟質カバー部材２５が
被覆されていて、ポンプ押板５の上部を指で押圧
するときの接触感覚を良好にし得るようにしてい
る。

蓋体２の上面には、前記ポンプ押板５の外側を
囲むようにして環状で平板状の軟質カバー部材２
０が被覆されている。この軟質カバー部材２０は
ゴム又は軟質プラスチツク等の軟質材料によつて
成形されている。又この軟質カバー部材２０の内
径はポンプ押板摺動穴６の内径とほぼ同等でしか
も蓋体２の上面の大部分の面積を被覆し得る幅を
有している。

蓋体２内の前側には該蓋体２を開閉自在にロツ
クするための駆動式の蓋体ロツク部材１０が設け
られている。この蓋体ロツク部材１０はピン１２
によつて蓋体２の側壁部２１内面に枢着されてい
る。この蓋体ロツク部材１０の上部には該蓋体ロ
ツク部材１０を枢動させるための操作部１１が形
成され、又蓋体ロツク部材１０の下部には液体容
器本体１上部に形成されているロツク受部９に係
脱可能な係止爪１３が形成されている。尚、符号
１４は蓋体ロツク部材１０をロツク方向に付勢す
るためのスプリングである。

蓋体２の側壁部２１の前側上部には、蓋体ロツ
ク部材１０の操作部１１を操作するための窓穴２
２が形成されている。

この蓋体側壁部２１に設けた窓穴２２は、蓋体
ロツク部材１０の操作部１１の外側から前記軟質
カバー部材２０の一部２０ａで気密的に閉塞され
ている。このように単一の軟質カバー部材２０で
蓋体上面の被覆用と窓穴２２の閉塞用とに兼用さ
せれば、部材の有効利用が図れる。

又、この軟質カバー部材２０の窓穴２２を被覆
している部分２０ａは、内外方向に可撓性を有し
且つその内面が蓋体ロツク部材１０の操作部１１
外面に接触するかあるいは近接するようにして設
置されている。そしてこの軟質カバー部材２０の
窓穴閉塞部分２０ａを第３図に示すように指で押
圧するとその部分が内方に押し込まれて蓋体ロツ
ク部材１０をロツク解除方向に枢動せしめ得るよ
うになつている。

この液体容器では、ポンプ押板５を押圧すると
エアーポンプ４からの加圧空気が液体容器本体１
内の液容器（図示省略）内に吹き込まれて、その
加圧空気によつて液容器内の液体を一連の液体注
出通路を通して外部へ注出し得るようになつてい
る。

又、ポンプ押板５を押圧するときに、手の一部
が蓋体２の上面に接触することがあるが、蓋体上
面にはポンプ押板５を囲むようにして軟質カバー
部材２０が被覆されているので、手が直接蓋体上
面に接触することなく該軟質カバー部材２０に接
触し、そのときはクツシヨン感があつて接触感覚
が悪くなることはない。又、この軟質カバー部材
２０は、蓋体上面の外部からよく見える場所に設
けられており、液体容器の意匠感の向上にも寄与
するものである。

さらに、蓋体２に設けた窓穴２２は、上記軟質
カバー部材２０の一部で気密的に塞がれているの
で、該窓２２から蓋体２内にゴミやホコリあるい
は小昆虫等が侵入することがない。

（考案の効果） 本考案の液体容器は次のような効果がある。

(1) 蓋体２に、ポンプ押板５の外側を囲むように
して軟質カバー部材２０を設けているので、ポ
ンプ押板押圧時に手の一部が蓋体上面に接触す
ることがあつても、該手は軟質カバー部材２０
に接触するようになり、そのときにクツシヨン
感があつて接触感覚が悪くなることがない。

(2) 上記軟質カバー部材２０は、蓋体の外部から
よく見える場所に設置されているので、液体容
器全体の意匠感を向上させることができる。

(3) 蓋体に設けられた上記軟質カバー部材２０の
一部２０ａで蓋体ロツク部材１０の操作部１１
が外部に臨ませられる窓穴２２を閉塞している
ので、単一の軟質カバー部材２０を蓋体上面の
被覆用と窓穴２２の閉塞用とに兼用でき、部材
を有効利用できる。

(4) 上記窓穴２２が軟質カバー部材２０の一部２
０ａで閉塞されているので、該窓穴２２からゴ
ミやホコリあるいは小昆虫などが侵入すること
がなく、衛生面で良好となる。

(5) 窓穴２２を軟質カバー部材２０で閉塞してい
るので、該軟質カバー部材２０によつて窓穴２
２及び蓋体ロツク部材１０の操作部１１が見え
なくなつて意匠感が向上する。

(6) 蓋体ロツク部材１０を操作するときに軟質カ
バー部材２０を押圧すればよいので、その押圧
する指が滑り難くなり、その蓋体ロツク部材１
０の操作を確実に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかる液体容器の斜
視図、第２図は第１図の液体容器の一部を断面と
した側面図、第３図は第１図の液体容器の作用説
明図である。 １……液体容器本体、２……蓋体、５……ポン
プ押板、１０……蓋体ロツク部材、１１……操作
部、２０……軟質カバー部材、２１……側壁部、
２２……窓穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液体容器本体１の上部に載置される蓋体２内に
   液体注出用のエアーポンプ４を設け且つ該蓋体２
   に前記エアーポンプ４操作用のポンプ押板５を設
   ける一方、該蓋体２を、該蓋体２に設けた蓋体ロ
   ツク部材１０によつて開閉自在にロツクし得るよ
   うにした液体容器であつて、前記蓋体２には前記
   蓋体ロツク部材１０の操作部１１が外部に臨ませ
   られる窓穴２２が形成されており、さらに前記蓋
   体２には、前記ポンプ押板５の外側を囲むように
   して軟質カバー部材２０が設けられており、しか
   も該軟質カバー部材２０の一部２０ａで前記窓穴
   ２２が閉塞されていることを特徴とする液体容
   器。