JPH0231847Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は電力計を備えた分電盤における少なく
とも電力計用配線覆の封印装置に関するものであ
る。

（従来の技術） 従来、第１図〜第３図に示すように、各負荷回
路LA１〜LAn，LB１〜LBn別に電源を分岐供給
する分岐スイツチSWA１〜SWAn，SWB１〜
SWBnと電力計Ｗを取付けた分電箱本体１に前記
電力計Ｗ及び電力計Ｗより電源側にある分岐スイ
ツチSWA１〜SWAnに対する外部配線操作を阻
止するための配線覆２，３を取付けた分電盤４に
おいては、電力の盗用を防止するための対策とし
て、分電箱本体１に取付けられて配線覆２，３を
支持する覆支柱５，６と配線覆２，３とのそれぞ
れに封印ネジ７取付用ネジ孔８と通し孔９を形成
するとともに、２本の封印ネジ７取付状態におい
て封印ネジ７に形成した封印用ワイヤ１０挿通用
封印孔１１に封印用ワイヤ１０をとも通した後、
この封印用ワイヤ１０を鉛等の金属片１２で結合
して封印し、この封印を配線覆２，３の各封印位
置Ｐにおいて実施している。

しかし、この場合においては、封印に際して配
線覆２，３の各封印位置Ｐ毎に２個の覆支柱５，
６を必要とする上、この覆支柱５，６も配線内容
如何によつては１個しか取付けられない場合があ
る他、配線覆２，３が薄い場合には配線覆２，３
にネジ孔を形成できない場合があり、そのような
場合には個々に特別の封印装置を新たに製作して
取付けなければならないと言う欠点があつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は簡単な構造でしかも容易に封印ができ
る分電盤用配線覆の封印装置を提供することにあ
る。

（問題点を解決するための手段） 本考案は各負荷回路別に電源を分岐供給する分
岐スイツチと電力計とを取付けた分電箱本体に少
なくとも前記電力計に対する外部配線操作を阻止
するための配線覆と蓋体を取付けた分電盤におい
て、前記分電箱本体に取付けられて前記配線覆を
支持する覆支柱に前記配線覆の締付けを兼ねた封
印ネジ取付用ネジ孔を形成し、前記配線覆に前記
封印ネジにより前記配線覆とともに前記覆支柱に
共締めされる封印片から突出した回り止め用突起
と係合して封印片の回転を阻止するための係合孔
を形成し、かつ、前記封印ネジと前記封印片に封
印用ワイヤを挿通するための封印孔を形成した分
電盤用配線覆の封印装置にある。

（作用） このように構成された分電盤用配線覆の封印装
置においては、封印片とともに配線覆を封印ネジ
でとも締めするとともに、封印片と封印ネジに形
成した封印孔に封印用ワイヤをとも通しした状態
においてワイヤを金属片で結合して封印する。

（実施例） 次に、本考案の一実施例の構成を第１図、第２
図、第４図、第５図によつて説明する。

各負荷回路LA１〜LAn，LB１〜LBn別に電源
を分岐供給する分岐スイツチSWA１〜SWAn，
SWB１〜SWBnと電力計Ｗを取付けた分電箱本
体１に前記電力計Ｗ及び電力計Ｗより電源側にあ
る分岐スイツチSWA１〜SWAnに対する外部配
線操作を阻止するための配線覆２，３を取付けた
分電盤２０の配線覆２，３各封印位置Ｐにおい
て、分電箱本体１に取付けられて配線覆２，３を
支持する覆支柱２１には封印ネジ２２取付用ネジ
孔２３が形成され、配線覆２，３の前記ネジ孔２
３に対向する位置には封印ネジ２２のネジ部２４
を通すための通し孔２５が形成され、配線覆２，
３には封印ネジ２２により配線覆２，３とともに
覆支柱２１に共締めされる封印片２６から突出し
た回り止め用突起２７と係合して封印片２６の回
転を阻止するための係合孔、この場合、第４図に
示す突起２７Ａにおいてはスリツト状の係合孔２
８Ａが形成され、第５図に示す突起２７Ｂにおい
ては円形状の係合孔２８Ｂが形成され、封印ネジ
２２と封印片２６には封印用ワイヤ２９を挿通す
るための封印孔３０，３１が形成されている。

次に、本実施例の作用について説明する。

このように構成された分電盤用配線覆の封印装
置においては、封印片２６の回り止め用突起２７
Ａ若しくは２７Ｂを配線覆２，３に形成した係合
孔２８Ａ若しくは２８Ｂに係合させた状態におい
て封印片２６とともに配線覆２，３を封印ネジ２
２でとも締めするとともに、封印片２６と封印ネ
ジ２２に形成した封印孔３０，３１に封印用ワイ
ヤ２９をとも通しした状態においてワイヤ２９を
金属片３２で結合して封印する。

この封印においては、覆支柱２１が１個のため
分電盤２０内の配線スペースを十分に取ることが
でき、しかも、配線覆２，３にネジ孔を形成する
必要がないため、この封印装置は従来の構造に比
較して大幅に簡単にすることができ、しかも、封
印作業をも容易にすることができる。

（考案の効果） 本考案は封印ネジにより配線覆とともに封印片
を、その突起を配線覆に形成した係合孔に係合さ
せた状態において覆支柱に共締めした後、封印ネ
ジと封印片に形成した封印孔に封印用ワイヤを挿
通することによつて容易に封印を行なうことがで
き、しかも、配線覆に対する係合孔加工が単なる
孔明けのみのため、配線覆に絞り加工があつて
も、この係合孔が配線覆のプレス加工時絞り加工
に支障を来たすことは少なく、たとえ支障があつ
ても係合孔が単なる孔明け加工のため、配線覆の
大きさ、深さに関係なく絞り加工後に配線覆の外
側から容易に孔明け加工を行うことができ、加工
現場を困らせることなく封印装置に対応した係合
孔の加工を容易に行うことができ、その結果、封
印装置の構造、加工をも簡単にすることができる
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来実施例と本考案の一実施例とに共
通する電気回路図、第２図は同く両者に共通する
分電盤の蓋体取外し状態における正面図、第３図
は従来の実施例の組立状態を示す要部斜視図、第
４図は本考案の一実施例の組立状態を示す要部斜
視図、第５図はその他の実施例の要部斜視図であ
る。 １……分電箱本体、２，３……配線覆、２０…
…分電盤、２１……覆支柱、２２……封印ネジ、
２３……ネジ孔、２５……通し孔、２６……封印
片、２７……突起、２８……係合孔、２９……封
印用ワイヤ、３０，３１……封印孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 各負荷回路別に電源を分岐供給する分岐スイツ
   チと電力計とを取付けた分電箱本体に少なくとも
   前記電力計に対する外部配線操作を阻止するため
   の配線覆と蓋体を取付けた分電盤において、前記
   分電箱本体に取付けられて前記配線覆を支持する
   覆支柱に前記配線覆の締付けを兼ねた封印ネジ取
   付用ネジ孔を形成し、前記配線覆に前記封印ネジ
   により前記配線覆とともに前記覆支柱に共締めさ
   れる封印片から突出した回り止め用突起と係合し
   て封印片の回転を阻止するための係合孔を形成
   し、かつ、前記封印ネジと前記封印片に封印用ワ
   イヤを挿通するための封印孔を形成することを特
   徴とする分電盤用配線覆の封印装置。