JPH0722052Y2 - 電線接続用端子装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、配線用遮断器の電線接続用端子装置に関す
る。

（従来の技術） 従来、配線用遮断器の電線接続用端子装置としては、第
３図に図示するように、角端子11にインサート端子12の
一端が挿通され、インサート端子12の他端は接続端子13
を突出されており、電線14は挿通口15から挿通され、角
端子11の上面から１本の締付けネジ16で締付けるもの
や、 第４図に図示するように角端子21にインサート端子22の
一端が挿通され、インサート端子22の他端は接続端子23
を突出させており、電線24は挿通口25から挿通され、角
端子21の上面から２本の締付けネジ26,26′で締付ける
ものがあった。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、第３図に図示された電線接続用端子装置
では、締付けネジ13が緩んだ場合、挿通口13に挿通した
電線14が外れる可能性があり、特に単相３線式配電線路
の中性線においてこのような事態が発生すれば、中性線
欠相保護機能付き遮断器が設置されていない場合には、
インピーダンスの差により負荷機器の定格を大幅に超え
る電圧が印加され、そのため機器の焼損、火災等の事故
になりかねない。

また第４図に図示された電線接続用端子装置では、締付
けネジは２個あるので締付けネジの緩みによる電線24の
外れに伴う事故の可能性は低くなるが、例えば単相３線
式配電線路の両電圧線のように締付けネジの緩みによっ
て電線が外れても直接事故に結び付くことがないような
場合には、必ずしも２本の締付けネジで電線を締付ける
必要はなく、極によって端子装置の形状の変更が必要に
なることもある。また、外形寸法の異なる配線用遮断器
にこのような電線接続用端子装置を取付けるには、著し
い設計変更を必要とする場合が生じるなどの問題があ
る。

本考案は、上記問題点を解決し、電線の締付けが確実
で、かつ極によって端子装置の形状の変更が必要な場合
でもそれに対応でき、端子部の寸法の異なる配線用遮断
器に対しても取付けが容易な電線接続用端子装置を提供
することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記の目的を達成するためになされた本考案の要旨とす
るところは、 金属板を箱型形状に折曲げて角端子を形成し、該角端子
の電線挿通口を貫通して接続端子を突出させるようイン
サート端子を取付け、前記角端子上面に角端子を貫通す
るネジ穴を形成し、該ネジ穴にはタップを施し、前記角
端子外部より締付けネジを締付けることにより、電線挿
通口から挿通した電線を圧接固定する配線用遮断器の端
子装置において、前記角端子を第１の角端子及び第２の
角端子を連設して形成したことである。

またインサート端子を挿通させた第１の角端子と第２の
角端子の間隔を距離を変更可能にすることである。

（作用） 以上の構成を有する本考案の電線接続用端子装置は、配
線用遮断器の電源側端子、負荷側端子に使用され、第１
の角端子にインサート端子の一端が挿通され、第２の角
端子を貫通し、インサート端子の他端は接続端子を突出
させており、電線は第１の角端子の電線挿通口から挿通
され、さらに第２の角端子の挿通口からも挿通され、第
２の角端子内に達し、各々の角端子の上面から第１の角
端子の締付けネジ及び第２の角端子の締付けネジの２本
のネジによって締付けられているので電線の締付けが確
実にできる。

また第１の角端子と第２の角端子の間隔は、第２の角端
子を接続端子の方向に、あるいはその逆の方向にインサ
ート端子を挿通した状態でスライドさせて変更させるこ
とができるので端子部の寸法の異なる配線用遮断器に取
付けることができる。第１の角端子又は第２の角端子の
いずれかは１個でも使用でき、その場合は角端子を接続
端子と逆の端部に移動させ、角端子上面から締付けネジ
を締付けるので極によって電線接続用端子装置の形状の
変更が必要な場合にも対応できる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を第１図、第２図（ａ）及び
（ｂ）に基づいて説明する。

第１の角端子１にインサート端子２の一端が挿通され、
第２の角端子１′を貫通し、インサート端子の他端は接
続端子３を突出させており、電線４は第１の角端子１の
電線挿通口５から挿通され、さらに第２の角端子１′の
挿通口５′からも挿通され、第２の角端子１′内に達
し、各々の角端子の上面から第１の角端子１の締付けネ
ジ６及び第２の角端子１′の締付けネジ６′の２本のネ
ジによって締付けられている。

また、第１の角端子１と第２の角端子１′の間隔は、第
２の角端子１′を接続端子３の方向に、あるいはその逆
の方向にインサート端子２を挿通した状態でスライドさ
せて変更させることができる。第１の角端子１又は第２
の角端子１′のいずれかは１個でも使用でき、その場合
は角端子を接続端子３と逆の端部に移動させ、角端子上
面から締付けネジを締付ける。

（考案の効果） 本考案の電線接続用端子装置は、独立した角端子を連設
することにより、それぞれの角端子部で電線を締付けネ
ジで締付けるので、電線の緩みによる電線の外れを防ぐ
ことができ電線の締付けが確実になるという効果があ
る。

また、連接した第１及び第２の角端子の間隔を変更可能
にしたので、端子部の寸法の異なる配線用遮断器にも取
付け可能となり、また極によって電線接続用端子装置の
形状の変更が必要な場合にも対応できるので設計の自由
度が増すという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す斜視図、第２図（ａ）及
び（ｂ）は本考案の実施例における電線接続用端子装置
を示す平面図と側面図、第３図及び第４図は従来例を示
す斜視図である。 1,1′…角端子、２…インサート端子 ３…接続端子、４…電線 5,5′…電線挿通口、6,6′…締付けネジ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】金属板を箱型形状に折曲げて角端子を形成
   し、該角端子の電線挿通口内を貫通して接続端子を突出
   させるようインサート端子を取付け、前記角端子上面に
   角端子を貫通するネジ穴を形成し、該ネジ穴にはタップ
   を施し、前記角端子外部より締付けネジを締付けること
   により、電線挿通口から挿通した電線を圧接固定する配
   線用遮断器の端子装置において、前記角端子を第１の角
   端子及び第２の角端子を連設して形成したことを特徴と
   する電線接続用端子装置。
2. 【請求項２】インサート端子を挿通させた第１の角端子
   と第２の角端子の間隔を変更可能にすることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項に記載の電線接続用端
   子装置。