JPH0231662Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ブーム付コンクリートポンプ車、セ
パレートブーム、パワーシヨベル、クレーン等の
連結ブームに沿わせて配設された油圧ホースにお
ける屈折部への噛込み防止に特徴を有する油圧ホ
ース配管装置に関するものである。

（従来の技術） ブーム付コンクリートポンプ車におけるブーム
に配設された油圧ホースの配管装置について従来
例を説明すると、第３，４，５図に示すように１
は第１ブーム、２は第２ブーム、３は第３ブーム
であつて、前記各ブームは枢着軸等の適宜手段に
よつて屈曲可能に連結されており、第１ブーム１
と第２ブーム２との間に油圧シリンダ４、リンク
アーム５，６が連設され、第２ブーム２と第３ブ
ーム３との間に油圧シリンダ７、リンクアーム
８，９が連設されて、前記各ブームは油圧シリン
ダにより屈曲操作可能に連結された連結ブームに
なつているとともに、第１ブーム１および第２ブ
ーム２に沿わせて油圧配管１０，１２が配設され
て枝管１０ａ，１２ａによつて油圧シリンダ４，
７に連結され、また、第１ブーム１と第２ブーム
２との屈折部においては、油圧ホース１１をスイ
ベル継手１３、固定配管用油圧継手１４によつて
前記油圧配管１０，１２に連結してなる油圧ホー
ス配管装置になつている。なお、第５図のＧは重
力作用方向を示している。

（従来技術の問題点） 従来の前記油圧ホース配管装置においては、第
４図に示すように比較的に装置高さＨが低く油圧
ホース１１の長さＬが短い場合には、油圧ホース
１１がその弾性力によつて自重に抗しブーム屈折
部の外方へ彎曲するため、ブーム屈折部に油圧ホ
ース１１が噛込まれることは殆んどないが、前記
装置高さＨが高く油圧ホース１１の長さＬが長い
場合には、第５図に示すように第１ブーム１に対
して第２ブーム２を展開した状態にすると、油圧
ホース１１の弾性力が自重に抗しきれずに第１、
第２ブーム１，２間の屈折部内に油圧ホースの垂
れ込みが生じ、場合によつては噛込まれて損傷を
受けることがあり、ブーム操作中に該油圧ホース
が破損すると、該油圧ホースを介して作動される
少くとも油圧シリンダ７即ちアクチユエータが作
動不良になつて、大事故を惹起する恐れがある。

（考案の目的、問題点の解決手段） 本案は、従来の油圧ホース配管装置における前
記のような欠点を解消する考案であつて、油圧シ
リンダにより屈曲操作される連結ブームに沿わせ
て前記油圧シリンダ等への圧油送給用の油圧ホー
スを配設してなる油圧ホース配管装置において、
前記連結ブームの屈折部をまたいで中央部で外方
へ２つ折れ可能なリンク節を前記連結ブームに枢
着し、該リンク節の前記中央部に前記油圧ホース
を遊嵌して支持したガイドを具えたホース噛込防
止機構を設けた構成に特徴を有し、連結ブームの
屈折部に設けたホース噛込防止機構によつて油圧
ホースを支持し該油圧ホースの前記屈折部への噛
込みを防止して、油圧ホースの損傷を防止し信頼
性を高めて前記のような従来の欠点を解消した油
圧ホース配管装置を供する点にある。

（考案の実施例） 第１図Ａ，Ｂ、第２図に本考案の一実施例を示
しており、図中１は第１ブーム、２は第１ブーム
に枢着軸１６等の手段によつて屈曲可能に連結さ
れた第２ブームであつて、第１ブーム１と第２ブ
ーム２との間に油圧シリンダ４およびリンクアー
ム５，６を連設し、該油圧シリンダ４によつて第
１ブーム１と第２ブーム２の屈曲操作する構成に
なつている。

また、図中１０，１２は第１ブーム１と第２ブ
ーム２に沿つて配設された圧油送給用の油圧配管
であつて、油圧シリンダ４によつて屈曲操作され
る第１ブーム１と第２ブーム２の枢着軸１６の部
分つまり屈折部には、スイベル継手１３、固定配
管用油圧継手１４によつて油圧配管１０と１２に
接続された油圧ホース１１が配設されており、例
えば、油圧配管１０側に連結されている圧油供給
源（図示省略）から油圧配管１０、油圧ホース１
１、油圧配管１２に圧油が供給され、油圧配管１
０から枝管を介して油圧シリンダ４に、また油圧
配管１２から他の油圧シリンダ等に圧油を供給し
てそれらを作動するように配設されているととも
に、同様な配置によつて圧油排出用の油圧配管、
油圧ホースも配設されており、また、前記油圧配
管１０，１２、油圧ホース１１は圧油排出用ある
いは圧油給排兼用にすることもできる。

さらに、本考案においては、第１図Ａ，Ｂに示
すように前記油圧ホース１１を支持して同油圧ホ
ース１１が第１ブーム１と第２ブーム２とからな
る連結ブーム１，２の屈折部へ噛込まれるのを防
止するホース噛込防止機構１５が設けられてい
る。

前記ホース噛込防止機構１５について詳述する
と、第１ブーム１の屈折部の端面側に装着される
取付部材１５ａ、該取付部材１５ａに揺動自在に
装着された１対のリンク節１５ｂ，１５ｂ、第２
ブーム２の屈折部の端面側に装着される取付部材
１５ｄ、該取付部材１５ｄに揺動自在に装着され
た１対のリンク節１５ｃ，１５ｃ、油圧ホース１
１を挿通させて案内するガイド１５ｅ等よりな
り、取付部材１５ａと１５ｄを第１ブーム１と第
２ブーム２に装着するとともに、リンク節１５
ｃ，１５ｃの先端間に設けた軸１５ｆにリンク節
１５ｂ，１５ｂの先端部を回動自在に連結して、
第１ブーム１に対して第２ブーム２を第２図に示
すように展開させると、リンク節１５ｂ，１５ｂ
と１５ｃ，１５ｃの先端間に設けられた軸１５ｆ
がブームの屈折部外方へ突出し、該軸１５ｆに固
設されているガイド１５ｅによつて油圧ホース１
１を前記屈折部から離す構成になつており、４節
リンク機構になつている。

即ち、連結ブーム１，２の屈折部をまたいで中
央部で外方へ２つ折れ可能なリンク節１５ｂ，１
５ｃを各連結ブーム１，２に枢着し、リンク節１
５ｂ，１５ｃの前記中央部に油圧ホース１１を遊
嵌して支持したガイド１５ｅを具えたホース噛込
防止機構１５を設けている。

（作用） 本考案は、前記のような構成になつているの
で、第１図Ａに示すように第１ブーム１と第２ブ
ーム２を屈折即ち屈曲させた状態においては、第
１ブーム１および第２ブーム２の屈折部における
両端面に対し噛込防止機構１５のリンク節１５
ｂ，１５ｂ，１５ｃ，１５ｃは外側にてほぼ平行
な配置となり、各リンク節の先端部外側に設けら
れたガイド１５ｅによつて油圧ホース１１が前記
ブームから程よく離されて支持され、かつ油圧ホ
ース１１の揺動が防止されている。

また、油圧シリンダ４によりリンクアーム５，
６を介して第１ブーム１に対し第２ブーム２を第
２図に示すように枢着軸１６を中心にして展開さ
せると、第１図Ａにおいて、静止節イに対して支
持点ｃが支持点（枢着軸）１６を中心として弧を
描くと同時に、支持点ｆがガイド１５ｅを介して
油圧ホース１１の中心部分を跳上げ第２図に示す
状態となり、第１ブーム１と第２ブーム２の屈折
部即ち両ブームの端面間への油圧ホース１１の侵
入つまり噛込みが防止される。

（考案の効果） 前述のように本考案においては、油圧シリンダ
によつて屈曲操作される連結ブーム１，２の屈折
部をまたいで中央部で外方へ２つ折れ可能なリン
ク節１５ｂ，１５ｃを各連結ブーム１，２に枢着
し、リンク節１５ｂ，１５ｃの前記中央部に油圧
ホース１１を遊嵌して支持したガイド１５ｅを具
えたホース噛込防止機構を設けているので、油圧
シリンダによつて連結ブーム１，２を屈曲操作し
ても、該屈折部に配設されている油圧ホース１１
は常にブームから程よく離されブームの屈折部へ
の噛込みが確実になくなり損傷が防止され信頼性
が著しく向上されるとともに、ホース噛込防止機
構によつて支持され振動が阻止されるなどの効果
を有する。

なお、前記実施例においては、主として油圧ホ
ースについて説明したが、油圧ホースと同様な配
置となる電線、ケーブル等の可撓性条部材につい
ても広範囲に適用でき、また、前記ホース噛込防
止機構は、実施例の４節リンク機構のほかに各種
機構に設計可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａは本考案の一実施例を示す油圧ホース
配管装置の側面図、第１図Ｂは第１図Ａのホース
噛込防止機構の展開図、第２図は第１図の作用を
示すブーム展開状態の側面図、第３図は従来の油
圧ホース配管装置の側面図、第４図は第３図の屈
曲状態を示す側面図、第５図は第３図の展開状態
を示す側面図である。 １，２：連結ブーム、４：油圧シリンダ、４，
５：リンクアーム、１０，１２：油圧配管、１
１：油圧ホース、１５：ホース噛込防止機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 油圧シリンダにより屈曲操作される連結ブーム
   に沿わせて前記油圧シリンダ等への圧油送給用の
   油圧ホースを配設してなる油圧ホース配管装置に
   おいて、前記連結ブームの屈折部をまたいで中央
   部で外方へ２つ折れ可能なリンク節を前記各連結
   ブームに枢着し、該リンク節の前記中央部に前記
   油圧ホースを遊嵌して支持したガイドを具えたホ
   ース噛込防止機構を設けたことを特徴とする油圧
   ホース配管装置。