JPH02311516A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

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JPH02311516A
JPH02311516A JP13398289A JP13398289A JPH02311516A JP H02311516 A JPH02311516 A JP H02311516A JP 13398289 A JP13398289 A JP 13398289A JP 13398289 A JP13398289 A JP 13398289A JP H02311516 A JPH02311516 A JP H02311516A
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JP
Japan
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epoxy resin
reaction
novolac
epichlorohydrin
bonds
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JP13398289A
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Masaaki Otsu
正明 大津
Yuji Shimamoto
島本 勇治
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、エポキシ樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
従来より、トランジスタ、IC5LSI等の電子部品の
封止材料としてフェノールノボラック樹脂を硬化剤とし
たエポキシ樹脂が広く使用されている。また、その封止
方法としては、通常、低圧のトランスファー成形法が採
用されている。
近年、封止樹脂については高い耐熱性が要求されるよう
になってきており、そのために、封止成形後さらにポス
トキュアーを施すことが必須となっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、これまでの樹脂封止においては、上記の
ようなポストキュアーは生産効率を向上させるための障
害になっていた。
このため、ポストキュアーを施さなくても高耐熱性の樹
脂を得ることのできるエポキシ樹脂組成物の開発が望ま
れていた。
この発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたもので
あり、従来のエポキシ樹脂の欠点を改善し、成形性に優
れ、ポストキュアーを施さなくても高耐熱性の硬化物を
得ることのできるエポキシ樹脂組成物を提供することを
課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するために、この発明のエポキシ樹脂
組成物は、必須成分であるエポキシ樹脂として、4,4
′結合のメチレン基を2,2′結合のメチレン基および
2.4′結合のメチレン基のいずれよりも多く有するノ
ボラック型エポキシ樹脂が配合されていることを特徴と
する。
通常、ノボラックのメチレン基(メチレン結合)は、p
Hに左右され、酸領域での反応ではパラ(p−)結合が
増え、中性領域ではオル)(0−)結合が増える。しか
し、ノボラック化の場合、強酸(pH1以下)の領域で
はゲル化が起こりやすい。アルカリ領域では、従来、レ
ゾールタイプしか出来ないと思われていたが、発明者ら
の研究により、アルカリ領域においてもノボラックがで
きることが見出された。この発明は、たとえば、このよ
うにして製造されたノボラックを用いてエポキシ化を行
ったエポキシ樹脂を用いるものであり、これにより、ポ
ストキュアーを行わなくても高い耐熱性を有する硬化物
を生成するエポキシ樹脂組成物が得られる。
この発明に用いるノボラック型エポキシ樹脂は、4.4
’結合のメチレン基(クレゾールを例にとる) を2,2′結合のメチレン基 、および、2.4′結合のメチレン基 のいずれよりも多く有する。4,4′結合のメチレン基
が多いノボラック型エポキシ樹脂は、フェノール性水酸
基同土間の距離が長くなるため、同水酸基に置換したグ
リシドキシ(グリシジルエーテル)基間土間の距離が長
くなり、エポキシ基の反応において立体障害が少なくな
ると考えられる。
このため、このようなノボラック型エポキシ樹脂は、成
形性に優れ、ポストキュアーを施さなくても高い耐熱性
の硬化物を得ることができる。
前記ノボラック型エポキシ樹脂の4.4′結合のメチレ
ン基が、2.2′結合のメチレン基および2.4′結合
のメチレン基のいずれもより多いことを判定する方法に
は特に限定はないが、たとえば、”C−NMR測定が利
用される。すなわち、′8C−NMR測定において、4
.4’結合のスペクトル強度が、2,2′結合および2
.4′結合の各スペクトル強度のいずれよりも大きいと
、4,4′結合のメチレン基が、2.2′結合および2
.4′結合の各メチレン基よりも多いと判断されるので
ある。
この発明に用いるノボラック型エポキシ樹脂は、たとえ
ば、ノボラックとエピクロルヒドリンをアルカリの存在
下で反応させるにあたり、前記ノボラックとして、フェ
ノール性水酸基に対してパラ位に置換基を持たないフェ
ノール類とアルデヒド類とをアルカリ触媒の存在下で反
応さセて得たノボランクを用いることにより製造される
が、他の製造方法により作られてもよい。
フェノール性水酸基に対してパラ位に置換基を持たない
フェノール類としては、特に限定はないが、たとえば、
フェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノ
ール、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、ノ
ニルフェノール、ビニルフェノール、イソプロペニルフ
ェノール、アリルフェノール、フェニルフェノール、ベ
ンジルフェノール、ブロモフェノールなどの1価のフェ
ノール類(それぞれ、o−、m−異性体を含む)、およ
び、レゾルシン、ハイドロキノンなどの2価以上のフェ
ノール類からなる群の中から選ばれた少なくとも1つの
フェノール化合物であって、フェノール性水酸基に対し
てパラ位に置換基を持たないものが挙げられる。フェノ
ール性水酸基に対してパラ位に置換基を有する〔p−結
合(4゜4′結合)の部分に置換基の付いている〕フェ
ノール類のみでノボラック化を行った場合には、4゜4
′結合のメチレン基が存在しないことになる。
前記ノボラックは、たとえば、つぎのようにして製造さ
れる。フェノール性水酸基に対してパラ位に置換基を持
たないフェノール類にアルカリ触媒を混合し、ついで、
アルデヒド類を混合して反応させ、ノボラフクワニスを
得る。
アルカリ触媒としては、たとえば、アルカリ金属水酸化
物が使用される。アルカリ金属水酸化物としでは、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム等を使
用することができるが、特に水酸化ナトリウムを使用す
るのが好ましい。
アルデヒド類としても、ホルムアルデヒド、バラホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド等のように従来のノボラ
ック樹脂の製造に用いられているものを使用することが
できる。このうちホルムアルデヒドが好ましいものとし
て例示される。
前記フェノール類とアルカリ触媒との混合割合は、特に
限定はないが、フェノール類1.0モルに対して、0.
9〜1.1モルのアルカリ触媒の水溶液を混合するのが
よい。1.1モルを越えるとエポキシ化において副生成
物が増加し、樹脂収率等が悪くなることがあり、0.9
モル未満だと反応後に残存する未反応モノマー(フェノ
ール類)を十分に低減できず、エポキシ化したときの耐
熱性低下を引き起こすことがある。
アルデヒド類の混合割合は、フェノール類のフェノール
性水酸基1当量当たり、0.7〜1.0モルとするのが
よい。0.7モル未満では反応後にフェノール類の未反
応モノマーが残存することがあり、1.0モルを越える
とフェノール類が三官能フェノール化合物である場合に
は反応中ゲル化することがあり、また、フェノール類が
三官能フェノール化合物である場合には反応後に未反応
アルデヒド類が残存することがある。
なお、アルカリ触媒および/またはアルデヒド類は、全
量を一度にフェノール類と混合してもよいが、徐々に連
続的または間欠的(断続的)に混合するようにしてもよ
い。
フェノール類とアルデヒド類の混合は、特に限定されな
いが、50℃未満の温度において行うのが好ましい。5
0℃未満とすることにより、縮合反応を抑えて付加反応
を優先して進行させ、ノボラック樹脂中の未反応モノマ
ーを低減させることが可能となる。温度を50℃以上の
反応系内の水分沸騰温度でアルデヒド類を混合する場合
には、反応後の未反応上ツマ−を完全になくすことがで
きないことがある。
温度50℃未満でアルデヒド類を混合するためには、反
応系の温度を随時観察しつつ、アルデヒド類を徐々に添
加するとよい。また、この混合は、使用するアルデヒド
類の濃度等にもよるが、通常は、1時間以内とするのが
好ましい。
フェノール類とアルデヒド類を混合した後は、すなわち
、付加反応を終了させた後は、反応系内の水分が蒸発す
る沸騰温度にして、縮合反応を進行させる。これにより
、未反応上ツマー等をほとんど含有していないノボラッ
クワニスを製造することができる。
次に反応系内の水分が20〜35重量%の範囲に入るま
で脱水させることが好ましい。水分が35重量%を超え
ると、エポキシ化の際、加水分解性塩素が増加するので
好ましくない。また、20重量%未満では、反応物の粘
度が高くなり作業性が悪くなる。必要に応じて粘度低下
の観点から溶剤で希釈してもかまわない。つぎのエポキ
シ化の工程で副反応を起こさない溶剤であれば特に制限
されないが、メチルセロソルブ等が好ましい溶剤である
必要に応じて、常法に従って、ノボラックワニスを希酸
などで中和し、その懸濁液を濾過し、乾燥することによ
り固体のノボラック樹脂を得るようにしてもよい。
得られたノボラック樹脂は、4.4′結合のメチレン基
が2.2′結合のメチレン基および2,4′結合のメチ
レン基のいずれよりも多いものであり、アルカリ触媒を
含むワニスのままで、あるいは、上記のようにして固体
にしてから、エピクロルヒドリンとの反応に供される。
上記のようなノボラックとエピクロルヒドリンの反応は
、たとえば、アルカリの存在下で行われるが、この方法
に限定されず、他の方法により行ってもよい。アルカリ
は、たとえば、ノボラックとアルカリを含む混合溶液と
して配合されるが、他のやり方によって反応系に加えら
れてもよい。
同混合溶液は、たとえば、上記ノボラックとアルカリ金
属水酸化物の水溶液とを混合することにより調製される
。あるいは、ノボラック製造に用いたアルカリ触媒を含
んだままのノポラフクワニスであってもよい。前記アル
カリ金属水酸化物としては、たとえば、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化バリウムが挙げられるが、
これに限るものではない。
前記ノボラックを、たとえば、同ノボラックとアルカリ
を含む混合溶液にして、エピクロルヒドリン中に徐々に
供給する。
ここで、徐々に供給するとは、たとえば、滴下したり、
少量ごとに分けて流し込んだり、細く流し込んだりして
供給することであり、連続的であっても断続的(または
、間欠的)であってもよいエピクロルヒドリンの量は、
特に限定はないが、前記ノボラックに対して過剰にして
おくことが好ましく、前記ノボラックのフェノール性水
酸基1当量あたり、3モル以上であることがより好まし
い。3モル未満では、副反応が生じやすくなる。また、
エピクロルヒドリンの量を前記ノボラックのフェノール
性水酸基1当量あたり10モル以下にすることが好まし
い。これは、10モルを越えると、品質上あまり影響を
受けないが、反応物の量が多くなり、後工程のエピクロ
ルヒドリンの回収等に長時間を要し、不利益が生じるこ
とがあるからである。
上記ノボラックとエピクロルヒドリンの反応温度は、特
に限定はないが、50〜88℃が好ましい。50℃未満
では閉環反応(エポキシ化の反応)速度が遅く、不純物
である加水分解性塩素骨が増加することがある。また、
88℃は水とエピクロルヒドリンの常圧での共沸温度で
あり、これよりも高い温度に設定することは、反応系を
加圧系にすることであり、装置的に非効率(たとえば、
加圧容器を使用する必要がある)になったり、反応が激
しくなって上述した副反応が起こりやすくなるおそれが
ある。また、上記ノボラックとエピクロルヒドリンの反
応に際しては、反応系を、たとえば常圧または減圧下で
沸騰させるのが好ましい。反応系内に水が存在すると、
アルカリ存在中にエポキシ基を加水分解させ、エポキシ
化がスムーズに進まないが、反応系を沸騰させて水をエ
ピクロルヒドリンとともに系外に除去させると、エポキ
シ化がスムーズに進む。なお、反応系外へ取り出したエ
ピクロルヒドリンは、反応系内へ循環させるようにする
のが好ましい。
上記ノボラックとエピクロルヒドリンを反応させた後、
未反応のエピクロルヒドリンを留去するなどして除去す
る。ただし、この状態では、反応物中に前記反応の副産
物である無機塩化物(たとえば、NaC1)が残存して
いるので、たとえば、同反応物を有機溶媒(たとえば、
メチルイソブチルケトン)に熔解し、さらに、水を加え
て前記無機塩化物を水溶液として有機層から分液し、必
要に応じて前記有機溶媒を除去して、エポキシ樹脂が得
られる。従来のエポキシ樹脂の製造方法では、上述のよ
うな副反応によりポリマー分が生成するため、分液に要
する時間が非常に長かったが、いま説明している製造方
法によれば、上述のような副反応が起こりにくいため、
分液に要する時間が非常に短くなり、生産効率が良(な
るのである。
なお、この製造方法では、ノボラックとエピクロルヒド
リンの反応前に、エピクロルヒドリンにメチルセロソル
ブを共存させておくことが好ましい。これは、フェノー
ル性水酸基の部分がNa塩になった化合物のエピクロル
ヒドリンに対する溶解性が低く不均一反応になるが、メ
チルセロソルブが上記Na塩を溶解させるとともに、エ
ピクロルヒドリンにも熔解し、均一反応になるからであ
る。特に反応中(または反応前)エピクロルヒドリン1
00部に対してメチルセロソルブを30部以下共存させ
ておくことにより、ポリマー化が抑制され、分液が容易
になると共に、エポキシ当量の低いエポキシ樹脂が得ら
れる。30部を超えると、むしろ副反応が多くなり、分
液操作に手間がかかると同時に、加水分解性塩素骨も増
加する欠点がある。
メチルセロソルブをエピクロルヒドリンに共存させたと
きも、反応系の温度は、特に限定されないが、上記の範
囲に保つのが好ましい。
このようにして得られたエポキシ樹脂は、メチレン基の
4.4′結合の多いものである。
この発明のエポキシ樹脂組成物は、必須成分であるエポ
キシ樹脂として、上記のようなノボラック型エポキシ樹
脂を用いるのであるが、この発明の目的達成を妨げない
のであれば、他のエポキシ樹脂を併用してもよい。
この発明のエポキシ樹脂組成物には、通常のエポキシ樹
脂と同様に硬化剤が配合される。硬化剤としては、たと
えば、フェノール樹脂(たとえば、ノボラック樹脂)が
使用されるが、これに躍るものではない。前記エポキシ
樹脂と、ノボラック樹脂との配合割合については、特に
制限はなく、たとえば、エポキシ樹脂100重量部に対
してノボラック樹脂を20〜100重量部とすることが
できる。なお、硬化剤としては、酸無水物、アミン系化
合物なども可能ではあるが、酸無水物には硬化が遅い・
吸湿させると加水分解しやすいなどといった欠点、アミ
ン系化合物には耐湿信頼性が悪いなどといった欠点があ
るため、封止用成形材料とする場合にはノボラック樹脂
を硬化剤の必須成分とし、ノボラック樹脂の一部を酸無
水物やアミン系化合物に代替するのがよい。
なお、硬化剤として用いるノボラック樹脂としては、上
記のようにして作ったものを用いてもよいし、一般に封
止樹脂などに使用するものを特に制限なく用いることが
できる。このようなノボラック樹脂としては、たとえば
、フェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェ
ノール、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、
ノニルフェノール、ビニルフェノール、イソプロペニル
フェノール、アリルフェノール、フェニルフェノール、
ベンジルフェノール、ブロモフェノールなどの1価のフ
ェノール類(それぞれ、o−、m−9p−異性体を含む
)、および、レゾルシン、ハイドロキノンなどの2価以
上のフェノール類からなる群の中から選ばれた少なくと
も1つのフェノール化合物と、ホルムアルデヒドなどの
アルデヒド類とを酸またはアルカリ触媒の存在下で反応
させて得られたノボラック樹脂等が例示される。
硬化剤のほかに、従来から電子部品の封止用樹脂組成物
に配合されている種々の成分を配合することができる。
たとえば、硬化促進剤として、イミダゾール類、3級ア
ミン類、BF、−アミンコンプレックス、有機ホスフィ
ン等を配合することができる。
また、充填材として、シリカ、石英ガラス粉、炭酸カル
シウム、ケイ酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニ
ウム、水酸化マグネシウム、クレー、マイカ、ガラス繊
維および各種単結晶繊維等を配合することができる。こ
の場合、これらの充填材の含有量も従来と同様にするこ
とができ、たとえば、樹脂に対して40〜70容量%と
することができる。
さらに、シリコーン等の可撓剤、高級脂肪酸、高級脂肪
酸金属塩、エステル系ワックス等の離型剤、カーボンブ
ランク等の着色剤、エポキシシラン、アミノシラン、ビ
ニルシラン、アルキルシラン、有機ディタネート、アル
ミニウムアルコレート等のカップリング剤、難燃剤、表
面処理剤などの添加剤も配合することができる。
なお、このような配合材料を混合するには、たとえば、
常法により、所定の配合量で配合材料をミキサー等に入
れ、十分攪拌混合した後、熱ロール、押出機等により混
練し、冷却、粉砕することができる。
また、この発明のエポキシ樹脂組成物に適用する封止方
法としては、低圧トランスファー成形法が好適であるが
、インジェクション成形法、圧縮成形法、注型法なども
適用することができる。このような通常の成形方法(た
とえば、温度170℃、時間1〜2分間程度)により成
形するだけで、高いガラス転移点を有する高耐熱性の硬
化物(たとえば、封止樹脂)になる。
〔作   用〕
この発明のエポキシ樹脂組成物に用いるノボラック型エ
ポキシ樹脂は、4.4′結合のメチレン基を2.2′結
合のメチレン基および2,4′結合のメチレン基のいず
れよりも多く有する。このようなノボラック型エポキシ
樹脂は、フェノール性水酸基同土間の距離が長くなるた
め、反応において立体障害が少なくなると考えられる。
このため、この発明のエポキシ樹脂組成物は、成形性に
優れ、ポストキュアーを施さなくても、通常の封止成形
法などにより成形するだけで、ガラス転移点が高く、耐
熱性に優れた封止樹脂となる。
〔実 施 例〕
以下に、この発明の具体的な実施例および比較例を示す
が、この発明は下記実施例に限定されない。なお、「部
」は「重量部」を表し、「%」は「重量%」を表す。
一実施例1− (i)クレゾールノボ−・・り ニスの一温度計、攪拌
器、滴下ロートおよび還流冷却器を備えた5 00 c
cの四つロフラスコに、0−クレゾ−4108部(1モ
ル)を仕込み、そこに40%NaOH水溶液100部(
1モル)を発熱に注意しながら30分で滴下した。
次に、その中に反応温度が45℃となるように、37%
ホルマリン水溶液69部(0,85モル)を30分で滴
下し、反応させた。
ホルマリン水溶液の滴下後、温度を上昇させ、還流温度
で5時間反応させてタレゾールノボラフクワニスを得た
(ii )クレゾールノボー−り エポキシ  の−裂 温度計、攪拌器、等圧型分液ロート、還流冷却器および
減圧装置を備えた1 000 ccの四ツロフラスコに
、エピクロルヒドリン463部(5モル)を仕込み、反
応系内温度を70℃に設定した。
次に、上記で得られたタレゾールノボラフクワニスをロ
ーラポンプを用いて4時間かけて滴下していった。この
際、水(反応系内に持ち込まれる水分および反応で生成
する水)とエピクロルヒドリンの共沸混合物を真空度1
70 torrで等圧型分液ロートに取り出した。下層
のエピクロルヒドリンは反応系内に順次次した。クレゾ
ールノボラックワニスの全量を滴下した後30分間その
状態のまま反応させ、次に、系内温度を116℃まで上
昇させ、エピクロルヒドリンを留去させた。反応物にメ
チルイソブチルケトン480部を添加して熔解させ、更
に水240部を添加し混合した。この液を口過した後、
口演を分液して、水層を除去した。メチルイソブチルケ
トン層にさらに水120部添加し同様の操作で分液を行
った。続いて水120部添加し、第3回目の分液を行っ
た。得られた反応物を真空度5 torrで180℃で
1時間かけてメチルイソブチルケトンを除去して、タレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂を得た。
得られた樹脂をCDCβ8に熔解し、″”C−NMR(
日本電子製FX60Q)を用いて、測定核”c、パルス
幅45° (5,5マイクロ秒)、待ち時間8.6秒の
条件で分析した。その結果、第1図に示す測定チャー1
− (TMSのピーク基準でoppm)が得られた。第
1図にみるように、この樹脂は、メチレン基の4.4′
結合(40,3ppm)のスペクトル強度が、2.2′
結合(30,7ppm)のスペクトル強度および2.4
′結合(35,0ppm)のスペクトル強度のいずれよ
りも大きいことが確認できた。
なお、このエポキシ樹脂のエポキシ当量は215であり
、上記3回の分液に要した時間の合計は、3時間であっ
た。
(iii )エポキシ     の1′および 逐(i
i)で得たタレゾールノボラック型エポキシ樹脂100
部にフェノールノボラック樹脂(タマノール752:荒
川化学製)48部およびトリフェニルホスフィン(北興
化学製)3部を配合し、均一になるように120℃で混
合してエポキシ樹脂組成物を得た。
このエポキシ樹脂組成物をまず金型に注入し、170℃
で2分間加熱して樹脂硬化物を得た。この樹脂硬化物を
、170℃で5時間加熱(ポストキュアー)した。
ポストキュアー前後の樹脂硬化物のガラス転移点Tgを
粘弾性スペクトロメーター(若木製作所)のtan δ
のピーク値から求めたところ、第1表に示すように、そ
れぞれ189℃、196℃であった。
ポストキュアー前でもポストキュアー後と同様の高いガ
ラス転移点を有する樹脂硬化物となるので、封止成形に
おいて、ポストキュアーを不要にできることが確認でき
た。
一比較例一 実施例1において、タレゾールノボラック型エポキシ樹
脂として、住友化学製のESCN−205(エポキシ当
量205)を94部使用したこと以外は、実施例1と同
様にしてエポキシ樹脂組成物を製造した。
このタレゾールノボランク型エポキシ樹脂(ESCN−
205:住友化学!11)は、第2図に示すチャート図
にみるように、実施例1と同様に行った”C−NMR分
析において、2,4′結合のスペクトル強度が4.4′
結合のスペクトル強度や2゜2′結合のスペクトル強度
よりも大きいものであった。
また、得られた樹脂硬化物のポストキュアー前後のガラ
ス転移点についても実施例1と同様に測定したところ、
第1表に示すように、それぞれ158℃、190℃であ
った。
一実施例2一 実施例1において、ホルマリン水溶液をホルムアルデヒ
ド0.9モルとなるように用いたこと以外は、実施例1
と同様にしてタレゾールノボラック型エポキシ樹脂を製
造した。このエポキシ樹脂は、実施例1と同様にして行
った”C−NMR分析により、メチレン基のうちの4.
4′結合のスペクトル強度が2.4′結合や2.2′結
合のスペクトル強度よりも大きいことが確認できた。ま
た、このエポキシ樹脂の製造の際の分液時間は3時間で
あり、エポキシ樹脂のエポキシ当量は217であった。
このエポキシ樹脂を用いて実施例1と同様にしてエポキ
シ樹脂組成物を製造し、エポキシ樹脂硬化物にした。同
硬化物のガラス転移点Tgは、第1表に示すように、各
々190℃5196℃であった。
一実施例3一 実施例1において、NaOH水溶液をNaOH0,9モ
ルとなるように用いたこと以外は、実施例1と同様にし
てクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を得た。このエ
ポキシ樹脂は、実施例1と同様にして行った”C−NM
R分析により、メチレン基のうち4,4′結合のスペク
トル強度が2,4′結合や2.2′結合のスペクトル強
度よりも大きいことを確認できた。また、このエポキシ
樹脂の製造の際の分液時間は3時間であり、エポキシ樹
脂のエポキシ当量は215であった。
このエポキシ樹脂を用いて実施例1と同様にしてエポキ
シ樹脂組成物を製造し、エポキシ樹脂硬化物にした。同
硬化物のガラス転移点Tgは、第1表に示すように、各
々186℃、192℃であった・ 第   1   表 以上の結果かられかるように、実施例は、比較例に比べ
て、ポストキュアーの前のガラス転移温度がポストキュ
アー後のガラス転移温度に極めて近く、ポストキュアー
を施さなくても高い耐熱性を有する。
〔発明の効果〕
この発明のエポキシ樹脂組成物は、以上に述べたように
、メチレン結合のうち4,4′結合のものが、2,2′
結合および2.4′結合のもののいずれよりも多いノボ
ラック型エポキシ樹脂を用いるので、通常の封止法によ
り成形するだけで、ポストキュアーを施さ゛なくても、
ガラス転移点が高(、耐熱性に優れた硬化物とすること
ができ、生産効率を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明のエポキシ樹脂組成物に用いるタレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂の1例の”C−NMR
のチャート図、第2図は、比較例に使用したタレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂の”C−NMRのチャート図
である。 代理人 弁理士  松 本 武 彦 手続補正書(自治 平成 1年 7月14日 エポキシ樹脂組成物 3、補正をする者 羽生との飾糸   特許出願人 住  所    大阪府門真市大字門真1048番地名
 称(583)松下電工株式会社 代表者  (法輯役三好 俊夫 4、代理人 な   し 6、補正の対象 別紙のとおり POI−133982 6、補正の対象 明細書 7、補正の内容 (1)明細書第6頁第5行に「、ハイドロキノン」とあ
るを削除する。 (2)明細書第17頁第18行に「ディタネート」とあ
るを、「チタネート」と訂正する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、必須成分であるエポキシ樹脂として、4、4′結合
    のメチレン基を2、2′結合のメチレン基および2、4
    ′結合のメチレン基のいずれよりも多く有するノボラッ
    ク型エポキシ樹脂が配合されているエポキシ樹脂組成物
JP13398289A 1989-05-26 1989-05-26 エポキシ樹脂組成物 Pending JPH02311516A (ja)

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