JPH02311512A - エポキシ樹脂の製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂の製造方法

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JPH02311512A
JPH02311512A JP13398389A JP13398389A JPH02311512A JP H02311512 A JPH02311512 A JP H02311512A JP 13398389 A JP13398389 A JP 13398389A JP 13398389 A JP13398389 A JP 13398389A JP H02311512 A JPH02311512 A JP H02311512A
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JP
Japan
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epoxy resin
epichlorohydrin
novolac
reaction
resin
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JP13398389A
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Masaaki Otsu
正明 大津
Yuji Shimamoto
島本 勇治
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、エポキシ樹脂、特に、ノボラック型エポキ
シ樹脂の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来より、トランジスタ、IC5LSI等の電子部品の
封止材料としてフェノールノボラック樹脂を硬化剤とし
たエポキシ樹脂が広く使用されている。また、その封止
方法としては、通常、低圧のトランスファー成形法が採
用されている。
近年、封止樹脂については高い耐熱性が要求されるよう
になってきており、そのために、封止成形後さらにポス
トキュアーを施すことが必須となっている。
従来のエポキシ樹脂は、たとえば、多価フェノール類と
エピクロルヒドリンとを均一熔解させた系にアルカリ金
属水酸化物の水溶液を徐々に滴下して、付加および閉環
反応を行って製造されている(たとえば、特開昭59−
25813号公報参照)。
また、特公昭51−6200号公報には、ノボラックフ
ェノール樹脂に、使用すべき塩基の全量の2〜10重量
%の量の水酸化ナトリウムを加えた反応混合物に80〜
100℃の温度で少なくとも2時間でノボラックフェノ
ール中のフェノール性水酸基1モル当量について3〜6
モルの量で工ビクロルヒドリンを加え、得られた反応混
合物に85〜100℃の温度で少なくとも3時間で残余
の水酸化ナトリウムを加え、得られた反応混合物から固
体エポキシ−ノボラック樹脂を分離するという方法が開
示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
これまでの樹脂封止においては、上記のようなポストキ
ュアーは生産効率を向上させるための障害になっていた
このため、ポストキュアーを施さなくても高耐熱性の樹
脂を得ることのできるエポキシ樹脂の開発が望まれてい
た。
前記公開公報記載の製造方法の場合、多価フェノール類
とエピクロルヒドリンの全量を反応系内に反応初期から
共存させているため、反応で生成したエポキシ基が未反
応のフェノール性水酸基と反応(副反応)してポリマー
化するという欠点がある。このためエポキシ当量が理論
量よりかなり大きく、いいかえれば、エポキシ価が低い
という欠点がある。また、ポリマー分が生成するため、
分液に要する時間が非常に長く生産効率が悪いという欠
点もある。
前記公告公報記載の方法は、ノボラックフェノール樹脂
に徐々にエピクロルヒドリンを加えていくものであり、
反応初期段階では、エピクロルヒドリン/フェノール性
水酸基のモルバランスが小さく (すなわち、フェノー
ル性水酸基が過剰になっている)、生成したエポキシ基
がフェノール性水酸基と反応する確率が増す。このため
、この方法においても、副反応でポリマー化が起こると
いう問題点がある。
この発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたもので
あり、従来のエポキシ樹脂の欠点を改善し、成形性に優
れ、ポストキュアーを施さなくても高耐熱性の硬化物を
得ることのできるエポキシ樹脂を製造する方法を提供す
ることを第1の課題としている。さらに、この発明は、
そのような優れたエポキシ樹脂を得るために、副反応が
起こりにくいことにより、高エポキシ価のエポキシ樹脂
を得ることができ、分液に要する時間が短くて、生産効
率の良いエポキシ樹脂の製造方法を提供することを第2
の課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記第1の課題を解決するために、請求項1の発明にか
かるエポキシ樹脂の製造方法は、エピクロルヒドリンと
反応させるノボラックとして、フェノール性水酸基に対
してパラ位に置換基を持たないフェノール類とアルデヒ
ド類とをアルカリ触媒の存在下で反応させて得たノボラ
ックを用いることを特徴とする。
上記第2の課題を解決するために、請求項2の発明にか
かるエポキシ樹脂の製造方法は、請求項1の製造方法に
おいて、ノボラックをエピクロルヒドリン中に徐々に供
給して反応させることを特徴とする。
通常、ノボラックのメチレン基(メチレン結合)は、p
Hに左右され、酸領域での反応ではパラ(p−)結合が
増え、中性領域ではオルト(〇−)結合が増える。しか
し、ノボラック化の場合、強酸(pH1以下)の領域で
はゲル化が起こりやすい。アルカリ領域では、従来、レ
ゾールタイプしか出来ないと思われていたが、発明者ら
の研究により、アルカリ領域においてもノボラックがで
きることが見出された。この発明は、このようにして製
造されたノボラックを用いてエポキシ化を行うものであ
り、この方法により、ポストキュアーを行わなくても高
い耐熱性を有する硬化物を生成するエポキシ樹脂が得ら
れる。
フェノール性水酸基に対してパラ位に置換基を持たない
フェノール類としては、特に限定はないが、たとえば、
フェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノ
ール、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、ノ
ニルフェノール、ビニルフェノール、イソプロペニルフ
ェノール、アリルフェノール、フェニルフェノール、ヘ
ンシルフェノール、ブロモフェノールなどの1価のフェ
ノール類(それぞれ、0−3m−異性体を含む)、およ
び、レゾルシン、ハイドロキノンなどの2価以上のフェ
ノール類からなる群の中から選ばれた少なくとも1つの
フェノール化合物であって、フェノール性水酸基に対し
てパラ位に置換基を持たないものが挙げられる。フェノ
ール性水酸基に対してパラ位に置換基を有する〔p−結
合(4゜4′結合)の部分に置換基の付いている〕フェ
ノール類のみでノボラック化を行った場合には、4゜4
′結合のメチレン基が存在しないことになる。
この発明の製造方法により得られたノボラック型エポキ
シ樹脂は、4.4′結合のメチレン基(クレゾールを例
にとる) を2,2′結合のメチレン基 、および、2.4′結合のメチレン基 のいずれよりも多く有する。4,4′結合のメチレン基
が多いノボラック型エポキシ樹脂は、フェノール性水酸
基同土間の距離が長くなるため、同水酸基に置換したグ
リシドキシ(グリシジルエーテル)基間土間の距離が長
くなり、エポキシ基の反応において立体障害が少なくな
ると考えられる。
このため、この発明の製造方法により得られたノボラッ
ク型エポキシ樹脂は、成形性に優れ、ポストキュアーを
施さなくても高い耐熱性の硬化物を得ることができる。
この発明では、得られたエポキシ樹脂の4.4′結合の
メチレン基が、2,2′結合のメチレン基および2.4
′結合のメチレン基のいずれもより多いことを判定する
方法には特に限定はないが、たとえば、”C−NMR測
定が利用される。すなわち、”C−NMR測定において
、4.4′結合のスペクトル強度が、2,2′結合およ
び2.4′結合の各スペクトル強度のいずれよりも大き
いと、4.4′結合のメチレン基が、2,2′結合およ
び2.4′結合の各メチレン基よりも多いと判断される
のである。
この発明に使用されるノボラックは、たとえば、つぎの
ようにして製造される。フェノール性水酸基に対してパ
ラ位に置換基を持たないフェノール類にアルカリ触媒を
混合し、ついで、アルデヒド類を混合して反応させ、ノ
ボラックワニスを得る。
アルカリ触媒としては、たとえば、アルカリ金属水酸化
物が使用される。アルカリ金属水酸化物としては、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム等を使
用することができるが、特に水酸化ナトリウムを使用す
るのが好ましい。
アルデヒド類としても、ホルムアルデヒド、バラホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド等のように従来のノボラ
ック樹脂の製造に用いられているものを使用することが
できる。このうちホルムアルデヒドが好ましいものとし
て例示される。
前記フェノール類とアルカリ触媒との混合割合は、特に
限定はないが、フェノール類1.0モルに対して、0.
9〜1.1モルのアルカリ触媒の水溶液を混合するのが
よい。1.1モルを越えるとエポキシ化において副生成
物が増加し、樹脂収率等が悪くなることがあり、0.9
モル未満だと反応後に残存する未反応モノマー(フェノ
ール類)を十分に低減できず、エポキシ化したときの耐
熱性低下を引き起こすことがある。
アルデヒド類の混合割合は、フェノール類のフェノール
性水酸基1当量当たり、0.7〜1.0モルとするのが
よい。0.7モル未満では反応後にフェノール類の未反
応モノマーが残存することがあり、1.0モルを越える
とフェノール類が三官能フェノール化合物である場合に
は反応中ゲル化することがあり、また、フェノール類が
三官能フェノール化合物である場合には反応後に未反応
アルデヒド類が残存することがある。
なお、アルカリ触媒および/またはアルデヒド類は、全
量を一度にフェノール類と混合してもよいが、徐々に連
続的または間欠的(断続的)に混合するようにしてもよ
い。
フェノール類とアルデヒド類の混合は、特に限定されな
いが、50℃未満の温度において行うのが好ましい。5
0℃未満とすることにより、縮合反応を抑えて付加反応
を優先して進行させ、ノボラック樹脂中の未反応モノマ
ーを低減させることが可能となる。温度を50℃以上の
反応系内の水分沸騰温度でアルデヒド類を混合する場合
には、反応後の未反応上ツマ−を完全になくすことがで
きないことがある。
温度50℃未満でアルデヒド類を混合するためには、反
応系の温度を随時観察しつつ、アルデヒド類を徐々に添
加するとよい。また、この混合は、使用するアルデヒド
類の濃度等にもよるが、通常は、1時間以内とするのが
好ましい。
フェノール類とアルデヒド類を混合した後は、すなわち
、付加反応を終了させた後は、反応系内の水分が蒸発す
る沸騰温度にして、縮合反応を進行させる。これにより
、未反応上ツマー等をほとんど含有していないノボラフ
クワニスを製造することができる。
次に反応系内の水分が20〜35重量%の範囲に入るま
で脱水させることが好ましい。水分が35重量%を超え
ると、エポキシ化の際、加水分解性塩素が増加するので
好ましくない。また、20重量%未満では、反応物の粘
度が高くなり作業性が悪くなる。必要に応じて粘度低下
の観点から溶剤で希釈してもかまわない。つぎのエポキ
シ化の工程で副反応を起こさない溶剤であれば特に制限
されないが、メチルセロソルブ等が好ましい溶剤である
必要に応じて、常法に従って、ノボラックワニスを希酸
などで中和し、その懸濁液を濾過し、乾燥することによ
り固体のノボラック樹脂を得るようにしてもよい。
得られたノボラック樹脂は、4.4′結合のメチレン基
が2.2′結合のメチレン基および2,4′結合のメチ
レン基のいずれよりも多いものであり、アルカリ触媒を
含むワニスのままで、あるいは、上記のようにして固体
にしてから、エピクロルヒドリンとの反応に供される。
上記のようなノボラックとエピクロルヒドリンの反応は
、たとえば、アルカリの存在下で行われるが、この方法
に限定されず、他の方法により行ってもよい。アルカリ
は、たとえば、ノボラックとアルカリを含む混合溶液と
して配合されるが、他のやり方によって反応系に加えら
れてもよい。
同混合溶液は、たとえば、上記ノボラックとアルカリ金
属水酸化物の水溶液とを混合することにより調製される
。あるいは、ノボラック製造に用いたアルカリ触媒を含
んだままのノボラックワニスであってもよい。前記アル
カリ金属水酸化物としては、たとえば、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化バリウムが挙げられるが、
これに限るものではない。
前記ノボラックを、たとえば、同ノボランクとアルカリ
を含む混合溶液にして、エピクロルヒドリン中に徐々に
供給する。
ここで、徐々に供給するとは、たとえば、滴下したり、
少量ごとに分けて流し込んだり、細く流し込んだりして
供給することであり、連続的であっても断続的(または
、間欠的)であってもよいエピクロルヒドリンの量は、
特に限定はないが、前記ノボラックに対して過剰にして
おくことが好ましく、前記ノボラックのフェノール性水
酸基1当量あたり、3モル以上であることがより好まし
い。3モル未満では、副反応が生じやすくなる。また、
エピクロルヒドリンの量を前記ノボラックのフェノール
性水酸基1当量あたり10モル以下にすることが好まし
い。これは、10モルを越えると、品質上あまり影響を
受けないが、反応物の量が多くなり、後工程のエピクロ
ルヒドリンの回収等に長時間を要し、不利益が生じるこ
とがあるからである。
上記ノボラックとエピクロルヒドリンの反応温度は、特
に限定はないが、50〜88℃が好ましい。50℃未満
では閉環反応(エポキシ化の反応)速度が遅く、不純物
である加水分解性塩素分が増加することがある。また、
88℃は水とエピクロルヒドリンの常圧での共沸温度で
あり、これよりも高い温度に設定することは、反応系を
加圧系にすることであり、装置的に非効率(たとえば、
加圧容器を使用する必要がある)になったり、反応が激
しくなって上述した副反応が起こりやすくなるおそれが
ある。また、上記ノボラックとエピクロルヒドリンの反
応に際しては、反応系を、たとえば常圧または減圧下で
沸騰させるのが好ましい。反応系内に水が存在すると、
アルカリ存在中にエポキシ基を加水分解させ、エポキシ
化がスムーズに進まないが、反応系を沸騰させて水をエ
ピクロルヒドリンとともに系外に除去させると、エポキ
シ化がスムーズに進む。なお、反応系外へ取り出したエ
ピクロルヒドリンは、反応系内へ循環させるようにする
のが好ましい。
上記ノボラックとエピクロルヒドリンを反応させた後、
未反応のエピクロルヒドリンを留去するなどして除去す
る。ただし、この状態では、反応物中に前記反応の副産
物である無機塩化物(たとえば、NaClりが残存して
いるので、たとえば、同反応物を有機溶媒(たとえば、
メチルイソブチルケトン)に溶解し、さらに、水を加え
て前記無機塩化物を水溶液として有機層から分液し、必
要に応じて前記有機溶媒を除去して、エポキシ樹脂ガ(
i厚られる。従来のエポキシ樹脂の製造方法では、上述
のような副反応によりポリマー分が生成するため、分液
に要する時間が非常に長かったが、請求項2の発明の製
造方法によれば、上述のような副反応が起こりにくいた
め、分液に要する時間が非常に短く、なり、生産効率が
良くなるのである。
なお、この発明では、ノボラックとエピクロルヒドリン
の反応前に、エピクロルヒドリンにメチルセロソルブを
共存させておくことが好ましい。
これは、フェノール性水酸基の部分がNa塩になった化
合物のエピクロルヒドリンに対する熔解性が低く不均一
反応になるが、メチルセロソルブが上記Na塩を溶解さ
せるとともに、エピクロルヒドリンにも溶解し、均一反
応になるからである。
特に反応中(または反応前)エピクロルヒドリン100
部に対してメチルセロソルブを30部以下共存させてお
くことにより、ポリマー化が抑制され、分液が容易にな
ると共に、エポキシ当量の低いエポキシ樹脂が得られる
。30部を超えると、むしろ副反応が多くなり、分液操
作に手間がかかると同時に、加水分解性塩素置も増加す
る欠点がある。
メチルセロソルブをエピクロルヒドリンに共存させたと
きも、反応系の温度は、特に限定されないが、上記の範
囲に保つのが好ましい。
この発明により得られたエポキシ樹脂は、メチレン基の
4,4″結合の多いものであるが、通常のエポキシ樹脂
と同様に硬化剤が配合される。硬化剤としては、たとえ
ば、フェノール樹脂(たとえば、ノボラック樹脂)が使
用されるが、これに■るものではない。前記エポキシ樹
脂と、ノボラック樹脂との配合割合については、特に制
限はなく、たとえば、エポキシ樹脂100!量部に対し
てノボラック樹脂を20〜100重量部とすることがで
きる。なお、硬化剤としては、酸無水物、アミン系化合
物なども可能ではあるが、酸無水物には硬化が遅い・吸
湿させると加水分解しやすいなどといった欠点、アミン
系化合物には耐湿信頼性が悪いなどといった欠点がある
ため、封止用成形材料とする場合にはノボラック樹脂を
硬化剤の必須成分とし、ノボラック樹脂の一部を酸無水
物やアミン系化合物に代替するのがよい。
なお、硬化剤として用いるノボラック樹脂としては、上
記のようにして作ったものを用いてもよいし、一般に封
止樹脂などに使用するものを特に制限なく用いることが
できる。このようなノボラック樹脂としては、たとえば
、フェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェ
ノール、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、
ノニルフェノール、ビニルフェノール、イソプロペニル
フェノール、アリルフェノール、フェニルフェノール、
ベンジルフェノール、ブロモフェノールなどの1価のフ
ェノール類(それぞれ、o−、m−1p−異性体を含む
)、および、レゾルシン、ハイドロキノンなどの2価以
上のフェノール類からなる群の中から選ばれた少なくと
も1つのフェノール化合物と、ホルムアルデヒドなどの
アルデヒド類とを酸またはアルカリ触媒の存在下で反応
させて得られたノボラック樹脂等が例示される。
硬化剤のほかに、従来から電子部品の封止用樹脂組成物
に配合されている種々の成分を配合することができる。
たとえば、硬化促進剤として、イミダゾール類、3級ア
ミン類、BFs −アミンコンプレックス、有機ホスフ
ィン等を配合することができる。
また、充填材として、シリカ、石英ガラス粉、炭酸カル
シウム、ケイ酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニ
ウム、水酸化マグネシウム、クレー、マイカ、ガラス繊
維および各種単結晶繊維等を配合することができる。こ
の場合、これらの充填材の含有量も従来と同様にするこ
とができ、たとえば、樹脂に対して40〜70容量%と
することができる。
さらに、シリコーン等の可撓剤、高級脂肪酸、高級脂肪
酸金属塩、エステル系ワックス等の離型剤、カーボンブ
ラック等の着色剤、エポキシシラン、アミノシラン、ビ
ニルシラン、アルキルシラン、有機ディタネート、アル
ミニウムアルコレート等のカップリング剤、難燃剤、表
面処理剤などの添加剤も配合することができる。
なお、このような配合材料を混合するには、たとえば、
常法により、所定の配合量で配合材料をミキサー等に入
れ、十分攪拌混合した後、熱ロール、押出機等により混
練し、冷却、粉砕することができる。
また、この発明により得られたエポキシ樹脂を配合した
エポキシ樹脂組成物に適用する封止方法としては、低圧
トランスファー成形法が好適であるが、インジェクショ
ン成形法、圧縮成形法、注型法なども適用することがで
きる。このような通常の成形方法(たとえば、温度17
0℃、時間1〜2分間程度)により成形するだけで、高
いガラス転移点を有する高耐熱性の硬化物(たとえば、
封止樹脂)になる。
(作   用〕 請求項1の発明のエポキシ樹脂の製造方法は、エピクロ
ルヒドリンと反応させるノボラックとして、フェノール
性水酸基に対してパラ位に対して置換基を持たないフェ
ノール類とアルデヒド類とをアルカリ触媒の存在下で反
応させて得たノボラックを用いるようにしている。この
ため、この発明の製造方法により得られたノボラック型
エポキシ樹脂は、4.4′結合のメチレン基を2.2′
結合のメチレン基および2,4′結合のメチレン基のい
ずれよりも多く有する。このようなノボラック型エポキ
シ樹脂は、フェノール性水酸基同土間の距離が長くなる
ため、反応において立体障害が少なくなると考えられる
。このため、この発明の製造方法により得られたノボラ
ック型エポキシ樹脂は、成形性に優れ、ボストキュアー
を施さなくても、通常の封止成形法などにより成形する
だけで、ガラス転移点が高く、耐熱性に優れた封止樹脂
となる。
請求項2の発明のエポキシ樹脂の製造方法では、エピク
ロルヒドリン中に、上記ノボラ・ンクを徐々に加えてい
くようにしている。すなわち、ノボラックとエピクロル
ヒドリンとの反応に際して、フェノール性水酸基に対し
て大過剰のエピクロルヒドリンが存在するため、上記の
ような副反応が抑制され、ポリマー化が起こりにくくな
っていると考えられる。このため、請求項2の発明の製
造方法は、分液に要する時間が短くなり、生産効率の良
いものとなっている。そして、請求項2の発明の製造方
法により得られたエポキシ樹脂は、不純物の加水分解性
塩素分が少なくて純度の高い、言い換えれば、エポキシ
当量の低いエポキシ樹脂である。
〔実 施 例〕
以下に、この発明の具体的な実施例および比較例を示す
が、この発明は下記実施例に床尾されない。なお、「部
」は「重量部」を表し、「%」は「重量%」を表す。
一実施例1− (i)タレゾールノボ−・・り ニスの8′温度計、攪
拌器、滴下ロートおよび還流冷却器を備えた5 00 
ccの四つロフラスコに、0−クレゾール108部(1
モル)を仕込み、そこに40%NaOH水溶液100部
(1モル)を発熱に注意しながら30分で滴下した。
次に、その中に反応温度が45°Cとなるように、37
%ホルマリン水溶液69部(0,85モル)を30分で
滴下し、反応させた。
ホルマリン水溶液の滴下後、温度を上昇させ、還流温度
で5時間反応させてクレゾールノボラックワニスを得た
(ii )クレゾールノボ−・・り斧エポキシ  のζ
製 温度計、攪拌器、等圧型分液ロート、還流冷却器および
減圧装置を備えた1 000 ccの四ツ目フラスコに
、エピクロルヒドリン463部(5モル)を仕込み、反
応系内温度を70℃に設定した。
次に、上記で得られたクレゾールノボラックワニスをロ
ーラポンプを用いて4時間かけて滴下していった。この
際、水(反応系内に持ち込まれる水分および反応で生成
する水)とエピクロルヒドリンの共沸混合物を真空度1
70 torrで等圧型分液ロートに取り出した。下層
のエピクロルヒドリンは反応系内に順次戻した。タレゾ
ールノボラフクワニスの全量を滴下した後30分間その
状態のまま反応させ、次に、系内温度を116℃まで上
昇させ、エピクロルヒドリンを留去させた。反応物にメ
チルイソブチルケトン480部を添加して熔解させ、更
に水240部を添加し混合した。この液を口過した後、
口演を分液して、水層を除去した。メチルインブチルケ
トン層にさらに水120部添加し同様の操作で分液を行
った。続いて水120部添加し、第3回目の分液を行っ
た。得られた反応物を真空度5 torrで180℃で
1時間かけてメチルイソブチルケトンを除去して、タレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂を得た。
得られた樹脂をCDCI!sに溶解し、ItC%MR(
日本電子層FX60Q)を用いて、測定核目C、パルス
幅45° (5,5マイクロ秒)、待チ時間8.6秒の
条件で分析した。その結果、第1図に示す測定チャー)
 (TMSのピーク基準で01)I)m)が得られた。
第1図にみるように、この樹脂は、メチレン基の4.4
′結合(40,3ppm)のスペクトル強度が、2.2
′結合(30,7ppm)のスペクトル強度および2.
4′結合(35,0ppm)のスペクトル強度のいずれ
よりも大きいことが確認できた。
なお、このエポキシ樹脂のエポキシ当量は215であり
、上記3回の分液に要した時間の合計は、3時間であっ
た。
(iii )エポキシ     の1゛および ン(i
i)で得たクレゾールノボラック型エポキシ樹脂100
部にフェノールノポラソ多樹脂(タマノール752:荒
川化学製)48部およびトリフェニルホスフィン(北興
化学製)3部を配合し、均一になるように120℃で混
合してエポキシ樹脂組成物を得た。
このエポキシ樹脂組成物をまず金型に注入し、170℃
で2分間加熱して樹脂硬化物を得た。この樹脂硬化物を
、170℃で5時間加熱(ポストキュアー)した。
ポストキュアー前後の樹脂硬化物のガラス転移点Tgを
粘弾性スペクトロメーター(岩本製作所)のtan δ
のピーク値から求めたところ、第1表に示すように、そ
れぞれ189℃、196℃であった。
ポストキュアー前でもポストキュアー後と同様の高いガ
ラス転移点を有する樹脂硬化物となるので、封止成形に
おいて、ポストキュアーを不要にできることが確認でき
た。
一比較例一 実施例1において、クレゾ・−ルツボラック型エポキシ
樹脂として、住友化学製のESCN−205(エポキシ
当量205)を94部使用したこと以外は、実施例1と
同様にしてエポキシ樹脂組成物を製造した。
このタレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ESCN−
205:住友化学製)は、第2図に示すチャート図にみ
るように、実施例1と同様に行った”C−NMR分析に
おいて、2.4′結合のスペクトル強度が4.4′結合
のスペクトル強度や2゜2′結合のスペクトル強度より
も大きいものであった。
また、得られた樹脂硬化物のポストキュアー前後のガラ
ス転移点についても実施例1と同様に測定したところ、
第1表に示すように、それぞれ158℃、190℃であ
った。
一実施例2一 実施例1において、ホルマリン水溶液をホルムアルデヒ
ド0.9モルとなるように用いたこと以外は、実施例1
と同様にしてタレゾールノボラック型エポキシ樹脂を製
造した。このエポキシ樹脂は、実施例1と同様にして行
った”C−NMR分析により、メチレン基のうちの4,
4′結合のスペクトル強度が2,4′結合や2.2′結
合のスペクトル強度よりも大きいことが確認できた。ま
た、このエポキシ樹脂の製造の際の分液時間は3時間で
あり、エポキシ樹脂のエポキシ当量は217であった。
このエポキシ樹脂を用いて実施例1と同様にしてエポキ
シ樹脂組成物を製造し、エポキシ樹脂硬化物にした。同
硬化物のガラス転移点Tgは、第1表に示すように、各
々190℃、196℃であった。
一実施例3一 実施例1において、NaOH水溶液をNaOH0,9モ
ルとなるように用いたこと以外は、実施例1と同様にし
てクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を得た。このエ
ポキシ樹脂は、実施例1と同様にして行った”C−NM
R分析により、メチレン基のうち4,4′結合のスペク
トル強度が2,4′結合や2.2′結合のスペクトル強
度よりも大きいことを確認できた。また、このエポキシ
樹脂の製造の際の分液時間は3時間であり、エポキシ樹
脂のエポキシ当量は215であった。
このエポキシ樹脂を用いて実施例1と同様にしてエポキ
シ樹脂組成物を製造し、エポキシ樹脂硬化物にした。同
硬化物のガラス転移点Tgは、第1表に示すように、各
々186℃、192℃であった。
第   1   表 以上の結果かられかるように、実施例は、比較例に比べ
て、ポストキュアーの前のガラス転移温度がポストキュ
アー後のガラス転移温度に極めて近く、ポストキュアー
を施さなくても高い耐熱性を有する。
〔発明の効果〕
請求項1の発明のエポキシ樹脂の製造方法は、以上に述
べたように、フェノール性水酸基に対してバラ位に置換
基を持たないフェノール類とアルデヒド類をアルカリ触
媒の存在下で反応させて得たノボラックを用いるもので
ある。このため、同方法により得られるエポキシ樹脂は
、メチレン結合のうち4.4′結合のものが、2,2′
結合および2.4′結合のもののいずれよりも多くなっ
ているので、この樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物を通
常の封止法により成形するだけで、ポストキュアーを施
さなくても、ガラス転移点が高く、耐熱性に優れた硬化
物とすることができ、生産効率を著しく向上させること
ができる。
請求項2の発明のエポキシ樹脂の製造方法は、請求項1
の方法において、反応手順を従来と変えて、以上に述べ
たように、ノボラックをエピクロルヒドリン中に徐々に
滴下するため、フェノール性水酸基に対して大過剰のエ
ピクロルヒドリンが共存する結果、副反応が抑制されて
ポリマー化が生じにくくなっている。このため、上記効
果に加えて、分液時間が非常に短くなり、生産効率が向
上する。また、従来法に比し、エポキシ樹脂の副反応が
抑制される結果、エポキシ当量の小さい、言い換えれば
不純物の少ないエポキシ樹脂が生成している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明のエポキシ樹脂の製造方法の1実施
例により製造されたタレゾールノボランク型エポキシ樹
脂の”C−NMRのチャート図、第2図は、比較例に使
用したクレゾールノボラック型エポキシ樹脂の”C−N
MRのチャート図である。 代理人 弁理士  松 本 武 彦 手続補正書(眺 平成 1年 7月14日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ノボラックとエピクロルヒドリンをアルカリの存在
    下で反応させるエポキシ樹脂の製造方法であって、前記
    ノボラックとして、フェノール性水酸基に対してパラ位
    に置換基を持たないフェノール類とアルデヒド類とをア
    ルカリ触媒の存在下で反応させて得たノボラックを用い
    ることを特徴とするエポキシ樹脂の製造方法。 2 ノボラックをエピクロルヒドリン中に徐々に供給し
    て反応させる請求項1記載のエポキシ樹脂の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005089512A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 Dainippon Ink & Chem Inc エポキシ樹脂、エポキシ樹脂の製造方法、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005089512A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 Dainippon Ink & Chem Inc エポキシ樹脂、エポキシ樹脂の製造方法、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物
JP4609692B2 (ja) * 2003-09-12 2011-01-12 Dic株式会社 エポキシ樹脂、エポキシ樹脂の製造方法、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物

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